DISSIDIA FINAL FANTASY Brave Soul   作:蒼牙王

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今回は新たな戦いの場へ向かいます!

OP:セクシー・アドベンチャー(ルパン三世OP)


第34話 新たな決戦の場へ

「リサ・パツィフィースト。それが共に行動した女性と言う事か」

 

 零夜たちはシエルの案内でミハエルのいるアジトに向かう中、ハヤカワ一家の話に納得の表情をしていた。

 話によればユウとアイが両親に会いに行く際、共に行動していたとの事。しかし、そのリサがカオス軍に所属しているとは予想外であり、早く目を覚まして欲しいとの事だ。

 

「うん。彼女のお陰でパパとママに再び出会えたからね。感謝しかないけど、まさかこの様になるなんて……」 

「でも、もしかするとカオス軍に入ったのは事情があるかも知れない。それを教えて欲しいんだけど……」

 

 ユウとアイの話を真剣に聞く中、シエルがすぐに足を止める。恐らくミハエルのいるアジトが判明されたのだろう。

 

「この地下にあります。そこに入口が」

 

 シエルが指し示したのは、鬱蒼とした木々に囲まれた斜面にひっそりと口を開けている、頑丈な金属製のハッチだった。恐らくこの先にミハエルがいるに違いない。

 

「ここですね……。地下の隠し施設へと繋がる専用の入り口です。以前、私もあそこから出入りしていましたから間違いありません」

 

 シエルの確信に満ちた言葉に、零夜は深く頷き、鞘に収めた村雨とエクスカリバーの柄にそっと手を添える。敵の居場所が分かった以上、行くしかない。

 

「よし、みんな警戒を怠るなよ。リサを取り戻すためにも、中へ突入する!」

 

 零夜の合図とともに、ミリーやハヤカワ一家を後ろに控えさせ、戦闘経験豊富なメンバーが先頭に立って重い金属ハッチを押し開いた。

 ギィィィ……と重苦しい金属音を響かせながら開いた地下への階段は、薄暗い青白い照明に照らされている。

 一行は慎重かつ静かに足を進め、地下深くへと潜り込んでいった。

 内部は想像以上に広大で、無機質なコンクリートの壁がどこまでも続いている。カオス軍の拠点らしく、所々に警戒用の監視カメラや魔導セキュリティが設置されていたが、元幹部であるシエルの的確な案内とハッキング技術のおかげで、警報を鳴らすこともなくスムーズに奥へ進むことができた。

 

「この通路を抜ければ、中央制御室に繋がっているはずです。あそこにミハエルや、もしかしたらリサもいるかもしれません」

 

 シエルが足を止め、目の前にある頑丈なダブル扉を指さす。

 ユウとアイ、そしてジョーとマリーのハヤカワ一家も、緊張した面持ちでその扉を見つめていた。かつての仲間であるリサがこの中にいるかもしれないと思うと、胸の高鳴りと不安が入り交じる。

 

「よし、一気に扉をこじ開けるぞ……!」

 

 零夜が気合を込め、扉に手をかけようとしたその瞬間だった。

 

 ――ピピッ、ガチャン……ッ!

 

 突然、目の前を塞いでいた巨大なメインモニターが一斉に起動し、薄暗かった室内の壁面にまばゆい光が灯った。

 何事かと全員が足を止め、一斉に視線を向けたその先――。

 巨大なモニターの画面中央に、優雅に脚を組んで椅子に座る一人の少年の姿が映し出された。

 背中から微かに怪しいオーラを漂わせる、カオス軍の統括者――ミハエルその人が、まるで彼らの到着を待っていたかのように、冷徹な笑みを浮かべてこちらを見下ろしていたのだった。

 

『よく来たね。ここから先は普通に開けられないよ』

「こいつがミハエル……」

 

 ミハエルの姿を見た零夜たちは、真剣な表情で彼を睨みつける。相手がカオス軍である以上、倒さなくてはならない存在だ。

 

『これから先は扉の隣にある腕輪をつけなければならない。そして、これから戦う場所は一対一のアンダーデュエルマッチとなる』

「地下でのデュエルマッチか。要するに負けたら死ぬと言う事だな」

 

 ミハエルの説明を聞いた零夜は、真剣な表情で推測する。

 アンダーデュエルマッチは地下での一騎打ちで、生死を賭けたデスマッチとなる。ここから先は全勝しなければ、全員生きて帰る事は不可能だ。

 

『ああ。そこの一家とバカなギャルは邪魔だから帰っていいよ』

「バカなギャル!? アンタ、何様だ!」

 

 ミハエルに馬鹿にされたミリーは激怒。あんな言葉を言われたら無理もないだろう。

 

