無能力転生者はリリカルなのは世界で生き延びたい(令和版) 作:百男合
フェイトさん、よくない方向に原作崩壊していたのでリンカーコアを奪われる。
アリシア・テスタロッサからリンカーコアの魔力を奪う。
いたいけな子に手を出す真木司郎って最低だな!
八神はやてが倒れた。
その事実は守護騎士たちを狼狽させた。
さらに運ばれた病院ではやてさんが「ちょと身体がつっただけ」とか「みんなが大事にして恥ずかしい」などと宣った結果自分の痛みを隠す傾向があることが医師である母さんにバレ、強制入院となった。
それでもみんなの食事を作れないことが心配と言うはやてさんを何とか入院させる守護騎士たち。特にヴィータは涙目で普段のふてぶてしさが嘘のような不安な子供と言った様子だった。
で、一旦荷物を取りに行くとなって病室に1人残されたはやてさん。1人になると胸を押さえてうずくまり苦しみ始めたので、俺は背中をさすることにした。
「はー、はー、あー。どうもー。って司郎君⁉ なんでおんの?」
「母さんに様子を見てこいと頼まれたからですけど」
驚くはやてさんの背中をさすり続け、息が整ってきたのを見計らって背もたれに身体を預けさせる。
「おおきに。こんなとこ、みんなには見せられんから」
「弱みを見せてこそ家族でしょう。八神さんのそれは皆を信頼してないように思えますけど」
俺の言葉にはやてさんは悲しそうな目で言う。
「家族やからこそ、や。弱い自分を見せたない。家族の役に立ちたい。そう思うのは当たり前のことやろ?」
「それはあの4人が来るまで孤児だったことが原因ですか?」
俺の言葉に痛いところを突かれたというような顔をするはやてさん。
「鋭いなぁ。うち、怖いんや。もとの1人に戻ることが。今の家族を失うのが。みんなが離れていくのが、どうしようもなく怖い」
はやてさんは自分の肩を抱くようにしながら言葉を続ける。
「最近夢を見るんや。みんながおらん、うちだけが広い家にいる夢。それとみんながうちから去っていく夢。朝が来て、夢やってわかって心底ほっとしとる。それくらい、夜寝るのが怖いんや」
多分闇の書の影響もあるだろうな。大分浸食されてるようだ。
「だから入院するのは、正直その……」
「家族といられる時間が減って怖いと」
俺の言葉にうなずくはやてさん。なるほど。
「じゃあ、退院しますか」
「え?」
何を言われたかわからずポカンとするはやてさん。
俺はそのまま病室を出ると母さんの元へ行き事情を説明。かなり難航したが退院して自宅療養する許可をいただいた。
「というわけで自宅療養の許可をいただいてきました」
「えええええ⁉」
俺の言葉にはやてさんどころか守護騎士たちも驚いている。
「何を考えてるのだお前は!」
「はやてを殺す気か⁉」
「さすがに今回は限度があるわ」
シグナム、ヴィータ、シャマルが口角泡を飛ばす勢いで詰め寄ってきた。
そこで取り出しますわ万能デバイスムラサメー! ビデオ録画機能で先ほどの会話の映像を守護騎士たちに見せる。
すると見る見るうちに守護騎士たちの顔色が変わり最終的にはやてさんを抱きしめていた。
特にシグナムなんかは「申し訳ありません。申し訳ありません主」と謝ってるし、ヴィータは「はやてを1人になんかしねー!」と泣いている。シャマルさんは「もう1人で無理しなくてもいいのよ」と母性があふれ出して天元突破しそう。
ところでザフィーラにこのこと伝えてあげなよ。オオカミだから病室に入れないのはわかるけど、家に放置はさすがにひどくない?
