DISSIDIA FINAL FANTASY Brave Soul   作:蒼牙王

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七人衆との戦いはクライマックスへ。果たして?

OP:セクシー・アドベンチャー(ルパン三世OP)


第32話 宮原とのリベンジマッチ

 ゼノンが戦闘不能になった事で、宮原とレイドは絶対絶命の状態に。まさか倫子たちのパンチで呆気なく倒れるとは予想外だ。

 

「まさかパンチ一発で……」

「あの東零夜の周囲の女は化け物ばかりじゃねーか……」

(私は違うけどね……)

 

 レイドと宮原の会話を聞いたティファは、心の中で苦笑いで思っていた。

 倫子、エヴァ、カミラ、セツナ、恵の五人は、零夜の恋愛状況ではかなり本気である。特に邪魔する者がいれば、容赦なくぶっ飛ばすのは確実だ。

 

「レイドはウチがやる! 彼の剣はウチの剣術で十分!」

 

 倫子は手元にある可変武器「ビクトリーブレイブ」を双剣状態に変える。刃の長さは忍者刀と同じであるが、素早い動きができるので効率的だ。

 

「随分と舐められたな。俺の剣は、そんなお遊戯みたいなものじゃないんだよ!」

 

 レイドは冷笑を浮かべながら愛用の剣を構え、禍々しい紫色の闘気を刃全体に纏わせた。予測不能な変幻自在の軌道を描く彼の剣術は、一歩間違えば致命傷になりかねない危険な代物だ。

 だが、倫子は少しも臆することなく、双剣状態にした「ビクトリーブレイブ」を軽やかに回転させて構えを取る。その目は冷徹なまでの冷静さを湛えていた。

 

「お遊戯かどうかは、今からその体で教えてあげる。……行くで!」

 

 弾かれたように踏み込んだ倫子の動きは、忍者刀の軽快さを活かしたまさに神速のステップだった。

 チィィンッ! と高高い金属音が響き渡り、レイドの予測不能な斬撃と倫子の洗練された双剣の連撃が激しく衝突する。

 

「なっ……! 俺の軌道を読んでやがるのか……!?」

 

 レイドは目を見開き、自身の剣術が完全に封じられていることに焦りを滲ませた。どのような変則的な軌道で切り込もうとも、倫子はそれをミリ単位の精度で見切り、的確に弾き返していく。その実力は、かつて数々の死闘をくぐり抜けてきた彼女の修練の証そのものだった。

 

「私の剣技は、こんな物じゃないからね!」

 

 倫子は素早い剣技を繰り出したと同時に、レイドへと接近。そのまま強烈な斬撃を勢いよく横から繰り出した。

 

「スカルブレイド!」

「がはっ!」

 

 強烈な斬撃によってレイドはダメージを受けてしまい、そのまま前のめりに倒れてしまう。彼は武器を手放しながら、失神した状態で戦闘不能となった。

 倫子はレイドが脱落したのを確認した後、すぐに彼の武器を拾う。

 

「レイド、ウチを甘く見たのが敗因やったね」

 

 倫子はレイドに対して冷やかな言葉を掛けた後、日和たちの元に向かい出す。これで残るは宮原のみだ。

 

「よくもやってくれたな……だが、俺はそう簡単にはいかないんだよ!」

 

 宮原はすぐにムエタイの構えに入り、真剣な表情で睨みつける。彼の目はかなり本気で、目の前の敵を倒そうとしているのだ。

 

「ムエカッチャー、か……! 拳に麻縄を巻き、一切の防御を捨てて打撃の破壊力にすべてを懸ける古式ムエタイ……!」

 

 宮原の両の拳にしっかりと巻き付けられた麻縄が、禍々しくも異様な闘気を放つ。一発でも直撃すれば骨まで砕け散るような危険な一撃の構えだ。

 だが、零夜は微動だにせず、その全身から漲る気を研ぎ澄ませた。

 

「行くぞ、零夜……! 俺のすべてを込めた『エルボー・スラッシュ』!」

 

 宮原が爆発的な踏み込みを見せ、凄まじいスピードで距離を詰めながら、強烈な肘打ちを頭上から容赦なく叩き下ろしてきた。空気をも切り裂くその一撃は、まさに必殺の軌道を描く。

 しかし、零夜の身体はまるで水面を滑るかのように、その重い一撃を紙一重でかわし去る。

 

