流石に百合セフレを増やし過ぎたクズ女の辿る末路 作:すっごい性癖
「ごちそーさま。いやぁ、美味しかった~。ありがとね、涼香ちゃん」
「んーん。こちらこそ、お粗末様でした」
そんな、ありきたりの形式ばった会話をして食事を終える。『お粗末様』なんてのはそれこそ、定型句だけれどもね……、アレが粗末なモノだってんなら私が普段食べているモノはなんだというのだろうね。犬の餌かな?
(ステーキに使っていた肉一枚だけで、下手したら私の一日の食費、三日分とかなんじゃないかねぇ。怖くて聞けんけど)
夕飯はステーキとサラダ、スープにバゲットにそれからワインとザ・洋食といったラインナップだった。涼香ちゃんは和食より洋食を好むから基本的にこの家でご相伴にあずかるときは洋食なので、いつも通りって言えばいつも通りだけれども。
洋食と言ってもオムライスやハンバーグみたいな発祥地は日本、みたいな奴よりもガチのヨーロッパで食べてそうな奴ばっかり作ってくれる辺りが「あ、マジでお嬢様なんだな」って思わせてくるしね。
私みたいなエセお嬢様的にはケチャップとバターをたくさん使ったナポリタンなんかも大好きなんだけれども、きっと彼女はその存在自体、知らないのではないだろうか。……いや、さすがにそんなことないか? どうだろう。
私たちは食事も終えたので食卓からリビングの中央に置かれている大きなソファに移動した。
「ん~、気分いいねぇ。ふわふわするよ……」
「桃花ちゃんってばお水みたいにワインを飲んじゃうんだもん。そりゃあ酔っちゃうよ」
「だってぇ……。ステーキには赤ワインじゃ~ん! 焼肉で白米をセットで食べる様なもんだよ~!」
たしかにワインの一杯や二杯、三杯……、ちょっと飛ばして十杯くらい飲んだかもしれないけども! それもせっかく良いワイングラス使っているのに、風味の延長とかマジで考慮しないで並々注いでたけれども!
肉食ってるんなら赤ワイン飲まないと、駄目でしょ!? 法律的に!!
「そんな法律ないよ……」
「なくても、あるの~。明文化されてないだけ~。慣習法~」
ちょっと頭の位置が定まらないのでこてん、と隣に座っている涼香ちゃんの太ももに頭を置いて横になる。あー、らくちん。むちっとした太ももが後頭部越しにこれでもかってくっついてくれて極楽だ、極楽。
しかも何がいいって……
「あっはは、なんも見えね~!」
そりゃあでっかい二つのおっぱいですよ。膝枕の体勢で見上げる下乳、控えめにいっても最高じゃんね。これでもかってくらい、涼香ちゃんのご立派さんが視界に飛び込んできて、もう言葉では言い合わらせない位には、……良い。テンションぶち上がるよ。
桃花ちゃんのセフレ内、最高バストの前ではどんな悩みもふっとぶね、こりゃ。誰だってこの下乳を見たらすべての悩みを忘れるよ。何がいいって、まずもって何も見えないのがいい。見えるのは本当におっぱいだけ。下から見上げてるのに、涼香ちゃんの顔すら見えないのだ。
人間関係に悩んだ人が一人になりたがる、なんてのはよくある話だけれどもね。これは強制的に一人になれてるわけで、そりゃあセラピー効果はあるよね。視界にあるのは何度も言うけどおっぱいだけで、人っ子一人映らないんだからさ。
あ、そうだ。
「ねーねー、涼香ちゃん?」
「なーに、どうしたの?」
そこで、ちょっとした好奇心が湧いた私は彼女にとあるお願いをすることにした。別に、そんなたいそうな話じゃないんだけれどもね。
「ちょっとおっぱいで窒息してみたいからそのまま胸だけ下ろしてもらえる?」
「……なんて?」
そう、私のお願いにさっきまでの甘い声からうって変わって、ガチ目の困惑ボイスで問い返してくる涼香ちゃん。
しかし問い返されてもなぁ。私が今言った内容だけで説明として十分なはずだし。
「だから、ね。もう一回言うよ?」
「うん、お願い」
しょうがないのでもう一回、お願いをすることにする。同じことを二回言うのはあんまり好きじゃないが、まぁ、仕方ない。これもおっぱい窒息のためだ。
「えっと、ね。ちょっとおっぱいで窒息してみたいから、そのまま、胸だけを、私の顔めがけて下ろしてもらえる? って言ったの」
「……????」
今度はわかりやすいように、さっきよりも言葉を増やして、さらにゆっくりめに言ったのだけれども……。どうやらダメだったらしい。涼香ちゃん、なんかフリーズしちゃったし。
やっぱ箱入り娘にもなるとエッチな知識もあんまり無いから、おっぱい窒息なんて意味不明なのかもしれない。そういえば初めて彼女とお楽しみをした夜も、彼女は本当に何も知らなかったのであったか。私もあの日は女の子と初めてエッチをするってことで今じゃあり得ない位に緊張していたし、つい忘れてたわ。
ん~、しかたない。涼香ちゃんの意識が戻ってるまで、待つことにするか。
