無能力転生者はリリカルなのは世界で生き延びたい(令和版) 作:百男合
なのはさん、魔力出力をコントロールするべく奮闘中。
主人公、近接もできる管理局の白い大魔王を誕生させることを阻止。
一方でミッドチルダできな臭い動きが……。
どうも、真木司郎です。
なんか知らんが管理局からGメモリ寄越せと言われて現在制作中です。
ギラドーガ、メルクリウス、ヴァイエイトのCランクメモリ。ヤクトドーガ、ベルガ系、サーペントのBランクメモリ。それと指揮官用にトールギスⅡ、ナイチンゲール、ストライク(エール、ソード、ランチャー)のAランクメモリを作って送っておいた。
3000個ほど。
足りない分は管理局で作ってもらおうと思ったがムラサメが待ったをかけた。自分の手で作るべきだと。
Gメモリの構造は単純なので模倣は簡単だと思ったがそれではいけないらしい。
同じことをレジアスとカリムにも言われた。Gメモリは自分で作り他人にそれを委ねるべきでないと。
どうもGメモリに関して管理局できな臭い動きがあるらしく、自衛の手段をもっておけだそうだ。
と言ってもねぇ。俺は技術屋だから作れと言われれば作るだけだし。せいぜいできるのは作ったGメモリのナンバリングをするくらいだ。
誰がどの番号のGメモリを使い、管理していたのかをムラサメに記録させる。
それだけで自衛になるのだとムラサメは言った。問題なのは自分の手を離れたところで事が起こった時に責任を問われることだそうだ。
だからしばらくは自分の手に収まる範囲で物事を俯瞰して見ていられる状況が大事なんだとか。
そんなもんかねー。
で、今日俺はテスタロッサ邸に来ている。
アリシアに泊まりに来いと言われたからだ。
最初はGメモリ量産の依頼を理由に断ろうと思ったのだが、「あー痛いなー。しろうに奪われたリンカーコアが痛いなー」とわざとらしく言われたので仕方なく奪った責任として家を訪れていた。
大量のフェイトさん用の衣装を持って。
「いいよいいよフェイト! ねぇママ! フェイトかわいいよね!」
「え、ええ」
アリシアの勢いに若干引きぎみのプレシアさんを置いて、アリシアは写真を撮り続ける。あらゆる角度から。
「しろう、明かりの位置もっと右! キャー! フェイトちゃんかわゆい~。一体君の可愛さは何万人を魅了するの?」
「アリシア姉さん、姉さんと私同じ顔なんだけど」
黒いゴシックロリータの服を着たフェイトさんが遠慮がちに言うがアリシアの耳には届かない。
「次、これ着てこれ! しろう、わたし着替えるの手伝うからちょっと出てって!」
はいはい。
俺は部屋から出て行くとドアの向こうから抵抗するフェイトさんの声と楽しそうなアリシアの声が響いてくる。
うん、どうしてこうなった。
アリシアから司郎が内緒で作ってるフェイト用の服、全部持ってきてと言われた時はなんでバレたかと思ったが。
それを使って1人ファッションショーをやるとは思わなかった。アリシアさん、自分の妹かわいがりすぎだろう。
そんなことを考えていると、「入っていいよー」と言う声。
お言葉に甘えて再び部屋に入るとそこにいたフェイトさんの姿に思わず「おおっ!」と声をあげる。
先ほどの黒いゴシックロリータとは打って変わって白いセーラー服とショートパンツ。どこか夏を感じさせるのは小物の透明な浮き輪のせいだろうか。
セーラー服のリボンが赤ではなく青いのがどこか涼しさを感じさせる。これはグッドですよ。
「ね、いいでしょ? 最高でしょうちのかわいい妹。どう思う、しろう?」
「最高です!」
俺は親指を立てアリシアに向けて言う。
やっぱりリリカルなのはではフェイトさんが最高だな!
改めてその事実に気づかせてくれたアリシアに感謝だ。
「うぅ~。褒めてくれるのはいいけど、恥ずかしいよ司郎、姉さん」
もじもじする姿がさらにキュート。ムラサメ、壁に海と砂浜の風景プロジェクターで映して! 早くして役目でしょ!
