こちらダンジョンマスター。異世界にてソシャゲ式ダンジョン始めました   作:スネージヤナ最高でしたね(追い課金)

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1.ダンジョンマスターに転生した件

 

 

 

 

 

 Q.白髪ロングに赤目のロリっ娘が「マスター」と呼んできたときの正しい対処法を下記の選択から選びなさい。

 なお、ロリっ娘は無表情系かつ人の感情の機微が分からないどころか人間であることすらも疑わしいものとする。名前すら無いってマ?

 

 ① おさわりマンに変身して思う存分さわさわする。

 ② ペロペロ戦隊ロリコンジャーに入隊して思う存分ペロペロする。

 ③ そんなことをしちゃいけない!! とクッソつまらねぇ言動をして場を白けさせる。ラブコメで据え膳やられると普通に冷めるじゃんね。

 

 まあ普通なら③一択である。すんごい冷笑されてるけど。

 や、①と②を選びたくなる選択肢も分かるよ?

 だって白髪赤目だもん。白髪赤目。

 どこからどう見ても日本のオタクたちに特攻入ってんじゃん。

 ロリコンしかいねえのかって?

 

 ――否。

 

 ロリコン『も』いる。悔しいが。

 これが好きじゃないオタクはおらんのよ。

 

 それでも③を選ぶ理由は簡単。

 二次元のロリと三次元のロリは別物だからだ。

 二次元のロリなら①と②も吝かじゃないが、三次元のロリとなると普通にアウト。

 コレに興奮する真のロリコンは死んでいいと思う。

 

 故に――

 

「マスター。なぜワタシを膝に乗せて、顔を埋めているのでしょうか?」

 

 え? 言ってることが違う?

 は? オレが言ってるのは三次元のロリに対してだが???

 二次元のロリに対しては①と②も吝かじゃないと言ったはずだが???

 

 そう、オレの眼前にいるロリは、何と二次元なのである。

 

 しかもめちゃくちゃ可愛い。

 単純な萌えキャラとして消化するには、あまりにも繊細なタッチが素晴らしい。

 キミのお母さん、有名なソシャゲのメインイラストレーターだったりする?

 

 だからロリの後頭部に頭を埋めて『すぅーはー』するのも何もおかしくないというわけだ。むしろ礼儀と言えよう。

 

 が――無臭。

 バカな……二次元の女の子というのは無条件で甘い香りを垂れ流しているのではないのか!?

 

 ちなみにオレも――というか、この世界そのものがアニメ調となっている。

 つまりオレは二次元の異世界ファンタジーへと転生したというわけだ。

 

 スマンね、異世界転生した先輩方。

 モノローグにこの注釈がない転生者の方々は、三次元から三次元に転生したってことじゃろ? 普通に敗北者じゃんね。三次元でハーレムはキツいっす。

 架空原作物ですら三次元にローカライズされてるパターンもあるからな。

 二次元は良いぞぉ。

 

 しかも、ただの異世界転生じゃない。

 オレは何と、ダンジョンマスターとして転生することになったのだ。

 

 

 

 

 うん、最初はビックリしたよ。

 素敵な魔法カードを買うためコンビニに出かけたらアボーンってトラックに跳ねられたんだもん。

 そしたらこの真っ暗闇の空間にいてさ。

 で、目の前には二次元キャラな白髪赤目のロリ。

 

 ロリ曰く、自分はダンジョンコアの中でも上位存在であるマザーコアである。

 コアとしてダンジョンを育てる必要があるのだが、そのノウハウが無かった。

 だから人間が時折行っている異世界召喚を行い、そうして呼び出されたのがオレというわけだ。

 

「つまりオレの役目は、キミの代わりにダンジョンを育てるってことで良いのか?」

「肯定。ワタシなりに試行錯誤を重ねましたが、結果は振るわず。どうやらワタシはマザーとしては欠陥品のようです」

 

 無表情かつ淡々と喋る。

 しかも『はい』を『肯定』っていうタイプのキャラだ……! 好き。

 

「オレをマスターと呼ぶのもそれが原因か?」

「肯定。ワタシにマザーを名乗る資格はありません。ですがダンジョンを育てるという使命はマザーに備わっている機能故に放棄することもできません」

 