「……ん?」
そう思ったと同時、ポケットに入れていたスマホが震えた。何らかの通知らしいが……、多分……。
何となく、その通知が何なのかがわかった私はポケットからスマホを抜き出し、確認する。多分、セフレの誰かからのお誘いだろうけれども、いったい誰だろうか。候補が多すぎてよくわからん。
「あー、誰かと思ったらなんだ。サナじゃんか」
スマホを見るのにおっぱいは邪魔なのでその場でゴロン、と頭を回転させて通知の主を確認すると、どうやらそれは幼馴染兼セフレの女の子、永瀬サナからのメッセージであった。
「ん~、サナねぇ。明日会いたいって、う~ん……」
まぁ、会いたいってのはイコールでエッチのお誘いなわけなんだけれどもね。なんというか、そうだなぁ……。あんまり、乗り気じゃないってのが本音だ。
いや、別に嫌ってわけじゃない。サナだって長い間セフレとしてキープしているだけあって、お気に入りの女の子だ。そんじょそこらのワンナイトの相手とは訳が違う。
けれどもこんなにも食指が働かないのは偏に、今はその口じゃないってだけなのだ。
(なんてーかねぇ。一番付き合いが長いだけあって、サナはいっちゃんヤってて落ち着くんよなぁ)
イメージで言うとアレだ。セフレ十五人の内、十四人は全員が全員、最高級ステーキなんだ。ついさっき食べたアレとおんなじ、サシがめっちゃ入ってるヤツ。食べると、めちゃくちゃウマいアレ。
でもね、やっぱ脂いっぱいのお肉を食べ続けると飽きるしね、胃も荒れるんだよ。エブリデイ、ステーキ生活をするには人間の胃は貧弱すぎる。
(そこで必要なのがサナなのよ。なんてーの? おふくろの味?)
サナは別にセフレの中で特別かわいいとか、おっぱいがデカいとか、そういうんじゃない。エッチ度合いでいったらセフレ最弱だ。ドラフト人気も最下位必須レベルのね。
しかし、彼女が輝くのはそこじゃない。縁の下の力持ちはやはり、縁の下でこそ輝いてくれる。
(サナとのエッチはねぇ。なんか、落ち着くんよ……)
毎日、毎日、セフレたちとエッチ三昧な日々を送る私の精神的な胃袋は常に荒れ放題。朝ごはんにステーキ、お昼にステーキ、そして夕飯にもステーキ、なんて生活をして居りゃそうもなるだろう。
そこで、サナだ。荒れた胃袋に、お茶漬けを流し込んで胃袋を休ませる。お酒で言うならば休肝日。ねっとり、しっとり、幼馴染どうしてゆっくり溶け合う夜が私の心を慰めるのだ。
(でもなぁ……。今はあんま胃薬の気分じゃないんだよね)
とはいっても私はまだまだ若いので、脂身には強い耐性があるのも事実。できるだけ三食ステーキ生活が理想な成長期の女の子なのだ。乗り気でないならお薬はノーセンキュー。
ってわけで。
「パスしよっと」
少しだけ悩んだのち、明日はサナ以外に会いに行こうと思った私は彼女からのメッセージに『明日は忙しくて無理なんだ。ごめんね!』とだけ返し、スマホをスリープモードにしてポケットに戻す。
「……ねぇ」
突然、上から声がかけられる。当然、声の主は先ほどまでフリーズしていた涼香ちゃんだ。というか、それ以外だったら怖いよ。ここ、彼女の住んでる部屋なんだし。
「今連絡してたの、誰……?」
「誰って、別に」
なんて嘯きながら内心「あー、これがあったかぁ」なんて呟く。そうだそうだ、忘れてた。涼香ちゃんって、基本おっとりしてるし、お金持ってるし、おっぱいでかいしで完璧なんだけどねぇ。
めちゃくちゃ嫉妬深いのが玉に瑕なんだよ。
(この点は減点ポイントよね……)
別に恋人同士とかじゃなくって、ただのセフレにここまで執着しているってのはどうかと思うんだけれどもね。これもずっと箱入り娘だったから、初めてを奉げた相手と添い遂げる、って意識があるんだろう。厄介な、まったく。あとくされない関係とか、教えとけよな、もうっ。金持ち何て、多かれ少なかれそういう関係を作ってるくせに。
っと……
「んぅ……、っ」
突然、頭を膝から引き離された私は、抵抗する間もなく彼女に唇を奪われる。さっきまで彼女も私ほどではないがワインを飲んでいたからだろう。ブドウの芳醇な香りと酒精特有の臭さが鼻いっぱいに突き抜けた。
(あー、こりゃあ今夜はなっがいぞ)
一度嫉妬心を見せた彼女は、なかなかとまらない。理性ってモノを忘れてしまう。
現に、ここはベッドの上ではなく、リビングのソファだっていうのに彼女は私を押し倒して上へと覆いかぶさり始めた。
どうやら、止まる気はないらしい。
(ま、ちょうどいいか)
従順さとか、料理の上手さとか、そういうのを加点に考慮してもいたけれども。私が今やっているのはあくまで、セフレの選定だ。
ならば当然、何よりも祭典に考慮すべきことだって……。セックス以外に他にない。
「いいよ、おいで……?」
私は猛る彼女に両手を伸ばし、その勢いを向かい入れることにした。