ワイ「雄英の偏差値高すぎワロタ」 作:夜酒見
少し時は遡り実技試験監視部屋、実技試験後。
「今年の受験生は豊作ですなぁ」
「えぇ。まさか、実技試験で過去1番の戦績を叩き出すとは、あなたも上回っていますよ?オールマイト」
「はい、まさかこれほどまでに強い子がいたとは。最大火力だけじゃない、できることも多様で。一つの個性からの派生とは理解できますが、まるで複数の」
「広大な敷地の中、敵がどこにいるかを即座に見つけ出す情報力。その現場にまで辿り着く機動力。それぞれのロボに必要なパワーに止め周囲に被害を出さない判断力。そして、やはり大型ヴィランにさへ周囲への被害を踏まえられる余裕をもてる戦闘力は凄まじいの一言に尽きる」
実技試験、戦強 頭弱の活躍はどこから見ても非はなかった。多少口調が乱暴であったりはしたが、まだ許容ラインには収まっている。
スタートの合図とともに戸惑う受験生たちを差し置いていち早くスタートし、スタート地点に1番近い地点にいるかそうヴィランへとまるで位置がわかっていたかのように進み、そのまま通り過ぎるように体にオーラを纏わせ体当たりで貫き撃破。
その勢いのままその先にいたロボをその後方を巻き込む形で殴り飛ばし、そのまま大通りは進まずに横道にそれ狭い道の中、三体のロボットの中心にのみ斬撃を飛ばすことで周囲に傷をつけることなくロボットを撃破したのち、ロボットが邪魔にならないようにコンパクトにし道脇に置く。
前方のヴィランを相手している時に後方から近づくヴィランにはわざわざ反応せず、バリアのようなものを展開し反射で撃破。
その後もまるで場所が事前にわかっているかのように行動し、すでに他の受験生が狙っているロボには手を出さず、しかし危機に晒されていた場合は介入し詫びと称してその受験生の支援も行う。
試験時間が三分の一になる頃にはビルの壁を駆け上がりそのまま飛行を開始し、空から光の光弾を四方八方に飛ばすことで受験生が到達していないゾーンの仮想ヴィランを一掃、過剰には壊さずに的確に部位を破壊していた。
その後も対処を極めてたのち、地上に立ったかと思うとまるで気づいているかのようにゼロポイントヴィランの格納されたビルを眺め、いざゼロポイントヴィランが現れ逃げ出す受験生たちを庇うかのように前に立つ。
心配する少女に被害が出ないようにとバリアも貼り、その上でゼロポイントヴィランをぶっ飛ばす威力の一撃を入れていた。
更には、その巨体がそのまま後方に倒れた場合を想定し、事前にオーラでその後方にネットのようなものを展開し道路への深刻な被害を出さずに撃破。その後もゼロポイントヴィランから逃げる際に怪我をした受験生たちなどの傷を癒していき、試験終了後も受験生たちの補助に回る。
明らかにヴィランポイントを狙いつつも、途中からは他の受験生があまり狙わない位置にいる仮想ヴィランを重点的に狙った。その気になれば、更に上を目指せただろうに、手を抜いた現時点でもそのヴィランポイントは脅威の330。
手を抜いたといえばマイナス評価になるかもしれないが、現在が試験であることを理解した上で自身が試験をバランス崩壊させうる実力があると理解した上での行動なのでそれをマイナスに受け取られることはなく。数値としてプラスになりはしないが。
レスキューポイントは脅威の180。
合計510。今試験でヴィランポイントのみで2位の爆豪勝己77ポイント、今試験でレスキューポイントのみで7位の緑谷出久60ポイントを合わせてもなお3倍以上の差がある。
無論、実技試験過去1番の好成績。今回の受験生の中、歴代でも一際優秀な生徒といえた。
「大型ヴィランをぶっ飛ばす奴が2人もいるとは、これは雄英の実技試験最初で最後のことかもしれませんね」
「戦闘力があってもわざわざ大型ヴィランに向かう受験生もそうはいませんからな。実際に対峙を可能とする戦闘力、そして逃げ惑う者を安心させようという精神性。ヒーローに必要なものが揃えられている」
