デミウルゴスに憑依した一般読者   作:目ん玉

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おふざけ回です。
不意に思いついて書いてみました。


アインズ様がシモベたちに褒美を与える話

「デミウルゴス。今回の働き、見事であった。

 褒美を取らせる。何か望みがあれば言ってみよ」

 

「では、おそれながら。

 アインズ様がシモベの誰かに褒美をお与えになる場面において、私からそのシモベに助言する。

 これをお許しいただきたく存じます」

 

 そう言うと、多くのシモベたちは疑問の色を浮かべた。

 アルベドは警戒の色を浮かべ、何を企んでいるのかと疑っているようだ。

 セバスだけは少し理解の色を浮かべていた。執事としてやるべきことに近いからね。

 

「……ふむ?

 それはデミウルゴス、『お前の』褒美なのか?」

 

 アインズ様の疑問は、シモベたちとはまた違った角度からだった。

 俺が何か受け取るわけではない、ように見えたのだろう。

 

「もちろんでございます。

 もしもアインズ様が褒美を与えたいと思し召した場合ですが。

 であれば喜んで受け取らせていただくのがシモベのあるべき姿であると、頭では理解できます。

 しかし我々シモベは、アインズ様から褒美をいただくなど畏れ多いのです」

 

 全シモベが深々と頷いた。

 アインズ様が一瞬黙ってしまわれた。マジか、こいつら……と呆れておられるようだ。

 

「そこで私から、どのような褒美を求めるのが適切か、意見を出させていただきます。

 これによって話が円滑に進めば、私はアインズ様のお役に立てるというわけです。御方のお役に立てること。これに勝る褒美はございません」

 

 シモベたちに納得の色が浮かんだ。

 何人かのシモベは、あいつめウマくやったな、という雰囲気を漂わせている。

 御方のお役に立つことこそ褒美というのは、全シモベの共通認識だろう。

 しかしチャンスと見れば、アルベドやシャルティアは、大変不敬な望みを言う可能性がある。

 そこを俺が「適切」な範囲に抑える。

 アインズ様もそこに思い至るだろう。

 少し考えて、アインズ様が口を開かれた。

 

「……よかろう。では、それをデミウルゴスへの褒美とする」

 

 そういうことになった。

 

「さすがはデミウルゴス。ナザリック一の知恵者よ。

 しかし褒美として労働を求めるというのは、なんとかならんのか」

 

「申し訳ございません。

 では、もし次の機会がございましたら、アインズ様にひとつ、使っていただきたい魔法がございます」

 

「魔法……何の魔法だ?」

 

「その時になったら申し上げます。

 周辺に被害が出るようなものではございません。

 今はまだ、そのような栄誉をいただけるかどうかも定かではございませんので、差し控えることにいたします」

 

 

 ◇

 

 

「セバス。配下の無欲は、時に主人を不快にさせると知れ」

 

「アインズ様。よろしいでしょうか?」

 

「おお、デミウルゴス。そうであったな。言ってやれ」

 

「まず前提として、アインズ様はたっち・みー様に救われてギルドに加入されたと聞き及んでおります」

 

「うむ。あれはまだ私が弱かった頃――」

 

「お言葉を遮る無礼をお許しください。

 ご機嫌麗しく思い出話をお聞かせくださることは光栄に存じますが、そのお話は我々シモベにとってあらぬ方向に『やる気』をみなぎらせる結果になってしまいます。

 この場はセバスの功績を祝うためのものでございますので、そのお話はまたの機会になさってはいかがでしょうか?」

 

 異形種狩りが横行していて、アインズ様もその被害に遭われた。そこをたっち・みー様に救われて……。

 という話。

 シモベは怨敵誅殺すべしと怒りに燃えることだろう。

 祝の席に殺意をみなぎらせるのは、いくらナザリックといえど、いささか不適切ではなかろうか。

 

「……そうか。私の配慮が足りなかったな。すまぬ」

 

 そういうところです、アインズ様。

 御方に頭を下げさせた、とシモベたちがすごい目で見ております。気づいて。おねがい。タスケテ。

 とは口に出せないが。

 

「いえ、滅相もないことでございます。差し出がましい事を申しました。平にご容赦を」

 

 答えてから気づく。

 ……もしかして利用された?

