天司長 緑谷出久のヒーローアカデミア 作:ジャック・オー・ワンタン
ハンドボール投げを終え、握力テスト・・・
「握力は普通なんだ。」
「流石にね。」
耳郎さんにそう言われながら握力の結果を記録される。
続けて走り幅跳び・・・こちらは個性ありの為、高速で滑空して記録は測定不能に。続けて反復横跳び、上体起こし、長座体前屈も難なくクリアする。
そして、全種目の結果が終わると相澤先生に呼び出される。
「さて・・・個性把握テストは全部終わった訳だが結果はこうだ。」
ランキングが出されると僕はダントツの1位を記録し、その次にかっちゃん、半冷半燃の個性を持つ轟君、八百万さんとなっていた。
「クソが!」
結果を見たかっちゃんはワナワナと震えながらこちらを睨む。
「デク!調子に乗んなよ!」
「おい!爆豪!」
すると爆破の個性を出して僕に再び襲いかかろうとした彼を相澤先生が首に巻いていた布で拘束する。
「なっ!?なんだこれ!硬ぇ!」
「大人しくしろ。この捕縛布は一筋縄じゃ解けない。」
「チッ」
再び制止させられたかっちゃんは大人しくなり、怒りを抑える。
「ちなみに除籍は嘘な。」
「えっ?」
「これくらいの覚悟を出さないと合理的に動かないだろう?ようこそ!ここが雄英高校のヒーロー科だ。とりあえず教室に戻れ。終礼をする。」
除籍が嘘と分かった途端、最下位だった葡萄頭の人は安堵して泣き崩れる。
「除籍なんて嘘に決まってますわ。」
「本当にそうかな?」
「えっ?」
八百万さんにそう言うと僕は彼女を見る。
「僕には本気で除籍しようという意思が見えたよ。」
「緑谷さんはそう思ってらしたのですか?でも、貴方程の実力ならその心配は要らかったじゃありません?」
「八百万君の言う通りだな。俺も君程の実力者ならそんな心配しないで良い気がするぞ。」
近くで聞いていた飯田君もまた彼女に賛同して僕の考えは杞憂だと諭す。・・・まあ、結果的に誰も除籍にはならなかったから良しと思って良いだろう。
「それにしても疲れたぜ。早く帰ってハンバーガー食いてぇな。」
「俺も肉食いてぇ」
赤髪の人・・・切島君と金髪の人上鳴君はそう言うとかっちゃんと肩を組む。
「ってことで爆豪飯行かね?」
「気安く触んな!ぶっ殺すぞ!」
「良いじゃねぇかよ!な?な?」
「だから触んな!クソ髪!!」
入学早々あのかっちゃんが手玉に取られてるなんて・・・これが雄英高校か。
「緑谷さんは終礼が終わったらお帰りになるのですか?」
「えっ?まあ、うん・・・。」
八百万さんにこの後の予定を聞かれ僕は戸惑う。公安に監視されている今、寄り道とかしたら怒られそうだ。ホークスからは公安のことを口外しなければ自由にしていいと言われているけど・・・なんか、肩身が狭いな。
「何?ヤオモモと緑谷予定ないの?じゃあウチらと近くのカフェ寄っていかね?」
「え?で、でも・・・」
「いいじゃん。この間のお礼したいからさ!」
「耳郎さん・・・」
「呼び捨てで良いよ。緑谷。」
耳郎さんにそう言われ、僕は微笑む。そうだ・・・そうだよね。自由に学生生活を出来るのは今のうちだ。
「じゃあ!行こうか!耳郎さ・・・耳郎!」
「ちょ・・・いざ言われるとなんかハズい。」
赤面する耳郎さんの手を引きながら校舎へ帰る。僕の雄英高校生活はまだ始まったばかりだ。
◇◇◇
終礼後、約束通り耳郎さんと八百万さんの二人でカフェに立ち寄った僕は2人から助けてもらったお礼と共に他愛もない話をする。勿論、公安との絡みは話さなかった。もし、言ってしまえば僕だけじゃなくてこの2人も危険に晒してしまう。それだけはしちゃいけないだろう。
「楽しかった!」
2人と別れ、公安の庁舎へ帰るべく帰路につく。にしても入学してから色々あったな。まさか前に助けた人と再会するだけじゃなくて友達にもなって・・・。
「でもやっぱ寂しいな。サンダルフォン。」
再び、ルシフェルだった頃の記憶が蘇り嘗ての仲間達を思い出す。彼らも一緒だったらもっと楽しかったろうに。
「待ちたまえ!」
「ッ!?」
すると誰かに呼び止められて後ろを振り返る。
「ッ!?オールマイト!?」
「私が普通に立っていた!」
憧れとのまさかの再会に僕は驚きを隠せなくなる。でも、なんでオールマイトが?
