終末世界のラーメン屋台の店長さん   作:一反木綿豆腐

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プラタ家事代行サービスと店長さん

 

 

 

 新エリー都に住まう御主人様へ!

 

 日々の炊事、洗濯、掃除に疲れていませんか?

 

 一人暮らしを始めたばかりの御主人様。

 仕事に追われて、家事もままならない御主人様。

 子育てに疲れて、偶には手を抜きたい御主人様。

 様々な事情で、思うように家事のできない御主人様。

 

 全ての御主人様のために、新エリー都の何処へでも。

 我々姉妹と優秀なボンプ達が、ワンランク上の生活をお約束致します!

 

 料金表はこちらから。

 家事代行をご用命の御主人様は、ぜひプラタ家事代行サービスに御連絡下さい!

 

 ────インターノットの公式サイトより。

 

 

 ふざけるな! 何なんだよ、あのボンプどもは!

 こっちに金的喰らわせてきやがって! 最低の家事代行サービスだ!

 

 ────社員にセクハラを仕掛けた御主人様の星1レビュー。

 

 

 誰でも手の届く価格で最大限のサービスを。

 我々とは層が違いますけれど、彼女達の仕事ぶりには私も身が引き締まる思いですわ。

 

 ────同業他社のメイド長の御言葉。

 

 

 彼女達に何をしたか、だぁ?

 オレは美味くて栄養満点の飯食わせて、作り方教えてやっただけだが。

 実験と訓練、任務だけで強く育つわけねーだろ、バカなのか?

 アイツら作った奴等、そんなことも分からねえでやがんの。ア ホ く さ。

 

 ────新エリー都に柵がないからって、好き放題してる店長さん。

 

 

 どういうこと、ツイッギー。

 そのニコよりも大きいおっぱいとお尻は何……?

 同じ遺伝子のはずなのに、どうして……。え? 大将の料理と健康的な生活のお陰?

 そう。凄いね、人体。私も、もっとハンバーガーを食べないと……!

 

 ────久しぶりに顔を合わせた元隊長の困惑と間違った意気込み。

 

 

 

 


 

 

 

 重い。

 

 死に体の身体が、重い。

 私の上に積み重なる家族の死体が、何よりも重い。

 

 怖かった。

 吐き気を催すほど明確な死の気配と無用の長物として捨てられるのが。

 

 憎かった。

 私達を勝手に生み出し、勝手な理由で廃棄を決定した恥知らずどもが。

 

 

 ──けど、何よりも悔しかった。

 

 

 私は、まだ何もしていない。何も出来ていない。

 誰の手で生み出されようと、私の生は私のもの。

 

 ただ一つ褒めて貰えた明晰な頭脳も、使い潰すための作戦の前には無意味だった。

 帰る家はなくなり、守るべき家族も守れず、何一つ報われることのない私達の人生。

 

 嫌だ。嫌だ。嫌だ。

 

 一人で死ぬのは、まだいい。所詮、私は戦闘が不得意な欠陥品。何処で死んでも不思議はない。

 一人で無意味に無価値なまま終わるのなら耐えられる。私は私が不出来で不気味で気持ち悪い。

 

 でも、死んでいった家族が、無価値に、無意味に浪費されるのは耐えられない。

 

 不自然で歪な複製品で、欠陥品だったとしても。

 それ以外に何も得られなかったとしても。何か一つだけでも、価値が欲しい。意味が欲しい。

 

 その一心で、必死に藻掻く。

 もう動かず、冷たくなってしまった家族へと謝りながら押しのけようとして、結局は無駄で。

 

 

「酷でえな、こりゃ。どうなってんだ、全員同じ顔をしてやがる。いや、よく見ると違うか」

「ンナ、ナナンナ、ンナァ(多分、クロ-ンだろうね。装備から見るに、防衛軍かな)」

「仲間に離脱されて反乱軍なんて敵を増やして焦ってんのかねぇ。バカどもが、死に腐れよ」

 

 

 その時、聞こえてきた声に心底から震え上がった。

 

 この世の全てを燃し尽くしてしまいそうなほどに憤怒の宿った調べ。

 この世の総てを殺し尽くしてしまいそうなほどに執念の籠った響き。

 

 一切の光が届かない奈落。

 底のない闇の中で破滅的な爆発を繰り返す圧倒的な殺意と憎悪。

 

 

 文字通り、地獄の底から響いてくるような声。

 

 

 あまりの恐怖に、このまま死んでしまおうかと思うほどだったけど──

 

 

「…………おい、生きてる奴いないか?」

「ンナ……ンナナッ!(そんなわけが……生体反応ッ! 本当だ、まだ生きている子がいる!)」

「マジか。大したもんだな」

 

 

 私は恐怖を押しのけて、動かないはずの手を伸ばす。

 潰れたはずの喉を震わせて、声にならない声を上げる。

 

 相手がどんな怪物でも構わない。

 願いの代償に命を奪う悪魔でもいい。

 

 私は、まだ、生きていたい。

 私の家族の、その価値と意味を、この世界に刻むために──!