「個性オーラ、凄まじい個性ね。応用性が高く多様な状況に対応できるしそのひとつひとつの出力も制御も高い。自由度の高さに惑わされることのない的確な使用。練度が入試にしては高すぎるほどだ。特訓を常日頃からしていたのでしょう」
「そういえば、この子の名前どこかで見たことがある気がするわね……」
「あ?俺は聞いたことねぇな。まさか実は雄英入学前から有名な生徒だったりしてんのか?」
「いぇ、そういう経緯で見たわけじゃない気がするんだけれど……」
その後は戦強 頭弱の話題から他の生徒の話題にも移っていく。ヴィランポイントのみで77という頭弱という特例がいなければ一位だった爆豪勝己。
レスキューポイントのみでさらには大型ヴィランも撃破した緑谷出久。
その他多くの生徒たち。の話題。惜しくも21位以降になってしまった生徒についても。
「……あ、思い出したわ!」
「ん?何を思い出したんだ?」
「あの子よ!一位の戦強 頭弱」
「そういやさっきどっかで聞いた名だったって言ってたな。なんだ?」
「頭弱って親はどういう意図でつけたなまえなのかって思って多少記憶に残ってたんだけど、筆記試験で極端に低い点数を除いて最下位だった子よ!もちろん合格最低点も大きく下回っていたわ!」
場の空気が凍る。それまで各々生徒に対する評価や軽くそれぞれをどのクラスを割り当てるかを妄想的に話していた中での1番の話題の中心であった戦強 頭弱のまさかの事実。
教師たちは頭から抜けていた。まさかこんな素晴らしい戦績を納めたものが、まさか筆記でひっかかるわけがないだろうと。合格最低点を下回っているはずはないだろうと。
教師たちは故に固まった。雄英の採点基準は未公開ではあり、実技と筆記どちらを多く取るかなどは雄英に裁量が決められている。
噂に聞く東大よりも難しい大学、東京芸術大学では筆記はほとんど意味がなくほぼ実技で判断していると言われるように、自由が校風の雄英もそのように行うことができる。
しかし、それでも雄英には6割の合格最低点ラインが存在していた。
ヒーローとして最低限必要と判断された学科のラインであり、これを破ることはヒーロー育成の観念からも許されるものではない。
「……」
「……」
「……」
「……校長」
その結果、皆の視線は一様に白いネズミのような見た目している個性ハイスペックを持ち人以上の頭脳を持つ根津校長へと向かう。
この場での裁量をもち、この場での決定権、責任を有するのが彼である。
「……我が校は自由な校風を売りにしているのさ。だけど、制度を捻じ曲げて合格を許すのは他の受験生にも不平等を大きく生んでしまう」
「ということは」
「……残念ながら、不合格なのさ。ヒーローは実力だけでなく社会を生きる上での適切な知識も求められるからね。ただし!あれだけのものをなくしてしまうのは惜しいのさ!不平等にはなるかもしれないけど、それ以上にあまりある素質が彼にはある!これからは大変になるだろうけど、彼にはただのヒーロー科合格とは違う特別な席を用意するのさ!」
「特別な席ですか?」
「そうなのさ、その名も」
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【LIVE】
「あった別紙。なになに……特別学科補習生。Special Scholastic Support Student略して4s、つまりフォース。ヒーロー科ではなく普通科で授業を行い、さらにこちらで補習や特別課題も用意する。二学期までに行う試験でこちらが設定する合格最低点にまで到達することができれば正式にヒーロー科に入ることができ、到達しなかった場合はその時のレベルにあう他の高校への転入となる。到達した場合、扱いとしては他の科からのヒーロー科への編入と同じようなものとなる。ふむふむ。つまり中学なんて比べ物にならないレベルで難易度の高い授業を、さらには他の皆よりもより多くこなし課題もこなすと……無⭐︎理⭐︎ぽ⭐︎」
イッチは勉強嫌いです。なぜなら実技と違ってやっても周りの子に勝つことできないから。
負けるくらいなら戦わないタイプのダサい負けず嫌いです。