俺の言葉にやれやれと言った様子で砂浜の映像を室内に映し出すムラサメ。
「いいねいいねしろう、わかってるぅ~。じゃあ、撮っていくからフェイトポーズよろしく」
「ええ⁉」
驚くが姉の言葉に逆らえず指示に従い最終的にポーズをとり続けるフェイトさん。
うん、そういう押しに弱いところも良きかな良きかな。
結局それから俺が持ってきた衣装全てを使ってアリシアはフェイトさんの写真撮影を堪能していた。
ある1着を除いて。
「さあ、次が最後の……あれ? 何この衣装?」
しまった! それは……ッ⁉
「あ、アリシアさん、それはその。間違いというかなんというか」
アリシアが取り出した最後の衣装。
それは世間一般的に言うバニースーツ。しかも首元と腕と足の衣装だけで大事なところはニップレスで隠すいわゆる逆バニーと呼ばれる衣装だった。
「しろう……」
「司郎、最低だよ」
「娘の教育上、こういう衣装はちょっと」
さっきまでの熱狂的な空気が一気に氷点下まで下がり冷たい6つの目で見られる俺。
いいじゃないか! 逆バニーは男のロマンなんだから!
と俺は訴えたかったがかなわず「すみませんでした」と土下座するしかない。
畜生、せめて賛成してくれる男が1人でもいれば。
ユーノくんは駄目だな。むっつりだし。
クロノくんは……無理っぽい。根っからの紳士だからこういう話には乗ってこなさそう。
じゃあザフィーラはと考えてあいつオオカミじゃんと脳内で即否定される。あいつにバニーの魅力はわからん。
なんてこった。リリカルなのは世界の男で逆バニーの魅力がわかるやつ、全くいないじゃん!
俺が1人悔しがってるとアリシアが土下座してる俺に近づいてきて内緒話するように言う。
「もう、しょうがないなぁしろうは。今度2人っきりの時に着てあげるよ」
「えっ、マジで⁉」
まさかのお言葉にがばっと身を起こす。それに「しーっ! しーだってば!」とアリシアは言うがちょっと遅かったようだ。
「姉さん、司郎となに内緒話してるのかな?」
身体にぴっちり張り付くインナースーツのフェイトさんがゴゴゴゴゴと効果音が出そうな表情で俺とアリシアさんの前に立ちふさがっている。
あ、一応説明しておくけどソニックフォームより露出度低い衣装だから安心してね。
「抜け駆けとか、1番よくないことだと思うんだ」と言うフェイトさんに「はい」と正座で頷くアリシア。完全に立場が逆転している。
「そろそろ晩御飯にしましょう。司郎君、今日は泊っていくの?」
時計を見てそう口にしたプレシアさん。おっと、もうそんな時間か。
俺は夕食をいただいたら帰ろうと思い声に出そうとしたがそれより前にアリシアが言う。
「うん。今日しろうはわたしの部屋で寝るからママお布団出して」
ええっ! 俺聞いてないんですけど?
だがその言葉にプレシアさんとフェイトさんは「駄目です(だよ)」と即否定してくれた。
「年頃の男女が2人きりだなんて。せめて私の部屋で寝させます」
「姉さんだけずるい! 私も司郎と一緒にその……え?」
プレシアさんの言葉に固まるフェイトさん。
「母さんもか。姉さんだけでなくて母さんも……」
あれ? なんかプレッシャーがフェイトさんから出てるぞ。
「母さんも司郎を狙ってるんだ。一緒に寝てその身体で士郎を誘惑するつもりなんだ」
「ふ、フェイト? 私は保護者として当然のことを言ったまでで……どうしてそんなに怒ってるの?」
あっ、珍しくプレシアさんが押されてる。なんかフェイトさんの口から「淫〇」「美魔女って言われてるけど結局ババアってことでしょ」とかキャラ崩壊の前兆みたいな言葉が出てる。
「もー、仕方ないなフェイトは。それならリビングのソファーどけて3人で一緒に寝よう」
「それいいね姉さん。採用!」
ぱっと笑顔になりプレッシャーを引っ込めるフェイトさん。
えっと、俺の意思とかは無視ですか?
それからプレシアさんの夕食をいただいてお風呂に入ってリビングのソファーをどけて3人分の布団を敷いた。
そしてその上にいるお風呂上がりのパジャマ姿の推し。ぐわーっ、目が、目がぁあああああ!
