無能力転生者はリリカルなのは世界で生き延びたい(令和版) 作:百男合
アースラで新しいデバイスのヒントをつかむために汎用デバイスを分解していたら自分のデバイスに「浮気したんだろ? 悪魔が」と詰められることに。
そしてVSクロノくん。頑張っても魔力差はいかんともしがたく辛勝。
グレアム提督が退職しててデュランダルがないことが判明。あかん、このままじゃ患者(はやて)が死ぬぅ⁉
いやー、今までは近接特化のゴーレムしか作れなかったからさぁ。
魔力弾、というかビーム兵器が使えるようになったので選択肢が広がって広がって。
なので気が付いたら1学期が終わり夏休みに入っていた。時間が流れるの早ッ⁉
そんなことを八神家ではやてさんに話していたら海水浴に誘われた。
いわく、「そんな引きこもりみたいな生活は身体に毒やよ。お天道様の光を浴びんと」らしい。
まあ、海でも試したいメモリがあったので承知し、今日海に来ているわけです。
海鳴市という名前だけあって海が近い町である。
なので歩いて10分で海水浴場にたどり着けてしまうのであった。やったね。
無印が2004年でA'sが2005年。まだ殺人的な暑さとは無縁な時期だったなぁ。
20年後には夏になっても暑すぎて海水浴場に人が来ないことを思いながらこの頃はまだ涼しかったんだとしんみりする。
「おまたせー、司郎君」
ひとりビーチに建てられたパラソルの下で黄昏ているとそんな声が現実に引き戻した。
声の主は八神はやて。学校の指定水着での登場です。
うん、いいね。持ち味を生かしている。
特に3年生という絶妙な年齢もいい。2桁いかない最後の年。
これだけで君を主役にコミックL〇の純愛漫画が1本描けそう。
「主、今この男から邪な気配を感じたので斬っていいですか?」
はっ、殺気⁉
目を向ければ己の剣型のデバイス、レヴァンティンを構えながらシグナムが目を
鬼武者かな?
「あかんでシグナム。それに水着はどうしたんや? みんなで選びに行ったやろ?」
「主はやての安全が第一ですので。そこのお前、次に主はやてに対しいやらしい妄想を抱いたらこの剣の
うーん、シグナムからの当たりが強い。
週1で通ってるからそこそこ仲良くなれたという気はしてたんだけど気のせいだったかなー? まあ、別に嫌われてても問題ないが。
「お待たせはやて! ……んだよ、いたのかよお前」
ぱっと花が咲いたような笑顔だったのに俺を見た瞬間露骨にテンションを下げてるのはヴィータ。
こちらはバリアジャケット姿のシグナムとは違い赤と黒のしましまワンピースを着ている。
「こら、ヴィータ! 司郎君はうちが誘ったんや。そんな邪見にしたらあかん」
はやてさんに叱られてヴィータは「うぇー」と返事なのか嫌なことへの抗議なのか、まあ両方だろう。返事をして俺の前にストンと座った。
「はやてでエロいこと考えたらお前の股にぶら下がってるやつ、つぶすからな」
はやてさんに聞こえないように小声でドスを聞かせるという高等技術をしてメンチを切るヴィータ。
初対面で胸を揉むほどないといったこと、まだ気にしてらっしゃる?
「あら? 私たちが最後? お待たせはやてちゃん」
そんなことを考えていたらビキニにパレオを巻いたシャマルがザフィーラを連れてやってきた。
ちなみにザフィーラは獣人形態で特徴的な耳は水泳帽で隠している。そりゃ海水浴場にオオカミが来たら騒ぎになるからね。
「ところでさっき聞いたんだけど、はやてちゃんでエッチなこと考えたんですって? 私の魔法、去勢とかに向いてると思うんだけどどう思う?」
「やめてやれシャマル。お前のそれは他の2人と比べてシャレにならん」
笑顔のままさらっととんでもないことを言うシャマルさんにトランクス姿のザフィーラが待ったをかけた。
え? シャマルお姉さんはこんないたいけな子供に対してひどいことはしないと思ってたんだけど違うの?
そしてシャレにならないって言ってたけど前科あるの? だったら怖いよ!