 デミウルゴスに色々と気付かされるアインズ様、という図式。

 配下を持ち上げるように見せつつ、相対的に「理想の支配者」というハードルを下げようとしておられる?

 ……うーん……そうであれば、アインズ様には原作と同じように「なぜか評価が上がる補正」が働いているかも。

 現にシモベたちは満足そうだ。至高の御方にちょっと乱雑に扱われるのは、支配されている感じが強くて好きだという一般メイドもいる。

 シモベの価値観など気にもとめずに振る舞われる御方……推せる! とか思っているシモベが多そうだ。

 むしろ逆効果。

 残念です、アインズ様。なんとお労しい……。

 

「うむ。

 それで、その話とセバスへの褒美、どうつながる?」

 

「はい。アインズ様にはそのような背景があって、その上でたっち・みー様に創造されたセバスをご覧になっていらっしゃる、というのが前提でございます。

 つまり、もしセバスがたっち・みー様の面影が見えるような望みを口にすれば、それはアインズ様にお喜びいただけるのではないかと愚考いたします」

 

「デミウルゴス。それは少し不敬なのではありませんか?

 私にたっち・みー様の面影を見ていただくなど……」

 

「いや、セバス。それは違うとも。

 デミウルゴスの言うとおりだ。

 お前はたっち・みーさんに創られた。つまりはたっち・みーさんの子供も同然。そして子は親に似る。

 私はセバスの中にたっち・みーさんを感じる。

 デミウルゴスの中にウルベルトさんを感じる。

 アウラの中にぶくぶく茶釜さんを感じるし、マーレと2人であればペロロンチーノさんをも感じる。

 シャルティアなどはペロロンチーノさんの趣味全開だしな」

 

 ここでアルベドの名前を出せないアインズ様。

 設定の一部を書き換えたから、という自責の念がおありだろう。

 シモベたちはむせび泣いた。去ってしまわれた御方々を自分の中に感じると言われ、さまざまな感情があふれてくるだろう。単純な喜びではないはずだ。懐かしさや恋しさもあるだろう。

 アルベドだけは、顔を伏せるにとどまっている。

 

「……でありますので、セバスが望むに適した褒美の候補といたしましては、たとえば今後広める宗教としてのナザリック、その神話をセバスが作らせていただく。というのは、いかがでしょう?

 きっと、そこにたっち・みー様の面影が現れるかと。セバスであれば人間にも受け入れやすい内容を考えるかと思いますので適任でしょうし、そのまま採用できるかどうかは改めて精査すれば良いかと存じます」

 

 ヒーローショーの台本みたいなやつを作るに違いない。

 改訂必須だ。

 

「なるほど。それは良い考えやもしれんな。

 しかしデミウルゴス。褒美に労働を与えるのは、なんとかならんのか」

 

「申し訳ございません。

 であれば、もう一案ございます」

 

「なんだ?」

 

「我々シモベに成長が見えること。これもアインズ様のお望みに適うかと。

 ですので、個人的な要求を……」

 

 そこで俺はセバスを見た。

 

「たとえばセバスの自由意志で好きなように人助けができる時間や予算。

 あるいは、すでに拾った人間――例の、ツアレでしたか。その生活道具など、ナザリックで過ごすにふさわしい物を揃える。

 こんなところでは、どうだろう?」

 

「そうですね。ツアレの生活道具というのは、たしかに、望むところです」

 

「よろしい。では、それを与えることにしよう」

 

 

 ◇

 

 

「コキュートス。今回の働き、見事であった。

 褒美を取らせよう。何か望みはあるか?」

 

 ぶしゅー。

 冷気を吐き出し、コキュートスは考え込んだ。

 

「アリガトウゴザイマス。デスガ……ウーム……」

 

