「それじゃあマリンさん!
いざれっつごー、なのだわ!」
「お、おー…。」
クリエイトミッション『月ノ御狐・梅』を受注したわたしたちは目標のステージへと向かうべく、ヴァリアントからガンプラを発艦させる。
格納庫から海中へと降ろされ、そのまま水の中をゲートへと進む。
「…にしても、クスィーって特に弄らんでも空飛べるし、泳げるし凄いよなぁ。
劇中でも普通に水中から発進してたし。」
「でも、私のクスィーだとマリンさんのレヴィアタンみたいに自由には泳げないのだわ。」
「まぁ、鉄血のガンダム・フレームを泳げるようにしたんが、唯一レヴィアタンの自慢出来るところやしな…。」
とはいえ、GBNはそこそこ長くやってはいるものの、レヴィアタンを水中で動かしたことなんてこれまで両手で数えられるほどしかなく、GBNにおけるミッションやバトルのステージといえば大体が地上や宇宙空間、若しくはコロニー内なので、飛行能力が無くて困ったことの方が多かったな、なんて思いながらわたしはミッションが行われるエリアへと繋がるゲートをくぐった。
ーーー
「ここが今回のステージなのだわ。」
「月の外縁軌道、鉄血劇中のアリアンロッド艦隊の縄張りやな…。
お、そろそろミッション開始みたいやで。」
このクリエイトミッションのステージは宇宙空間、それも『鉄血のオルフェンズ』劇中にて武装組織"ギャラルホルン"が誇る最大規模の宇宙艦隊にして、地球圏への外敵の侵入を防ぐ"アリアンロッド"の活動拠点になっている宙域だった。
なるほどミッションの名前に入っている「月」とはそういことかなんて考えていると、目標のエリアへと入ったためか、システム音声がミッション開始を告げる。
「相手はどんなガンプラ何だろう…、ってわわ!?」
「カノンちゃん!
クソ、先に見つかってしもたか…!」
カノンがそんなことを言った矢先、飛んできた銃弾にカノンのクスィーが被弾する。
慌てて攻撃が飛んできた方を確認すると、赤みがかった薄紫色に染められた、これまた鉄血に登場する量産型MSである"グレイズ"が2体、こちらへ近づいて来ていた。
「片方はライフルにアックスの通常装備っぽいけど、もう片方はグレイズ・シルトのハルバート持ちか…!
カノンちゃん、鉄血のMSにはナノラミネートアーマーがあるからビーム攻撃が通じにくい!
一旦ミサイルで攻撃するで!」
「りょ、了解なのだわ!」
グレイズ2機に対して、わたしはレヴィアタンの背中と脚部横のコンテナからミサイルを、カノンもクスィーの両腕から通常のミサイルを斉射して迎え撃つ。
しかし、相手のグレイズはこちらのミサイル攻撃を難なく回避し、片方は手持ちのライフルで反撃、もう片方も変わらず距離を詰めてくる。
「今の全部避けるんかいな…!
こうなったら…!」
「こっちも行くのだわ!
ファンネルミサイル!」
わたしは相手の射撃を左腕のシールドでガードすると、こちらへ突っ込んで来ているハルバート持ちのグレイズにロングブレードライフルと、ダメージは与えられなくても牽制にはなるだろうということで両肩のインパルス砲も合わせて攻撃する。
わたしの攻撃は全て避けられてしまったが、カノンが時間差で放ったファンネルミサイルが命中し、ハルバート持ちのグレイズの足が止まる。
「よし、今や!
いっけぇぇぇ!!」
ファンネルミサイルに被弾したグレイズに対して、わたしは両腕のシールドを前に突き出してスラスターを全開にし、シールドチャージを叩き込む。
何とか体勢を立て直したグレイズは、咄嗟にハルバートで受けようとしたが間に合わず、手持ちのハルバートを取り落として弾き飛ばされる。
「これでどうや!!」
そしてすかさずロングブレードライフル、両肩のインパルス砲、背中と脚部のミサイルの一斉射を叩き込む。
弾き飛ばされたグレイズは回避も防御も出来ず、さっきのファンネルミサイルのダメージもあった所為か、ミサイルとビームに飲まれて爆散した。
「よっしゃ、何とか墜とせた!!
もう1体は…!」
「こっちもこれで終わり、なのだわ…!」
カノンの方を見ると、残っていたライフル持ちのグレイズもクスィーのビームサーベルに斬り裂かれているところだった。
「ふぅ…。
普通の量産機なのに随分手強かったのだわ。」
「このミッションに出て来るガンプラ、全部製作者のマリモさんが作らはったやつらしいからなぁ…。
…さぁ、本命がお出ましやで!」
2体のグレイズを倒して一息つく暇もなく、わたしたちの前にはこのミッションのメイン目標たるガンプラが現れた。
メイン目標のガンプラは何じゃろな