ふと気づいたらキヴォトスに来ていた男の話 作:ぱっぱぱうわー
今回のお話はリョウちゃんとユメちゃんによる雇用契約のお話です
「…ほんとにユメちゃんだけなの?」
「はい…先輩は私が入学して2ヶ月ほどでやめちゃって…」
「ひゃー大変だねぇ」
あの後二人でアビドス高校の生徒会室に来ました
今から雇用契約を結ぶ
「条件だとかはそっちで決めていいからね」
「えぇ…?」
困惑してた
ぶっちゃけ俺は学園所属の名が欲しいだけだからね
流石に厳しい条件だったら口を出すかもだけど、それ以外だったらなんでもいいのよね
でぎだぁ!らしい
なになに?
…えぇ…
内容を砕くとこうだ
俺を雇います
立ち位置は校長
雇用形態は午前8時から午後17時まで
報酬はアビドス高校の所属証明と月15万のお給料
業務中は基本自由で、ユメパイの仕事を手伝うでもよし、別のところに出かけるでもよし
ただ、手伝って欲しいと言われた時はできるだけ手伝って欲しい
との事
「えぇ…お給料いらないんだけど…」
「あと校長ってなんだよ!」
「まぁまぁ!この学校で働くなら受け取ってください!!」
「あと校長先生の方がやりやすい書類とかがあるから…お願いします…」
「ん…そこまで言われちゃうとなぁ…まぁいいさ…」
とりあえずこれで雇用契約が結べました
でめたしでめたし…という事には流石にならない
「とまぁ用務員になった訳だけど、とりあえずなんかできることはあるかい?」
「えーっと…この書類の記入を手伝って欲しい」
「OK」
という事でお仕事スタート
書類のサンクトゥムを受け取る
仕事の内容は経費や連邦生徒会に提出する書類等の記入だ
難しくは無いんだがいかんせん量が多いもんで疲れる
そんなこんなやっていると急に夢が俺の元へ来る
「マクガフィンさん!お昼行きましょう!」
「うん?昼?」
どうやら時間が経っていたことに気づいていなかったようだ
今の時刻は12:30
昼時だ
「お昼どこで食べる?」
「ふっふーん!マクガフィンさんにも食べて欲しいものがあるんです!!」
そう言われてユメについて行くと
ラーメン屋に来た
「ここって…柴崎ラーメン?」
「えー?知ってたんですか?」
「いや、名前だけだね…どうにも美味いという話も聞くけど」
「じゃあ食べて欲しいです!!」
入店する
すると醤油ラーメンの香りが鼻腔を刺激する
「いい匂いだ…」
「でしょうでしょう!」
入口手前で立っていると大人が近づき声をかけてくる
「へいいらっしゃい!」
「大将さんこんにちは!」
「おおユメちゃんか!元気してたか?」
「元気いっぱいでした!」
「そらよかったよ!あん?後ろの子は?」
「この人はアビドス高校の校長先生なんだ!」
「へぇアビドスの…」
「初めまして、今日付けでアビドス高校の校長になったマクガフィンです…」
「初めまして、このラーメン屋の大将をしている柴関だ、よろしく頼むよ」
そういい握手を交わす
「久々にまともな大人の方を見ましたよ…」
「お?その言い草だとしばらくまともじゃない大人に困らせられてたってところか?」
「正解です」
「私元々キヴォトスの人間じゃないんですよね…」
「えっ!そうなんですか?」
「自分達の校長先生なのに知らなかったのか…」
「いえまぁ、今言いましたからね…それで、こっちにたどり着いて世話になってる人が居るんですけど、その人がかなりいい加減な人でして…しかも胡散臭い」
「仕事の手伝いをすることもあるのですが、それで苦労してきまして…」
「そら大変だっただろうな」
「それはもう…」
「でもまぁ、今はこうしてアビドスの校長先生になったんで、頑張らないとですよ」
「じゃあ今日はいっぱい食ってけよ!」
「えぇ、ありがとうございます」
そういい案内された席へ座り注文を言う
俺は柴関ラーメンとチャーシュー丼
ユメパイも柴関ラーメンだ
注文をして数分後
対象がラーメンを運んでくる
「柴関ラーメンとチャーシュー丼!お待ちどうさん」
「ありがとうございます!」
そしてすぐユメパイの分も来た
このマスクは少し特殊で、鳥のくちばしのようにロックを解除すると開く
「にしても美味そうだな…噂通りだ…」
開いた部分から
レンゲに麺を乗せ息をかけ啜る
「!?!?!?!?!?」
驚きを隠せないレベルで美味い
