ワイ「雄英の偏差値高すぎワロタ」   作:夜酒見

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1話にして半分くらい説明文を書く作者。


出オチ

 人は誰しもヒーローになりたいと思う。

 漫画、アニメ、特撮、アメコミ。なんらかの媒体で人々はそれを見て、皆なんらかの形でのヒーローを志す。

 その夢は半ばで折れるか、現実的な警察や医者などという形になることもある。しかし、空想のようなヒーローになることなんて不可能である。

 髪を金色に染め上げたなびくオーラとともに世界を救う道着の男、魔法のステッキを振り翳し時として体術で魔獣を撃退するフリルの少女、度重なる巨大生命体から他人であるはずの人類を救うために身を張る光の外星人、蜘蛛の糸を出し街中を飛び交い人々を救う蜘蛛男。

 そんな存在に人々がなるのに不足するもの、それは人間にはない圧倒的パワー、ファンタジー、異能、圧倒的サイエンス。

 それらは存在しない。ゆえに夢物語とされた。

 

 しかし、光を放つ赤子がみつかり、それから時も流れればそんなヒーローは存在しないという考えは一掃された。

 

 度重なり人に生まれた異能はやがて個性と呼ばれる。その個性は有用であり、悪用も好き勝手にできた。

 治安の悪化により、人々が想像する異能を扱う空想の悪が現れ、そしてそんな悪を撃退するために、皆が思い浮かべた異能で制するヒーローが現れた。

 

 それはやがて社会の制度となり、ヒーローは社会システムの一つとして構築された。

 

 それが昔皆が思い浮かべたヒーローの姿かはともかく、異能で戦い人々を救うという点ではまさしくその通りだと言えた。

 

 

 そんな現代、ヒーロー飽和社会と呼ばれるほどに数多の社会システムとしてのヒーローが生まれている中。

 そんなヒーローたちの中でも一際輝き人々を救い上げるヒーローたちがいる。

 その中でも1番輝く存在といえば、No.1ヒーローオールマイトだろう。彼だけではない、他の多くの有名なヒーローもとある一つの場所から生まれた。

 

 

 その名も雄英高校。ヒーロー科。

 倍率が300倍にも上るほどにヒーローの受精卵たちが目指す国内頂のヒーローの学び場、ヒーローアカデミア。

 

 入学が叶った時点ですでに上澄も上澄み。そこからさらに雄英の他校では真似できない教育により高みへと育てられた彼女彼らはヒーローとして社会で活躍していく。

 

 

 

 そんなヒーロー科の受験はまさしく実力がものをいう。

 特に特異的なものを挙げれば、それは実技試験だろう。

 ヒーローというのは常に戦闘やそれに類することが伴う。そうなると実力は常に必要となるだろう。

 

 国内の頂となればその実技試験はそんじょそこらのヒーロー科試験とは比べ物にならない。

 

 そんな数多のヒーローの受精卵たちが卵になるため。今この場に集結していた。

 プレゼントマイクから試験内容が説明されたのち、トイレした後に各会場に向かうと皆皆が準備体操をしたり精神統一を行ったりと各々の準備をしている。

 皆が本気でこの試験に挑みヒーローになろうとしていることがよくわかる。

 

 その瞬間、スピーカーは震えるともに、スタートの声が響いた。自分は困惑する受験生たちを背に、一直線で曲がり角の先にいた3ポイントヴィランに突撃する。

 

「いゃっはー!3ポイントーっ!!」

 

 明らかにヒーローには好ましくない奇声を上げながら。

 

 

 

 

 

 ——————

 

 個性 オーラ

 架空のエネルギーを自分のイメージを元に具現化することができる。

 

 なーんてチート個性を授かり、自分は大舞台に挑んでいた。

 

 説明では理解できないだろうのでこの個性でできることを実演を混ぜながらも説明しよう。ちなみにチートといったように無法個性なので、できることの説明は聞き飛ばしてもらっても構わない。ただの個性自慢なので。

 

「壊れるぉっ!」

 

 単純に無法と思える身体能力の向上。その身体能力による拳はロボットを貫きさらにその先のロボットにまで及ぶ。

 

「切れろ!」

 

 無法に思える切れ味の斬撃が飛ぶ。その先のロボット、さらにその先のロボットまで両断される。

 

「反射っ」

 

 オーラが盾、鎧となる無法なまでの防御力。ロボットの方が壊れ、倍返しの反射によりその先のロボットを巻き込んで吹き飛んだ。

 

「お、おい!そいつはおいらのえものだぞ!!」

「潰されかけてたくせによく喋る口だなぁ!テメェの体力全開させとくから許せ!」

「お、おぉ!力がみなぎってくるっ。今のオイラならロボット相手でも無双できる!」

 

 あとオーラを他者に付与することで他者の強化。あと傷も回復。

 

 

 

 はっきり言おう。この個性は無法である。まさしくチート。

 あくまでも架空のエネルギーを具現化しているだけなので事実上、自身の想像の及ぶ領域内であれば自身の許す限り無限のエネルギーを引き出すことが可能なのだ。

 ドラゴンボールの気、もしかすればそれ以上に何にだって転用できる。

 空飛ぶことも当然。空から四方八方に光弾ばら撒いて空から敵に爆撃することも容易だ。その気になればフィールド全てのロボを撃破できる。

 他の生徒からみれば、獲物がとられてさぞ迷惑なことだろう。そんなヘイトは一方的に体力を回復させることでチャラにする。

 その気になればオーラを元に核融合をイメージして爆発させることも可能なので大変危険な個性にもなっている。基本しないけど。

 