 盛んに腕を組んだり解いたり、上を見たり下を見たり。

 なかなか言葉が出てこない。

 

「アインズ様。よろしいでしょうか?」

 

「おお、デミウルゴス。言ってみよ」

 

「コキュートスは、己を御方の剣であると自負しております。

 そうだね、コキュートス?」

 

「ソノトオリダ」

 

「であれば、剣とは道具。振るわれて役立つことこそ存在意義。

 そして『道具に褒美を与える』という概念はない。与えるならその道具を使った人物であるはずだ。そして御方の剣たるコキュートスを使うのは当然、至高の御方だ。

 そういったわけで、コキュートスは自分が褒美をもらうなんて考えたこともない。

 そんなところではないかな?」

 

「マサシク……!」

 

 ぶしゅー。

 コキュートスは深く頷いた。

 

「しかしコキュートスには意思がある。

 己は道具だ剣だというのなら、インテリジェンスアイテムだ。そしてインテリジェンスアイテムは、その用途に適した知性を持っていて、相応の『好み』というものがある。

 そうなると、褒美の方向性としては、2つだね」

 

「……? ソレハ、ドノヨウナモノダロウカ?」

 

「ひとつは、性能の限界まで使っていただくこと。

 たとえばアインズ様と模擬戦をしてみたい、なんていうのはどうだろう?」

 

「オオ……! ソレハ、タシカニ……ウム、素晴ラシイ光景ダ」

 

「もうひとつは?」

 

「はい、アインズ様。

 己の性能をさらに高めることです。

 たとえばリザードマン相手にやったような、指揮官としての経験を積むこと。

 あるいはコキュートスの新たな装備……武人建御雷様がご用意くださったものでは対応できない場面を、アインズ様とともに想定し、対策してみるというのは、いかがでしょう?

 アインズ様が一緒に策定してくだされば、コキュートス1人では思いつかない状況や対策を想定できるでしょう。経験の差が歴然でございますので。それに情報共有を同時進行できますので、あとから報告書にまとめるより詳細に把握していただけるかと」

 

 コキュートスにとってもアインズ様にとっても、一緒に装備を考えるのは楽しいだろう。

 なにも今までの装備を変更しようというのではないし、不敬にはならない。

 

「オオ……! ソレモ素晴ラシイナ……!」

 

「ふむ……コストのかからないアンデッド同士で模擬戦をしてみるのは損のない試みだな。

 それにコキュートスの装備を考える、か。建御雷さんならたいていの状況には対応できるようにしているはずだが、ニッチな場面にまでは手が及んでいないやもしれん。うむ、なかなか面白そうではないか」

 

 どれが良い?

 アインズ様に尋ねられて、コキュートスは再びぶしゅー、と冷気を吐き出し、嬉しそうに考え込んでしまった。

 

 

 ◇

 

 

「アウラ、マーレ。今回の働き、見事であった。

 褒美を取らせよう。何か望みがあれば言ってみよ」

 

「は、はい……えっとぉ……」

 

 珍しくモジモジするアウラ。

 いつもよりモジモジするマーレ。

 

「デミウルゴス」

 

 出番だぞ、とアインズ様がお呼びになった。

 

「はい、アインズ様。

 ですが、本人たちに望むものがあるようですので、あえて私から助言することもないかと。

 おそらく創造主ぶくぶく茶釜様に関連すること、あるいはアインズ様にちょっとしたおねだりがあるのでは、と推察いたします」

 

「うむ。そうか。

 アウラ、マーレ。聞かせてくれ。お前たちは何を望む? たいていの事は叶えてやるぞ」

 

 この2人なら、おかしな望みは出てこない。

 そういう安心感がある。

 精神的にはアウラこそ最も后に適するのではなかろうか。

 

「は、はい……アインズ様のお膝に乗ってみたいな、って思いました」

 

「お、お姉ちゃんは、ぶくぶく茶釜様のお膝に、よく乗せていただいていたので……僕も、の、乗ってみたいです」

 

