ワイ「雄英の偏差値高すぎワロタ」   作:夜酒見

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次話で雄英体育祭の競技は終わる予定


 前回、緑谷がワンフォーオールの皆様方に自力で辿り着いたという文章を間違え、緑谷がオールフォーワンの皆様方に自力で辿り着いていたという文章にしていたことが判明。
 なんちゅうミスしてるんや自分はぁっ!?と自分のことながらも思いました。普段の誤字も含めここで謝罪させていただきます。誠に申し訳ございませんでした。
 そして誤字修正してくださるみなさま方には感謝の極み。



最終種目

「……えーと、お題お題……好きな人?恋愛的じゃなくてもいい奴よねこれ?……好きなのは最強な奴。つまり自分か。ミッドナイト先生〜、自分じゃダメですかー?」

「ダメよ!!異性に限定はしないけれどね、この会場にLOVEで好きな人がいないのなら、likeでもいいわよ」

「え〜。ならミッドナイト先生じゃダメ?」

「あら、嬉しいこと言ってくれるじゃない。だけど私はあくまでも競技として中立の立場よ。借り物になることはできないわ」

「そんなぁ……学校の外に行っていいですか?」

「ダメよ。あなたならどこかにいっても時間内に帰って来れるでしょうけどね」

「え〜」

 

 

 

 

 

 

 

 

『次の最終種目はじめるぜぇっ!!ここまで無双の連続、もはや敵なしかぁっ!?普通科、戦強頭弱ーー!!!』

 

「ひゃっはー!」

 

『vs!!最終種目は繰り上がりだが着実に順位は上げていたぁっ、ヒーロー科物間寧人ぉ!!!』

 

「ふっ」

 

『改めてのルール紹介だぁっ!相手を場外に落とすか戦闘不能にするぅ!!!殺しは無しだが傷程度なら全然おっけぇ!こっちには天下のリカバリガールがついてるぜぇっ!!!以上だ、はじめるぜぇっ!?ready』

 

 頭弱はプレゼントマイクの合図とともに足を後ろに下げ、前足を折り曲げ腕を構えるよくある戦闘姿勢へと入る。さらにそこから腰を下げ、前傾姿勢となりはじまった瞬間即座に相手を潰せるようにと調整する。

 それに対して物間は普通に立つだけだった。

 

『Go!!』

 

「ちょぉっと待ったぁ戦強くん」

「?なんや」

 

 Goの合図が出た瞬間に発せられた物間の静止の言葉に頭弱は足を止める。物間は手のひらを頭弱の方へと向け、そしてやがて静かに歩き出す。

 

「改めて自己紹介をと思ってね。普通科にして第一種目、第二種目と続いて1位を取った君にはある種の敬意をもっているんだ。是非とも、試合前に握手をしておきたい」

「ん、良い心がけやな。卑怯だのなんだの言ってきたりする観客席の脳なしどもとはわけがちがうわ」

「はは、光栄だね。それじゃあ」

 

 2人の距離の間は1メートルほどとなる。ステージの真ん中、本来なら試合前にでも済ませておけば良いことではあるが、わざわざ今することに意味がある。

 

『おいおいおい!スポーツマンシップに乗っ取りまくってんなお前らぁっ!!試合開始後の握手が成立だぁっ!!』

 

「うん、それじゃ、よろしく。この後はそれぞれスタート地点に戻って、そうだな、スタート地点に戻って10秒後に始めよっか」

「えぇよ」

「ありがとう。それじゃあ」

 

 物間と頭弱はそれぞれ背を向け歩みを進め、事態は最初の最初に戻る。

 観客たちはそう思っていた、事実画像だけで見れば完全に同じと言えただろう。せいぜい頭弱のいる場所がかなりズレているくらいである。

 

 しかし、物間の個性を知るものにとっては違った。

  物間寧人 個性【コピー】

 触れた相手の個性をコピーして5分間扱うことができる。ただし、幾つもの個性を同時発動することはできない。

 

 つまり、今現在物間寧人は発動していないだけで頭弱の個性をコピーしている。

 

(ははっ、やってやったぞっ。これで最低条件は突破した。あとは個性の練度の差をどう埋めるかだけど、僕の作戦にまんまとひっかかってくれるあいてだ。やりようはあるさ。試しに発動させて使い方だけでも理解しておくか)

 

 物間寧人は歩きながらも個性を発動する。その瞬間に感じる体から湧き上がってくるような力の渦。

 2倍、3倍と身体能力が向上していく様が手に取るようにわかる。物間は頬を上げた。

 物間は貯め込む系の個性の溜め込んだ物そのものはコピーできない。しかし、この数秒間での個性の影響による上がり幅はとてつもないものだ。オーラの展開に関してはまだよくわからないが、おそらくは体に溢れてくるこの力をオーラへと変換するのだろう。

 4倍、5倍、まだオーラをつかえる気配はないが、もう問題ない、僕なら何にだって勝てる。

 

「よーし、そんじゃ数え始めるでぇー」

 

 6倍、7倍。

 どんどん高まれ、僕のパワーよ。

 僕の敵はもはや1人もいないっ

 僕の高まるパワーでっ相手をこの世から消し去ってしまえっ

 

「1」

 

 8倍、9倍、気がたかまるぅ、あふれるぅ。

 

「2「⑨!!!10!!!」ふぁっ!?」

 

 9倍、

 

 頭弱が呑気に10秒を数え始め2秒へと達したその瞬間、突如として物間のいた地面にひび割れが出現する。その瞬間にはスタート地点にすでに物間の姿はなく、武道の嗜みもある拳道でさへ物間は気づけば舞台の半分には到達していた。

 

(はやっ!?て、なにあいつ堂々とフライングしてんの!?)