醤油ベースのスープに何かの骨髄だろうか、濃厚なダシが溶けだしていてパンチがあり、同時にまろやかな不思議な美味さだ
「なんやこれ美味すぎやろっ!」
「はっはっは!そこまで言って貰えるなら料理人冥利に尽きるってもんよ!」
「マジで美味しいですよこれ!今まで俺が食べてきたラーメンの中でも1番です!」
「おお!そらよかったよ!」
「ユメ、連れてきてくれてありがとう!」
「え?あ?あ、うん!連れてきてよかったよ!」
ラーメンを啜り、少ししたところでチャーシュー丼にも手をつける
柔らかな焼豚におそらく柴関ラーメンと同じかえしで煮たのだろうか、醤油の香り、さらに焼豚の香ばしい香り…そしてそれを白米の上にどんと置いてある
美味くないはずがない
口に運ぶと、醤油自体のパンチと香り、更には焼豚の柔らかさとマッチした最高のもの、それを白米と一緒に口へ流し込む
「うっまっ!ラーメンだけじゃなくてチャーシュー丼も美味いとかほんとなんなんですかっ!最高なんですか?最高なんですよね!」
「そこまでべた褒めされちまったら照れちまうよ、ありがとうな!」
「マクガフィンさん、楽しそうでよかった〜♪」
完食
お会計は全て含めて800円だ
破格すぎんだろ
とまぁ完食した我々は学校に戻ろうとしていた
すると校舎前に謎の集団がたむろしていた
「おーい君達、どうしたんだい?」
声をかけると集団の中のボスらしき人物がこちらに近づいてくる
「あんた、この学校の校長ってやつか?」
「まぁ一応そうだけども、どうしたんだい?」
「そうか…それならいいんだ…」
ボスらしき人物はそういい俺らに背を向ける
「お前らやれ!」
「「おおー!」」
「ガタガタヘルメット団の底力を見せてやるぅ!」
「キヴォトス県人ここにありだぁ!」
「ばんざぁぁぁぁぁい!」
そういい集団…もといヘルメット団が襲ってくる
「なんか襲ってきたけど、どうする?ユメちゃん」
「倒す…しかないですよねぇ…」
戦闘開始
敵の人数は15人
ARが4人
SMGが6人
RPGが5人だ
「私はRPGから先に仕留めるからタゲ頼むよ」
「はーい!」
左手の5本指から太めの鋼線を出し、それを少し腕に巻き付け補強し蜘蛛男の様に動き回る
「なんだアイツ?!指からなんか出してるぞ?!」
「構うな!撃ち落とせ!」
「効かねぇんですよカスがよ」
俺は空いている右手の人差し指から鋼線を放ち相手を拘束する
「ぴぎゃ!?」
「ミッ!?」
AR二人を拘束し後方にいるRPG兵の元へ行き懐から拳銃を取り出す
「初めましてヘルメット団員さん、そしてさようなら」
俺は光線で1人の体をグイッと引き近距離で頭に1発入れ気絶させる
「盾の女より先にあの妙なマスクのやつをやれ!」
先程のボスらしき少女がそういうとユメに向いていたタゲがこちらに向いてくる
そして全員がこちらに撃ってくる
集中砲火だ
「ユメちゃーん!今のうちに!」
少し離れたところから
「はーい!」と元気のいい声が響く
ユメちゃんが相手をしているのなら俺のやることはひとつ
「タゲ取りだよなぁ?」
俺は鋼線を使い盾を作ろうとする…が
「…まだダメか…」
作ろうとしても形にならずそのままワイヤーアクションで周囲を飛び続ける
飛びながら銃を使い敵をチビチビと制圧していく
時間にして5分
ユメがボスをやったのか統率が乱れていく
「この間に!」
ユメがそういう
「もちろんさ!」
俺は光線をとてつもなく太く作り槍を作る
「コイツはいてぇぞ?」
そういい思いっきり投げつける
体に当たると当たった時の衝撃で体制を崩し倒れ込む
刺さっているかのように見えるが槍が変形しスライムのようになりヘルメット団員の体に巻き付き完全に拘束する
「いっちょ終わりかな」
「わー!マクガフィンさん凄いです!」
「それを言うならユメちゃんの方だね、普通銃を使うところ、ワイヤーアクションで戦う私に着いてくるだなんて、そうそういないよ?」
「えへへ…マクガフィンさんだって、あんな動きをしてたのにその間に放つ弾丸全弾当ててるじゃないですか!」
「ユメちゃんの方がすごいよ…んで、君達何…者…あ?」
捕まえたヘルメット団に話を聞こうとしたら急に視界が歪み始める
「あー…??」
貧血?それとも神秘の不足?はたまた両方?