「そうか」

 

 アインズ様は大変満足そうにうなずかれた。

 アルベドが般若の顔をしていた。

 シャルティアが「ずるいでありんす」と噛み付いたが、褒美として与えられたものだと一蹴された。

 

 

 ◇

 

 

「シャルティア。今回の働き、見事であった。

 褒美を取らせよう。何か望みがあれば言ってみよ」

 

「では、アインズ様に【403 Forbidden:アクセス権がなく、見ることが禁止されています】の【センシティブな表現】を【401 Unauthorized:ログインや認証が必要なページです】して【あなたは18歳以上ですか?】で【502 Bad Gateway:中継するサーバーが不正な反応を受け取りました】からの【警告:現在の設定では不適切な表現が含まれています。R18タグを設定してください】した上で――(✧∀✧)」

 

「……( ゚д゚)……。

 ……ハッ!? ま、待て待て待て待て! ストップ! やめろ!(ꐦ°᷄д°᷅)」」

 

 宇宙猫になっていたアインズ様が、我に返って制止した。

 シャルティアのあまりの要求に、精神抑制が働いたようだ。

 

「え? あ、はい。まだ半分も申し上げておりんせんが……( ´・ェ・`)?」

 

「あれでか!? Σ(°□°;)

 ペロロンチーノェ……! なんという業の深さだ……( ˘-ω-˘ ).。oஇ」

 

 深呼吸と見紛うほどの深いため息をつくアインズ様。

 がっくりとうなだれたように顔を伏せ、やれやれと言わんばかりに首を振る。

 

「聞くに堪えん。却下だ。断じて却下だ。

 まったく……どうしてそれが通ると思った……?」

 

 ぐったりと顔を伏せたアインズ様が、手だけでちょいちょいと招くような仕草を俺に向けられた。

 もはや顔を上げる気力もないといった様相である。

 

「デミウルゴス……」

 

「御意」

 

 仕切り直すために深く一礼してから、俺は進み出た。

 

「シャルティアが求めるに適切な褒美は何か。

 たった今の言動は、褒美の取り消しを検討するレベルの失言ではございましたが」

 

「なんででありんすか!? アインズ様のご質問に答えただけでありんすよ!?」

 

「君は『不敬』とか『遠慮』とか『常識』といった概念を学び直したほうが良いようだね。

 あとでニューロニストに尿道ゴシゴシしてもらいなさい。恐怖公も呼んでおいてあげましょう」

 

「(||゚Д゚)ヒェ……ッ!?

 う、嘘! 嘘でありんす! 反省しんした! だから恐怖公は勘弁してほしいでありんす!」

 

「あ、ニューロニストより恐怖公なんだね」

 

「当たり前でありんす!」

 

「どっちも同じくらいかと思っていたよ」

 

「ニューロニストのレベルでは、まともにダメージが通りんせんから……」

 

「ああ、なるほど」

 

 たしかニューロニストはレベル23。物理攻撃15、魔法攻撃11。

 シャルティアはレベル100。物理防御85、魔法防御69。

 セバスとデミウルゴス以上に大きく離れている。

 

「おっと、アインズ様の御前で無駄話が過ぎたようですね。

 シャルティアが望むに適した褒美は……教育でしょう。

 なぜ先程の望みが却下されたのか、そしてもし叶えるとしたらどれほどのリソースを消費するのか。不敬という点を除いても、リソースの問題から『褒美』の域を超えるのだと理解できるだけの知識があったほうが良い」

 

 肉欲というのは肉がある前提での欲望だ。

 アインズ様は骨だけなので肉がない。

 ではアインズ様が肉欲を発露されるには、どうしたらいいか。

 何らかの方法で、一時的にでも肉のある種族に変更するしかない。

 だがそれには「星に願いを」などの強力な手段が必要で、仮に「星に願いを」を使えば大量の経験値を消費する。原作でラナーの種族を変更したアイテムがあったが、ああいうのはアンデッドには使用できないという設定があったはずだ。

