DISSIDIA FINAL FANTASY Brave Soul   作:蒼牙王

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大会の黒幕である神川との死闘。果たして?

OP:Falco-ファルコ-(うえきの法則OP)


第14話 地下室での死闘

 零夜たちはそれぞれのグループに分かれ、神川の野望を止める為に動き出していた。その役割はこうなっている。

 

 神川討伐:ティファ、恵

 コントロールパネル無効化:零夜、リノア、ユウナ、倫子、エヴァ

 サイクロプス討伐:ティナ、セリス、イロハ、日和、アイリン、マツリ、エイリーン、トワ、ベル、カルア、メイル、カミラ、ペルシャ、セツナ、アズサ、ハルカ

 

「奴らは本格的に倒さなければ、思い通りになってしまう。時間を稼いでいる間にコントロールパネルをどうにかしなければ!」

「そうやね。こうなると敗者たちを解放するには、ウチの出番やね。こう見えてもコントロールパネルの操作は簡単やから!」

 

 零夜の話に同意した倫子は、笑顔を見せながら自信満々に応える。

 実は彼女、今後の戦いに役立つ為に、ハッキング技術を確実に覚えている。どんなシステムでさえも、一発で攻略可能だ。

 

「それなら安心ですね。後はティファと恵が神川を倒してくれたら、戦いが楽になる。頼んだぞ!」

「任せて!」

「相手は一般人だし、思う存分やらないとね!」

 

 零夜からの指示にティファと恵が笑顔で答えた直後、コントロールパネルの前に神川がいた。

 彼の細い指が、巨大なコントロールパネルのキーボードの上を狂気的に走る。その表情には焦りと歪んだ執念が浮かび上がり、入力するたびに、サイクロプスの巨体を包む青黒いオーラが一層禍々しく膨れ上がっていった。

 

「ククク……愚か者どもが。このキメラが完全覚醒すれば、お前たちのデータもすべて我がマスターの血肉となるのだ!」

 

 神川が叫ぶと同時に、サイクロプスが身悶えるように一段と巨大な咆哮を轟かせた。このままではサイクロプスがさらに強化され、手がつけられなくなってしまう。

 

「っ、逃がすわけないでしょ!」

 

 神川の野望を真っ先に断ち切るべく、ティファが地を蹴って疾風のごとく飛び出した。その研ぎ澄まされた美技に呼応するように、隣を並走する恵も闘志剥き出しの鋭い拳を構える。

 

「私たちの邪魔をするなら、容赦しないわよ!」

「徹底的にやるんだから!」

 

 ティファのしなやかで鋭い飛び蹴りと、恵の気合の入ったラッシュが同時に神川の視界を塞ぐ。

 不意を突かれた神川は慌てて魔術の防御壁を展開しようとするが、二人の凄まじい気迫と圧倒的なスピードの前に、その詠唱は文字通り木端微塵に打ち砕かれた。

 

「なっ……くっ……!」

 

 神川が大きくよろめき、コントロールパネルの前から引き剥がされるように吹き飛ばされる。

 その隙を見逃さず、零夜たちは一斉に目的の場所へと突入した。

 

「倫子さん、パネルを頼みます!」

「任せとき! こういう裏工作はウチの得意分野やからね!」

 

 零夜の指示に力強く頷いた倫子は、迷いなくコントロールパネルの前に陣取るやいなや、素早い手つきで特殊な端末をジャックし、凄まじい速度でコードを打ち込み始めた。

 モニターの画面に映し出された複雑なセキュリティコードが、倫子の巧みなハッキング技術によって次々と解除されていく。

 

「こんなセキュリティ、一瞬でスクラップにしてあげるから!」

 

 倫子の指先から目が眩むような光のハッキングコードが走り、パネルのシステムが完全に麻痺していく。

 これによって、サイクロプスに取り込まれていた敗者たちのデータ解放まで、あと一歩まで迫っていた。

 

「よし、この調子で一気にシステムを停止させるぞ!」

 

 零夜が二振りの刀を構えて周囲を警戒し、リノアやユウナ、エヴァがそれぞれの魔力を高めて万全の防御態勢を築く。後は無事に解放すれば、問題なく倒せるのは確実だ。

 

「おのれ! 私の邪魔をするつもりか!」

 

 神川が銃を懐から取り出そうとし、反撃の狼煙を上げようとしたーーその時だった。

 

 

「そこだ!」

「ぐはっ!」

 

 

 なんと横からクラウドが飛び出し、神川を強烈なバスターソードで殴り飛ばす。その勢いで彼は勢いよく飛ばされ、機械に激突してしまった。

 

「クラウド! どうしてここに!?」

 

 仲間の背後から突然現れた元ソルジャーの姿に、ティファは驚愕のあまり大きく目を見開いた。いきなりの展開に驚くのも無理はない。

 

「美桜の作戦通りに従った。それにお前たちの行動も彼女がお見通しとなっている」

 

 クラウドは投げ捨てるように淡々とそう告げると、大剣を地面に預け、とある方向をゆっくりと指さした。

 指し示されたその先には――いつの間に回り込んでいたのか、美桜たちのチームの姿があった。彼女たちは隙のない戦闘態勢を整え、圧倒的な存在感を放つ青い巨獣・サイクロプスを鋭い眼光で睨みつけている。

 

「まさか来てくれるとは……ようやくか……!」

 

 予想外のタイミングで見せた美桜たちの好連携に、零夜は思わず感心の息を漏らした。ただ怯えていた一回戦の頃の面影はなく、彼女の背中には確かな成長と強い決意が宿っている。

 

「よし、この好機を逃すな! 倫子さん、データの解放を急いでください!」

「任せとき! 今すべて解除したるから!」

 

 零夜の力強い号令に合わせ、倫子の指先が最後のコードを鮮やかに叩き叩き出す。

 次の瞬間、コントロールパネル全体がまばゆい光を放ち、サイクロプスの巨体を縛り付けていた闇のオーラが急速に霧散していった。

 

「ぐあぁぁぁっ……! な、なぜだ私の傑作が……!」

 

 機械に激突して這いつくばる神川が、信じられないものを見る目で絶望の声をあげる。まさかの予想外の展開に、こうなってしまうのも無理はない。

 その眼前で、サイクロプスの胸部が激しく明滅し、中から光の粒子に包まれた敗者たちの姿が次々と吐き出されていった。無事に全員が解放されたのだ。

 

「これで全員解放した。サイクロプスは私が倒します!」

「策略があるのか?」

 

 美桜がガッツポーズを決める中、ある作戦を実行しようとする。それに零夜たちが疑問になるのも無理なく、皆が彼女に視線を移していた。

 

「私のFINAL FANTASYキャラ六人の力を駆使し、最大奥義で終わらせます。最大奥義であるエンド・ブレイカーで!」

 

 美桜は真剣な表情をしながら、自らの最大奥義を説明する。その奥底には自身の決意が込められているが、同時にクラウドたちとの別れを予感していたのだ。




ED:こころの惑星〜Little planets〜(うえきの法則ED)

今回の豆知識
いくら改造で強化したモンスターでも、ハッキングには勝てない。地道に強くなるのが一番である。

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