どっちにしろこの感じはぶっ倒れるぜ
「ユメ…ちゃ…」
そういい倒れる
ユメside
マクガフィンさんが捕まえた子達に何かを聞こうとした瞬間
急に膝を地面につき私の名前を呼びそのまま倒れ込む
「えぇ!?マクガフィンさん!?大丈夫??」
少しさすっても反応がない
顔色がどう見ても悪い
ど、どうしよう!
「…?なんだか分からねぇが拘束も解けたしお前ら今のうちに引くぞ!」
「え!?待って!いやでもマクガフィンさんが…アワワ…」
「ん〜〜!とりあえずマクガフィンさん!」
ヘルメット団の子達が逃げていくけど、マクガフィンさんの方が大事!
私はマクガフィンさんを抱えて校舎の中の保健室に行く
とりあえず熱を測ってみるとかなり高い
「マスク…邪魔だな…マクガフィンさんには申し訳ないけど外しちゃおう…」
マスクを外すと
「…綺麗…」
幼くも見えるけど大人びている綺麗な顔が見える
「っは!そうじゃなくて!とりあえず…」
私はベットの上にマクガフィンさんを置いて
お布団を掛け濡れたタオルをかけた
「うぅ…これで良くなるといいんだけど…」
これ以上できること…そうだ!
「おかゆ!」
体調が悪い時はお粥だよね!
そう思い私はアビドスのまだ生きている商店街へ足を運び卵とか調味料を少し買った
お米だとかはまだ学校の調理室に残ってたハズ!
買ったあとすぐに戻ってお粥を作る
「わぁ!?焦がしちゃった!」
一瞬目を離した瞬間に焦がしちゃった…うぅ…
リョウside
「知らない天井だ」
お決まりをしたところで体を起き上がらせる
「ここは…保健室か…」
目が覚めたら保健室にいた件
まぁなんでここにいるかは…貧血と神秘をいっぱい使っちゃったからだろうな
詰まるところ使うもん使いすぎてぶっ倒れ、その挙句ユメパイに運ばれたんだろう
「体おっも…」
立ち上がろうとするとふらつく
かなり貧血が酷いようだ
ユメちゃんはどこだ…謝らなくては…
ようやく立ち上がると同時に保健室の戸が開く
「あ!起きたんですか?!」
「うん、おはよう」
「まだ寝てなきゃダメですよ!」
「いいのいいの…ユメちゃん…」
「いいじゃありません!」
「ああはい…」
無理やりに座らせられた
力クソ強いんですけど
「それで?どうしたんですか?」
「あー…いや、ごめんねって言おうと思ってね…」
「ごめん…?なんでですか?」
「いやぁ…迷惑かけちゃったし…」
「迷惑だなんて!それに、倒れちゃったのはヘルメット団と戦ったからであって、マクガフィンさんのせいじゃありません!」
「…はは、そう言って貰えると嬉しいねぇ…」
「とりあえず!マクガフィンさんは今は休んでください!」
そういいユメは何が入ったお皿を取り出した
「…おかゆ?」
「はい!体調が悪い時はおかゆです!卵粥ですよ!」
「いいのかい?」
「もちろん!どうぞどうぞ」
ユメはキラキラと目を光らせている
感想でも欲しいのだろうか
とりあえず食べない訳にも行かないのでスプーンを貰い粥を掬い口へ
「…美味しいね…」
「ほんとですか?やったぁ!」
本当に美味しいねぇ…ダシもちょうど良くて卵も普段食べる卵粥とは違って別の物のように感じられる…なんだか懐かしい…
「うん…美味しい…」
「嬉しいです!」
「ありがとうね…」
「いいんですって!」
なんだか楽しい気分になった
こっちに来てからは久しいかもなあ