 無法だが、あまりにも有用。

 戦闘は言わずもがな、救護も言わずもがな、捜索もオーラを全体に行き渡らせればセンサーにもなるので超絶楽ちん。

 まさしく最強。使いようによってはヒーローにもヴィランにも何にだってなれてほとんどの分野でトップに進むことも可能なチート個性である。

 

 

 そんなチート個性の解説というつまらないことも済ましていれば、気づけば雄英試験も終わりに近づいていた。

 一つのビルが壊れるとともに、とある存在が出現する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ゼロポイントヴィランロボット。

 

 それは最初から倒される予定のない巨大なロボ。

 それの強みは分かりやすく圧倒的質量。あくまで試験用であり殺傷性は抑えられているが、まともに相手する旨みもないからととにかくおじゃまキャラとして存在している入試のロボの中で最強の存在。

 

 多くの者はそれを前に震え上がり、多くの者はそれから逃げ、極一部のものは理由があれば立ち向かう。そんな存在こそがゼロポイントヴィランロボット。

 

 しかし、場合によっては、このゼロポイントヴィランロボットはどのロボットよりも多くの旨味を発生させる場合がある。

 

 今更だがこの試験の概要を説明しよう。

 この試験は市街地を再現したエリア、その中に点々と存在している四種類のロボット。またの名を仮想ヴィラン。

 そのうち一体が件のゼロポイントヴィランロボットだ。

 

 残りの三体はそれぞれ1ポイント2ポイント、そして3ポイント。ゼロポイントの例外を除き、会得できるポイントが多いほどに強さも上がる。

 それらを倒せばその分のポイントを得ることができ、そのポイントはヴィランポイントとして学園側に記録されることとなる。

 

 そのポイントは雄英ヒーロー科に合格する上では最重要。上位に上がるには基本的にこれを多く得る必要がある。

 しかし、そのためには仮想ヴィランの撃破、仮想ヴィランの位置や数の補足。そして他の生徒との仮想ヴィランの奪い合いが必要となる。

 

 

 まぁ長ったらしく説明したがたくさんロボット倒してポイント得た人が合格するという単純なシステムである。

 

 だが、ここで発生してくるのが前記の内容。本来倒しても何の意味もないゼロポイントの仮想ヴィラン。

 

 原作にて、緑谷出久が倒した唯一の仮想ヴィランであり、雄英に合格した最大の要因。

 

 

 

 そいつを倒した場合に、得られる可能性があるもの。それはレスキューポイント。

 雄英の審査によりつけられる、名前通り人助けにより得られるポイント。ゼロポイントヴィランにとどまらず人助けならば他のことでも無論記録される。

 

 

 ゼロポイントという近くにいるものを逃げるにのみ徹させる存在。皆の脅威。

 そんな存在に、倒す価値もないのに他者のため、救うためにと自己犠牲を元に立ち向かうその姿にも、そのポイントはつけられる。

 

 緑谷出久の場合はゼロポイントヴィランに踏み潰されそうになっていたとある少女を救うことで60ものレスキューポイントを得ることにより、合格を果たした。

 

 

 

 ならば、今自分の後方へと逃げる皆々。

 逃げる者の中には自分が見たことのある面も幾人かいる。紙媒体を通して前世に見た顔、そして、自分がこの試験中に補助したり救助したりした生徒たち。

 そして、顔は見えないが原作に登場していた透明ガールが自分の腕を掴み、自身もゼロポイントヴィランロボットの危機に晒されているというのに他者のことを心配していた。

 素晴らしい精神性。透明という仮想ヴィランに対しては無力な個性で雄英に合格したのはおそらくレスキューポイントによるもの。

 

 それが今ここで身をもってわかった。後十数秒で踏み潰されるような場所であれ、仁王立ちしている自分のことを助けようとしている。

 変わったことがする奴もいるもんだと無視しておけば良いものを、心配性。

 場合によっては邪魔だと言われそうなもの。余計なお世話と言われるもの。しかしそれこそがヒーローの本質なのだろう。

 

 レスキューポイントの存在を事前に知った上で人助けも行っていた偽善たっぷりの自分なんかよりよっぽど素晴らしい精神性を持っている。

 

 

 マッチポンプと言えるだろうか。自分が立ち止まったから、彼女も立ち止まり彼女は危機に直面した。

 今ここでそんな彼女、そして今背の向きにいる逃げ惑う入試生たち。彼女彼らを救うためと、あの仮想ヴィランを倒せばきっと、緑谷出久ほどとは言わずとも実技試験の合格圏内のポイントは十分に得られるだろう。

 

 

 しかし、今の自分にはいろんな意味でレスキューポイントなんて関係ない。

 こんな時、皆が憧れたヒーローならどうするか。その答えは当然一つである。敵をぶち倒す。

 しかし、ここはあくまでも社会。壊す前提のロボ相手でなく実戦では殺してはいけない人を相手とする。それならば、自身の有用性をアピールするならばこうする他にはない。

 

 すでにこの会場に緑谷がいないことは確認済みである。この会場にいた原作生徒は最低限合格できるように支援もしたので合否に問題はないだろう。

 

 故に、ゼロポイントヴィランをどうしようと自分の勝手なのだ。

 

 

「最後は平和に拘束……なんてすると思うかっ!原作再現っ」

 

 無謀な挑戦をしようとする自分のことを自分自身が危険に晒されようと引き止めようとしていた彼女にオーラでバリアを貼り、その場を飛び上がる。

 

「すまーっしゅっっっ!!!」

 

 

 

 ——————

 

 

 

256:イッチ 

 入試落ちたンゴ

 

268:一般転生者 

 残当




強いのには何か理由がある。

次話は小学校時代の掲示板から始まる予定。プロローグの時系列まで戻るまで数話で済む予定。
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