DISSIDIA FINAL FANTASY Brave Soul   作:蒼牙王

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OP:セクシー・アドベンチャー


第42話 ミハエルとの決戦(前編)

 ミハエルとの戦いが始まりを告げられ、零夜たちは真剣な表情で立ち向かおうとする。相手は一人だが、油断は禁物だ。

 

「ミハエルは確かどんなのを使うんだ?」

「彼は光と闇を使う格闘スタイル。下手に突っ込むと返り討ちになるわ。その一撃は重く、あなたたちと互角レベルよ」

 

 シエルの説明を聞いた零夜たちは納得した後、真剣な表情でミハエルを見つめる。相手は手強い。だが、自分たちなら大丈夫だ。

 

「さあ、始めようか。ここからが僕の戦いの始まりだ!」

 

 ミハエルの宣言と同時に戦いがスタート。一歩間違えれば死ぬ恐れもある。

 

「油断するなよ! 奴の攻撃をまともに受ければ一瞬で終わりだ!」

 

 零夜の鋭い呼びかけに、ティファやミリー、そして仲間たちが一斉に頷く。そのままそれぞれの武器や魔力を解放する。

 ミハエルの纏うオーラは、先ほどまでの幹部たちとは次元が違っていた。漆黒の闇と神々しいまでの純白の光が同時に渦巻くその姿は、まさに絶望の象徴そのものだ。

 

「行くよ……!」

 

 ミハエルが地面を蹴った瞬間、視界が完全に歪んだ。

 あまりの神速に誰もが目で追うことすらままならない中、ミハエルは一瞬にして零夜の目の前へと出現する。その拳には、すべてを穿つ光と闇の圧縮された魔力が収束していた。

 

「遅い!」

 

 放たれた一撃が零夜の掲げた二振りの刀と激突し、凄まじい衝撃波がプレーンステージの残骸を粉々に吹き飛ばす。

 零夜は地面を滑るようにして辛うじてその重撃を受け止めたが、あまりの衝撃に両腕が痺れ、歯を食いしばるのがやっとだった。

 

「くっ……! すげぇ重さだ……!」

「ふん、その程度かい? 君たちの覚悟なんて、僕の絶望の前には紙屑と同じだ!」

 

 ミハエルは冷酷な笑みを浮かべたまま、さらに追撃の蹴りを放つ。光の刃を纏った鋭い回し蹴りが、零夜の脇腹へと迫る。

 だが、その窮地を救うように、横から鮮やかなマジカルエネルギーの閃光が走り抜けた。

 

「させない! 『マジカル・アシスト・シールド』!」

 

 ミリーが素早く割り込み、展開した強力な魔力の障壁でミハエルの追撃を間一髪で弾き飛ばす。さらに、ティファやトワ、セリスたちも一斉に魔力弾や斬撃を浴びせかけ、ミハエルの包囲網を狭めていく。

 

「助かったぜ!」

「一人で背負い込まないの! こっからはブレイブエイト全員の総力戦だから!」

 

 ミリーのウインクに零夜も頷いた直後、皆は一斉に駆け出していく。一人で駄目なら全員で。こんなところで諦める理由にはいかないのだ。

 

「これならどうかな? シャインジャベリン!」

 

 ミハエルが指を鳴らすと、周囲に光の鏃が次々と降臨。そのまま零夜たちに向けて襲い掛かってきた。

 

「させるか! ミラーシールド!」

 

 しかし、マツリがミラーシールドを前に出し、光の鏃を全て弾き返す事に成功。そのままミハエルに直撃してしまった。

 

「くっ! 手強いみたいだね……」

 

 ミハエルはダメージを受けながら、真剣な表情でマツリを睨みつける。零夜だけでなく、マツリなどのメンバーも手強い。とんでもない奴らを相手にしてしまったかも知れないが、ここで引く理由にはいかない。

 

「よくやった、マツリ!」

「このぐらいは当然だぜ! だが、アイツは何かを仕掛けてくる。油断禁物だ!」

「了解!」

 