「緑谷少年。先ずは入学おめでとう。」
「え?なんでそれを?」
「なんでって私は今年から雄英高校の教師になったからな。」
「ええええっ!?」
「しーっ!声が大きい!」
「す、すみません!」
オールマイトか雄英教師になったことを知って更に驚く。じゃあ・・・オールマイトとはいつでも会えるってこと!?
「私が声をかけたのは他でもない。君の力についてだ。」
「うっ・・・」
ルシフェルの力を聞かれ後ずさりする。幾ら憧れでもこれだけは言えない。公安にすら個性であると認識されているのだから。
「君の力は明らかに始めて会った時には無かった。君はあの後、その力を手にして雄英に入った。それは何処で手に入れたのだね?」
「い、言えません。」
「黙秘するつもりか?」
「ッ!?」
じりじりと歩み寄ってくるオールマイトに僕は生まれて初めて憧れに対しての恐怖を抱いた。やめろ・・・!来るな!いくらオールマイトでも・・・
「答えなさい!緑谷少年!」
そしてあの巨体が目の前まで迫った・・・その時だった。
「むっ!?」
咄嗟に僕の前にスーツ姿の男が割り込むとオールマイトを制止する。
「貴方は!?公安?」
「オールマイト。緑谷出久に対してこれ以上の接触を禁じます。」
「何が狙いだ?」
現れた公安職員に僕は困惑するもとりあえず助けられたと安堵する。しかし、オールマイトと彼はバチバチに睨み合い、一触即発になりかけていた。
「彼は極秘裏に公安が保護している存在。雄英生である以前に将来の公安直属のヒーローでもあるのです。」
「・・・それは私にバラしていい内容なのか?」
「貴方が知りたい情報はこれでしょう?それに平和の象徴である故に知る権利はある。」
公安職員の鋭い眼光にオールマイトは納得いかないながらもこれ以上は騒ぎになると判断したのか後ずさりする。
「ええ、そうですね。それだけ分かれば結構です。」
「彼の事を知っているのは一部の雄英教師と根津だけ。いくら平和の象徴でも余計な真似はなさらないように。」
「肝に銘じます。では緑谷少年。また明日。」
オールマイトは僕に手を挙げると手を引いてこの場を去っていく。彼を見届けた公安職員は僕に顔を向け、警告した。
「緑谷出久。在学中の自由は多少保証されているがあまり浮かれないように。オールマイトは余計な詮索をするヒーローだ。くれぐれも例の件は話さないように。」
「は、はい・・・わかりました。」
僕に釘を差した公安職員はそのまま庁舎の方へ歩いて行き、姿を消す。
怖かった。オールマイトも公安の人も。・・・でも、挫けたら負けだ。
僕はそう自分に言い聞かせるのだった。
なろうの方で不具合起こってさあ大変!
プライベートが落ち着いたので投稿を再開しますがあっちは不具合で難しそうです。
本作のナガンどうなっちゃう?
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原作通り
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緑谷が救済