DISSIDIA FINAL FANTASY Brave Soul   作:蒼牙王

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七人衆撃破。すると、新たな展開が!

OP:セクシー・アドベンチャー(ルパン三世OP)


第33話 突然の依頼

 零夜たちは闇の七人衆を全員倒したが、シエルの話によれば残るはミハエルがいるとの事。彼女はヤツフサを抱えながら、ミハエルの気配を近くにいるのか探していた。

 

「どう? ミハエルは?」

「残念ですが、彼の姿はいないみたいです。恐らく逃げた可能性もあり得るでしょう」

 

 シエルからの報告を聞いた零夜たちは、残念そうな表情をしてしまう。せっかく捕まえられると思ったが、すんでの所で逃げられてしまったのだ。

 

「そうか。残念だな……」

 

 零夜はため息をついた後、目の前にあるアジトを見つめる。

 その中にはミハエルがいたが、恐らく事前に逃げ出したに違いない。万が一の為に策略を練ったのだろう。

 

「仕方ありません……。彼は常に最悪の事態を想定して、いくつかの脱出路を用意していたのでしょう。組織の統括者である以上、自分の身を守るための狡猾さは人一倍持っていますから」

 

 シエルはヤツフサを抱き抱えたまま、やれやれといった様子で軽く肩をすくめる。その腕の中で、ヤツフサは必死に体をジタバタと動かしながら抗議の声を上げた。

 

「おい、いつまで俺を抱っこしてんだよ! もう敵は居なくなったんだから、いい加減にその腕から解放しろ!」

「あら、いいじゃない。こんなにモフモフしてて温かくて、最高の抱き心地なんだから〜♡」

「誰が抱き心地だ! 離せってば……!」

 

 シエルのマイペースな態度と、それに赤面して本気で嫌がるヤツフサのやり取りに、先ほどまでの張り詰めた空気が少しだけ緩む。ティファやリノアたちも、思わず苦笑いを浮かべた。

 

「まあ、ミハエルを取り逃がしたのは痛いけど……『闇の七人衆』は全員倒して、ガロやバルガたちも目を覚まして救うことができたわ。今回の作戦は大成功と言っていいよね」

「確かにね。皆無事で何よりだし」

「ひとまずは任務完了ね」

 

 リノアが前向きに微笑みながら仲間たちを見渡す。その言葉に、エヴァや恵たちも大きく頷いた。この場に負傷している者はいないので、今回も問題なく無事に終わる事ができたのだ。

 

「そうだね。ガロやバルガ、そしてシエルも……かつての呪縛から解き放たれて、自分の意志を取り戻すことができたんだから。ミハエルを逃したことは悔しいけれど、得られたものも大きいわ」

 

 ティファが優しく微笑みながら零夜の肩にそっと手を置く。

 その温もりを感じながら、零夜は深く息を吸い込み、再び前を真っ直ぐに見据えた。

 

「ああ、リノアの言う通りだ。ここで立ち止まっている暇はない。ミハエルがどこへ逃げようと、奴が企んでいる野望を完全に打ち砕くまで、俺たちの戦いは終わらない!」

 

 零夜の力強い宣言に、全員の胸に再び熱い闘志と絆の光が灯る。その時だった。

 

 

「あーっ! こんなところにいた!」

「「「!?」」」

 

 

 全員が声のした方を見ると、金髪で日焼け肌のギャルが姿を現す。黄色いチューブトップと水色のオーバーオール、デニムチャップスが特徴だ。

 

「ミリー!? どうしてここに!?」

 

 零夜は驚きながら、加納ミリーと言った女性に近づく。まさか彼女がここに来るとは予想外と言えるだろう。

 

「実はとある一家から頼まれたの。ある人を探して欲しいって」

「ある人?」

 

 ミリーの話を聞いた零夜が首を傾げたその時、とある四人の一家が姿を現す。その姿を見た零夜たちは、気になる表情をしてしまった。

 

「初めまして。私はジョー・ハヤカワ。妻のマリー、娘のアイ、息子のユウです。実は我々がミリーさんに依頼したのです」

「依頼って、何があったのですか?」

 