「すんませんでした」
事ここに至ってようやく俺は土下座。なんか知らんうちに守護騎士たちの地雷踏んでたことに今気づいた。
「これからは一切八神はやてさんをいやらしい目で見ないと誓います」
守護騎士4人の前で誓うと3人はようやく留飲を下げたらしい。ザフィーラを除いてはやてさんを守るように囲んでいる。
「え? ずっと見られんのはうち困るんやけど……まあええ。シグナム、シャマル、ヴィータ。日焼け止め塗るから準備してなー」
それから俺ははやてさんと守護騎士たちの乳揉み&うふふあははくすぐったーいと目の前で繰り広げられる百合の桃源郷な光景を耳で聞きながらザフィーラとにらめっこしていた。
いやらしい目で見ないって言ったばかりだからね。仕方ないね。
本当はすごく見たい! なので目から血が出そうなほどくやしいけど!
そんなこんなで準備運動をして海に入ることになった。
「じゃあ、八神さん。これを」
俺は今日のために用意していた新開発のGメモリをはやてさんに渡す。
「これなに? 前貰ったやつと似てるけど」
「使ってみればわかりますよ。俺が見本を見せますね」
そう言ってムラサメにGメモリを挿しこむ。
『ズゴック!』
機械音声と共に水陸両用ゴーレムのスーツを着る俺。それを見てはやてさんも同じように自分のムラサメに渡されたメモリを挿し込んだ。
『ベアッガイ!』
身体が光に包まれ、熊をモチーフにしたかわいらしい水陸両用のゴーレムスーツが身体と一体化する。
「これで海の中でも地上以上のスピードで移動できますよ。水中での息継ぎは不要ですし海中散歩もできます」
俺の言葉に驚いた様子のはやてさん。
「おお、やるじゃんお前。はやて、遊びに行ってみてくれよ」
「私も賛成です。主はやて、どうぞ存分に遊んできてください」
「あら。便利なものを作れるのねあなた。行ってらっしゃいはやてちゃん」
「荷物の見張りは任せてもらおう」
さあ、これで思う存分遊んできてくれと思うのだが、返ってきたのは意外な言葉だった。
「司郎君ごめんな。うち1人だけこれで遊んでも意味ないねん。うち、みんなと一緒に遊びたいから」
と言ってベアッガイのGメモリを抜き元のスクール水着に戻るはやてさん。
その言葉になるほどと俺は思った。
考えてみればはやてさんって守護騎士たちと家族って関係性を1番大事にしてたからなぁ。今回のプレゼントは失敗だったかもしれん。
仕方ない。水陸両用ゴーレムのテストはまた別の機会にして。
俺はズゴックのGメモリを抜くと元の海パン姿になって海の家でビーチボールを買ってきて錬金。
分解、再構築を経てのろいうさぎのビーチボールに改造してヴィータに向かって投げる。
「おっ? おお⁉」
「じゃあヴィータさん。そのボールではやてさんと海でビーチバレーしてきてください。我々は荷物番しているので」
のろいうさぎのビーチボールに目を輝かせるヴィータに俺ははやてさんを連れて海へ行くよう提案する。
それを見て「私たちも行きましょう」とシグナムを引っ張るシャマル。
引っ張られてたたらを踏んだシグナムだったが自分を見る3人の視線を見ると観念したのかバリアジャケットを解除する。
「おおっ!」
あ、声をあげたのは俺じゃなくてはやてさんね。
バリアジャケットの下は水着だった。しかも破壊力抜群のビキニ。
レヴァンティンを腰に差して海へ行くシグナムの姿はなかなか扇情的だ。
「で、俺とお前で荷物番というわけか」
「ですね」
波の音を聞きながら海できゃっきゃうふふする女性陣たちの姿を見守る男2人。
いやぁ、夏だなぁ。
「そういえば闇の書は今どれくらい蒐集が進んでいるんです?」
「いきなり切り込んでくるなお前は」
驚いた顔でこちらを見るザフィーラ。すみませんね。腹芸は苦手なもので。
「闇の書の蒐集率が八神さんの体調と連動してるかもしれないので」
「そうか。だが俺の一存ではお前に教えられない。たとえ主はやての友人でもだ」
うーん、まだ信頼度が足りないか。
まあこっちも最初から教えてもらえるとは思ってない。むしろ聞くことができれば御の字くらいに考えていたし。
なので今日から守護騎士たちの信頼度上げをがんばるぞいっ!
