無能力転生者はリリカルなのは世界で生き延びたい(令和版)   作:百男合

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 裁判の日まで聖王教会で作戦を練る主人公。
 レジアスさんが有能過ぎない?
 そして開かれる裁判。逆転要素もなしに無罪。



第34話 大怪我フラグは移るんです

 裁判が終わってもすぐ地球に返してくれるわけでもなく、1週間はミッドチルダ首都に釘付けとなった。

 有罪だった奴が高跳びしたら困るから裁判制度に盛り込まれた制度らしいからね。仕方ないね。

 その間俺はユーノくんと無限書庫巡りしたり、今回助けてくれた魔導士さんたちにお礼回りしたり、ナカジマ家を訪れロリスバルとギンガに会ったりしていた。

 自己紹介がてら目の前でお姫様のフィギュアを錬成するとギンガはすごく喜び、スバルは恐竜作って恐竜! と図鑑を持ってきて胡坐(あぐら)をかく俺の太ももの上に座りこれとこれとこれ! と指差している。

 今はぺったんこだけど将来ナイスバディになるんだよなこの2人。

 とりあえず俺は言われるまま錬金し、ギンガにもスバルに作った量と同じ分だけの女の子のフィギュアを作ってあげた。

 こういうのは平等感が大事だからね。どっちかに肩入れよくない。

 それにクイントさんは大変恐縮した様子で俺にお礼を言っていた。

 いえいえ、あなた方がしてくれたことに比べればこれくらい。

 ゲンヤさんが俺と娘たちがすぐ仲良くなったことにちょっと嫉妬していた。大丈夫ですよ。1人はファザコンに育ちますからと心の中で助言しておく。

 で、シスターシャッハとGメモリを使った模擬戦。

 シスターシャッハはタイタス。俺はマスターを使って戦ったんだが……あの、本当に初めて使うんですよね?

 シスターシャッハの戦闘スタイルとタイタスは相性ばっちりらしく、何度ビームラリアットとビームニーキック、ビームショルダータックルを受けそうになったか。

 本当に、生きててよかったと思える非常に充実した模擬戦だった。

 そんな風に過ごしていたらあっという間に1週間が経過しアースラに帰ることになる。

「みなさん、お世話になりました」

 空港まで見送りに来てくれたユーノくんやナカジマ夫妻に頭を下げる。レジアスとカリムは立場が立場だからね。ここにはいない。

「またこっちに来たときは遊びに来てくれ。娘たちも喜ぶ」とゲンヤさん。

「今度は忘れないでうちに来なよ」と言うユーノくんに見送られてアースラへと帰ってきた。

「おっかえりーしろう!」

 で、返ってきてゼロ秒でアリシアから熱烈なハグを受けましたよ。

 おもわず「ぐえー」ってつぶれたカエルみたいな声が出たね。ああいう声って本当に出たんだ。

「管理局の人にひどいことされなかった? 大丈夫? プリン食べる?」

「大丈夫です。それとプリンはどこから出たんですか」

 そんなアリシアを押しのけるようにしてアースラに入った瞬間、ぎょっとした。

 なにしろアースラにいるクルーや友人たちがほぼ全員俺を迎えに来ていたからだ。

 えっと、そんなに熱烈な歓迎を受けると俺溶けちゃいそうだなって。

 冗談めかして言うと父さんと母さんが俺を抱きしめてきた。

「よく帰った。よく帰ってきた司郎!」

「もう今回は駄目かと思ってたわ」

 えっと、俺毎日定時報告してたよね? なんでこんなに心配してたんですか?

「そんなの管理局がクソだからに決まってるだろう!」

「そうね。特に裁判制度については管理局は本当にクソだと思うわ」

 と話す両親。いいんですかねぇ。管理局で働く人が管理局アンチみたいなこと言って。

「司郎、ううっ、司郎~」

 そんなことを思っているとフェイトさんが泣きながら俺の袖を引っ張ってきた。

「ど、どうしたんですかテスタロッサさん⁉ そんなに泣いて」

「ううっ、司郎がピンチなのに私、できることが何もなくて。せいぜい管理局に押し入って司郎の事悪く言う魔導士たちをメタメタのギッタンギッタンにしかできない役立たずでごめんねぇ」

 フェイトさん。自分を過小評価しすぎです。あとそれ、絶対やらないで。

「フェイトちゃんずっと泣いてたんだよ司郎君」

「高町さん」

 その握ったインテリジェンスデバイスの魔力は誰に向かって放たれるんですかとは怖くて聞けない。

「もし司郎君を悪者にしようとするやつらがいたら私たちが許さないの。どんな手を使ってでも救出するの」

 笑顔で言うのがすごい怖い。まさに笑うというのは本来攻撃的な意味でという奴だろう。

「無事やったんやな司郎君」

 笑顔で言うのははやてさんだ。

 ほっ、この人は変わってないな。安心安心。

「それで、私たちはどこの誰をしばきたおせばええん? 守護騎士のみんなも準備万端やで」

 違った! この人静かにブチギレてるだけだった!