「甘い!」

 

 忍者格闘術による抜群の体捌きで懐へと滑り込んだ零夜は、一瞬にしてプロレスラーとしての剛腕を爆発させた。

 ガシリと宮原の腕を捉え、バランスを崩したその隙を逃さず、背後へと回り込んで腰を抱え上げる。

 

「何っ……!?」

 

 宮原が驚愕の声を上げた瞬間、零夜の身体が凄まじい遠心力を伴って宙へと反り上がった。そう。強烈なフィニッシュホールドだ。

 

「投げるぜ! ジャパニーズ・オーシャン・スープレックス――ッ!」

 

 宮原の身体が激しくマット……いや、地面へと強烈に叩きつけられる。

 あまりの衝撃に宮原はダメージを受けたが、すぐに零夜から離れて勢いよく立ち上がる。まさかの執念に誰もが驚きを隠せずにいた。

 

「嘘でしょ!? 今のは効果抜群だったのに!」

「もしかして今の技では駄目なの!?」

「予想外としか言えません!」

 

 予想外の展開に倫子たちは驚きを隠せずにいたが、零夜は真剣な表情をしながら前を向いている。恐らく何かの執念があるからこそ、今の宮原がいるだろう。

 

「ここで俺が倒れるわけにはいかないんだよ……! すべてを懸けた俺の執念を、舐めやがって……!」

 

 フラフラと立ち上がった宮原の目は、狂気と執念に完全に染まっていた。ジャパニーズ・オーシャン・スープレックスという絶技を直撃で受けてなお、その足で再び立ち上がる彼の姿に、ティファやリノアたちも思わず息を呑む。

 

「あいつ、あんな大技を食らってまだ立てるなんて……! 一体どんだけの執念なのよ!」

「尋常じゃないわね……。プライドと復讐心が、彼の身体を無理やり動かしているわ」

 

 エヴァと恵も冷や汗を流しながら警戒を強める。

 だが、宮原の表情は激しい衝撃によるダメージで蒼白であり、呼吸も荒く、限界はとっくに超えているのは明白だった。その拳に込められた闘気も、先ほどまでの鋭さは消えかけ、まさに最後の灯火のように揺らいでいる。

 

「これで終わりだ、零夜ぁぁぁ――ッ!」

 

 宮原が残されたすべての力を振り絞り、捨て身の突撃で渾身の拳を振り上げて迫る。

 その直向きで、しかし歪んだ執念の刃を前にしても、零夜は一歩も引かず、静かに構えを低くした。

 

「その執念、見事だ。だが、過去の自分に囚われたままの力じゃ、俺たちの絆と未来には勝てない!」

 

 零夜の身体から爆発的な闘気が迸る。

 宮原が放った最後の一撃を、零夜は神速のステップで完璧に見切り、その懐へと一気に飛び込んだ。

 ガシリと宮原の巨体を両腕で抱え込み、今度は逃がさないとばかりに全身の筋肉を極限まで収縮させる。

 プロレスラーとしてのプライド、そして仲間たちを守るための覚悟のすべてを乗せ、零夜はさらに強烈な一撃を叩き込むべく身体を反らせた。

 

「決めるぜ……! これが俺たちの絆の重さだ! オリエント・ウインド・スープレックス――ッ!!」

 

 轟音と共に地面が振動し、凄まじい衝撃波が辺り一面を激しく揺るがした。

 中心に叩きつけられた宮原の身体から、ついにすべての闘気が霧散し、彼の意識は完全に闇の中へと落ちていく。

 

「がはっ……俺の……負け、か……」

 

 ガクンと両手を投げ出した宮原は、そのままピクリとも動かなくなり、完全に戦闘不能となって地面に沈んだ。

 静寂が訪れた場所で、零夜は大きく息を吐き出しながらゆっくりと立ち上がる。

 

「ふう……任務完了!」

 

 その零夜の頼もしい姿に、ティファや倫子、エヴァたちから一斉に歓声と安堵の拍手が沸き起こる。これで七人衆は全て撃破したが、まだ近くにいる敵が残っている。七人衆の上司であるミハエルがいる事を……。




ED:君の中の英雄(ティファバージョン)

今回の豆知識
ムエカッチャーは素手でのムエタイ。かなり危険な格闘技だ!

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