胸の前で両手をぐっと握ってポーズをとるとさっそく隣にいるザフィーラの信頼度アップのために声をかける。
「そういえばザフィーラさんは、どっちなんですか?」
「どっちとは?」
リリカルなのは同人読者が気になっているであろう話題を振る。
「自分と同じオオカミのほうが好きなのかそれとも同じ獣人みたいな女の子が好きなのか?」
「それは俺に喧嘩を売っているということか?」
あっ、選択肢間違えたらしい。怒りのプレッシャーが隣から放たれてる。
「いや、純粋な疑問で。守護騎士の他の3人は皆女性だからどうなのかなって」
「……どちらでもない。守護騎士として生まれた俺は闇の書の防衛プログラムだからな。そういった感情はないぞ」
えぇ~ほんとでござるか~?
だったらザフィーラ×ロリアルフ本なんて出ないと思うんですが。
「なんだその目は。嘘は言っていないぞ」
「いや、それならヴィータさんのあの八神さんへのなつきっぷりは説明できないなーと思ったまでで。感情、ありますよね?」
シンギュラってんだろ? 白状しなよ。
俺の言葉にザフィーラは海でビーチバレーをして遊ぶ4人を見て言う。
「主はやては特別だ。今までの主とは違い我らに自由をくれた。家族として扱ってくれた。あれがなつくのは必然だろう」
言葉の後「話過ぎたな。ヴィータには言うなよ」と念押しされる。
なるほど、つまりそれだけ特別な存在っていうわけですね。
「司郎、主がご所望だ。行ってこい」
ザフィーラの声に見るとはやてさんが俺の名前を呼びながら手を振っていた。
俺はザフィーラに頭を下げてから4人のもとに向かう。
「おっ、来たな。じゃあ一緒に遊ぼうや」
「え? お昼の買い出し行って来いっていうパシらせのために呼んだんじゃないんですか?」
「うちそんなひどいことせんけど⁉」
俺の言葉に驚くはやてさん。なんだ、違うのか。
「昼ははやてが朝早起きして作ってくれた弁当があるんだよ。ギガウマだぞー」
「うむ、主はやての料理の腕は大したものだ」
ヴィータの言葉に頷くシグナム。愛されているようで何より。
俺が1人頷いていると肩をシャマルにつかまれた。
「じゃあ、私抜けるからあとはお願いね。大丈夫、怪我をしても治療魔法かけてあげるから」
あれ? なんか目と言葉が不穏なんですけど。
シグナムとヴィータもなんか獲物を前にした獣のような殺気を放ってらっしゃる?
なんか「主はやてに近づく悪い虫」とか「はやてはあたしのだから絶対渡さねえ」」とか小声で言ってるのが聞こえるんですけど?
結局昼まで守護騎士2人の殺意や嫉妬やいろんなものがこもったビーチボールの的になって過ごした。
シャマルに治療魔法かけてもらったけど両腕が青黒くなってたよ。怖い!