 それは洗脳イベントみたいな大きな事変が起きたときのために取っておくべきもので、褒美として与えるには大きすぎる。

 

「そのあたり、ナザリックの経営面に関する知識を、基本的な部分だけでも学ばせる機会を与える、というのは、いかがでしょうか?」

 

 俺はアインズ様に向き直って提案した。

 

「いわば、昇進のための研修を命じるという形です。実務に関してはアルベドについて回ることで、かなり多くを学べるでしょう。アルベドほどナザリックの内政に精通したシモベはおりません」

 

 そう言うと、アルベドは「貞淑なドヤ顔」という器用なことをしてみせた。

 優秀さを理由に推薦を受けたという事に満足しているらしい。

 

「それから、アルベドと2人きりでは何かと衝突してしまうでしょうから、アウラかマーレを監視役……もとい仲裁役……いえ、緩衝材として付けるのがよろしいかと」

 

 何度も言い直すうちに、アウラとマーレの顔が微妙な……まるでパンドラズ・アクターかエクレアでも見るような目つきになってしまった。

 ちゃうねん。うまい表現がみつからんねん。2人だけにしたら絶対に研修そっちのけで正妃争いするやん。

 

「あ〜……ナザリックの益を考えれば、価値はあるか。

 たしかにアルベドほどナザリックの内政に精通した者はいないし……が、しかしだな……」

 

 何やら歯切れの悪いアインズ様。

 どうしたのだろうか?

 

「まあ。くふふふふ……。

 わたくしをそのように評価していただいて、嬉しゅうございますわ(๑ ิټ ิ)」

 

「アッ……う、うむ……三(((((´ω`;)」

 

 なんでそこでアインズ様が引くほど肉食獣の目をするのかね。

 慎ましやかにやればポイント高いだろうに。

 アルベドの本願成就はまだまだ遠そうだ。

 

「デミウルゴス? おんし、それは嫌がらせではありんせんかえ?」

 

「とんでもない。昇進のための研修と言ったでしょう?

 コキュートスが部隊の指揮を学んだように、君も新しいことを学ぶべきだよ」

 

「それがなんで内政なのでありんすか!? よりにもよって、苦手な……!」

 

「君は守護者最強だろう?」

 

「そうでありんす」

 

「だからだよ」

 

「はあ???」

 

「いいかい? アインズ様が君に出撃を命じるということは、相当つよい相手が現れた場合か、さもなくば周辺被害を考慮しなくてよい場合だ」

 

 全力で戦えばどうなるかは、原作の通りだ。アインズ様と戦ったあのシーンでは周辺被害を出したのは主にアインズ様だったが、逆に言えば、そこまでしないと倒せないということ。つまり結局は、シャルティアが暴れたら周辺被害は大きくなる。

 また、ブレイン相手に言っていた通り、物差しがメートル単位なので、ミリ単位の違いが分からない。だが、それが分かるようになれば……。

 

「君は強すぎて、ひとたび暴れれば周囲に甚大な被害を与えてしまう。ああ、君が悪いのではないよ? 君の力に耐えられないフィールドが悪いのだとも。しかし守護者最強の戦闘に耐えられるフィールドというのもおかしな話だ。守護者最強はそんなに弱くない。そうだろう?」

 

「ふふん……! 当然でありんす」

 

「なので結局は、君が加減してあげるしかない。

 それに、ナザリックは全生命の保護を目的に動く。ブルー・プラネット様のお望みに適うように、自然環境は保護しなくてはね」

 

「なるほど、それはそうでありんすね」

 

「つまり、何をどれだけ破壊してもよいのか、見極めながら戦えるようになれば、君の活躍の場は広がるわけだ。

 その見極めるための勉強をすること。これは君を『強力だが使いにくい手札』から『強力かつ使いやすい手札』に変えることになる。

 今まで以上にアインズ様のお役に立てるなら、苦手だろうと嫌いだろうと取り組むのを嫌がる理由にはならないだろう?」

 