 ふうん。人間なら呼吸とか生理現象みたいなもんかね。

 ロリから後悔や哀しみといった感情は伝わってこない。

 まるで機械のように事実だけを処理しているように見えた。

 

「故にワタシは代行者を求めました。ダンジョンに関与可能なのは精神生命体のみであり、ワタシの権限で取り込める精神生命体は、異世界を彷徨う死したばかりの魂だけです」

「それにたまたま引っ掛かったのがオレだったと」

 

 異世界人の魂が低コストなのか、この世界にいる精神生命体とやらがバケモンばっかなのか。

 

「肯定。ですからマスター。どうかワタシの変わりにダンジョンをお願い致します」

「んー、つってもなぁ……」

 

 オレとしても、この子の力になることは吝かじゃないんだよなぁ。

 寧ろ力になりたいくらいだ。

 何せ、オレに第二の人生があるのは、この子のおかげなんだ。

 それも二次元チックな異世界ファンタジー。最高かよ。

 恩に報いるくらいはしてやりたい。

 

 でも、ダンジョンのノウハウが無いのはオレも同じなのだ。

 

 ダンジョン物は読んだことあるけど、ダンジョンマスター物はほとんど読んだことないし、経営シミュレーションも同様だ。

 

 一先ず状況を整理しよう。

 オレたちの手元にはステータスウィンドウのようなものが浮かんでいる。

 思念で操作することも、指で操作することも可能だが、敢えて後者を採用。

 脇の下に腕を通し、抱きすくめるようにしながらウィンドウに指を走らせる。未だ膝の上に乗せたまんまだからね。

 

 他意? 舐めんなよ。あるに決まってんだろ。

 例え反応が皆無だったとしても、男は可愛い子にちょっかいを掛ける少年心を失っちゃダメなんだ! うおー!

 

 現在の資源――つまりダンジョンポイントは691。

 これを消費することでダンジョンを広げたり、物やモンスターを配置することが可能となる。

 

 DPを増やす方法は簡単。

 ダンジョンは出入りする者から少量の魔力を徴収する仕様となっており、その徴収した魔力がDPへと還元されるようになっている。

 要は入場料だ。

 

 つまりダンジョンを育てるには、集客率を上げるための何か。

 人が危険を犯してでも出入りする『見返り』が必須というわけだ。

 

 ――それも長期的な収益を見込めるものが。

 

 何せ、ダンジョンには自動車の如く維持費ってやつが存在する。

 ダンジョンを拡張すれば拡張するほど維持費は大きくなり、維持費を支払えなくなったダンジョンは消滅。

 もちろん、オレもこの子もそのままお陀仏だ。

 

 ちなみにDPは最初1000ポイント支給されるらしい。

 これを元手にダンジョンを運営するのだが、現在のポイントは前述の通り、691。

 

 ……赤字経営やんけ!

 維持費で首を絞められてる真っ只中じゃねえか!

 そりゃあこの子も自分じゃダメだと痛感するわ。

 

「ちな他のダンジョンはどんな感じなんだ?」

「どんな、とは? 申し訳ありませんが質問の意図が分かり兼ねます」

「そか? まあ要するに見返りだよ、見返り」

「見返り」

「そ。ダンジョンってのは基本的に危険地帯だろ? そんなところにわざわざ踏み込む命知らずがいるってことは、相応の見返りがあるってことだ。その内容が知りたいんだよ。特に有名どころ」

「なるほど。そういうことでしたら返答は可能です」

 

 ロリ説明中。

 ふんふん、なーるほろ。

 鉱石だったり宝石だったり、はたまた食材とかをドロップアイテムに指定してるわけか。

 即物的だが、悪くない。

 ちなみにモンスターの素材をそのままドロップさせるのは、非推奨のようだ。

 まあダンジョンの序盤に登場するモンスターは共通してるみたいだからな。

 とっくに供給過多ってわけだ。

 

 この子がしてたのがまさにソレ。

 感情の機微が分からないと言ったが、それ以前の問題だ。

 ちっとも顧客のニーズに応えられとらんがな。

 仮にモンスターの素材をドロップさせるなら、そこに意味合いも持たせないと。

 

