DISSIDIA FINAL FANTASY Brave Soul   作:蒼牙王

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今回はミリーの戦いです!

OP:セクシー・アドベンチャー(ルパン三世OP)


第37話 ミリーVSゲヒ

 第一試合はティファが勝利したが、残り敵はあと三人。次の試合を決めるスロットが回され、誰もが緊迫の表情をしてしまう。

 

「ここでハヤカワ一家の誰かが出れば、負けは確実と言える。彼らを当てない様にしないとね」

「何れにしてもそのつもりだ。まずはこちらから誰が出るかだ」

 

 ベルからの忠告に零夜は頷いたと同時に、すぐにスイッチを押す。味方サイドからはミリーが出る事に。

 

「よっし! わーしにお任せっしょ!」

 

 ミリーは拳を打ち鳴らしながら、ステージの方へと向かい出す。彼女は気合十分で、どんな敵でも掛かってこいの様子だ。

 

「ミリー、大丈夫かな? ブレイブエイトには入っていないのに……」

 

 ティナは心配の表情をしながら、ミリーの後ろ姿を見つめていた。零夜たちの仲間であるのは確実だが、戦闘力があるのか気になるのも無理はない。

 

「大丈夫。ミリーはこう見えても強いし、様々な能力や格闘技を駆使して戦うマジカルファイターなの。かつては敵組織に入っていたけど、今では心強い仲間だからね」

 

 心配するティナに対して、恵が優しく説明する。

 かつて恵はミリーとの因縁があり、ドリームサッカーグランプリではバチバチの戦いを繰り広げていた。その後に和解して今に至るのだ。

 

『対戦相手は……ゲヒ!』

「ようやく出番か。待ちわびたぜ」

 

 ゲヒは跳躍したと同時に、ステージへと舞い降りる。殺し屋である彼はこの時を楽しみにしていて、相手を容赦なく倒そうと企んでいるのだ。

 

『ステージは……秋葉原!』

「秋葉原……だと……!?」

 

 ゲヒは不気味なゴーグルの下で目を剥き、信じられないといった様子で驚愕の声を上げた。

 空を飛び、上空からの音なき暗殺を得意とする彼にとって、縦横無尽に電線や看板、高層ビルがひしめく秋葉原の街並みは、自身の飛行軌道を制限されている。奇襲の死角も作りにくい非常に相性の悪いステージだ。

 

「へぇ、秋葉原かぁ! アタシ、こういうごちゃごちゃした街並み嫌いじゃないよ。買い物ついでにサクッと片付けちゃおっかな!」

 

 対照的に、ミリーは黄色のチューブトップと水色のショートオーバーオール、デニムチャップスの裾を軽やかに翻し、楽しげに両拳を合わせて不敵な笑みを浮かべる。ギャルらしい軽快なノリを見せつつも、その瞳にはマジカルファイターとしての鋭い戦闘の光がしっかりと宿っていた。

 

『じゃあ、始め!』

 

 モニターのミハエルの合図で試合スタート。ミリーが圧倒的に有利であるこのステージであるが、ゲヒはどうやって対策するかだ。

 

「くっ……! 狭いビル風と電子のノイズで、俺の飛行能力が存分に活かせねぇ……! だが、地上での間合いの詰め合いなら、暗殺者の俺が負けるわけがない!」

 

 ゲヒは歯噛みしながら空中ですばやく体勢を立て直し、足元をわずかに浮かせたまま、秋葉原の看板の影を利用して音もなくミリーの背後へと回り込もうと消え去った。

 

「おっと、どこに隠れてやがる!」

 

 だが、ミリーは伊達に数々の修羅場を潜り抜けてきたわけではない。鍛え上げられた動体視力とマジカルファイターとしての直感で、背後から迫るゲヒの殺気をミリ単位で察知する。

 彼女は振り返りざまに鮮やかなバックステップを踏み、全身に魔力をスパークさせながら強烈な回し蹴りを放った。

 

「マジカル・ヒート・キック!」

 