 マツリの忠告を聞いた零夜は頷いた後、村雨の一刀流の態勢に入る。ミハエルは他にも色々な技を使うので、流石に油断はできないだろう。

 

「ふん……面白い。雑魚だと思っていたが、少しはやるようだな。だが、ここからが本当の地獄だ!」

 

 ミハエルが両手を掲げた瞬間、闘技場を覆う空間が漆黒の闇と眩い閃光に引き裂かれる。彼の背後に巨大な光と闇の翼が顕現し、圧倒的なプレッシャーが周囲の空気を押しつぶした。

 

「魔力を一点に集中させてるわ! 全員、防御の態勢を固めて!」

 

 シエルが切迫した声で叫ぶと同時に、ミハエルは冷徹な眼光を零夜たちに向けた。これで全て終わらせるつもりだ。

 

「『シャドウ・エクリプス』――すべてを飲み込み、無へと還せ!」

 

 放たれたのは、光と闇が渦巻く巨大な破壊の奔流。すべてを消し去るほどの圧倒的な光線が、一直線に零夜たちへと襲い掛かる。回避する間もないほどの超速の絶技だ。

 

「そうはさせねえ……俺たちはここで諦めてたまるか!」

 

 だが、ここで引くわけにはいかない。零夜は村雨を力強く握り締め、正面へと躍り出る。

 一刀流の構えから放たれるのは、ただの斬撃ではない。これまで培ってきたプロレスラーとしての魂と、仲間たちの想いを乗せた渾身の一撃だ。

 

「この奥義で阻止してやる! 『鬼哭・一刀両断』!!」

 

 零夜の刀身から放たれた青白い闘気が、奔流の中心へと突き刺さる。

 衝撃波が闘技場の残骸を粉々に砕き散らし、閃光と爆発が辺りを包み込んだ。激しいせめぎ合いの末、光と闇の奔流は零夜の一刀によって見事に真っ二つに断ち割られ、四散していく。

 

「なに……!? 僕の技を切り裂いただと……!」

 

 まさかの展開にミハエルが初めて動揺の色を浮かべる。その隙を零夜たちが決して見逃すはずがなかった。

 

「今よ! 一気に決めて!」

 

 トワの千里眼がミハエルのわずかな体勢の崩れを正確に捉え、日和やセリスが放つ連続の魔法弾が次々と直撃する。さらに、背後から回り込んだマツリとミリーの連携攻撃が、ミハエルの逃げ道を完全に塞いだ。

 

「そのまま、ウルフスラッシュ!」

「がはっ!」

 

 エヴァのクロー攻撃がミハエルに炸裂し、彼はダメージを受けて片膝をステージ床に着けてしまう。身体には傷が残っていて、体力も半分に減らしている。しかし、反撃の力がまだあるので要注意だ。

 

「くっ……まさか、僕がここまで追い詰められるとはね……!」

 

 ミハエルが顔を歪めながら立ち上がる。その身体から漏れ出る魔力は、先ほどまでとは比べ物にならないほど禍々しく、地面を激しく揺るがし始めた。

 彼の背後に渦巻いていた光と闇のオーラが急速に凝縮され、まるで実体を持つ鬼神の如き巨影へと姿を変えていく。

 

「これが……ミハエルの真の姿、『オーガモード』……!」

 

 シエルが息を呑み、恐怖ではなく警戒の眼差しを強めながら声を張り上げる。

 ミハエルの額からは鋭い角が生え、全身を覆う衣服が引き裂かれて黒曜石のような堅牢な武具へと変化していく。圧倒的な暴虐と破壊の力が、その肉体から津波のように吹き荒れていた。

 

「憎しみによってここまで進化するとは……だが、ここまで変化した姿を見れば、黙っている理由にもいかないからな!」

 

 零夜は真剣な表情をしながら前を向き、倫子たちも頷きながら同意。ここまで来た以上は一歩も引かない。完全に倒すしかないのだ。

 ミハエルとの決戦は終盤へ。果たしてどうなるのか。




ED:君の中の英雄(ティファバージョン)

今回の豆知識
ミハエルはオーガの姿こそ真の姿。こうなると止める事は不可能。

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