 

 

「…………ぁ」

「確かに聞こえた。こんなにボロボロになるまで頑張って。よくやった。本当に、よくやったな」

 

 

 ────その光景を、どんな地獄に堕ちたとしても、私は決して忘れない。

 

 

 月と星の明かりだけが照らす、ホロウの中のゴミ捨て場。

 想像していた怪物ではなく、厳(いかめ)しい顔立ちの男が、慈悲の光を瞳に宿していて。

 

 暖かな掌で伸ばした私の手を取り、無駄だったはずの頑張りを褒めてくれた。

 

 それが、彼との出会いで、魂に刻みこまれた私の原風景(はじまり)。

 

 

 


 

 

 

 プラタ家事代行サービス。

 私ことツイッギーを社長として、スポンサーと一緒に立ち上げた会社。

 本社はあるけれど、メイン業務を回す私と妹達は、社用車の大型トレーラーで走り回っている。

 

 基本的に社員以外を入れることのないトレーラーだけど、今日は珍客がやってきていた。

 

 

「つまり、君は防衛軍に戻るつもりはない、と」

「初めからそう言っているでしょう。それで、貴方はどうするつもりかしら、イゾルデ大佐殿?」

「何も。シルバー小隊について調べていたのは、私の個人的な理由だ。元より無理強いするつもりはなかった」

「そう。それを聞いて一安心。私は私で今の生活がある。隊長にもね。11号にはよろしく伝えてちょうだい」

「お見通しか。それでも、安心したよ。君が軍への復讐など考えていなくてね」

「ハッ、復讐? バカバカしいわ。そんなもの、他にやることのない暇人のやることよ。そういう貴方はどうなの? 軍やこの街に思うところはないのかしら?」

「あるさ、山ほどね。だが、君の言う通り、私にもやるべきことがある。亡くなった戦友への恩給、生き残った戦友への支援、新しい部隊の教育。復讐している暇がなくてね」

 

 

 訪れたのは、新エリー都防衛軍、オボルス小隊所属のイゾルデ大佐。

 面も良く、軍服の上からでも分かるほど胸も尻も大きい。あの人の好きそうな女ね。忌々しい。

 初めは軍が汚点(私)を消しに来たかと警戒したけど、彼女は一人きりでやってきていた。

 

 その時点で襲撃・暗殺の線は消えて安心した。

 私の苦労話を聞くだけでなく、軍への復帰まで提案されるとは思わなかったけど。

 

 恐らく、シルバー小隊の生き残りである11号──末妹のハリンの差し金でしょうね。

 既に袂を分かっていると言うのに、未練がましいのか、優しいのか。

 

 別れの言葉もなかったから、仕方ないかもしれないけど。

 ハリン(あなた)は、あなたの人生を生きていればいい。私も隊長も、それで十分だから。

 

 

「長居をして済まない。それに、コーヒーにケーキまで頂いてしまった。これは、その礼だ」

「家事代行サービスとして、当然のおもてなしよ。それで、これは……?」

「私の個人的な連絡先だ。何かあれば、手を貸そう。元同僚として、な」

「お優しいこと。頼りにさせて貰うわ。仕事で猫の手も借りたい時に」

「それは勘弁願いたい。如何せん、支援は得意だが家事となると人並でね、君達には及ばない。では、失礼するよ」

 

 

 緑色のミディアムヘアを揺らし、イゾルデ大佐は苦笑しながら椅子から立ち上がった。

 運転席側から様子を伺っていた三人の妹に、微笑みと会釈をして、颯爽と去っていく。

 

 テーブルに残されていたのは、中身が綺麗になくなったカップと皿。

 

 そして、彼女の名刺。

 大佐ともなれば、軍内部だけでなく各分野の重鎮に顔を合わせるから、そのために作ったのか。

 裏面には、手書きの連絡先が記されている。呆れた、軍用じゃなくて民間のものじゃない。

 

 どうやら彼女は、本気で私達をどうこうするつもりも、無理強いするつもりもないみたい。

 

 

「ツイッギー姉さん、大丈夫だった……?」

「う~ん、かっこいいお姉さんだったね~」

「結局、軍の人間でしょ。信用できないよ」

 

