リアルな異世界は現実(リアル)よりも厳しいです~灰色兄妹の冒険譚~ 作:熊澤しょーへい
灰色兄妹と異世界転移
どうも、諸君。
唐突であるが、俺は今異世界にいる。
おっと、ブラウザバックは勘弁してくれ。導入が思いつかなかった訳では断じてない。
はっきり言うと、特筆すべき点が無い。
出かけようと思い、家のドアを開けた。たったそれだけで二人揃って異世界にご招待。薄い本でももっと導入を凝るぞ。
いや~ビビったね。急に森の中に放り込まれたわけで。救助が数日遅れただけで死んでたわ。こちとらサバイバル知識の欠片もないってーの。フロムゲーの初見殺しの方がよっぽどマシだ。ま、フロムゲーやった事無いケド。
というわけで愚痴はここまでにして自己紹介。
俺の名前は
フルネームを覚える必要は無い。ここではジンで通すことにするから、これだけ覚えてくれれば。
おい、そこ。どこぞの黒の組織のお方と同じ名前、なんて言うんじゃありません。こっちも気にしてんだよ。小学生時代に何度
好きなものは読書。ミスターインドア。何が好きで人間は日光なんて浴びてんだろね?
身長は普通。高くもなく低くもない。髪色は純日本人らしく黒色。
「なんでそんな当たり前のことを?」と疑問に思うかもしれない。まーあれですわ。普通じゃないところが当然あるわけで。
それは目の色。黒のところが綺麗な紅色なのだ。別にカラコンを入れている訳ではない。そもそも俺はメガネ派。なんかコンタクトって怖くない?、とそんなことは置いといて。これに関してもあんまし弄らないで欲しいワケ。こちとら生まれつきやぞ。好きでこんな色じゃねーんだぞと。
俺の自己紹介はこれくらいで。
最初に「二人揃って」と言った通り、巻き込まれた―――俺が巻き込まれた側かもしれないが―――哀れな被害者がいるワケで。
というわけでもう一人の主人公をご紹介。
名前は
マジで可愛い。物理的に目に入れても痛くない。ブラコン?ブラコンで何が悪い!(逆ギレ)
スタイルは良い方―――だと思う。ぶっちゃけ分かんね。本人は気にしてるらしい。俺にとって女はハイナとそれ以外にしか区別できん。
性格はアクティブ。運動部に入ってるし、運動神経は高い。俺と正反対だね。
あと勘が鋭い。鋭いってレベルを超えて鋭い。2択なら100%当たる。4択までほぼ100%。そっからどんどん確率が下がってく。それでもヤバい。F〇rk Roadを一発クリアした時は我が目を疑ったね。
でもってでもって。俺に日本人離れした特徴があるように、コイツにもそんなのが一つや二つあるわけで。ざっくり言うと白髪青目。ヨーロッパ系か、って思うじゃん?そこまで彫りは深くない。どっちも染めたら典型的な大和撫子って感じ。
「本当に兄妹なのか」だって?・・・まあ、それは・・・うーん・・・あれだよあれ。複雑な家庭ジジョーってやつ。気が向いたら話すわ、うん。
あ、言い忘れてた。俺は19歳でハイナは17歳。現役バリバリの大学生と高校生。ま、今となっては過去形だけど。HAHAHAHA!
登校しようとしたらこのザマよ。ぶっちゃけ勘弁してほしい。
で、ここでちょいとこの世界について解説。
まあ、そんなこんなで異世界生活が始まりましたよと。
折角だから色々見て回りたいよね、ってことで。まずは喫緊の問題から解決していきましょー。
というわけで我が妹よ、さっさとそのペンを動かしなさい。
「やだ」
拗ねるんじゃありません。
まーじで、どの世界でも勉強って付きまとってくるんだよな・・・
やなっちゃう。
◇◇◇
やっほー、みんな!ハイナちゃんです!
何と何と異世界に来ちゃいました!気分は宝くじの一等賞―――となってないのが悲しいところ。
当然初めは嬉しかったよ?獣人とか、エルフとか、ドワーフとか。創作の世界でしか見たことないのが当たり前のように歩いてたし!
そしてなんと、魔法も存在してた!どこからともなく水を出したり、物を宙に浮かせたり!
