「これがフォースフェス…!
すっごく楽しいのだわ!」
「本間やなぁ。ソロでもフォース作った方が良いって言われてるの、わかる気がするわ。」
フォースフェス『人魚の島の伝説』にて、屋台にアトラクションにと、ひと通り満喫したわたしたちは、アトラクションのあるエリアの片隅にあるカフェスペースで一息ついていた。
「…にしても、カノンちゃん。
そのパフェ、デカない?」
「ん?
一度こういうのが食べてみたかったのだわ!
それにGBNの中なら、どれだけ食べてもリアルには影響が無いから大丈夫なのだわ!」
そう言いながら、カノンは目の前に鎮座している、まるで洗面器みたいな大きな器に入ったパフェを満足げに突っついていた。
わたしもGBNの中なのを良いことに、たこ焼きやら焼きそばやらビールやらを散々飲み食いしているし、人のことは言えないけど。
「ほら、マリンさん。あーん。」
「えっ!?
ちょ、ちょっとカノンちゃん…!」
「良いから良いから♪
あーん。」
カノンはそう言ってわたしの顔の前に、パフェを掬ったスプーンを差し出してくる。
カノンの押しに観念したわたしは、大人しく差し出されたスプーンを口に入れる。
「むぐ…。
あ、美味しいなこれ。」
「でしょ?
ちょっと恥ずかしそうにスプーンを咥えるマリンさん、可愛かったのだわ♪」
「げほっ、ごほっ…!ちょっとカノンちゃん!?」
「…あら、マリンさんにカノンさんではありませんか。」
カノンに突然変なことを言われてわたしがむせていると、ふと聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「あ、えっと…。
フウカさんにタクトくんか。どうもです。」
「お久しぶりなのだわ!」
「ふふ、お久しぶりです♪
お2人とも、お元気そうで何よりだわ。」
「お、お疲れ様です…!」
わたしたちに声をかけてきたのは、以前一緒にフリーバトルをしたフウカさんとタクトくん姉弟だった。
「なんだか、見覚えのある姿が見えたからもしかしてと思ったけど、マリンさんたちも参加していたのね。
ここにいるということは、フォースを結成したのかしら?」
「はい、ついこの間のことで…。
フォース名は"レヴィウス"っていいます。」
「あら、素敵ね♪
わたくしたちも"シュープリム"という名前で活動してるのよ?
あなたたちとのフリーバトルの直ぐ後、たっくんがDランクになったタイミングで結成したの。」
「そうやったんですね。」
姉弟でフォースかぁ。
2人は本当に仲が良いんだなぁ、なんて考えてしまう。
「ところで、フウカさんたちはイベントミッションに出るのだわ?」
「ええ、もちろん出るわ。
目指すは優勝、"マーメイドズゴックのぬいぐるみ"よ!」
「うん…!
僕もお姉ちゃんのために、頑張る…!」
「生憎、わたしらも"マーメイドズゴックのぬいぐるみ"は欲しいんでね。
望むところですよ。」
「バトルは無いけど、フォース"レヴィウス"の初ミッション、負けられないのだわ!」
そう、このイベントミッションにはわたしが苦手とするバトルの要素が無い。
つまりはわたしたちにも、優勝を狙える可能性が十分にあるということである。
「ふふふ、楽しみね♪
それではまた後ほど、イベントミッションでお会いしましょう…。
たっくん、行こっか。」
「はい、お姉ちゃん。」
「フウカさん、ちょっと待って欲しいのだわ!」
「カノンちゃん?」
フウカさんたちがカフェスペースから出ようとした時、カノンが急に呼び止めた。
「あら?どうかしました?」
「私とマリンさんの2人で、スクショを撮って欲しいのだわ!」
「…ゑ?」
「ふふ、あらあら。
もちろん構いませんよ♪」
カノンは自分の白いハロ型のカメラをフウカさんに渡す。
わたしはカノンに言われるがまま、ポーズを取ることしか出来なかった。
次回こそはイベントミッションに…