お昼ははやてさんお手製のお弁当を6人で分けておいしくいただいた。
「やっぱりご飯は皆で食べたほうがおいしいなぁ」と笑顔で言うはやてさんの言葉には全員同意する。それくらい楽しい1日だった。
「真木、お盆休みに入る前にうちのビーチに遊びに行くわよ」
で、数日後。今度はアリサ嬢からお誘いをいただきました。
メンバーはなのはさん、フェイトさん、アリサ嬢、すずかちゃん、アリシアと保護者にプレシアさんとバニングス家の執事さんだそうだ。
とりあえず俺は前回の反省からデバイスのムラサメを人数分作成。ジムⅡとベアッガイのGメモリを量産し遊ぶ日に備えた。
んで当日。
「おおっ!」
水着姿の女性陣を前にした俺は感嘆の声をあげた。
正確にはプレシアさんに向かって。
「プレシアさんすっごい健康的になってる⁉」
なんということでしょう。引きこもって魔術の研究をしていた不健康ラスボスが肌はつやつや、出るとこは出ていて引っ込むところは引っ込んでいる理想的な体つきに。
とても母さんに重度の栄養不足と睡眠不足、運動不足に生活習慣病と診断された女性とは思えない。
「でっしょー。ママがんばったんだよー。あんなにぽっこりだったおなかがこんなに」
アリシアがプレシアの着ている黒いワンピース越しに腹肉のないへそ部分をなでる。
筋肉で腹は割れてないが美しい体つきをしていた。まさしく美魔女だ。
「もう、アリシアったら。司郎君も私ばっかり見てないでみんなのことを見てあげなさい」
照れ顔でおなかをなでるアリシアの手をかわしながら、他の女性陣達を指差す。
といってもねぇ。つい最近じっくり見ててえらい目にあったばっかりだし。
「君たちの水着姿とってもいいね。L〇Eでロリハーレム漫画1本描けるくらいだよ」って褒めたらまたひどい目にあいそうな気がビンビンする。
なので「皆さんきれいですよー」と言っておくにとどめた。
反応は様々でなのはさん、フェイトさん、すずかちゃんは照れくさそうに。アリサ嬢とアリシアは「ふっふーん!」と得意げな顔で水着に包まれた肢体を見せびらかせてくる。
ビーチにはダイビングやバナナボートなどのレジャー施設がたくさんあったので俺が持ってきたデバイスとGメモリは不要かと思ったが、目ざといアリサ嬢に見つけられてしまった。
で、俺からムラサメとGメモリのことを聞くアリサ嬢。一通り説明を聞くと自分の分のムラサメにジムⅡメモリを挿してゴーレムの動かし方を理解した後、さっそくベアッガイメモリを挿して海へと潜っていってしまった。
慌てて全員に量産型ムラサメとメモリを渡してズゴックメモリをムラサメに挿入して後を追うと、1人で海中散歩を楽しんでいた。
思ったよりも早く順応しているアリサ嬢に驚いていると次にすずかちゃんとアリシアがベアッガイメモリを挿して入ってくる。
3人とも海中散歩に大喜びで周囲を泳ぐ色とりどりの魚たちに夢中になっていた。
結構待ってもなのはさんとフェイトさんが来ないので浮上して見に行くと「これは浮気じゃない、浮気じゃないの!」「私はバルディッシュが1番だよ。乗り換えたりしないから!」とインテリジェンスデバイスを必死に説得している2人の姿が。
あー、そうか。俺もムラサメ以外のデバイスを使おうとしたら浮気って言われたからなー。
執事さんを誤魔化してるプレシアさん大変そう。
でもその人、アリサ嬢が言えば秘密は守ってくれる人だから大丈夫なんですよ。
結局インテリジェンスデバイス達の説得にそれから30分ほどかかり、浮上して地上に戻ってきた3人が不思議そうにしている。
それから執事さんが用意してくれた昼食をみんなで食べて今度こそ全員で海底散歩。執事さんから借りた水中用カメラで魚と戯れる5人を撮らせていただきました。
で、遊んでいるうちに沖へと出たアリサ嬢が沈没船を見つけて中から大量の高級ワインや金貨を見つけたりしてその出来事が地方紙の一面に載ることになったりしたのだが。
まあ、特に語るようなことじゃない。その後のアリサパパとすずかパパに「この機械をぜひうちで量産させてくれ!」って言われた時のほうが大変だったからね。
とりあえず開発者である母さんに任せたが地球の部品でどこまで再現できるんだろう?
それに流通させていいのか? 時空管理局怒ったりしない?
などなどいろいろ考えたが母さんは医療関連の技術として実用と量産を考えていたらしく話はトントン拍子で進みムラサメシリーズはバニングス家と月村家合同で制作されることとなる。
夏休みの間俺は八神家のほかにバニングス家と月村家の研究チームの元へ足を運ぶことになり、これまでで1番忙しい夏休みを送るのだった。
ムラサメシリーズはあくまで医療品です。武器として使うのがおかしいのです。
研究チーム「とりあえず初期ロット2万体は最低でも作ります」
アン・ムラサメ「妹たちが2万体も……これがシスターズですか?」
司郎「なんかそのうち打ち止めとか番外個体とか出てきそう」
ドゥー・ムラサメ「少なくともムラサメネットワークはもうあるよー」
司郎「まぁじでぇ⁉」