僕らのヒーローアカデミア?   作:憲彦

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 なんか、関西弁のトンチキなマン兄さんって親しみやすくて私は好きなんですよね。YouTube行くとお目にかかれますので皆さん是非。


ヒーローを目指して

 緑谷とウルトラマンが同化したその日、暴れていたヴィランは突如現れた謎の巨人によって無力化されたと言うニュースが報じられた。緑谷は瓦礫の下から救出され、即搬送され入院。だが、不思議なことに、傷のほとんどが塞がっていて、怪我らしい怪我はなかった。入院こそしたものの、ほぼ検査と観察のための入院で1週間後に退院。そしてそんな緑谷は今⋯⋯

 

「はぁ、はぁ、はぁ⋯⋯ウプッ」

 

 マラソンをしていた。元来、あまり運動が得意ではない緑谷は数キロ走って吐きそうになっていた。

 

「あ、あの⋯⋯きゅ、休憩してもいいですか?」

『ええでええで。休みながら目標の距離走っていこうや』

 

 ウルトラマン指導のもとの走り込みだった。中学1年の身体はこれからどんどん成長する。体力も筋力も鍛えれば鍛えただけ付いてくる。と言うのがウルトラマンの見解だ。そして自身のこれまでの経験から、ヒーロー活動には体力と精神力が必要と言う結論に至る。今回のマラソンで言えば、目標とする距離はウルトラマンしか知らない。緑谷には伝えていないのだ。筋トレも同様。身体に掛けてる負荷、回数はあえて緑谷に教えずにトレーニングをさせていた。

 

『しっかし、この地球に怪獣がおらんことに驚いたわ』

「僕からしたら、怪獣が当たり前にいることが驚きなんですけど?」

『まぁ現代に怪獣がおらんことは不思議やないんよ。ただな、怪獣みたいな巨大生物の伝説や伝承も残っとらんのが驚きでな。様々な次元の地球に行ったけど、必ずそう言うのは残ってったから』

 

 へぇとウルトラマンの言葉に感心する。そして言われてみればと、恐竜以外で巨大な生物と言われると何も出てこなかった。ヴィランやヒーローには巨大化の個性を持つ存在もいるが、緑谷がパッと思い浮かんだ巨大生物と言えば、クジラや象だろう。そして伝承や伝説。確かに巨大生物に関する物があってもおかしくないと思うが、それらしい物は知らないという事に気付いた。

 

『さて。そろそろ続き行こか』

「は、はい!」

 

 再び走り出した緑谷だが、数キロ走って脚を止めてしまった。視線の先には、ゴミで山積みになった海岸が。砂浜で見られるお馴染みのゴミではなく、タイヤや冷蔵庫、洗濯機などの不法投棄されたであろうゴミが大量にあった。

 

『なぁ出久くん。この世界のヒーローってヴィランを倒すだけなんか?』

「え?いや〜そんなことはないですよ?災害現場への派遣だったりパトロールだったり、色々してます」

『せやったらさ、これ放置するは違うと思うんよ』

「そう⋯⋯ですね」

『出久くん、これ見て嫌な気持ちになったから脚を止めたんやろ?』

「⋯はい⋯⋯なんか、胸を締め付けられる感じがあったって言うか、直接自分には関係無いはずなのに、なんか、スゴくモヤモヤして、放っておけない気がして」

『よっしゃ!なら、出久くんの最初のヒーロー活動や!』

「え?!」

『この海岸を綺麗にしたるんや!いろんな人が足を運ぶくらい綺麗にしたり!』

「ぇえ?!」

 

 それから、ウルトラマン指導の元、緑谷の海岸美化計画が始動した。ゴミを集積する場所を決め、種類毎に分別。鉄や家電などの資源化が可能な物は近くの金属買取業者や資源回収業者をリサーチしそこに運び込む。ウルトラマンから課された課題は、1人でそれをやり切ること。ウルトラマンとの同化でパワーは常人のそれを遥かに凌駕する。力の使い方、身体の使い方を学ぶ為に1人で完遂せよとのことだった。

