世界に光をもたらす鍵の担い手 作:鍵の担い手
キャラは出てこないのでご了承お願いします。
プロローグ
ーとある世界のある少年の物語ー
「ふーんふんふーん」
10才ぐらいの少年が、小さな籠に沢山の果物を入れて森を歩いてる。
ここはとあるとても平和な世界。
争いとは皆無なとても平和な世界で、あるのは一面緑に染まった大地と、原生生物位だろうか
「今日も平和平和。魔物も出てこないし、このまま何事もなく…というわけにも行かないか」
少年は足を止めると、木陰から大きな狼が三匹現れる。
狼は少年を見るなり、涎を滴しながら少年を囲って逃げ場を無くした。
「お腹空いているんだね。でもごめん。そう簡単にボクも食べられる訳にはいかないから」
少年は籠を置き、首にぶら下げてあった白と黒の鍵のようなアクセサリーを取り出して、黒の鍵を右手で掴む。
「力を貸して。ロストオブメモリー」
『了解。マスター』
頭に声が響くと同時に、黒の鍵は少年と同じぐらいの大きさの剣の様な形になり、少年は優しく剣を手に取る。
「ごめんね。君たちに罪はないけど…ボクは死ぬわけにはいかないから」
少年は優しく微笑みながら一瞬で3匹の狼を斬り伏せてしまう。
斬られた狼たちはゆっくりと倒れて立ち上がる様子はない。
それを確認した少年は、狼たちの前で手を合わせて祈りをささげた。
「ふぅ…後で父さんたちと一緒に回収にこよう。それと……」
少年は空を見上げると、そこには小さな歪みの様なものが発生しかけていた。
少年は周囲を確認して同様の物はないのを確認すると、鍵の剣を発生目前の歪みに向けて、剣の先から光の線を放出する。
「んー。大昔の戦争の影響が中々消えないなぁ…」
少年が軽く愚痴っている間に歪みが収縮されて消えていき、それを確認した少年は剣をアクセサリーへと戻す。
「んー最近多いなぁ…何も起きなかったらいいけど……」
空を不安そうな顔で見上げる少年だが、直ぐに視線を下ろして籠を持って足を進める。
暫く進んでいくと大きな木造の家が現れ、少年は扉を開けて中に入る。
「ただいまー母さん」
大きな声で母親を呼ぶと、台所からとても優しそうな一人の女性が現れて少年に近づく。
「お帰りライト。今日は沢山取れたのね」
「うん。沢山取れた。あと獣肉も。後で父さんと行ってくる。父さんは?」
「お父さんは奥の部屋よ。これを食糧庫に居れたら行きなさい」
「はーい」
少年…ライトは食糧庫に移動して採集してきた野菜や果物等を入れて父のいる部屋に移動し、ノックをしてから入る。
その部屋の中には数多の本と様々な種類の機械が沢山おいてあり、どれも貴重な物ばかりなので触るな危険と言われている。
「えっと父さんは…いたいた」
部屋の奥で本を読んでいた父を発見し、後ろから覗き込むように声を掛けようとしたけど、その前に父親は本を閉じてライトの方に振り返る。
「お帰りライト。どうやら帰りに色々あったみたいだね」
「流石父さん。歪みを正してきた」
「ふむ…最近多いね。ただでさえ大昔の戦争で時空が歪みやすいというのに…だが」
父親はライトの両肩に両手を置いて自信満々に言う。
「鍵の継承者であるライトが居れば問題ない。それでもダメだったら時空管理局に尋ねてみるよ」
「時空…管理局?」
「あぁ。ミッドチルダという世界にある組織の事。あまたの世界や時空を観測しているんだ」
「そんな場所があるんだ…行ってみたいなぁ…」
「はは。流石にもう少し大きくなってからね」
興味深そうにしているライトの頭を雑に撫でる父親と、とても嬉しそうに笑うライト。
このまま平和な日々が続くのだろう…とライトは思っていた。
しかし、その平和な日々がほんの些細な事で崩れていく。
「ん…?この反応は?」
「父さん?」
何かを観測している機器に妙な反応が現れた事に気づく父親。
直ぐに向かって確認を始めると、父親は首を傾げならノートを開いて過去のデータと照合祖始める。
「えっと…大丈夫父さん?」
「これは…誰かが干渉してきているのか。指定遺失物…?いやこの魔法は―――ライト。直ぐに外に出て様子を見てくれる?修復できそうだったらお願い」
「りょ、了解」
ライトは直ぐに外に出ると、空に現れた物を見て絶句する。
空に合ったのは巨大な歪みの穴。
そこから雷の様なものは放出されていて周囲に降り注いでいる。
どう見てもやばい代物だ。
「……えっと、その、あの…いやぁちょっと……」
今まで見た事が無い光景でどうすればいいか分からないライト。
とはいえ、頼まれた以上は何とかしないといけないので、白と黒の鍵を両方とも取り出す。
「ロストにホープ。頼むよ」
『『了解、マイマスター』』
先ほどと同様に、頭に声が響いた後に、剣に形状変化するアクセサリ。
ライトは右手に白、左手に黒の剣を持って上空に狙いを定める。
「さてと…被害が出る前にさっさと―――」
ー見つけたわ。
「え―――声?」
見知らぬ女性の声が聞こえ、その声に気を取られた瞬間だった。
凄まじい雷がライトに直撃する。
「うぅ…何で…?」
まるで狙ったかのようなタイミングでの雷にゆっくりと倒れてしまうライト。
そのまま彼の体はゆっくりと浮き上がって上空の歪みに吸い寄せられていく。
「っ―――ライト!」
「ライト!」
(父さん…母さん!)
先ほどの音を聞いて飛び出してきた両親だがすでに遅く、ライトは時空の歪みに飲み込まれていき、姿が消えると同時に歪みが閉じ始める。
「そんな…嘘…父さん……」
「多分誰かが干渉してきたんだと思う。そんなことが出来そうな人物は……」
「そ、それよりも時空管理局に言わないと」
「……うん。クロノ君とリンディに連絡しないと(大丈夫だとは思うけど…直ぐに見つけるからね)」
父親は頭に手を置いて念話を用いて時空管理局に連絡を入れ、知り合いに事情を説明するのであった。
―――――――――――
ー第97管理外世界ー
日本の海鳴市の砂浜。
この場所に一人の少女が思いつめた顔をで海を見ていた。
(この行き場のない気持ちは何だろう……)
少女は制服の胸倉を掴んで行き場のない気持ちを叫んで晴らす。
その後も何度か叫び、ある程度落ち着いてから大きく深呼吸をし、浮かんでいた涙を拭って走り出す。
(叫んでも何も変わらないのに)
このまま走り続ける―――かと思われたが、少女はいきなり足を止める。
何故なら、砂浜に倒れている人物が居るのを見つけたからだ。
「誰か…倒れてる?」
少女はゆっくりと近づくと、そこに倒れていたのは自身と近い年の傷だらけの少年だった。
「子供…?どうして…」
「う…うぅ」
「っ―――大丈夫!?」
少年はまだ生きていることに気づいた少女は急いで駆け寄り、携帯で救急に連絡を入れ、安全な場所まで少年を移動させてから楽な体勢にする。
「この子……どこから来たのかな……」
これが後に幾度と共に背中を合わせて困難を乗り越える親友との出会いである。