 

 イゾルデ大佐がトレーラーを去ると、三人の妹達がやってくる。

 

 上から順にアン、ビビ、シータ。

 哀れで醜く、不完全で中途半端な、愛しい私の家族。

 

 彼女達はシルバー小隊を生み出した技術を基にして、軍の外部で作られたクローン。

 どうやら、私達を生産した技術と資料が外部へと漏れた、というよりも持ち出されたらしい。

 

 軍は愚かだけど、間抜けじゃない。

 シルバー小隊の存在そのものをなかったことにしておいて、一部が漏れるなんてありえない。

 

 確実に内部の人間が持ち逃げしたに決まっている。

 そして、浮かび上がる最大の容疑者は計画を主導し、私達の原型(オリジナル)である「アン」という軍医。

 

 

「大丈夫よ。清濁併せ吞む人間なら、信用できなくても距離は保てる。寧ろ、助けになってくれるかもしれないわね」

 

 

 あの人に助け出された後、自暴自棄になりながらも何とか社会常識を身に付け始めた頃。

 

 反乱軍かTOPSの傭兵と思しき集団から襲撃を受けた。

 首謀者は“闇医者”を名乗る人物で、まだ私達の尊厳が弄ばれ続けていることを知った。

 

 もっとも、今はその思惑も根底から崩れているけれど。

 私とあの人で、吐かせた研究施設を潰して回ったから。

 

 でも、私の知らないところで生まれた新しい妹を救えたのは、たったの三人。

 その殆どが、人としての形すら得られず、研究資金の調達のために臓器を抜き取られ。

 人の形をしていても、一個の生命として脆弱過ぎて、培養ポッドから出ただけで亡くなった。

 

 中途半端で未完成の技術を、断片的な情報で再現しようなんて土台無理な話。

 私を襲撃してきたのも、その穴埋めのために、私の記憶と細胞を求めてだったのでしょう。

 

 

「さあ、今日はスポンサー様への定期報告会よ。さっさと行きましょう」

「「「は~い」」」

 

 

 怒りもある。

 憎しみもある。

 

 けれど、私にはそんなものより、自分の人生と妹の健康の方がよっぽど大事。

 

 因みに、アンに「アン」と同じ名前を付けたのは、もちろん皮肉。

 生まれは悍ましく、欠陥品であっても光の下で胸を張って生きていけるアン。

 倫理(みち)を外して深みに嵌り、二度と光の下を歩めない「アン」。

 

 残酷なまでの対比よねぇ?

 ざまあない。一生、自業自得に日陰を歩み続けるといいわ、原型さん(「アン」)。

 

 

 


 

 

 

 大型トレーラーを運転してやってきたのは、六分街。

 その一角、大通りに面した「一期一会」の仕込み場へと到着した。

 元が大きめの町工場だけあって、駐車場も大型トレーラーを止めるのに問題はない。

 

 もうすっかり慣れたトレーラーのバック駐車。

 駐車を邪魔せずに止まってくれた一般車両に、感謝のクラクションを送り、エンジンを切った。

 

 

「さて、と……」

 

 

 運転の緊張を呼気として吐き出し、改造して運転席から直通しているコンテナに移動する。

 

 中では、妹達が身嗜みを整えていた。

 私もそれに倣い、鏡の前に立つ。

 

 相変わらず、醜い顔。

 左目は眼帯で覆われている。最後の任務で負った傷で視力もなく白く濁った眼球を隠すため。

 左目には額から頬にかけて、斜めに傷跡が残ってしまった。

 

 正直、コンプレックスだけど、これが私だ。

 ありのままをありのままに受け入れる強さを教えて貰ったから、そのままにしておいてある。

 

 けれど、寝癖や化粧や衣服の崩れは乙女としてNGなので、キッチリとチェックしていく。

 

 衣服は妹達とお揃いのメイド服。

 シルバー小隊の隊服をイメージして、私がデザインしたもの。

 我ながらいい出来になった。でもスカートが短すぎて、フリルが多くなったのは失敗。

 

 社の名前のプラタも、銀という意味。私も、過去を完全に振り切れたわけじゃない。

 傷は乾き始めているけれど、塞がって癒えるのは、もっと先の話でしょう。

 

 まずは、今を生きていくために、仕事を熟しましょう。

 

 

「どうせ、ガウタマと彼しかいないのだから、あまり緊張しないで。失敗を恐れずにやりなさい」

 

 

 社の経営状況を纏めた資料を抱きしめて、三人揃ってこくこく頷く。

 

 駄目ね、これは。

 完全に緊張してしまっている。

 