 

 その物間のルール上ではあくまで個人間での取り決めであったことから反則ではないがあまりにも卑劣な作に観客が嫌悪感を抱く間も無く物間は頭弱へと接近する。

 

 その速度にはある種既視感を抱く生徒もいた。1-Aの一部生徒。USJの脳無、常人の10倍以上のパワーがあるとされるあのヴィラン。否、速度だけで言えば物間の方が圧倒的に早く。

 飯田の速度を上回り、トルクオーバーの速度にも近いその速度。

 もはや目で追えない人もいたその速度のまま、物間は頭弱へと迫る。

 

 10倍っっっ!!!

 

「ひゃっはーー!!!僕は最強dげぼるぁぁあっっっ」

 

 そして即座に展開されたオーラによる薙ぎ払いで場外へと吹っ飛ばされ、まともに受け身もとれなかったことにより転落し気絶する。

 物間のフライングから2秒としない決着である。

 

『いや、物間そりゃあねぇだろスポーツマンシップどこいった?まぁそんなこたぁともかく!勝者!C組 戦強 頭弱!!普通科にして第一回戦突破だぁぁぁあ!!!!』

 

「「「「お、おぉ」」」」

 

「卑怯者ぉぉぉお!!!あと最強はワイやゴルァアッ!!」

 

 歓声もまともにないまま、物間の意識は失われる。コピーした個性も自然と解除される。

 ぴくぴくと意識のない中足が動いている物間は救助ロボによって台に乗せられリカバリーガールの元へと運ばれていく。

 

 物間への好感度が全体的に下がった。

 

 

 

 

 

「戦強頭弱。見どころはあると思ってはいたが、あの頃のガキがここまでになるとはな」

 

 観客席から見ていたエンデヴァーは見覚えのある個性を使うガキにある種の懐かしさを募らせていた。

 あの日、10数年前。勝手に自身の訓練用の山を使用していたガキ。当時そのガキが使っていた個性と今大会で圧勝を続けている頭弱の個性はほぼほぼ同じ。出力や精度に変化はあるだろうが、一見すれば同じ物だった。

 そして、あまり当時のガキの顔などは覚えてはいないが髪色などは同じであり、最強を追い求めている様も同じ。

 

 見かけた時はヴィランでもなく山に無闇な損傷も与えていなかったことや訓練にさっさと入るため注意の上で山から出すに止めはしたが名前くらい聞いておけばよかったと何度思ったことか。

 

 注意した2日後。息子である燈矢が山火事の末に死にかけた事故。

 

 自身の教育の末招いた燈矢の自傷的な単独による個性鍛錬、その末の事故。

 

 不思議なことに山火事は落ち着き、燈矢自身が全身に負った火傷も燃えていたはずの木々も、全てとは言わずとも修復がなされていた。そして、燈矢は意識を失う直前に光を放つ不定形の何かが火を鎮め、そして意識が薄れゆく中感じた火傷の痛みを緩和させていったと。

 

 そして色々と繋がった。2日前に追い出したガキが扱っていたものも光を放つ不定形のものであり、そしてガキが去った後に訓練所を見れば、場所によっては不自然に綺麗な木々があったりしたこと。

 

 繋がった後は話を聞くためにも探そうとはしたが名前も知らずどこに住んでいるかも知らず。

 

 今となってはあのとき燈矢を救ってくれたことを直接感謝したいと思っていた矢先に現れた存在である。

 

「燈矢も体育祭の映像を見ていれば気づいているかもしれないな、あとで連絡してみるか。奴の実力ならば勝ち進むのは確実。そのままゆけば準決勝で焦凍と競うことになるだろう。精々よい試合になればよいのだが」

 

 

 

 

『さぁさぁ!ここで勝てば準決勝!いろいろあったが結局圧勝を重ねてきた男ぉ、普通科戦強 頭弱ぅぅぅーー!!!』

 

「ひゃっはー!」

 

『相対しはここまで根性で勝ち残ってきた漢っっ!!!戦強の圧勝を根性で凌げるカァッ!?切島鋭児郎!!!』

 

「おうっ!負ける気はねぇっ!!!」

 

『両者気合いは十分だっ、んじゃ早速始まるゼェっ!?ready Go!!!!』

 

「先手必「オーラパンチ!!」がふぁっ」

 

『あ、あ〜、切島そのまま場外に落ちてぇ、勝者!!戦強 頭弱ぁぁぁあ!!!!』

 

 試合は一瞬である。

 切島が始まった瞬間の相手の動きを即座に警戒し硬質化した。その選択は間違っていなかったのだろう。事実即座に攻撃が飛んできたわけである。

 しかし、事実その選択は間違っているとも言えた。その硬質化した一瞬の硬直の最中に飛んできた拳の形をしたオーラに殴り飛ばされ場外の宙に飛ばされたのである。

 硬質の肌に傷はない。しかし傷がないだけでオーラパンチへの踏ん張りが足りずに場外へと殴り飛ばされた。

 もしも最初からオーラによる攻撃を防ぐのではなく避けると判断していれば結果は違ったかもしれないがそれはそれ。

 その後、空中機動力のない切島は場内に戻ることもできずに地面に落下。決着。この間5秒。

 

「すまんな。一回戦のストレス発散……観客の歓声がまたしない。他の試合だと全部に熱狂してるのになぜ?……これが強者ゆえの孤独というやつか」

 

 

 

 

 

 

 

 

「……焦凍との試合は良い試合になれば良いのだが」




なんか妙な時間にU Aが増えてると思ったら日間ランキング28位にいたことに気づいた作者。感謝する作者。
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