やがて、絶叫マシーンを遥かに
さながら、天から降り注ぐ一筋の雷鳴が如く、
オレの脚が地面深くまで突き刺さり、高圧電流を食らったみたいな痺れが、足の裏から背骨を通って脳天まで突き抜けた。
「ぅ、ぐぎぎぃ…………ッ!」
想像を絶する衝撃に一瞬悶絶しかける。
歯が砕けんばかりに食いしばり、膝を限界まで曲げることで衝撃を逃がす。逃がす。逃がす。
(…………た、耐え、た……? ――信じられない! 耐え抜いたぞ!)
「――ハッ! おい君、大丈夫か!?」
自身の生存を喜んだのも束の間、少女の安否が気掛かりだ。
精一杯踏ん張って、抱えている少女を落とさずに済んだものの、オレを通してかなりの衝撃が伝わってしまったはずだ。
馬鹿みたいに
生存は絶望的だろう。
「ごめん……こんなはずじゃなかったんだ……」
怪物から少女を守ろうとした。
けれど、よりにもよって、自分の手で死なせてしまうだなんて思いもよらなかった。
「………………」
だけど、これがオレの行動がもたらした結果だというのなら、目を背けていては駄目だ。
まだ温もりが残る少女の亡骸を、恐る恐る確認する。
「あ、ありがとう……」
すると、物言わぬ亡骸から想定外の返事が上がった。
高高度からオレと一緒に落下した少女は、驚くべきことに生きていたのだ。
「無事なのか!?」
「このペンダントのおかげですわ」
少女が首に下げている一粒の宝石が煌めく。
いわく、そのペンダントは聖なる力を宿した魔道具なるもので、女神ナンチャラの加護により、日に一度だけ死亡に至る運命を覆せるらしい。
「え、あぁ……そう…………」
(聖なる魔道具? 何を言ってるんだ?)
少女の説明は突っ込みどころ満載だったが、とにかく体は何ともないということなので、ひとまず保留にするとして……そんなことよりも、はっきりとさせておきたいことが他にある。
「そんなことよりも! あなたすごいのね! 先ほどの剣技といい、今の飛翔といい、まるで英雄
そう。それは、ずばりオレ自身の並外れた身体能力についてだ。
原生林を楽々踏破した体力。
平原を駆け抜けた走力。
大鬼の腕を両断した
天高く飛翔した瞬発力。
どれをとっても、もはやオレの知る人類の限界を超越しており、また少女が興奮気味に称賛するのを鑑みるに、この世界の基準からも逸脱していることが予想される。
試しに肘を曲げ上腕二頭筋にこぶを作る。膨大な力が満ち溢れてくる……ような気がした。
ともあれ、この世界において、オレはスーパーヒーローのような超人の領域に立っているのかもしれない。
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