とりあえずさっきの映像のザフィーラの量産型ムラサメに送っておいてあげる。この場にいないのは残念だが、あの主の言葉があれば励めるだろう。
ところで闇の書なんですが、俺の見立てではもう666ページ集まってると思うんだよね。
結界を破るために闇の書のページ使ってないし、本編より蒐集ペース早いし。あとは必要イベントさえ済ませてしまえば闇の書の自動防衛プログラムが発動しそう。
そのイベントというのがはやてさんの闇堕ちか守護騎士たちの闇の書への吸収。
テレビ版か映画版そして最新版。どれかで展開が変わるんだよなぁ。
まあ、12月24日まで防衛プログラムさんは休眠モードだから他のイベントを終わらせておこう。
というわけですずかちゃんと一緒になのはさんたちを八神家にご招待しました。
一応フェイトさんからリンカーコア奪ってから1週間は経ってるから安心してほしい。
で、この時初めて対面するなのフェイと守護騎士たち。
あれ? 本編では複雑そうな顔をしていたなのフェイが俺の見たことないような怖い顔になってない?
俺と守護騎士たちを思いっきりにらんでるんだけど。
なのフェイが放つプレッシャーを敏感に感じ取ったのかすずかちゃん、アリサ嬢、はやてさんが引いてるし。
「シグナム、シャマル、ヴィータ。あんたらあの2人となにかあったん?」
「いえ、その。あったというかなんというか」
シグナムがなぜか俺のほうを見てくる。どう説明しろと?
ヴィータは威嚇してるしシャマルは険しい顔で2人を見てるし。
ザフィーラ? なんか2人のプレッシャーを食らった瞬間はやてさんを守るように立ちふさがってるよ。
「真木、あんた何とかしなさいよ」
「そうだよ真木君」
アリサ嬢やすずかちゃんまでそう言ってくる。
仕方ない。俺は意を決してなのフェイに声をかけた。
「あの、高町さん、テスタロッサさん。お話があるんですが」
「今更何の話? 司郎君?」
「なんだろうねなのは。私だけじゃなくて姉さんの大切なものまで奪った司郎が話があるみたいだよ」
ぶ、ブチ切れてますやん。特にフェイトさん。
「その件に関しては本当に申し訳ない。すべてが終わったら罰はいかようにも受けますので」
なのでひたすら平身低頭して2人をなだめる。その姿に2人はため息をついてプレッシャーを収めてくれた。
「もう、全部ちゃんと聞かせてね。終わったらなんていわずに今すぐに」
「母さんをなだめるのに苦労したんだよ。それだけ周りにも心配かけたこと、わかってほしいな」
うわー、普通なら絶縁宣言するような所業をした俺にあたたかい言葉。
なのフェイの懐は海よりも深い。
とりあえず今回の目的であるはやてちゃん退院おめでとうパーティーはつつがなく行われ、4人と守護騎士たちははやてさんを祝福した。
で、アリサ嬢とすずかちゃんが帰った後。再びやってきたなのはさんとフェイトさん。ついでにはやてさんにも俺は事情を話した。
「そう。はやてちゃんが闇の書の所有者なの」
「司郎ははやてを治すために……闇の書のページを集めるために管理局に喧嘩を売ったんだね」
俺の言葉に一応の納得を見せるなのフェイ。
「え? うちそんなことになっとんの?」
当事者なのにここまでの事情を知らなかったはやてさんは目をしばたかせて驚いていた。
というか、もとをただせば守護騎士たちが報連相してないからこんな事態になったわけで俺は悪くないと思う。
「いや、司郎君が悪いと思うの」
「司郎が悪い」
「いや、貴様が悪いだろう」
「お前が悪い」
「この2人に関しては君が悪いと思うわ」
「同じく」
「ようわからんけど、司郎君がわるいんやね」
なんだようみんなして。ひどいや。
で、俺はそろそろユーノくんが闇の書こと夜天の書について調べ終わった頃なので聞いてきてくれないかとなのフェイにお願いする。
「夜天の書? その名前、なんか引っかかるような」
ヴィータが名前を聞いて過去の主のことを思い出したのか頭痛を抑えるように片手を頭に当てている。
そういえば原作でも1番最初に闇の書の違和感に気づいたのもヴィータだったっけ。
君のように勘のいい子は1番最初に闇の書の防衛プログラムにやられそうだな。
で、それからなんやかんやあってなのフェイもはやてさんを治すのに協力してくれることとなった。
なんやかんやの部分はフェイトさんのソニックフォーム初披露とかヴィータの攻撃を全部下して心を折ってから「悪魔でいいよ」とスターライトブレイカーを叩き込むなのはさんという原作シーンの切り抜きでも見てほしい。
つまりどっちのほうが強いかの格付けである。強者によるわからせともいう。
で、なのフェイは1度アースラに戻りユーノくんに詳しい事情を聴いてくるとのこと。
アースラに行くという2人に俺はカード型の待機状態のデバイス、デュランダルを渡す。
「これ、クロノくんに渡してもらえませんか。一応お詫びも兼ねてるので」
「そういえばクロノくんのデバイス、司郎君が取ったままだったの」
「今は汎用性のデバイスを代わりに使ってるけど、エイミィがクロノが苦労してるって言ってたよ」
はい、全部俺が悪いですね。すみません。
とりあえず2人を見送る八神家一同と俺。
で、次の日。暗い顔で2人がやってきた。
ユーノくんが調べたところによると闇の書が完成したら主は闇の書の防衛機能に巻き込まれ死んでしまうということだった。
うん、原作通りだね。
だがそれを知った守護騎士たちの動揺はすさまじく先の2人によるわからせがなければ戦闘になりそうだった。
わからせ、すっごい大事。みんなわかるね?