 オリジナルモンスターを作ることも可能だが、これは生産者としても消費者としても美味くない。

 こっち側視点だと当然ポイントは割増になるし、顧客視点だとオリジナルモンスターの素材なんざ、どう扱えばいいか分からないからな。

 

「しかしマスター、他のダンジョンと同じ造りをするのは推奨致しません。既に名を馳せたダンジョンコアたちが連名で禁止しています」

「ふうん、特許みたいなもんか」

 

 まー、そりゃそうか。

 パクリなんて許したら、レッドオーシャン待ったなしだもん。

 宝石なんてその最たる例だろう。

 それこそ、あっという間に希少価値は暴落。遭えなく共倒れという結末を迎えてもおかしくない。

 

 自分たちの破滅を阻止するための手段としては最適解だと思う。

 長らくダンジョンを経営し、人間という存在の知見を得たというのが良く分かる。

 

 でも、ちょっとばかり大人げないと思わなくもないのよなぁ……。

 だってさ、これだとこの子のような後追いはかなりキツいじゃん。

 

 要は何も知らない子どもに権限だけ持たせて後は放置するのと同じだ。

 そのくせ『あれもダメ。これもダメ』と先人たちに倣うことも許されず。

 人間が何を求めているのかすら分からないから、テンプレな対応しかできないわけだ。

 

 まさに無い無い尽くしの状況。

 きっと、この子のように生まれた頃から詰んでいたダンジョンコアも珍しくないんじゃねえかな。

 それもダンジョンコア同士の生存競争と言ってしまえば、それまでなんだが。

 

 しかも破れかぶれな運営をした結果、多くのダンジョンが人類に甚大な被害を齎せたケースも少なくないという。

 誰も幸せになっとらんがな。

 

「どうかしましたか、マスター?」

「……いんや、何でも」

 

 よしよしと慰めるように頭を撫でたが、残念ながらカケラも効果はないようだ。

 何してんだろ、という視線しかなかった。やはり人の心。

 

 幸いなことに、寸でのところでこの子は奇策に打って出た。

 そしてオレという異世界人を召喚した。

 まあ頼りになるかと言われたら微妙なんだけどな。

 さっきも言ったけど、オレも経営シミュレーションとかサッパリだし。

 

 せっかくだから人間としての視点というより、異世界人としての視点で考えよう。

 そんでもってオレのような凡人でも経営ができるような何か。

 

 ……!

 ッスゥー。いや、でも……これは流石にどーなん?

 ちょっと無法というか人の心案件というか悪い文明というか。

 でもオレが自信を持って詳しいと言えるのって、コレくらいなんだよなぁ。

 ……仕方ない。

 

「なあシロちゃんや」

「? シロちゃんとはワタシのことでしょうか?」

「ほら、名前なんて無いって言ってただろ? 普通に不便だからさ」

「そうでしょうか? その必要性を感じませんでしたが」

 

 最初の方に名前を尋ねたらビックリ。

 なのでオレが付けることにした。

 髪も中身も真っ白だからシロちゃん。

 安直だが、無いよりはマシだ。

 

「今まではな。でも今日からはオレがいる。なら個体名はあった方が良いだろ? ちなオレの名前はクロね。よろしく」

 

 もちろん本名は違うけど、せっかくだからシロちゃんに合わせることにした。

 これで白黒コンビの完成だ。

 

「了解。ワタシの個体名はシロ。マスターの個体名はクロとして登録致しました」

 

 おお、めっちゃAIキャラっぽく喋るやん。

 またしてもよしよしと頭を撫でる。

 またしても疑問符を返された。

 クッ、無反応だとセクハラもできん……っ!

 オレはロリとエッチがしたいんじゃないんだ!

 ただただおませなロりにセクハラがしたいだけなんだ!

 

「それで話を戻すが、こういうのは可能か?」

 

 オレは自分の中にある案を一つ一つ尋ねていった。

 ――結果。

 

「はい、可能です」

 

 可能かー。

 可能と来ちゃったかー。

 じゃあもう仕方ないな。

 こうしないとオレもシロちゃんも破滅することになるんだ。

 だったら手段を選んでいる余裕なんてない。

 悪いのは自分たちの利益を最優先にする仕組みを作った先人たちだ。

 オレは悪くねえ! オレは悪くねえ!

