DISSIDIA FINAL FANTASY Brave Soul   作:蒼牙王

49 / 49
OP:INNOCENCE(アイシールド21OP)


第48話 因縁のドッグファイト

 零夜たちの前に現れた潔と志穂の二人。まさかの展開に零夜と恵は驚きを隠せずにいた。中学時代の因縁の相手が来た以上、戦うしか方法はない。

 冷徹な笑みを浮かべる彼らは、最新型のエアーギアを巧みに操り、宙を舞っている。

 

「懐かしい顔ぶれね。あの頃の因縁、ここで綺麗さっぱり清算してあげるわ!」

「逃げ場のない空中戦だ。存分に楽しませてもらうぜ、零夜!」

 

 志穂が冷ややかな声を響かせながら銃口を向け、隣で潔が不敵な笑みを浮かべて加速する。

 地上での被害や住民たちを巻き込むわけにはいかない。だからこその空中戦だ。

 

「望むところだ……! 恵、行くぞ!」

「任せて、一歩も引かないんだから!」

 

 零夜と恵は息を完璧に合わせ、こちらもエアーギアを召喚。そのまま乗り込み、ジェット出力を最大まで引き上げる。二人の間から青白い闘気と魔力が弾け飛び、潔と志穂めがけて一直線に突撃した。一瞬にして空中で激しい金属音と魔力の閃光が交錯し、火花が激しく散り始める。

 

 ※

 

 一方その頃――地上から少し離れた上空では、もう一つの激戦が繰り広げられていた。

 

「さて、あっちが楽しそうだけど……私の方も片付けないとね!」

 

 ティファはエアーギアを華麗に操り、優雅に空中を滑空しながら、カリールが不気味に笑いながら召喚した巨大な骸骨の象――「スケルトンエレファン」の巨体へと一気に急接近していた。彼女もエアーギアは零夜から教わっていて、このぐらい余裕でこなせる事が可能である。

 

「なっ、なんだあいつは!? 俺の自慢のペットに向かって、なんて無礼だ……!」

 

 カリールが慌ててステッキを振りかざそうとするが、ティファのスピードはそれを遥かに上回っていた。スケルトンエレファンの巨大な鼻が振り下ろされる直前、ティファは軽やかに宙返りしてその頭上へと飛び乗る。

 

「あなたの趣味の悪いオモチャなんて、ここで木端微塵にしてあげるわ!」

 

 ティファの拳に、黄金色の鮮烈な闘気が極限まで収束していく。

 彼女の全身全霊を込めた渾身の一撃――『ドルフィンブロウ』がスケルトンエレファンの頭部に直撃した。

 ガキィィン……! と空間が軋むような重い破砕音が響き渡り、巨大な骸骨の象の巨体が耐えきれず、一瞬で粉々に粉砕されて光の粒子へと変わっていく。

 

「嘘だろ……一撃で僕の最高傑作が……!」

 

 絶叫するカリールの隙を逃さず、ティファはすぐに彼の身体を掴み上げる。そのまま彼女は勢いよく跳躍し、敵の身体を地面に落とし始めたのだ。

 

「一気に終わらせるわ! 飯綱落とし!」

「ごほら!」

 

 強烈な飯綱落としが炸裂し、カリールの顔面は地面に激突。そのまま彼は戦闘不能になり、光の粒となって消滅した。

 同時にミッドガルも元の景色に戻り始める。カリールが死んだ事で、魔法も解けてしまったのだ。

 

「後は零夜たちの手助けね」

 

 ティファはエアーギアのジェット出力を再び全開にし、一気に上空の戦闘空域へと舞い上がった。残るは零夜たちの因縁の敵であるが、皆で一致団結して立ち向かう必要があるだろう。

 

 ※

 

 その頃、空の真っ只中では、零夜と恵が潔、志穂の激しい空中機動に翻弄されながらも、一歩も引かない攻防を繰り広げていた。明らかにレベルは互角だが、徐々に押されているのが見える。

 

「どうした零夜、その程度か! 中学の頃からお前はいつも肝心なところで足掻くだけだったな!」

「黙れ! 今の俺には背負ってるものも、一緒に飛んでくれる仲間もいるんだ!」

 

 潔の冷笑を吹き飛ばすように、零夜はエアーギアの急加速をかけて懐に潜り込む。村雨の刀身が夜空を切り裂き、青白い軌跡を描いた。

 しかし、その死角を突くように、志穂が冷酷な笑みを浮かべて銃口を向ける。

 

「甘いわね、零夜! 隙だらけよ!」

「そうさせるわけないでしょ!」

 

 志穂が引き金を引こうとした瞬間、その視界の真横から凄まじい風圧を纏った影が飛び込んできた。

 ――ティファだ!