「そうだ。これ、渡しておきますね」
俺はなのはさんとフェイトさんに用意していたGメモリを渡す。
「これは? 司郎君」
「2人用に作ったGメモリです。高町さんに渡したのが長距離射撃用。テスタロッタさんに渡したのが高速接近戦闘用」
ウイングゼロカスタムとデスサイズヘルカスタムのメモリ。俺が制作したSランク相当の魔力と装甲のゴーレムを保有できる特製メモリだ。
これで闇の書との戦いが少しでも有利になってくれればいいのだが。
膨大な魔力の塊との戦いなんて俺はついていけそうにないからね。サポートに徹させてもらう。
「ありがとう司郎。大切に使わせてもらうよ」
とフェイトさん。それに「なあなあ」と俺の袖を引っ張るはやてさん。
「うちにはそういうのないん?」
「主はやて⁉」
はやてさんの言葉にシグナムが驚いている。
いや、たしかにあなた魔力ランクオーバーSだけどまだ魔導士じゃないし。
でもお守りくらいは必要かなと俺は1つのメモリを渡すことにした。
「一応お守りとしてお渡しします。けど、これは使わないのが1番ですからね。そこをわかってくださいね」
俺の言葉に「わかったわかった」と言いながら嬉しそうにするはやてさん。うう、守護騎士からの視線が痛い。
で、クリスマスイブ。
被害が出にくい海鳴市郊外に集まった魔導士はなのはさん、フェイトさん、守護騎士の4人。デュランダル装備したクロノくん。アルフ。ユーノくん。そして父さんとプレシアさん。
ちょっと、原作にいない人が2人いるんですけど?
父さんははやてさんの事情を知っていてもたってもいられなかったというのがわかるんだがプレシアさんはなんで?
俺の視線に気づいたプレシアさんが口を開いた。
「あなたへのお礼と贖罪かしらね。それにフェイトとアリシアのリンカーコアを奪って育ったというじゃないその魔導書。それだけで私がここにいる理由は充分よ」
な、なるほど。
この世界のプレシアさんはかなりの子煩悩なようで。
「ちなみにアリシアも来ようとしたけど全力で止めたわ。あなたのお母さんに預かってもらってるからこれが終わったら会いに行ってあげて頂戴」
そうなんですか。それはよかったです。
それとさらっと俺に死亡フラグを立てるのはやめてください。
「父さん、助けに来てくれるのはありがたいんだけど今回はマジで死ぬかもしれない相手なので帰ってください」
でうちの父親。こう言っても帰ってくれないことはわかってるんだが一応説得しておく。
「そうはいかない。子供が魔法関連のことで死ぬかもしれないなら助けるのが大人の務めだ。それに、子供だけ戦わせて大人が何もしないわけにはいかないだろう?」
あなたが戦闘地域にいることがうちの大問題なんですよ!