「わーしはここで引き返す女じゃないからな! 全員行くよ!」

「彼女、度胸あるね……」

「まあ、戦闘要員の一人ですから……」

 

 ミリーは腕輪をつけて先に進み、この光景に誰もが唖然とする。ジョーの質問に零夜はそう返すしかなかった。

 

 ※

 

 薄暗い通路を進む中、一行は目的の場所に辿り着く。そこは闘技場であるが、薄暗い雰囲気が漂っていた。

 

「ここが決戦の場……」

「そう言えば、ミハエルは何処に……」

 

 零夜たちがミハエルを探そうとすると、彼が目の前に転移しながら姿を現す。この姿を見た零夜たちは、警戒態勢に入り始める。

 

「よく参加できたね。腕輪をつけているという事は、戦いに参加する意志があると言う事だね」

「へ? 僕らも!?」

 

 ミハエルの発言にハヤカワ一家は驚いてしまう。まさか自分たちも参加するとは予想外だ。

 

「因みにこの腕輪をつけた時点で参加する事になっているからね。逃げても無駄さ。この腕輪には強烈な毒針が仕込んでいる。君たちが負けたり逃げ出そうとしたりしたら、毒針が刺さって一発であの世行きさ!」

 

 ミハエルの説明の直後、ハヤカワ一家が天国へ行くイメージがモニターに映される。こうなると参加せざるを得なくなるだろう。

 

「そ、そんな! アタシたちが戦える理由ないじゃん!」

「ふざけるな……! 命を盾にして強制的に戦わせるなんて、そんなのデュエルでも何でもない、ただの悪趣味な見せ物じゃないか!」 

 

 零夜は怒りに満ちた眼光をミハエルに向け、拳を強く握り締める。

 ティファやリノアたちも、ミハエルの卑劣なやり口に虫唾が走るといった表情で武器に手をかけた。しかし、腕輪に仕込まれた毒針という人質を取られている以上、うかつに手出しができないのも事実だった。

 

「ユウ……私、戦うなんて怖いよ……っ!」

「お姉ちゃん、泣かないで……! 僕が何とかするから……!」

 

 ユウが怯える姉のアイをしっかりと抱きしめ、必死に震えを抑える。その痛ましい姿に、ジョーとマリーも歯噛みしながら悔しそうな表情をしていた。

 

「フッ、命懸けのゲームを楽しんでね。勝者だけが、この地下から地上へ生きて帰る権利を得られる。さて、グズグズしている暇はない。記念すべき最初のアンダーデュエルマッチ、その対戦相手を呼ぼう……!」

 

 ミハエルが冷酷な笑みを浮かべながらパチンと指を鳴らした瞬間、闘技場の中央を照らすスポットライトが一斉に切り替わった。

 

 ――ガァァァンッ……!

 

 重々しい開閉音とともに、闘技場の対角線上にあるダークゲートがゆっくりと開き、四人の人物が冷たい足音を響かせながら姿を現す。

 その中で美しい髪を揺らし、洗練された戦闘用スーツに身を包んだその女性――。

 

「り、リサ姉……!?」

 

 ユウが信じられないものを見るような目で、その名前を叫んだ。

 姿を現したのは、他でもない。かつてハヤカワ一家と共に旅をし、現在はカオス軍の新たな七人衆として君臨するリサ・パツィフィーストその人だった。

 

「リサ……どうしてだ、どうして君がこんなところに……!」

 

 ジョーが切なげに声を張り上げるが、リサの瞳にはかつての温かい光は一切宿っていなかった。彼女の目は氷のように冷たく、ただ目の前の敵を見据える機械的な殺気だけが満ちている。

 

「……私の名前を軽々しく呼ばないで。私はミハエル様に忠誠を誓うカオス軍の戦士、リサ・パツィフィーストよ」

 

 リサは淡々と言い放ち、その手元に禍々しい光を放つ特殊な武器を具現化させる。

 かつての仲間が、自分たちの命を刈り取る最初の対戦相手として目の前に立ちはだかったのだ。

 

「そんな……嘘でしょ……! リサ姉、僕たちのこと忘れたの……!?」

「ユウ、やめて……! 今の彼女は、私たちの知っているリサ姉じゃない……!」

 

 アイの泣き叫ぶ声にも、リサは微動だにせず、冷徹な一歩を踏み出す。

 

「最初のデュエルマッチ、対戦相手はこの私。……命を惜しむなら、せいぜい一瞬で楽に殺してあげることね」

 

 逃げ場のない地下闘技場。

 かつての仲間との悲しい戦いが、いま、避けられない運命として幕を開けようとしていた――!




ED:君の中の英雄(ティファバージョン)

最悪な展開!果たしてどうなるのか。

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