 

「なっ……! あの女、すでにカリールを片付けたって言うの!?」

 

 驚愕する志穂の前に立ちはだかったティファは、黄金色の闘気を纏った拳を力強く突き出し、容赦のない回し蹴りを放つ。その圧倒的な気迫に気圧された志穂は、バランスを崩して大きく体勢を崩さざるを得なかった。

 

「お待たせ、零夜、恵! 残りの雑魚は私が一気に引き受けるわ!」

「助かるぜ、ティファ! ここから一気に勝負を決めるぞ!」

「ええ! この因縁を終わらせないと!」

 

 零夜の力強い声に恵も負けじと笑顔で応じたその時、セフィロスがこの場に姿を現す。まさか彼まで来るとは予想外であるが、ここから先はガチで行くのは確実だ。

 

「貴様がこの世界に再び来るとはな。だが、足掻こうとも無意味だ」

「それは返させてやるよ。悪いがお前とはお断りなのでね!」

「フッ……相変わらず口だけは達者だな。その軽口がどこまで持つか見ものだ」

 

 冷徹に微笑むセフィロスの手には、禍々しい長刀――正宗が握られている。その存在感だけでも周囲の空気が凍りつくような、圧倒的なプレッシャーが空域全体を支配した。

 かつての因縁の相手である潔と志穂も、セフィロスの登場に不敵な笑みを深める。

 

「さすがセフィロス、いいタイミングだ。この烏合の衆どもを一網打尽にしてやろうぜ!」

「ええ、零夜のその生意気な顔、今度こそ完全にへし折ってあげるわ」

 

 潔と志穂が再びエアーギアの出力を上げ、凄まじい殺気を放ちながら襲い掛かってくる。さらに、セフィロスが正宗をゆっくりと構え、空間そのものを切り裂くような巨大な黒い斬撃――『影フレア』の予兆を生み出した。

 

「マズいわね……! あのセフィロスの攻撃をまともに食らったら、この空域ごと消し飛ぶわ!」

 

 恵が険しい表情を浮かべ、青白い闘気を限界まで高める。

 絶体絶命のピンチ。しかし、零夜の瞳に恐怖の色はない。むしろ、仲間たちと共に戦う決意がその炎をより一層強く燃え上がらせていた。

 

「怖じ気づくな! セフィロスが相手だろうと、中学の亡霊だろうと関係ない……俺たちには、ここで負けるわけにいかない理由があるんだ!」

 

 零夜の叫びに、ティファと恵が力強く頷く。ここで逃げるのは絶対にできない。

 

「当然よ! 力を合わせて、この窮地をブチ抜くわよ!」

「私の拳で、そのお高くとまった銀髪の頭を叩き割ってあげるんだから!」

 

 三人の意志が完全に一つに重なり合った瞬間、零夜たちのエアーギアと闘気が眩い黄金色の光へと変化する。

 零夜は村雨とエクスカリバーを十字に交え、プロレスの魂を宿した渾身の突撃技の構えを取った。

 

「吹き飛べ……! 俺たちの絆の力を見せてやるぜ、『ブレイブ・インパクト・ストリーム』!!」

 

 眩い光の奔流が夜空を駆け抜け、セフィロスの放った黒い斬撃と、潔・志穂の迎撃を真っ向から粉砕していく。この光景にセフィロスたちが驚くのも無理はない。

 

「バカな! 破壊されただと!?」

「悪いがここからが本番だ。この先はアンタの地獄となるからな!」

 

 驚きを隠せないセフィロスに対し、零夜は真剣な表情をしながら応える。同時に反撃もここから始まりを告げられたのだ。




ED:ボーイの季節(ティファバージョン)

ミッドガルでの戦いは次回で終幕です!

感想等宜しくお願いします!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
点
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。