 ジョーの自己紹介を聞いた零夜は、依頼について彼に質問する。今の話を聞いた以上、放っておける理由にはいかないのだ。

 

「実は僕たちとかつて共に行動した人が突然、カオス軍に所属する事になったんだ」

「前は優しかったのに、なんで闇堕ちしたのか分からないの」

「その人物……もしや!?」

 

 ユウとアイの説明を聞いた零夜は、驚きを隠せずにいた。二人の話を聞いた時点で、その該当する人物は、ただ一人しかいないだろう。

 

 ※

 

 ここはとある地下の秘密施設。そこにはミハエルが椅子に座りながら、任務から戻ってきた人物を待ち構えていた。

 

「よく戻ってきたね。新たな闇の七人衆の一人、リサ・パツィフィースト。で、今回の戦果はどうだった?」

「コスモス軍に協力している一般人を見つけ、再起不能にしたわ。話に聞いてた零夜たち以外、大した事なかったみたいね」

 

 リサは真剣な表情をしながら、ミハエルに報告する。

 カオス軍が一般人に能力を与えるかの様に、コスモス軍も同じ手で戦力を整えていた。しかし、相手がリサである以上、話にもならないのは当然だ。

 すると、一人の男性が二人の前に姿を現してきた。緑髪でアロハシャツと短パンを着たチャラ男「スリキン」だ。

 

「よう、リサ。今回も上手くやったな。こっちは仲間を用意したぜ。脱落したガロとバルガの代わりに、ある二人の野郎を用意した。出てこい!」

 

 スリキンの合図と同時に、奥から二人の男が出てくる。一人はデブの男で甘い物を食べている。もう一人はゴーグルを頭に掛け、怪しげな雰囲気を出しているのだ。

 

「一人はスイト。甘い物好きのデブだが、動きは俊敏。もう一人は暗殺者のゲヒ。空を飛ぶ事が可能だ」

「ふむ……ガロとバルガの穴を埋めるには、なかなかに面白そうな駒だね」

 

 ミハエルは椅子に深く腰掛けたまま、不敵な笑みを浮かべてスイトとゲヒの二人を品定めするように見つめる。

 スイトは手元にあった特大のケーキを一口で放り込み、もぐもぐと咀嚼しながら不気味な笑みを浮かべた。

 

「へへっ、甘いものを腹いっぱい食わせてくれりゃあ、どんな奴だろうと蜂の巣にしてやりますよ……! 見た目はこうですが、スピードなら誰にも負けませんぜ」

 

 その言葉の直後、スイトの巨体がまるで残像のように一瞬でミハエルの背後へと移動し、再び元の位置に戻っていた。その異常なまでの俊敏さに、スリキンも満足げに鼻を鳴らす。

 

「どうだ、すごいだろ? 見た目に反して、あいつの足腰の軽さは一級品だ。そして、もう一人のゲヒは――」

「……空の上から、音もなく命を刈り取るのが俺の仕事さ。地上の虫けらどもに、翼を持つ者の恐怖を教えてやるよ……ゲヒヒッ!」

 

 ゲヒは頭にかけたゴーグルを不気味に光らせ、足元を地面から数センチほど浮かせた状態で音もなく宙を舞ってみせる。その背中には、暗殺者特有の冷徹な殺気が渦巻いていた。

 新しい戦力であるリサ、スイト、そしてゲヒ。

 かつての『闇の七人衆』が次々と敗北し、アジトが陥落したにもかかわらず、ミハエルの表情に焦りの色は微塵もない。むしろ、新たな精鋭たちを揃え、次なる一手を着々と進めているようだった。

 

「素晴らしい。ガロやバルガの代わりとしては十分すぎる戦力だね。……リサ、君の報告も頼もしいよ。コスモス軍に味方する一般人どもを、これからも徹底的に叩き潰しなさい」

「御意に、ミハエル様。あんな甘ったれた連中に、私たちの邪魔はさせません」

 

 リサが凛とした態度で一礼する。組織の統括者であるミハエルのもとに集結した新たな闇の軍勢は、さらなる不穏な影を広げようとしていた。




ED:君の中の英雄(ティファバージョン)

今回の豆知識
今作ではFINAL FANTASYアンリミテッドのキャラも参戦します!

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