「ごめん、マリン。
もうアンタとは一緒にGBN出来ない…。
私、やっぱガンプラバトル強くなりたいし、ランクも上に行きたい。
これ以上、アンタといても私は強くなれない。」
「…そっか。
わたしとフォース組んでても、ガンプラバトルで強い人とは対戦出来んもんな。
こっちこそごめんな、今まで無理して合わせてくれて。」
「…本当ごめん。」
嫌な思い出やな…。
わたしをGBNに誘ってくれた友達とは、それから疎遠になってしまった。
チート使いなんかに良いようにやられ、苦労して手に入れたレアアイテムまで横取りされたなんて言ったら、あの子は一体どんな顔するかな…。
ーーー
「マリンさん?」
あの後、結局撃墜されてしまったわたしは、セントラルエリアのロビーに戻されていた。
ぐるぐると色んなことを考えていると、気がつけば目の前に以前、初心者狩りの一件で出会ったカノンが立っていて、わたしの顔を覗き込んでいた。
「カ、カノンちゃんか…。」
「どうしたの…?
何だか辛そうなのだわ…。」
「い、いや。別に…。」
「…あら、マリンちゃんにカノンちゃんじゃな〜い!って、どうしたのマリンちゃん!?」
「マギーさん…。」
カノンが心配そうな顔でどうしたのかと聞いてくる。
流石についこの前GBNを始めたばかりの子に、「チートを使ったダイバーに襲われた挙句にドロップ品を横取りされました」なんて言っても仕方がない。
わたしははぐらかそうとしたが、GBNの案内役ことみんなのオネエさんであるマギーさんにまで見つかってしまった。
観念したわたしは、さっきの出来事を2人に話すことにした。
ーーー
「ひどいのだわ…、ズルしたうえに人のアイテムを横取りするなんて…!」
「…そんなことがあったのねぇ。
マスダイバー、ほんと最近何処にでも現れるようになったわね。」
「マスダイバー…?」
「そ。ブレイクデカールを使うダイバーのことをそう呼んでるのよ。」
わたしはカノンとマギーさんに、さっきのことを洗いざらい話した。
マギーさんによると、わたしが遭遇した2人はブレイクデカールを使うマスダイバーなるもので間違いないらしい。
ブレイクデカールを使うと使用者のガンプラが禍々しい紫色のオーラに包まれ、ステータスが異常に強化されるとのことだった。
「マリンちゃんを襲ったスローネのダイバー2人組のことはこっちで預かるわ。
また何かあったら、連絡するわね。」
「すいません、マギーさん…。
手間かけさせて…。」
「もう、マリンちゃんが謝ることないわよ〜!
カノンちゃんも、くれぐれも気をつけてね!」
「わかったのだわ!」
そう言って、マギーさんは去っていった。
こんな感じで、色んなダイバーの相談事にのっているのだろうか。
本間、凄い人やなぁ…。
「ねぇ、マリンさん!
まだ時間はあるかしら!?」
「えっ?
まだもうちょっとやったら大丈夫やけど…。」
「マリンさんがやっていたイベントミッション、私とやって欲しいのだわ!
ほら、その"七色のうろこ"?も出るかもしれないし!」
わたしがマギーさんのことをぼーっと考えていると、カノンがそんな提案をしてきた。
まぁ、このまま何もせずに悶々としていても、どうしようもないのは確かである。
「…わかった。一緒に行こか。」
「やった…!
じゃあ、早速ミッションを受注しに行くのだわ!」
わたしはカノンに手を引かれる形で、ミッションカウンターへと向かった。
切り替えは大事(自戒)