 それも仕方ない。

 スポンサーのガウタマはボンプだけど、経営者としては辣腕を振るう。

 過去の報告会で、厳しい追及に妹達は何度も泣かされている。

 私なら問題ないけれど、妹達の社会勉強でもあるし、此処は心を鬼にして見守りましょう。

 

 

「──入るわよ」

 

 

 駐車場から外階段を昇り、踊り場兼喫煙所を超えて、ノックと共に玄関を開ける。

 

 

「ンナナ、ンナァッ!(やあ、よく来たね! ツイッギーと我が精鋭達!)」 

「「「我が王……!」」」

 

 

 待ち構えていたのは、自称・ボンプの王にして最高傑作。

 そして私達のスポンサーであるガウタマ。

 

 彼の姿を目にすると、妹達は一斉に目を輝かせた。

 これ、ロールプレイでも何でもなく、本気の敬愛で呼んでるのは、流石にどうかと思うの。

 

 私は自力で世界と常識を学んだけど、妹達に色々と教えたのは他でもないガウタマ。

 

 だから彼を慕う気持ちはよく分かる。

 よく分かるけど、人のサポートをするはずのボンプを王と呼ぶのはちょっとぉ……。

 

 いいわ、この辺りは考えるのはもう止めましょう。

 

 彼女達の人生は彼女達のもの。

 好きなように生き、好きなように死ぬことも一つの幸福ね。

 

 

「では、プラタ家事代行サービスの定期報告会を始めさせて頂きます、我が王よ」

「ンナぁ~♪(よろしくね~♪)」

 

 

 テキパキとプロジェクターを用意し、本日はアンが司会役。

 私はソファに脚を組んで座り、会の進行を見守る。

 

 しかし、最近肩こりが酷い。

 すべては、この無駄に大きく育った胸のせいだわ。

 それだけじゃない。お尻も大きく、脚も太くなってしまった。

 

 下着も私服も仕事着も新調する羽目になって、もう散々。

 まあいいわ。あの人好みの身体つきになったと思えば、プラマイゼロ。いえ、プラスが勝る。

 

 でも、少しイライラしてきた。

 人のことを勝手に助けておいて、あなたのために育ったムチムチボディに見向きもしない。

 その上、報告会にさえ興味を示さないなんて、これは自身の所業を分からせる必要がある。

 

 

「……………………!」 

 

 

 苛立ちからあの人の姿を探していると、常人よりも優秀な聴覚が、ある音を捕える。

 

 瞬間、私の明晰な頭脳が高速で回転し始めた。

 

 高い位置から連続して落ちる、小さい水滴の音。つまりシャワーの音。

 玄関には彼の靴とサンダルがあり、それ以外には私達のものだけ。

 これらから導き出されるのは、ナラカがシャワーを浴びている事実……!

 

 

 ごくん……♥

 

 

 思わず、生唾を飲み込んでいた。

 

 捕まったら逃げられないと否応なしに確信させる、ぶっとい腕と浮き出た血管。

 皮膚でも裂くつもりなの、と思うほどでっけぇ雄っぱいと前から見える背筋。

 バッキバキの腹筋とくびれた腰回りのお陰で、逆三角形の上半身。

 

 ハッキリ言うわ。

 私に性を目覚めさせ、性癖をメチャクチャにしたのはナラカなの。

 それが無防備にシャワーを浴びている……?

 

 もう覗くしかなくなっちゃったわ……!

 

 

「────ガタッ」

「ンナッ?(ツイッギー、君じゃないよ。座ってて?)」

「────スンッ」

 

 

 何も気づいていないガウタマに静止されて、ソファに座り直す。

 

 いけないわね、覗きは犯罪だもの。

 男が女にだけでなく、女が男にでも同じこと。

 これは当然の倫理に従っただけ。一線を越えるところだったけど。

 

 と、その時、シャワーの音が止んだ。

 

 危ない危ない。

 これだから覗きは危険よ。覗く相手と鉢合わせる可能性だってあるんだもの。

 覗き魔なんて不名誉な称号を得る羽目になる寸前だった。理性に感謝ね。

 

 

「あ? あぁ、今日は報告会の日だったか」

「────は?」

「え? なにこわー。どうしたツイッギー」

「────は?」

「本当にどうした!? 目ぇバッキバキだぞ!?」

「────は?」

「おい、オレちゃんと大丈夫って顔できてるかぁ!?」

 

 

 ────なんて考えていた私の姿はお笑いだったわ。

 

 

 浴室から現れたナラカの姿に、両脚の付け根に雷が落ちたかのような衝撃が奔る……!