でも・・・これって現実なワケ。リアル特有の厳しさもあるわけで。
まず最初に、私たちみたいな異世界人は珍しくないみたい。5年に一人くらいのペースでこの世界に迷い込む、って保護してくれた冒険者さんが話してくれた。保護するための法律なりが整ってる、ってことも。
ありがたいんだよ?もちろん。治安がわるわるな世界だと、とっ捕まって奴隷にされてたかもだし。法律バリヤーで守られる、ってのは。
でもさ、その結果が
夢もへったくれもないじゃん。なんで異世界に来てまで受験勉強しないといけないワケ?
「お前が冒険者になりたい、って言ったんだろ。だったら制度利用して学校に入学からの免許所得が最速だ」
言いました、言いましたよ。
色々世界を見ていきたい私ですけど、まー勿論国境とか面倒ごとがあるわけで。
どうにも冒険者だとその面倒ごとをすっぽかせる、というお話を聞いたわけでありまして。
あ、冒険者ってのはイメージしてるのと大体同じ。この世界には魔物だとかダンジョンとかテンプレートの塊みたいな存在がいて(やったね)、それを掃除するのがメインのお仕事らしい。まあ、他にもいろいろやってるらしい。体のいい何でも屋さん、ってジン兄は言ってたっけ。
で、冒険者になるために何とか協会?
「世界冒険者組合、な」
そう、それそれ。
「何も会ってねーじゃねーか」
お黙り!
その組合が展開してる学園に入学しようというお話で。
でもさ、こういうのってチート能力とか俺TUEEEEとか特待生制度とかで入学する流れじゃん?なーんで真面目に受験勉強せにゃいかんのか、って話。
「
はいはいありませんよーだ。
夢の一つや二つ、見せてくれたっていいのにさ。
「勝手に見とけ。問題解き終わった後にな」
・・・ちぇ。
これ以上お小言聞きたくないし、問題進めますか。
まあ?これでも教科書は丸一日読んだわけですし?パパっと解いて私の知能の高さを見せつけるとします、か。
「その一言で知能レベルだだ下がりだぞ」
シャラップ!
折角やる気出てたのに、削ぐようなこと言わないで下さる!?
問1
現在、世界冒険者組合が認定している勇者の総数は?
なるほどなるほど。
・・・・・・・
・・・・・
・・・8人?
「ちげーよ。9人な」
選択問題ならいけたし!
こんな参考書選んだジン兄が悪い!
「直感で正解しても意味ねーだろーが!テストっつっても基礎知識だけだわ!」
勉強好きはすぐにそーやって勉強嫌いを差別する!
こっちは三行以上の文字は、脳が受け付けないの!
これだから専門書ばっか読み漁ってる変態は・・・あーもー!早く身体動かしたいー!
種族:普人族
性別:男
魔力特性:黒
スキル:速読3 思考加速2 並列思考3 魔法知識1 記憶力増強10 絶対記憶
運命スキル:
称号:異世界人 転生者 転移者 シスコン
加護:白の寵愛 黒の寵愛
種族:???
性別:女
魔力特性:白
スキル:剣術1 運動5 直感8 超直感9
運命スキル:
称号:帰還者 転移者
加護:白の寵愛 黒の寵愛
◇◇◇
スキル解説
速読:読書にかかる総合時間に対して下方補正
思考加速:思考速度に上方補正
並列思考:熟練度に応じて並列した思考が可能
魔法知識:魔法に関する知識。魔法の構築速度、威力、練度に対して上方補正
記憶力増強:忘却速度に対して下方補正
絶対記憶:一度覚えたことを忘れることはない
剣術:剣術の熟練度。剣を持った行動に対して威力、練度に対して上方補正
運動:運動性能。身体を動かす行動に対して上方補正
直感:全ての行動に対して上方補正。選択肢が多いほど補正率低下
超直感:「直感」スキルの補正率上昇
◇◇◇
運命スキル:[データ破損]から与えられたスキル。個々人に特殊な能力を与える。但し代償として、彼らの運命は[データ破損]に弄ばれる。
◇◇◇
称号解説
異世界人:異世界出身である証。
転生者:新たな人生を歩んでいる人間。前世の記憶がある証。
転移者:別世界に転移した証。
シスコン:妹を溺愛している証。
帰還者:出身世界に帰還した証。
◇◇◇
白の寵愛:「白の祝福」「白の加護」の上位互換。手法に関係なく相手を癒す際に上方補正。
黒の寵愛:「黒の祝福」「黒の加護」の上位互換。手法に関係なく相手を害する際に上方補正。