「 今日は一段と多いなぁ!初日ほどじゃないが。 」
後日、また流魂街に虚の群れが現れたので、悟はその対処に追われていた。
以前と同じ、瞬歩で距離を詰めたり、縛道で身動きを封じたりしながら斬魄刀の刃を通したり、破道で消し飛ばす流れ作業地味た仕事であるが、幸い現状は前のように大虚はでてきていない。
この数十ほどの数を処理し切るのも時間の問題だろう。
破道の四 白雷一発で巨大虚の霊体に風穴が空くくらいなのだし。
そんな様を他の隊士たちは何処か羨ましそうに見ていた。
「 あの悟って新人、本当に強いなぁ。 」
「 十番隊の日番谷って奴と同期らしい。同じく天才ってわけだ。 」
「 そうなのか?じゃあなんであいつのことはあまり言われなかったんだよ。みんな日番谷の事ばっか話してたじゃん。 」
「 さあな。人目を気にして手を抜いてたんじゃないのか? 」
「 それも、才能なのかもな。余裕があるってのは良いことだ。 」
ああだこうだと言っているが、悟は気にはしていない。
気に留めるべきではないことだからだ。
今彼にとって重要なのは、敵戦力の殲滅の殲滅だ。
それと・・・
「 まさか技術開発局からお呼びがかかるとは。
吾輩めちゃくちゃ不安になんだけど。 」
今朝、いつものように裸になっていたルキアと朝チュンしていた悟のもとに、地獄蝶が飛んできた。
それまで接点らしい接点がほとんどなかった十二番隊隊長の飛ばしたものだ。
曰く、悟に実験に付き合ってほしいらしく、午後に開発局へ来いというのだ。
かの人物は、科学分野において類まれな天才であるが、黒い噂も絶えないことで知られていた。
自分もその毒牙にかかるのか、と考えてしまうが、そんな事よりも今は目前の敵をすべて倒すことが先決だとしてそれを思考するのは後回しにしようと手を動かすのと同時に、鬼道を詠唱させるのに口を動かすのと同時に、頭の中を整理するのにも必死になった。
自身が護廷に入り、より三月が経とうとしているが、未だにあの初日の過ちが尾を引いている。
吉良副隊長は週5回くらいのペースで自分に絡んでくるし、毎晩朽木ルキアは自分を大人のれでぃにしてくれとせがんできて、最近は、あの生真面目な伊勢副隊長まで何故か夜中に揉めと要求してくる。
最近ルキアのバストが上がってきたので、やはり気にし始めたのだろうかなどと気になるし上司とそういう関係になるのもよろしくはないが、彼女は副隊長命令としてそれを要求するので、どのみち自分には断る権利はない。
女の乳が絡まなかった日も、ほとんどない。
勇音のいる四番隊は、不気味なほどに音沙汰がない。いつものように平常運転で、彼らに世話になることもない。
山田花太郎は何処か頼りなく見ていて心配になるし、他の隊士も、悟に何処か気を使いながらも、友好的に接してくれている。
ただ、卯ノ花の視線が、時折恐ろしく感じるが。
接点がないといえば、十番隊である。
一心が御用になってからというもの、やはり自分と積極的に関わろうとするものはあの隊にもいない。
同期である日番谷は先日の事もあってか、やはり話そうとしてくれない。
訪ねてみても、「ほっておいてくれ。」とだけである。
松本乱菊とは、やはり勇音の件があるので、あまり関わり合いにならないほうが互いのためだと悟は思っていた。
もうあの不慮の事故を経験するのは御免だ。
そういえば、総隊長が自分に何かしらの官職を与えたいと言っていたが、あれはどうなったのだろうか。
四十六室はまだ自分を席官に加えるのを渋っているのだろうか。
まぁ、いずれにせよ、首を長くして待っているしかない。
そうこう思案しているうちに、虚はでなくなっていた。
「 よし、行くか。 」
早速悟は、技術開発局へ向かう。
はてさて、鬼がでるか、蛇がでるか。
「 なんでまた・・・ 」
鬼がでるか蛇がでるか。いずれでもなく、
またしても悟は、あの豊満な乳に触れていた。