 

 まず濡れた髪を乾かす、妙に色気のある姿にファーストインパクト。

 続き、こちらを視線を向けるセクスィな流し目でセカンドインパクト。

 そして、普段は洋装なのに今日に限って着流しというサードインパクトときたら……!

 

 それは、それは駄目でしょ……!

 

 甚兵衛という和装を着ているのは見たことあるけど、着流しは駄目よ……!

 だ、だって、ちょっと胸元がはだけて、でっけぇ雄っぱいが、エッッッッッッッッッ!

 

 ち、違うのよ!

 何なら直で見たことくらいはある。この人、男の上半身なら見せてもいいと思ってるもの!

 でも、チラリズム加えてくるのは駄目よッ! 反則だわッ!

 

 恥じらいのない裸体はただの背景。

 でも、チラリズムが追加されると、それだけでエッッッッッッッ!!! になるの!

 

 ふーっ♥ ふーっ♥ ふーっ♥

 

 自分でも鼻息が荒くなっているのが分かる。

 でも、でも、これだけは言っておかないと……!

 

「……この恩人(ナラカ)、スケベすぎるッッッッ!!!」

「いや、お前! 揃いも揃ってオレをよくない目で見るのは何なんだよぉッ! 怖いッ!!」

 

 

 





 プラタ家事代行サービス
 ツイッギーを社長として、ガウタマが出資して立ち上げた会社。
 メインはツイッギーと三人の妹だが、ガウタマの引き入れた主人を持たない野良ボンプが新エリー都で生きていくために働いている。

 狙いの客層は多少余裕のある中流階級の一般家庭。
 料金の割に仕事が行き届いているため、リピーターが多く、利用客は増加中。
 特に評判がいいのは、身体が思うように動かなくなったお年寄りや怪我人、ホロウ災害で身体の一部を失い、日常生活が難しくなった人々。
 そういった社会にとってお荷物になってしまう人々が、クローンとして生まれ、本来は社会に居場所がない自分達と重なるのか、皮肉屋のツイッギーですら献身性と奉仕精神が強く発揮されているようだ。
 
 制服は、シルバー小隊の隊服をリデザインしたメイド服のため、超絶ミニスカメイド。
 お陰で、若年・中年男性からのセクハラ被害に悩まされているが、ボンプ達がインターセプトという名の金的アタックを仕掛けて、事なきを得ている。低評価は、大体彼等のもの。

 ヴィクトリア家政とは同業他社のライバル関係。稼ぎはあちらが上だが、評判はプラタの方が上。
 ツイッギーとライカンは健全に互いをライバル視しており、アンはリナ、ビビはエレン、シータはカリンとそれぞれ親交があり、プライベートで出かける仲。


 ツイッギー
 ナラカによる脳焼き&性癖破壊被害者その6。キャラ崩壊甚だしい。
 付き合いはニコがアンビーを拾ったのとほぼ同時期。
 クローンや自分自身に対して嫌悪感は持っているものの、自己肯定感と自己評価はあがっている。
 家事は全てが完璧。皮肉屋だが、根の献身的な性格のためか、客からの評判はよい。
 ナラカの料理により、シルバー小隊&クローンの中で最大のむちむちボデーに成長した。
 現在は、自分の知らないところで生まれた妹の生き残りを育てつつ、人生を謳歌している。

 ナラカとアンビーをよくない目で見ている。
 前者は夜のお──(ここから先は読み取れない。


 アン
 少女Aのこの世界での名前。料理が得意。しっかり者のツイッギー姉さん大好きちゃん。
 ナラカの料理と健康的な生活で声を取り戻した。戦闘時は最前線で大型シールドとショットガンを振り回す。
 名前は「アン」への皮肉、ツイッギーの願いが込められたもの。


 ビビ
 ぽやぽやの不思議ちゃん。掃除が得意。戦闘時はナタの二刀流と小火器を主体に立ち回る。


 シータ
 性格は冷静沈着で落ち着いている。選択が得意。戦闘時はアサルトライフルと爆発物で前線の援護を主体に動く。


 イゾルデ大佐。
 どっかの誰かが旧都陥落時に暴れ散らかしたお陰で、アガメムノン小隊の全滅は避けられたらしく、現在は死亡した戦友の遺族に対する恩給の確保、負傷により退役せざるを得なかった戦友の支援、オボルス小隊の育成と、マジで復讐なんてしている暇がない。


 ナラカ
 美味くて栄養満点の飯を与えて、ツイッギーを筆頭に強くした自由人。本人にそのつもりはなく興味もないが、所業の全てがシルバー小隊を作った関係者に全力で中指をおっ立てている男。

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