 というわけなので、

 

「作るか――ソシャゲ式ダンジョン!」

 

 ――ソシャゲは悪い文明。

 ――ガチャは回しても、回されるな。

 

 世界唯一の迷宮都市。

 後の世にそんな言い伝えを遺すことになる悪辣極まりない欲望の坩堝は、こうしてリリースの時を迎えるのだった。

 

 

 

 

 

「育成素材全然足りないんですけど」「スタミナというクソ概念やめろ」「デイリークエストだりぃよ~」「突破素材集めんのに後何周すればいいんだっけ?」「週ボスの回数制限ウゼェ」「つか素材要求数多すぎんだろ……!」「死んでもいいダンジョンってスゲェよな(白目)」

 

「今日もオーブ厳選……明日もオーブ厳選……明後日もオーブ厳選」「厳選の道は、終わらねえ!」「これが、エンドコンテンツ」「会心会心会心会心!」「防御とか要らねええええ!」「何で実数値とかいうゴミを採用しやがったクソがあああああ!!」「は? 新しいオーブ? また、厳選の、し直し……? くぁwせdrftgyふじこlp」

 

「ヴァルハラから逃げるな」「ヴァルハラから逃げるな」「ヴァルハラから逃げるな」「ヴァルハラから逃げるな(白目)」「ひえ、ヴァルハラおじさんたちがっ」「このイベント報酬美味いんだけど、殺伐としすぎて毎度胃が痛くなるんだよなぁ……」「じゃあお前は参加無しね」「は? 殺されてえのかガキが」「ノルマを達成できない奴に生きる価値なし」「お前、追放な」「オレサマ、オマエ、マルカジリ」「休み暇あったら走れ」「寝る暇あったら走れ」「他クランより強く! 他クランより先へ! 他クランより上へ! 競い! 妬み! 憎んで! ポイントを奪い合う!!」「は? 疲れた? お前は呼吸することをわざわざ報告してくんのか?」「その先は地獄だぞ」

 

「月パスだけじゃ天井までガチャ回せねえよ」「やはり課金するしか……!」「金を魔力に変換する……何だこの悪魔のシステム」「でも課金止めらんねえー! うっひょー!」「これが人の夢! 人の望み! 人のGO!」「運営の理屈だ! 思い通りになど!」「既に遅いさ。私の(財布は)結果だよ。だから知る! 自ら育てた天井に呑まれて貯金は滅ぶとなぁ!!」「「課金は家賃までだぞ」「これ考えた奴、頼むから地獄に堕ちろ」「マジそれな」「分かる」「分かる」「わかる」「分かる」「ダンマス〇ね」「ダンマス〇ね」「ダンマス〇ね」「ダンマス〇ね」「ダンマス〇ね」「ダンマス〇ね」「ダンマス〇ね」「ダンマス〇ね」「お願いしますお願いしますお願いしますお願いしますお願いしま――ずり抜けだぁぁぁぁぁぁあああーーっ!!」「すり抜け後は確定なの有情だよな(レイプ目)」「期間、限定……! おのれおのれおのれおのれ、おのれぇぇぇぇえ!!」「10連で2枚抜きしました♪ すり抜けとかしたことねえわwwww」「「「「「「「ころちゅ」」」」」」」「ぎゃー!」「ガチャ煽りなんてするから」「ガチャ煽りは死刑一択」「ギロチンでも足りねえわ」「ぺっ。二度とその薄汚ねえ面見せんじゃねえ」

 

 

 

 

「「「「「「「「「「ああ゙あ゙゙あ゙あ゙あ゙ゴミ゙ガズゥ゙ゥ゙ゥ゙!゙ 死ね゙ぇ゙ぇ゙ぇ゙ぇ゙!゙!」」」」」」」」」」

 

 

 

 

「分かり身深し丸だってばよ」by 未来のオレ

「あああ……どうして、どうしてこんなことに……ワタシのダンジョンが、欲望の坩堝に……!」by 未来のシロちゃん

「ダンジョンってそんなもんじゃね? じゃあ新しいガチャの告知しますねー」by 未来のオレ

「マスターに人の心はないんですか!?」by 未来のシロちゃん

「立場逆転してて草」by 未来のオレ

 

 

 

 

 












 全ソシャゲはNTEを見習え。聞いてるかホ〇バ。
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