DISSIDIA FINAL FANTASY Brave Soul   作:蒼牙王

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自分が前から書きたかった作品です!自身のオリジナル作品であるブレイブエイトと、FINAL FANTASYをコラボしたらどうなるのか気になり、この作品を執筆し始めました!
では、どうぞ!


プロローグ 動き出す新たな陰謀

 東京の新宿。人通りの喧騒からわずかに外れた路地に、小さなバーがある。看板は控えめにしか掲げられておらず、通りすがりの目にはほとんど触れない、まさに隠れ家のような店だった。

 そのカウンター席に、四人の男たちが並んでいる。グラスを手に、声を潜めて話し込む姿は、ただの酔いどれ談笑には見えなかった。空気そのものが、どこか落ち着かない色を帯びている。

 

「大会の準備はバッチリか?」

「ああ。こちらもぬかりはない。にしても、まさかFINAL FANTASYの世界の者たちを、俺たちの企画した大会に招待させるとはな……」

 

 右端に座る金髪の男——野川亮介(のがわりょうすけ)が、カウンターに肘をつきながら尋ねた。隣の赤髪モヒカンの男である國重幸雄(くにしげゆきお)は不敵な笑みを浮かべたまま、視線を右から二番目の男へと移した。黒いスーツに身を包んだその男の背中からは、淡く魔力のオーラが立ちのぼっている。異世界から帰ってきた者特有の、紛れもない気配だった。

 

「まあな。これは俺が叶えたかった夢でもあるからな。俺が高校生の頃に虐められていたが、突如異世界に転移してから世界を救い終えた。そして元の世界に帰った後、虐めた者たちは容赦なくボコボコにし、そのまま警察に突き出した。今ごろ無気力な者として、何処かでボコられているだろうな」

 

 スーツ姿の男——山村俊徳(やまむらとしのり)は、不敵な笑みを浮かべたまま、ゆっくりとグラスを回した。

 高校時代に虐められ、突然の異世界転移で勇者となり、世界を救って帰還した男。戻った直後にかつての加害者たちを容赦なく返り討ちにし、警察に突き出してからは、人気YouTuberとして表の顔を保ちつつ、今こうして仲間たちと共にある計画を進めている。

 

「で、FINAL FANTASYのキャラには招待状を送ってあげたのか?」

「特別な手紙を送ったからな。出迎えについてはワープゲートを起動させるので、大会当日には集まってくれるだろう」

 

 山村の隣にいる緑色の髪の男性である徳田為三(とくだためぞう)の質問に、山村は余裕の笑みで応える。特殊な手紙で送り届けた以上、問題はない。ワープゲートの準備は必須だが、それもすでに手配済みだ。

 

「後はFINAL FANTASYの参加キャラだな。一から十六までのキャラが参加するみたいだが、リストを見て確認しよう」

 

 國重が手元のリストを広げ、指でなぞりながら確認していく。そこに並ぶ名前は、こう記されていた。

 

・『ファイナルファンタジーI』:ウォーリア・オブ・ライト

・『ファイナルファンタジーII』:フリオニール

* 『ファイナルファンタジーIII』:オニオンナイト

* 『ファイナルファンタジーIV』:セシル・ハルヴィン、カイン・ハイウインド

* 『ファイナルファンタジーV』:バッツ・クラウザー、クルル・マイア・バルデシオン

* 『ファイナルファンタジーVI』:ティナ・ブランフォード、セリス・シェール、ロック・コール

* 『ファイナルファンタジーVII』:クラウド・ストライフ、ティファ・ロックハート

* 『ファイナルファンタジーVIII』:スコール・レオンハート、リノア・ハーティリー、ラグナ・レウァール

* 『ファイナルファンタジーIX』:ジタン・トライバル

* 『ファイナルファンタジーX』:ティーダ、ユウナ

* 『ファイナルファンタジーXI』:シャントット、イロハ、プリッシュ

* 『ファイナルファンタジーXII』:ヴァン、バルフレア

* 『ファイナルファンタジーXIII』:ライトニング

* 『ファイナルファンタジーXIV』:ヤ・シュトラ、ガイア

* 『ファイナルファンタジーXV』:ノクティス・ルシス・チェラム、プロンプト・アージェンタム

* 『ファイナルファンタジーXVI』:クライブ・ロズフィールド

 

「ほう……! まさに歴代の英雄たちが勢ぞろいってわけか。これは最高にワクワクするぜ」

「ああ、しかもXIのシャントットやXIVのヤ・シュトラなどといった、オンライン組の曲者まで揃っている。奴らの圧倒的な魔法や剣技が、現実のこの世界でどんな暴れ方をするか見物だな」

 

 野川が感心したように口の端を吊り上げる。徳田も不敵な笑みを深め、手元のグラスを軽く揺らした。山村はスーツのポケットに手を突っ込み、どこか冷ややかに、しかし底知れない野心を宿した瞳で、窓の外の新宿の夜景を見つめる。

 

「かつて世界を救い、数々の絶望を乗り越えてきた者たちだ。そんな彼らが、俺たちの用意したこの大会でどんな戦いを見せてくれるのか……。ふっ、退屈な現実をひっくり返すには、これくらいのスパイスが必要不可欠だからな」

 

 山村の言葉に、他の三人の男たちも不敵な笑みで同意する。その時、カウンターの向こうから青髪のマスターが声をかけてきた。

 

「おいおい。良い話をしてくるれるじゃねえか。俺も参加している事を忘れるなよ」

「おお、マスター。すっかり忘れてすいません」

「やれやれ。これは俺からの奢りだ。小魚アーモンドだぞ」

 

 マスターである神川雄一(かみかわゆういち)が、小皿を差し出す。カルシウムたっぷりの小魚アーモンド。四人は一瞬、絶句した。

 

「ど、どうも……」

(なんでつまみの一品が小魚アーモンドなんだよ……)

 

 山村たちは苦笑いを浮かべながら、それでも口に運ぶ。徳田に至っては、複雑な表情でグラスを見つめたまま動かなかった。居酒屋なのに小魚アーモンド、という違和感は否めない。

 だが、何はともあれ——。

 異世界帰りの元勇者が企む、次元を超えた壮大な祭りの幕開けは、すでにすぐそこまで迫っていた。そしてそれが、新たな戦いの始まりを予感させるものになることも、また確かなのだった。




【作者より】
次回から始まる本編で東零夜たちが活躍する、原作『ブレイブエイト〜プロレスラー志望のサラリーマン、異世界で八犬士になる〜』は、小説投稿サイト「ノベルアップ+」にて絶賛連載中です!
本編ではさらに熱いプロレスデスマッチや、ハルヴァスの命運を賭けた大迫力のバトルが100万字以上の大ボリュームで描かれています。
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