 恐怖公のもとへ捕虜をつれていくよう指示されたアウラは、マーレにやらせますと言って逃げたが。

 今回はそういうのが通用しない。

 そういうふうに話を持っていった。

 

「た、たしかに……!」

 

 ぐっ、と拳を握るシャルティア。

 やる気は十分だ。

 

「知識は力だよ、シャルティア。君が使いやすい手札になったなら、アインズ様にしょっちゅうお仕事をいただく未来があるかもしれない」

 

 そして俺の仕事を減らしてくれ。

 

「なるほどでありんす。

 アルベド。そっち方面の知識はまったくありんせんから、だいぶ迷惑をかけると思いんすが、よろしくお願いしんす」

 

「……わかったわ。ナザリックの益になることですものね」

 

 ちょっと迷ったアルベド。

 この機会にマウントを取ろうとか思ったのだろうか。

 しかし思いとどまったようだ。

 彼女も成長している。

 だがそこで、地の底から響くような声が聞こえた。

 

「デ〜ミ〜ウ〜ル〜ゴ〜ス〜……( •᷄ω•᷅ )=3

 褒美に労働を与えるのは、なんとかならんのか」

 

「あっ……=͟͟͞͞(꒪ᗜ꒪ ‧̣̥̇)」

 

「(ಠ_ಠ)…………」

 

「…………(ºεº;)」

 

「デミウルゴス( •᷄ω•᷅ )」

 

「はい(꒪ᗜ꒪ ‧̣̥̇)」

 

「あっ、ではないだろう? あっ、では( •᷄ω•᷅ )」

 

「いやぁ……はっはっはっ(꒪ᗜ꒪ ‧̣̥̇)」」

 

「笑ってごまかすでないわ。

 まったく、この……( •᷄ω•᷅ )=3」

 

 適当にポンコツアピールしておかないとね。

 全部任せようとかされると困るし。

 普通にやらかした?

 ソ、ソ、ソンナコトナイヨ? ホントダヨ?(ºεº;)




デ〜ミ〜ウ〜ル〜ゴ〜ス〜……( •᷄ω•᷅ )=3
が、なぜか脳内再生余裕なのは目ん玉だけでしょうか?

誤字報告をいただきました。
tino_ue様 佐藤東沙様 カド=フックベルグ様 がう様
ありがとうございます。

誤字報告をいただきました。
D.D.D.様
ありがとうございます。
「滅相もございません」は間違った表現。
この指摘は、個人的にはとても嬉しく思います。
正しい言い回しをご存知であることに敬意を表して修正いたしました。

実は目ん玉も知っていたのですが、わざと間違った表現を使いました。
8年くらい前、目ん玉の職場にいた当時の上司や同僚(当時50~60代の人たち)にこれを言ったところ「そんなの知らん、聞いたこと無い、意味が分からないから『ございません』に直せ」と強要されたことがあります。
あの人たちは「意味がわからないから」と言ったのです。ここが重要です。

知らないのなら教えてあげよう、というわけで目ん玉は説明しました。
「情けない」と同じ形容詞なので「情けございません」と言わないのと同じで、おかしい表現ですと説明したのです。
しかしあの人達はまったく聞き入れなかったので、いくら正しくても通じない人には通じないのだ、正しい表現を学ぼうとしない人がいるのだ、と学びました。

そして言葉というやつは、本質的には「意味を表現する媒体」なので、通じないと役に立ちません。
その点「滅相もございません」とか「申し訳ございません」という表現は、それが正しいと思っている人も、間違いだと知っている人も、どちらにも通じるという意味で、「優れた言い回し」と言える状態になってしまっています。
言葉は時代とともに変化するものとは承知していますが、まさに今その変化の時期に来ている言葉なのでしょう。

作者「目ん玉」に石を投げますか?

  • めっちゃ投げる!ふざけんな!
  • ちょっと1発投げさせろ
  • う~ん……
  • いやいや、投げない投げない
  • チョコラータする。よーしよしよしよし
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