 秋葉原の路地に響き渡るような凄まじい衝撃波が走り、ゲヒの予測不能な奇襲を真正面から綺麗に迎撃する。

 

「ぐはっ……! こいつ、俺の気配を完全に読んでやがる……!」

 

 たまらず弾き飛ばされたゲヒは、電柱に激突しそうになりながらも辛うじて着地し、冷や汗を流しながら目を見開いた。

 空中暗殺者のスピードをマジカルファイターの格闘センスで完璧に封じ込めるミリーの健闘に、観戦席の零夜たちやハヤカワ一家からも思わず感嘆の声が漏れる。

 

「先制攻撃を決めたが、ここからだ! 気を抜くな!」

 

 マツリからの声援を受けたミリーが頷きながら応えた直後、ゲヒはすぐに手元にナイフを召喚。恐らく状態異常の攻撃を狙っているだろう。

 

「こいつを喰らえ!」

 

 ゲヒは勢いよくナイフを投げ飛ばすが、ミリーは手前にミラーシールドを召喚。そのまま弾き返す事に成功した。

 

「なっ……!? 自分の武器が跳ね返ってきただと……!」

 

 ゲヒは目を見開き、自身の投げた毒ナイフが鏡のようなシールドに反射して、猛烈な勢いで自分自身へと突き刺さろうとする光景に慌てて身を翻した。

 間一髪のところでナイフはコンクリートの地面に深く突き刺さり、周囲一帯に紫色の毒煙がジュウジュウと音を立てて立ち込める。もし避けるのが遅れていれば、自慢の毒で自滅するところだった。

 

「危なっ! なんだその防御魔法は……!」

「隙だらけだよ、暗殺者さん!」

 

 ゲヒが冷や汗を拭う暇すら与えず、ミリーは魔力を纏った足で地面を蹴り、一瞬にして目の前へと肉薄する。マジカルファイターとしての機動力が、秋葉原の入り組んだ街並みと相まって完全に爆発していた。

 

「アタシの本気、見せてあげるよ! 『マジカル・ラッシュ・エクスプロージョン』!」

 

 連続繰り出される拳と蹴りのコンビネーションは、まるで弾丸のように重く、そして鋭い。ゲヒは両腕で必死にガードしようとするが、凄まじい衝撃の連打に少しずつ体勢を崩されていく。

 

「ぐっ……おのれ、こんな街並みじゃなければ……!」

「文句ならミハエルの野郎に言いなよ! はい、おしまいっ!」

 

 ミリーはトドメとばかりに全身の魔力を右拳に集中させ、秋葉原の街を揺るがすほどの強烈なアッパーカットを放った。

 

「がはぁっ……!」

 

 綺麗な弧を描きながら吹き飛んだゲヒは、そのままビル壁の看板に激突し、完全に目を回して地面に崩れ落ちた。そのまま彼は光の粒となって消滅していく。

 

「そこまで! 勝者、ミリー!」

 

 モニター越しに響くミハエルの冷ややかな声と同時に、ゲヒの姿が光に包まれて消えていく。

 勝負が決まった瞬間、観戦席のハヤカワ一家や零夜たちから盛大な歓声と拍手が沸き起こった。

 

「やったぁ! ミリー、凄いよ!」

「さすがだな、危なげない勝利だったぜ」

 

 アイが跳び跳ねて喜び、零夜もホッとした表情でうなずく。ミリーはフッと額の汗を拭い、トレードマークのギャルピースをカメラに向けてニカッと笑ってみせた。

 

「余裕っしょ! さて、残る敵はあと二人だね。サクッと終わらせちゃお!」

 

 これで味方側の勝利が続き、残る脅威はスリキン、そしてかつての仲間であるリサ……。

 緊迫した空気の中、運命の第三試合はどうなるのか。それはスロットを回さなければ分からないだろう。




ED:君の中の英雄(ティファバージョン)

今回の豆知識
ミリーはマジカルファイターで、格闘技術はピカイチ! スタイルを多く取得している。

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