なんて言っても子供絶対守るモードの父親の胸には響かないので、仕方なくもう1つ作っておいたとっておきのGメモリを渡す
「これ、俺が使おうと思ってたGメモリ。一応Sランク相当の魔力と強度を持つゴーレムの装甲が中に入ってるからよかったら使って」
父さんはGメモリを受け取るとにこりと笑い俺の頭を乱暴に撫でた。
「助かる。お前の機械いじりの腕は母さんに似たんだな」
そこから流れるように俺の肩を抱き、顔を寄せてくる。
「ところでお前の本命は誰なんだ? 女の子3人と仲良くなったと思ったらフェイトちゃんを家に連れ込むし。で、今度ははやてちゃんを助けようとしてる。英雄色を好むというが節度というものを」
「すみません。色恋の話って露骨な死亡フラグなんでやめてください」
この父親も俺に死亡フラグを立てようとするのか。やめてくれよ……。
なんかなのはさんとフェイトさん、はやてさんが耳を澄ましていたような気がするが気のせいだな。うん。
「司郎」
今度はクロノくんか。
「なんですか? 死亡フラグならもうお腹一杯なんですが」
「脂肪? なんだそれは」
困惑するクロノくんがデュランダルを手に話しかけてくる。
「君が作ったこれ。僕から奪ったデバイスを参考したのか? 僕の手になじみすぎるくらいなじんでるんだが」
まるで長年連れ添ったかのような手触りと使い心地に不気味さを感じているクロノくん。
うん、そうだよ。デュランダル自体はその前にできていたからS2Uを手に入れてからそのクセを再現して使いやすいようにカスタマイズしておいた。
いわばデュランダル・クロノカスタム。使い慣れた武器から放つアイスコフィンは通常の3倍の威力だー!
「とにかくありがとう。今度パーティーを開くからその時にお礼させてもらうよ。エイミィがサラダ得意なんだ」
来やがったよ最大の死亡フラグが! サラダの死亡フラグは禁止っつっただろうが!(怒り)
ほんとにもう死亡フラグがいっぱいでおなかいっぱいだよ。
みんな、他にはないな。ないですね?
よし、じゃあ始めよう。
まず離れた場所にいるアースラに人よけと防御用の結界を張ってもらった。
俺はこの日のためになのはさんとフェイトさんに魔力を注いでもらった疑似リンカーコアことSSSランクGメモリを闇の書に近づけ魔力を蒐集させる。
初めからこうすればよかったな。なんで思いつかなかったんだろう?
これがあればアリシアのリンカーコアを奪うなんていう暴挙を犯さずに済んだのに。
そんなことを考えていると闇の書が光りはやてさんに変化が始まった。
はやてさんが闇の塊に食われ、それが沈んで魔法陣が広がり、中から銀髪ロングで翼の生えた赤目の美少女が出てくる。
これが闇の書の防衛システムこと闇の書の意思さんだ。
ファンの間では通称アインスさんとも呼ばれている。
「666ページの記載を確認。主の意思に従い……従い……したががががが」
あっ、バグった。
アニメ本編だと守護者が偽なのフェイにやられてはやてさんが闇堕ちしてその敵討ちが目標で変身したからなぁ。
今回ははやてさん闇堕ちしてないし守護騎士たち無事だから映画ルートか編集し直された新アニメルートに行くかと思ったんだけど。
『スレイプニール』
あっ、あかん。これ話通じん奴や。
羽をはばたかせ、飛ぶ準備を始めた闇の書の意思さんに俺は叫ぶ。
「みんな!!! Gメモリキメろォォ!!!」
俺の言葉になのフェイと父さん、守護騎士たちがGメモリを量産型ムラサメに突き刺しゴーレムを身にまとう。
『ウイングゼロカスタム!』『デスサイズヘルカスタム!』『サイコガンダム(GQuuuuuuX)!』『エピオン!』『バルバトス!』『エルメス!』『ガイア!』
かくして戦闘の火ぶたは切って落とされた。
みんなの使ったGメモリ一覧
なのは『ウイングゼロカスタム』
フェイト『デスサイズヘルカスタム』
シグナム『(ガンダム)エピオン』
ヴィータ『(ガンダム)バルバトス』
シャマル『エルメス』
ザフィーラ『ガイア(ガンダム)』
真木真司『サイコガンダム(GQuuuuuuX)』
真司のだけGQuuuuuuX仕様なのは持っているデバイスがドゥー・ムラサメだから