このすばはアニメのみの視聴、設定矛盾等があれば、ご指摘してください。
「佐藤和真さん、ようこそ死後の世界へ。あなたはつい先ほど、不幸にも亡くなりました。短い人生でしたが、あなたの生は終わってしまったのです」
真っ白の部屋に、俺は既視感のある光景のなか、目を覚ました。
…おかしいな、俺はいつものサキュバスの店に足を運んで、お姉ちゃんを想像しながら自宅に寝ていたはずなのに。
これはあれか?
サキュバスの店が用意した、新しいシチュなのか?
俺は目の前のどこかで見たことのある天使を見つめた。
恵まれた胸、露出の多い服装、そして金髪翠眼、チャームポイントはその綺麗な翼。
なるほど、この目の前の天使ちゃんにお願いして、如何わしい事をするということですよね!
パーフェクトだ!サキュバスさん、最高の夜をありがとう!
「あ、あの〜和真さん?…その、いかにもレイプしようとする目はやめてくださいますでしょうか?すごく怖いですが。」
何この天使、いきなり失礼だな。
俺はアクセル第一の紳士だぜ、そういうプレイならともかく、女の子に嫌な事なんて一度もしたことがないのに。…アクア?女の子?冗談はきついぜ。
「はぁ〜これはどういうことですか?俺はこれからエロいお姉さんに癒される予定ですけど、なんでいきなり訳のわからない事言われないといけないの?これはあれか?焦らしプレイですか?焦らしプレイですよね!」
「な、何を言っているんですかこの人は!? あなたは入眠する最中、興奮しすぎて心臓麻痺を起こして死んだんですよ! 魔王を倒した勇者の最期が独りよがりの興奮死なんて、恥ずかしくないんですか!?」
興奮死?馬鹿なのか、流石に俺でもそんな無様な死に方はしないでしょう。それにエリス様は?天使ちゃんは日本しか管轄してないでしょう?
やっぱりここは洗いざらい全部吐かせるべきだね。俺の息子もそう言っていた。はぁはぁ
天使の顔は見ている間に青くなり、やがて歪んできた。
「いいいやあぁぁ!襲われる、性獣クズマに襲われる!助けて神様!」
魔王を討伐したこの勇者和真様にこのような不敬な言動、これはお仕置きが必要だな!
俺はガバッと立ち上がり、手を伸ばしてスキルを発動しようとした。
しかし、俺より先に、狂乱状態の天使が俺に向かって手を伸ばして、魔法陣を顕現させた。
ちぃ
ここまでか、せめて最後に。
俺は魔法陣の光の中、一生懸命に手を伸ばして、叫んでいく
「――『スティール』!!!!!」
こうして、視野が光に奪われ、温かい感触とともに、俺の異世界サードライフが始まった。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「……ぶはっ!?」
冷たい風、土の匂い。
俺は猛烈に地面に叩きつけられ、派手に転んでいた。
「いたいたいた…!何だあの天使!客……じゃなくて死者を雑に扱いやがって!」
顔についた土を払いながら起き上がる。
手元を見ると、そこには先ほど『スティール』で奪い取ったばかりの、白色の小さな布切れ――天使の下着が握りしめられていた。
「ふぅーはぁ!」
顔を布に埋めて、新鮮な空気を一生懸命に吸い込んでいる途中。
「いたいた…」
俺の背後に人の声が聞こえていた。
素早く布を隠し、周囲を見渡す。『敵感知』は反応なし。
そして声の発声源に目を向けると、そこにいるのは黒髪黒目のいかにも女子高生の女子高生。
うわ、まさか異世界にも女子高生がいるとは。
それにしても、何だこの土地、荒野以外の何物でもない。あのクソ天使、約束されたチュートリアルの街への転送すらできないのか。
「おい、大丈夫か?よかったらヒールを掛けますか?」
黒髪の女子高生が俺のボソボソ声に反応し、
「は?何言ってるの?声が小さいですけど…あれ?ここは?」
うるさいな。
こっちとらいくら魔王と討伐した勇者でも、学内ヒエラルキーは最下位のヒキニートだよ、如何にも美少女の女子高生にまともに話しかけるわけ無いでしょう?
「あれ?アキ?誠司?〜アキ?どういう事?ねぇ、そこの君、これはどういう事?ここは?」
女子高生はどうやら知り合いの名前を連呼しながら、不安な目を俺に向けてきた。
いや、俺にもわからないよ。案内役はいないんですか?そうですか。あの天使め、異世界でも試練を課してくれるとは。
「あの、とにかく冷静になって。俺は佐藤和真、アクセルの…言ってもわからないか。冒…冒険者だ、一応。それより怪我は大丈夫か?何か痛いところがあればヒールを掛けますが」
女子高生はありえない事を聞いたような顔をして、
「冒険者?そのジャージ。日本人ではないですか?それにヒール?治癒魔法とでも言いたいのですか?」
はぁ、いくら何でも失礼すぎないか。自己紹介なしに、いきなり質問しやがった。
まぁいい、ここはアクセル随一の冒険者佐藤和真様が手取り足取りに異世界のチュートリアルを教えていきましょう!
「ああ、信じられないかもしれないけど、ここは異世界だ。俺もよくわからない間に死んだと言われて、異世界転生させられた。でも大丈夫、全てはこのカズマ様に任せておけ。こう見えても、異世界で魔王を討伐した勇者だぜ。異世界の一つや二つ、簡単に攻略してみせる」
それに、
俺は手を横に伸ばして、
「『クリエイト・ウォーター』」
女子高生の目の前で、綺麗な水が俺の手のひらに生成した。
「うわわ、何、どうやってやったの?ねぇ?どういう事?魔法?嘘でしょう?虚空から水が出てきたの?別のこともできる?というか異世界転生ってなに?魔王を討伐したの?私死んだの?嘘でしょう、トラックにはねられそうになったけど、すごい感じのおじさんに庇われ、痛みもないのに、目を覚ましたらこんなところにいた。それよりいまここは何処?私と一緒に居た二人は居ないの?ねぇ?どういう事?」
――キラキラの女子高生のマシンガントークに対して、やっぱり魔王討伐程度では勝てなさそうと佐藤和真は心のどこかで思っていた。
七星と変態の遭遇。
助けて!オルスえもん!