「もう解決したんでなにとぞ矛を収めてください。これ以上混乱させないで」

「なんや、つまらん。司郎君の危機って聞いてみんな恩を返すチャンスやって張りきってたんやで」

 そういうのは俺の命の危機ぐらいの時まで取っておいてください。というか、アインスさんも暴走した主を止めてよ役目でしょ!

 俺が視線を向けるとアインスさんは「で、私はどの施設を破壊すればいいんです?」みたいな顔で見返してきた。あ、だめだ。この娘も静かにキレてる。

「クロノくん、苦労したんだね。このメンバーをここで止めてくれてありがとう」

「わかってくれて幸いだ」

 俺の言葉に疲労の塊のような重い息を吐きながら言うクロノくん。今度の休暇に海鳴市の温泉施設にご招待してあげよう。

「とりあえず、ただいま。無事に帰ってきました」

 俺の言葉にアースラの乗員たちが「お帰りなさい」と返してくれる。

 今日もアースラは……いや、今日からアースラは平和になった。

 

 

 

 その後の話と言うか。

 俺をハメようとした例の魔力至上主義者というかそういった集まりをレジアスがまとめて捕縛して管理局は随分と風通しがよくなったそうだ。

 風通しよくしてどうすんだよ。万年人材不足なんだろ?

 そう思ってると代わりに新しい人材が魔導士として働くようになったから魔導士の総数はすぐ回復したのだとか。

 よかった…? よかったに決まってるじゃないか!

 少なくとも管理局で悪いことしてるやつらは捕まったので相対的にブラックじゃなくなってきているのかも。

 その年以降のバレンタインデーとホワイトデーにはカリムとレジアス、シスターシャッハとナカジマ一家にお菓子を贈るのが習慣化した。

 お礼は大切だからね。こういうのはマメにやっておかないと。

 で、5年生になりました。

 リリカルなのは世界で5年生といえば? そう、なのはさんが撃墜された事件だね。

 あれはなのはさんの働きすぎというか高出力のエンジンを休みなく働かせてぶっ壊したのが原因だった。

 なので俺はなのはさんを休ませるべきだとリンディさんに進言しなくちゃいけないんだけど。

「なのはちゃん、今月少し働きすぎかな。子供には十分な休暇が必要なのは当然なので休もうね」

「はい、真司さん」

 俺がやらなくても父さんがやっていた。

 しかも魔力出力の訓練が功を奏したのか今では父さんの召喚したゴーレムを100体どころか千体も息切れすることなく倒していることから本編よりもパワーアップしてることがうかがえる。

 ひょっとして、今のままならなのはさんとヴィータで楽々制圧できるんじゃない?

 そんなことを考えてたらリンディさんに呼ばれた。

 なんでも魔導ドローンを量産している施設を制圧してほしいらしい。

 俺とヴィータで。

 なんで俺? と思って聞いてみると本来はなのはさんに来るはずの依頼だったが他の隊員は全員休暇か遠征任務についていて余ってるのが俺とヴィータしかいなかったんだとか。

 で、ヴィータは戦力として問題ないとしてCランクの俺になんで依頼が来たかというと魔導ドローンという施設にあった。

 そこでこそ君のデバイスの出番だろうと。

「つまりムラサメでハッキングしてその施設を制御下に置けと」

「そう。それまでの護衛をヴィータちゃんがする。いいコンビだと思うんだけど」

 うん、話だけ聞けば俺もそう思う。

 でもね、それ主人公が大けがするイベント現場に俺が行けって言われてるのに等しいんですよ原作知識を持ってる身からすれば。

 せめてあと1人。あと1人くらい誰か都合がつかないでしょうか?

 俺の質問に「アタシが相棒じゃ不満って言うのかお前は?」と威嚇するヴィータ。

「いや、そうじゃなくてですね。規模から考えて2人で行けっていうのが無茶な任務でして。普通は3人組で当たる任務なんですよ」

「アタシが2人分働きゃいいだろうが。そんな計算もできないのか?」

 いや、何か問題でも? みたいな顔されても問題しかないんですよ。

 具体的に言うと俺の命が危険でヤバイ。

「本当ならアタシ1人でもいい任務なんだぜ。お前みたいな足手まといを連れて行かないといけないとか」

 あからさまに迷惑そうな顔でため息を吐くヴィータ。

 こ、この野郎。人が下手に出ていれば付け上がりやがって!