いや、触れさせられていた。
「 ・・・ 」
自分にマウントを取って密着しているお相手の女性は、平然とした面持ちを崩さない。ただ初めての経験ではあるのか、どこか興味深そうに頬を赤らめる悟の顔を伺っている。
「 発情、しているのですか? 」
「 ま、まさか、初体験ではないのだし。吾輩のことはご存じでしょう? 」
「 私にとっては、初めての経験です。
・・・揉んでください。 」
「 え? 」
「 マユリ様の命令です。揉んで、生命らしいリビドーを発露させてください。
それも、私の学びになります。 」
彼女の名は涅ネム。十二番隊隊長涅マユリが生み出した人工の死神。
彼女の仕事とは、"成長"だ。無から有を創るという試みにて苦節七体にして、ようやく実現した被造死神である彼女の義務とは、普通の人間や死神と同じように育っていくことだ。
これくらいの肉体年齢ならば、"色"を覚えるのも、一種の成長であるのだろう。
彼女はただ、そんな自分の義務をまっとうしようとしていた。
そして悟、ザタスクマスターと呼ばれた男も、以前源柳斎に指摘されたように、まだ年若い死神であった。
「 ハァ、ハァ・・・! 」
気づけば、胸を揉みしだいていた。虎徹勇音の時とは違った。毎晩朽木ルキアにしているように、望まれて、自発的に。
「 アッ、アァッ・・・ 」
ネムも早くも段々と平静を保てなくなってきたのか、喘ぎ始める。
その姿に悟は、どこか込み上がるものを感じている。
高揚感。どこか歪な幸福感。
彼女のいう、"生命らしいリビドー"というものだろう。
彼は、今この瞬間にこの上なく女性というものを意識していた。
そして、果てには・・・
「 ん、んんっ・・・ 」
こういった男女の精神的温度のインフレーションの差し掛かりに、ほぼ確実に存在する現象を、経験することになった。
"キス"である。それも深く、甘い。
口内の違和感を感じながら、悟はキスの直前にネムが口に含んだなにか液体らしきものが、自身の中に流れ込む感覚を覚えた。
なにかの薬品だろう。十二番隊といえば、怪しげな薬物と相場が決まっている。
( わ、吾、輩に、な、に・・・? )
そして、その効能が早速現れたのか、悟の思考は停止し、ただこの一時の快楽に興じるばかりとなった。
ネムは、悟にその薬が回ったのを確認すると、彼の下の部分を弄り始めた。
「 吾輩、すごい体験しちゃった。 」
悟が解放されたのは、もう暫くたってからだった。気づいた時には自分は実験室らしき部屋で横になっていて、側には涅マユリがいた。
曰く、
「 お前のDNAサンプルを採取させて貰ったヨ。 」
とのことだが、あまり科学には明るくない悟にはまるで意味がわからなかった。
ただ、股間がやけに熱く違和感があったのは確かであるし、彼自身暫くは、あの体験とインパクトのある独特な化粧を忘れることはないと確信していた。
悟はどこか、大人の階段を登ったような、そんななんとも言えない気分になっていた。
檜佐木悟
奇妙な実験として、ネムとエッチなことをさせられる。
本番はしてない。
涅ネム
マユリの娘。十二番隊副隊長。
成長という目的の為に、新人の隊士にエッチなことをして
"思考を停止させる薬"を悟に盛った後に、股間からDNAサンプルを採取する。
勿論それらしい器に入れて。
サンプルとはなんのことかはお察し。
涅マユリ
みんな大好き十二番隊隊長。
新人の癖にアホみたいに強い悟が気になり、そのDNAのサンプルをゲットする。
なんの為に使うのかは、今は不明。
手塩に掛けて育ててるネムにそんなことさせたら、彼女がいかがわしいものを覚えて悪影響ではないのかとはいってはいけない。
マユリんが保健体育の知識を疎かにする筈がないのだから。
松本乱菊
知らないうちに気を遣われている女。
いい女とは、周りの男が意図せず気遣いを効かせてくれるものである。