 

『しっかし、なんでこんなにゴミが溜まったんやろ?』

「確かにそうですね。明らかな不法投棄もありますけど、それにしたって⋯⋯」

『調べたらいいんやない?ほらあの便利な板あるやろ?』

「便利な板?⋯⋯あぁスマホですか。確かに。ちょっと調べてみます」

 

 どうやら、今緑谷のいる海岸は、海流の影響で物語流れ着きやすい場所らしい。海流に乗って流れ着いたゴミが溜まり、それを見た人が「元からあるし良いか」の考えからポイ捨てをして更にゴミが溜まり、ついに冷蔵庫やタイヤやマットレスと言う粗大ゴミの不法投棄に繋がったと思われる。

 

『よっしゃ!今日はここまでやな。』

「良いんですか?まだ全然綺麗になってませんけど」

『ええんや。こう言うのはゆっくりやるんや。1回に全部なんて1人じゃ無理や無理』

 

 そう。いくらウルトラマンのお陰で緑谷の身体が強化されたとは言え、そもそもの緑谷の身体能力がかなり低い。そのお陰で強化されたとは言えその力をフルに使うことができない。無理をすれば普通に身体を壊すからだ。

 

「あの、ウルトラマンさんは今までどんな感じで敵と戦ってきたんですか?」

『ん〜⋯⋯それ地球での話?』

「え?あ、はい。できれば地球の話でお願いします(地球以外もあるんだ⋯⋯)」

『そやな〜⋯⋯あ、別次元の地球の話やけどな、おっちゃん、久し振りにまとまった休みが取れたんよ。まぁその休みを迎えたのが別次元の宇宙でな。折角やしその次元の地球にでも行こう思うたんよ。そしたら、その次元の地球、海が真っ赤に染まっとったんよ』

「⋯⋯え?海が?」

『うん。海が』

「全部?」

『全部。地球の海全部真っ赤。南極の氷は減っとったし、なんかバリア張るけどコアみたいな弱点破壊したら即死するデッカイのが不定期に出てくるしでな。そんでおっちゃん、イラッと来てしもたんや。別次元とは言え地球をやってくれたからな。だから、ご自慢のバリアごとスペシウム光線で貫いたわ』

「わぁ⋯⋯凄過ぎてイメージ全く付かない。ほ、他にはどんな敵がいるんですか?あ、やっぱり侵略宇宙人とか!」

 

 ウルトラマンの話は、取り敢えずとんでもない敵を火力でブチのめしたと言うことしか分からなかったため、他の、イメージしやすい宇宙からの侵略者に絞って聞いてみた。

 

『あぁ〜。サノスっちゅうのが大群引き連れて地球攻めようとしとったな〜』

「え?大群?まさか、それをウルトラマンさん1人で?」

『いや。流石にあの数1人は無理やわ。だから色んな所の後輩連れてきたわ』

「えっと⋯⋯それって、ウルトラマンさんの故郷の後輩さんってことですか?」

『ウチの兄弟たちも呼んだけど、それでも数が足りんくてな。だからまた別の次元で活躍してるヒーロー沢山呼んだわ。まずは1号くんに頼んでそっちの後輩引き連れてきて貰ったやろ?そんでガンダムくんにも声かけて、スパロボの後輩たち全員呼んでもらって、まぁそんな感じで色んな次元から知り合いのヒーロー呼んできたわ』

(なんだろう⋯⋯サノス軍が100%悪い筈なのに、何故か同情の気持ちが⋯⋯)

 

 文字通り容赦の欠片もないウルトラマンの対応に戦慄しながら、宇宙にはとんでもない敵が沢山いるんだな〜と辺に感心した緑谷だった。




 実際、日本のヒーローが実在する世界に来たら、相手は自分の判断ミスを呪うでしょうね。こんな星に来るんじゃなかったって。それに所謂昭和勢ヒーローは本当に容赦ないですから。過剰なくらいに⋯⋯
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