黒咲瑠璃に転生してしまった…… 作:絶望神サガ
突然だが、黒咲隼の紹介を軽くしよう。
黒咲隼と言うのは、エクシーズ次元のハートランド出身の、RR(レイド・ラプターズ)と言うレベル4(3の場合もある)・闇属性・鳥獣族で統一されたエクシーズテーマを使用する男性決闘者である。
彼には一般的に二人の親友がいるとされている。一人がユートという男。そしてもう一人が、隼の妹こと黒咲瑠璃である。
ユートとは誰だ、俺の知らない内に知らない男が出来たとでも言うのか、と私の脳内兄さんが叫ぶけれども、私もよく知らない。だって、会ったことすら無いんだから。
すると、はぁ?という呆れに近い言葉が聞こえたような気がするがきっと気のせいなのだろう。おっと、そろそろ瑠璃!?瑠璃が何故ここに!?と思う不審者も出てくるころだろうから、軽く私の自己紹介をしようか。
私の名前は黒咲瑠璃。私は瑠璃である。
一般的に言えば、私はエクシーズ次元のハートランド出身のLL(リリカル・リスキニア)と言うレベル1・風属性・鳥獣族で統一されたエクシーズテーマを使用する女性決闘者である……で、合ってるのかな?
うん、多分合ってる。黒咲隼は私の兄さんで、瑠璃は兄さんの妹。これは天地がひっくり返ろうと揺るぎのない事実だ。
で、ここからがミソさ。
私、恐らくあと数年も立たない内に拉致監禁洗脳消失します。
WTFと言わんばかりの顔の形相の脳内兄さんが出現したけど、これが運命なのである。油断したな、ARC-Vとはそういう作品だ!運命というのは決まっていて変えられない、というのはどこかの野球少年が言ったセリフだけれど、だからと言って、黙って受け入れるのも誤りだとも同時に思う。
だから、せめて運命に抗ってみせたいとは思う。少なくとも、そう願う。
じゃあ、次の疑念だ。お前は誰だ?
……まぁ、そうなりますよね。何で悲劇のヒロイン未満のお前が未来を知っていて、かつ自分事であるのに妙に達観して涼しげにいるように感じられるのか。簡単だ。
それは、私が転生者であるからだ。
誓って、バリアンでは無い。101~108に次ぐNo.109を持つわけでも無い。かと言って前世が覇王だったとかそういうわけでも無いし、腕にシルバー巻くことを推奨するAIBOがいるわけでも無い。ただ、簡単にただ単に転生者である。私の前世は第四の壁の向こう側だ。所謂、OCG次元っていうのかな?
だから、アニメで出ていないけどあったかもしれない可能性を知っている。
榊遊矢がこの遊戯王ARC-Vの主人公だってことも知ってるし、この後めちゃくちゃリンクショックしたことも知っている。そして、最後には兄さんが大事なものを悉く失ったことも知っている。
おうおう随分と知識を持っているじゃないか、重畳重畳と思うかも知れないが待ってほしい。私、ARC-V未視聴なんですよ。つまり、ここまではミリしら知識。私が知っている大体の知識はこうだ。
ユートと仲良くなる→ユーリに拉致される→私、洗脳されて監禁される→柚子に吸収されて消える→Happy End!
みんなハッピー……って、ふざけんなぁぁぁぁぁ!?穴ぼこだらけじゃねぇか!?!?!?
なんか語録とOCGカードの知識だけ知って前世は満足していたけれど、こんなんじゃ満足できるわけないじゃんね。なんか最初はそういうもんかって思っていたけどなんか改めて考えるとムカついてきた。
話を戻そう。
要するに私が何でこんな余裕でいられるのかと聞かれると、目標がはっきりしているからだ。この世界でしたいことは……取り合えず初期微動を潰せばその後のシナリオもぶっ潰せるだろう。
つまり、私が成すべきことはあの紫キャベツことユーリをしばき倒して拉致を回避する。
これだけだ。
デュエルリンクスのシナリオで兄さんが救済されたとか言うのも聞いたことがあるけど、ご生憎私はマスターデュエルしかやったことが無い。あとついでに言うと私が前世握ってたARC-Vテーマは月光とRR。LLじゃない。でも私はセレナじゃないし兄さんでも無い。私は非力なのである。
鉄獣戦線LLが昔環境だったってのも知ってるけれど、そもそもリンク召喚なんてものはこの世界にはまだ無い。ペンデュラム召喚も無いけど。
いざとなったら兄さんが鬼の形相で助けてくれるだろう……と一瞬思ったけれど、兄さんのテーマはRR。闇属性モンスターしかいない。これじゃユーリに超融合されて《スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン》を出されてゲームオーバーだ。私が知らないだけで、《旧神ノーデン》も持ってたら私も容赦無くゲームオーバーなんだけどね。
でも、私が非力なことを許せる私にはなりたくないし、まだ諦めるのは早い。
取り合えず、纏めよう。私がするべき最初のステップはユーリをしばき倒すための力を得ることだ。
そのための、行動を起こす。いつユーリが来るかはさっぱり分からないし次元戦争?だっけ?も何時来るか分からない。アカデミアの連中が来る以前に、私は強くなる必要がある。だから今すぐにでも行動をとる必要がある。
ああ、脳内の兄さんが全力で両肩を掴んで止めに来た。けれど、自衛くらいは当然の権利でしょう?ねぇ、兄さん。
すると、兄さんは断腸の思いで嫌そうな顔をしながら好きにしろ、と言ってくれました。
……勝った。さすが、私の脳内兄さん。物分かりが良い。誇れるよ、本当に。
ちなみに、今私が持っているエクシーズモンスターは《LL-アセンブリー・ナイチンゲール》だけである。効果は知っての通り……と思いきや、パンプアップがX素材の数×100にナーフされてたりする。こんなんでユーリに勝てる訳無いだろ。ライフ4000とは言え、ARC-Vの時期って超インフレで悪名高い9期だぞ。絶対エゲツ無いモンスターばっか出てくる。十二獣とか真竜とか……。《シャドール・ミドラージュ》とか使われたら一発で死だぞ。やだ、めっちゃ非力やん私。
……いや、違うか。
こういう時こそ、前作主人公の言葉を借りるべきなのだろうな。
かっとビングだ、私!
……まぁ、どうやらエクシーズ次元ってZEXALとは違うパラレル世界らしいから、力をつけると言ったはいいものの、どうやって力をつけるのかは皆目見当もつかないんだけどね!
黒咲瑠璃(in転生者)
6歳。ARC-V未視聴だが聞き齧り程度の知識は存在する。前世は普通に男だったため、若干その影響で口が悪い。原作より少し治安が悪い性格になっている。隼を脳内に飼っている。これは前世の記憶を思い出し、自分が柚子シリーズの一人であるということに自覚したと同時に絶望し、心の均衡を保つため寄り添える存在の隼を脳内で複製することで生まれた変な癖。
「お姉ちゃんはどうやって退場したの?」
「地元侵略されて拉致監禁からの洗脳からの再洗脳で柚子に吸収されて消失です♡」
続く(かも)。