「いいですよ。守ってくれなくて結構! 俺にはGメモリがありますし、ヴィータさんの護衛なんて必要ないですー」

「おう、言ったな司郎! じゃあとっとと行こうぜ」

 しまった。売り言葉に買い言葉で自分で退路を塞いでしまった。

 俺はなんて馬鹿なことを。

 しかし今更さっきの発言はなしでとは言えない。

 仕方なく俺はヴィータと一緒になのはさんが撃墜された任務へと向かうのであった。

 

 

 

 はい、予想していたことですが数が多いです。

 魔導ドローンの数が半端なく多い。

「おらぁ!」

 それに工場を警備する魔導士もどんどん出てくるし。事前情報の3倍はいるぞ。

「ムラサメ、ここからドローン工場のハッキングはできるか?」

『無理です主。直接端末につないでいただかないとハッキングは不可能です』

 不可能かー。そうかー。

「じゃあ、ドローンのハッキングは? どれくらい可能だ?」

『時間をいただければ半径40キロメートルのドローンをこちらの制御下に置くことが可能ですが……ハッキングしたそばからヴィータ様が破壊するので意味がないかと』

 そうなんだよなぁ。ヴィータが目に入るドローンを片っ端から倒していくから俺の出番がない。

「もういっちょ! せいやぁ!」

「ヴィータさん、ドローンじゃなくて魔導士を集中的に倒して! ドローンはハッキングして俺たちの仲間にできるけど魔導士はそうじゃないから」

「あ゛あ゛? そんなもんまとめて倒せばいいだろうが!」

 だからドローンを味方にするって言ってんだろうが!

 いかん、俺とヴィータの相性最悪だ。連携っていうものができていない。

「心配しなくても全部ぶっ潰してやるよ。あーらよっと!」

 グラーフアイゼンを振り回し次々と魔導ドローンを屠っていくヴィータ。

「だからそのやり方じゃ魔力が底をつくんだって!」

 仕方ない。俺は俺のやり方でやらせてもらう。

『ザンネック!』

 長距離射撃用のGメモリをムラサメに挿し、空中から魔導士を狙い撃ちさせてもらう。

 そのついでにドローンをハッキング。味方を増やしていく。

 このやり方でなら生き残ることができるはず。

 ……と思っていた俺の姿はお笑いだったぜ。

「た、倒しやがった。味方にしたドローン全部」

 こっちに向かってブイサインをするヴィータの頭をはたきたくなる衝動を俺は何とか抑え込む。

 何してくれやがるんですかこのロリは!

「何考えてるんですか! まだ敵の魔導士全員倒してないのにドローンで魔力消耗しちゃって」

「何言ってんだ。これくらい消耗のうちに入らねえっての」

 いや、俺の計算ではヴィータは相当な魔力を使ったはずだ。そうじゃないと破壊したドローンの数と合わない。

 ひょっとして大けがフラグがなのはさんからヴィータに移った?

 だとしたら相当ヤバイ状況だぞ。

「ちっ、また出てきやがったか。ぞろぞろと」

 ヴィータの言葉に目をやると工場からまた新たな魔導ドローンたちがこちらに接近してきている。

「ヴィータさん、Gメモリを使ってください。それならまだ魔力を消費しないで戦える」

 俺の助言を無視してドローン相手に特攻していくヴィータ。畜生、聞きやしねぇ!

「おらぁあああああ!」

「ああっ、もう! 仕方ないなぁ!」

 ヴィータをこの際囮にして俺は別の方角から工場に侵入することにする。

 ドローンを制御下に置きながら魔導士たちを倒していき、中央施設を目指す。

 ふっふっふ。ドローンが出てくるたびに俺の支配下になってるからな。これで数の利はこちらにある。

 あとは中央の制御プラントに行き端末にムラサメを挿し込み全制御をハッキングして奪い取るだけ。

 そのはずだったんだけどなぁ。

「おい、なんでお前が倒れてるんだよ……誰か、誰か! こいつを助けてくれよぉ⁉」

 なーんで俺、死にかけてるんですかねぇ……?

 




 こんな書き方したらヴィータが人の言うことを聞かない生意気なガキみたいじゃないですか⁉
 え? A´sのヴィータだと大体あってる? それはそう。

フェイト「司郎、裁判お疲れ様」
司郎「ありがとう、テスタロッサさん」
なのは「ところで、ミッドチルダにいた間また誰か女の子と仲良くなってないかな?」
司郎「……ナッテナイヨー」
アリシア「あー、しろう嘘ついてるー! ねぇねぇムラサメちゃん。誰と仲良くしていたの?」
アン・ムラサメ『親密にしていた異性、ということなら騎士カリム、シスターシャッハ、ギンガ・ナカジマ、スバル・ナカジマの4名だと報告します』
司郎「ムラサメェ!」
アリシア「ほらぁ! しろうわたしたちに嘘ついたー!」
フェイト「許せないね、これは」
はやて「ああ。許しておけへんね」
アインス「主の言う通りかと」
リィンⅡ「極刑ですぅ!」
司郎「なんで⁉ 俺悪いことしてないのに」
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