あまりの神々しさに目がつぶれるかと思った。はぁ、浄化されそう。
「しろう、今日は来てくれてありがとうね」
フェイトさんに髪を乾かしてもらったアリシアが先に布団に入って内緒話をするように言う。
「いえいえ。アリシアさんに頼まれたら断れませんから」
「じゃあ明日からうちの子になって毎日泊って」
「物事には限度があるって言葉、知ってます?」
遠回しにお断りすると「そっかー」とアリシアはいい、体の向きを変えて枕に頭を預けた。
「最近しろう、なのはちゃんとはやてちゃんと一緒の時間多かったから。フェイト寂しがってたんだよー」
「ね、姉さん。そういうのは内緒だって!」
アリシアの言葉に顔を真っ赤にするフェイトさん。やだ、この子かわいい。
「ふっふー。その寂しさも今日のお泊り会でふっとんだでしょー。感謝するがいい妹よ」
「頼んでない、司郎! 私頼んでないからね!」
慌てた様子で言うフェイトさん。
そういうこと言う子じゃないことくらいわかってますよ。で、寂しさが限界に達しても口にしないことも。
そう考えるとアリシアとフェイトさんのコンビってすごいいいのでは?
「わかってますよ、テスタロッサさんが俺にそんな興味ないことぐらい」
だって王道はなのフェイだからね。そう言うと一気に暗くなるフェイトさん。
「べ、べつに全然寂しがってないわけではなかったんだけどね」
「あーあ、しろうひどいんだー。フェイト、お姉ちゃんが慰めてあげよう。おいで」
そう言って自分の布団をめくりあげるアリシア。あら^~姉妹百合ですか? いいですわぞ~。
「大丈夫。司郎がそういう人だってわかってるから。伊達に姉さんより付き合いが長いわけじゃないよ」
あっ、今一瞬火花がバチッと散った。
「お姉ちゃん相手にマウントかなぁフェイト。たった数日お姉ちゃんより前に出会って一緒にいただけでしょ?」
「司郎は何も知らずに地球に来た私にこの世界の常識を教えてくれた上に何の見返りも求めず自分のお家に泊めてくれたんだよ。正直なのはやはやてより私が1番親しいと思うんだけど?」
いかん、またフェイトさんからプレッシャーが放たれてきた。
この話はおしまい。はいはい辞め辞め!
俺はその話を打ち切ろうとしたが、「じゃあ司郎はどの娘が1番仲がいいと思ってるの?」と藪蛇をついてしまう。
え、返事? 寝たふりで誤魔化したが?
女同士の言い合いに男が関わるべきじゃないね。また1つ賢くなった。
で、その夜。
ガサゴソという衣擦れの音に目を覚ますとアリシアが「しーっ!」と俺の口に指をあててきた。
そ、その恰好は⁉
「えっと、どうかな?」
暗闇に目が慣れた俺の目に飛び込んできたのは逆バニー姿のアリシアの姿だった。
ああ父さん母さん、産んでくれてありがとう。きっと俺は、今日この時のために生きてきたのだ。
「感想、ないのかな。正直恥ずかしいんだけど」
赤面してもじもじしながら言うアリシア。普段の天真爛漫な姿とのギャップがすごい。
俺は口を開こうとしたが横から放たれたプレッシャーに口を閉じざるを得なかった。
「な゛に゛を゛し゛て゛る゛の゛か゛な゛ぁ゛2゛人゛は゛?」
そこには鬼のようなフェイトさんが。
その後2時間ほどフェイトさんのガチ説教を2人で受け眠ったのは午前3時を過ぎていた。
それからGメモリを作っては管理局に送り、Gメモリを作っては管理局に送る生活が半年ほど続く。
レジアスやカリムの心配とは裏腹に何の問題もなくGメモリとムラサメは管理局で使われ、お礼の手紙を受け取ることもあった。
だからその報告はまさに青天の
ミッドチルダ首都でGメモリを使った連続強盗傷害事件が起こったらしい。
犯人は捕まえたがその犯行グループにムラサメとGメモリを渡したとして俺がミッドチルダ首都の管理局に召喚されるという話だった。
フェイト「姉さん。私、抜け駆けは駄目だって言ったよね。言ったよね?」
アリシア「えっと、フェイトも混ざる? なんて」
フェイト「言ったよね?」
アリシア「はい、すみません」
プレシア「深夜に男の布団に入り込むなんてはしたない。誰に似たのかしら」
フェイト(母さんだと思う)
アリシア(ママ以外に誰に似るのかなぁ?)