無能力転生者はリリカルなのは世界で生き延びたい(令和版) 作:百男合
マテリアルズ襲来するも本物たちに軽くひねられる。
話し合いの結果聖王教会で保護してもらうことに。
それはそれとして修学旅行。女子部屋は賑やかなようで。
第38話 EXCEEDS始動
成長痛が痛い。
どうも、真木司郎です。
修学旅行ぶりですねこんにちは。
6年生は1年生徒の交流会やボランティア活動、バニングス邸でのクリスマスパーティーやお正月、バレンタインのチョコ配りなど大変充実した1年だった。
で、今日卒業式。
これが終われば来月から中学生。つまりStrikerSまでの空白の7年間が始まるわけだ。
「卒業生答辞。アリサ・バニングス」
「はい」
おっとアリサ嬢の晴れ姿だ。見なきゃ。
とりあえず管理局ではやてさんの出世を手伝いながら起動六課の設立にまで持ち込めればいいなぁ。
なんてその時は考えていたんだが。
「別時空へ異動?」
リンディさんから意外な言葉を聞かされた。
「ええ。あなたたちの戦力を鑑みての推薦だそうよ。はやてちゃんには実績を作るまたとない機会だって。行ってくれる?」
それ、上ではほぼもう決まってるやつですよね。確認する必要あります?
俺の疑問に目をそらしながら口笛を吹くリンディさん。おい、こっちを見ろ。
「で、その地域はどれくらいやばいんですか?」
「え? わたしたちの行くところって危ないの?」
驚いた顔をするアリシアにだってねぇと俺は説明する。
「オーバーSランクの魔導士4人とデバイス技師。それに守護騎士5人なんて一個中隊なんてレベルじゃないでしょう。戦争兵器だよ戦争兵器」
俺の言葉にショックを受けるなのはさん、フェイトさん、はやてさんとアリシア。君ら、自覚なかったの?
まさに化け物には化け物をぶつけるんだよ理論の体現者なんだよな今のなのはさんたち。ちょっと前だけどマテリアルズの大捕り物をやったばかりだし、管理局の上の人たちも持て余してるんだろう。
彼女たちの実力が存分に振るえる戦場を。彼女たちを投入することで救われる世界があることを。
で、幸福にも……いや不幸にもそういうのにピッタリな案件が管理局にあったというわけだ。
「その世界では30年前から現れた未知の生物、侵略種が人間との生存圏を争い戦っている世界です。あなたたちは国連危険生物調査機関【EXCEEDS】としてその世界の復興、侵略種の駆除を担当してもらいます」
え、なにその話。俺知らない。
原作壊しすぎたからかなんかハードモードみたいなイベントが発生したんだが。
というか30年? 未知の生物って研究進んでないのかよ。話を聞く限り共存してるわけじゃないみたいだし、危険じゃない?
いろんな疑問が浮かんでは消えていくがとりあえず俺の大事なことはなのフェイが見られるかどうかだ。
「詳しいことは現地協力者に聞いてください。報告は以上です」
おい待て失礼するんじゃねぇ!
そのまま去ろうとするリンディさんの首根っこをつかんで俺は聞くべきことを聞いてないことにツッコミを入れる。
「その世界に先遣隊、行ったんですよね? どうなったんですか?」
俺の言葉に誤魔化しきれないか、とあきらめた様子でリンディさんは言う。
「先遣隊は32名のうち24名が重症、うち5人が重体。残り8名は死亡したわ」
重苦しい空気が執務室を包む。
え、マジヤバイじゃん。それ、普通に死んで来いって言ってるようなもんじゃね?
「そんな危険なところに子供たちを行かせるわけにはいかない!」
ほら来たよ。うちの父親が。いわゆる子供絶対守るモードになって。
「なのはちゃん、フェイトちゃん、はやてちゃん、アリシアちゃん。この任務は断るべきだ。いくら君たちがオーバーSランクの魔導士でも、任せていい任務とそうでない任務がある!」
「こういう任務は大人たちが責任をもってあたるべきなんだよ」と言う父さん。うん、その意気込みは買うがね。
「じゃあ、母さんどうするの? 今年産まれる赤ちゃんは?」
俺の言葉に固まる父さん。
そうなのだ。この度うちの母親が懐妊。俺に弟か妹ができることになった。
やっぱり長い間家に帰らないというフラストレーションがよかったのかね。漁師も港に帰ってくるたびに子供が増えるって言うし。
なので父さんは近いうちに育児休暇を申請するつもりだったのだが。
「ルヴィアには、説明すればわかってくれるはずだ」
「生まれた子に父親がいないっていうのはちょっと。俺が父親代わりになるとしても父さんが死んだとき俺がなにしてたのかを聞かれたら答えづらいんだけど」
俺に冷めた目で見られて父さんが狼狽している。あと一押しか。
「そ、それでもお前を戦場に送るよりは俺が行ったほうが」
「あと、父さんもう高町さんとテスタロッサさんに勝てないじゃん。体術でも八神さんに負けてるし、実力的には完全に3人が上なんだけど」
俺の言葉に膝をつきノックアウト状態の父親。うん、最近の模擬戦でなのはさん、フェイトさん、はやてさんは教官の父さんとクロノ君に勝ち越していた。
なのでアースラでの最大戦力はこの3人。それは間違いないのだ。
「で、どうしますかみなさん。俺は皆さんの指示に従いますが」
全員を見て問いかけると、答えはもう決まっているようだった。
「私が行くことで助かる人がいるのなら、当然行くの!」
「あの日の私みたいに助けが必要な人がいるのなら」
「フェイトとしろうが行くならわたしも行くー!」
「みんなが安心して暮らせるようになるためなら、私がんばるで!」
「主はやてが行くところが私たちの戦場だ。当然お供する」
「シグナムと同じよ。はやてちゃんのいるところが私たちの住処だもの」
「当然行く。お前ももう簡単に死なないように鍛えたから一緒に連れて行くぞ」
「右に同じだ」
「主はやてが行く道が私の道です。もちろん、あなたとも」
「リィンもいくですぅ!」
全員乗り気らしい。命知らずどもだな。
こうして俺たちはアースラから国連危険生物調査機関【EXCEEDS】として別世界に渡界することとなった。
その先にどんな運命が待つのかも知らず。
で、ついて早々守護騎士たちとはやてさんは分かれることになりました。
なんでもこの世界の極東支部の総督になったはやてさんと守護騎士たちは所属が違うらしく、守護騎士たちは世界各地を巡り侵略種を倒していくらしい。
そのことに反対したのはヴィータだ。具体的に言うと「やだやだやだ! アタシははやての騎士だからずっといっしょにいるんだ!」と駄々をこねた。
それを説得するのは骨が折れたと他の守護騎士とアインスさん、はやてさんが言っていた。
「司郎、アタシがいない間はお前がはやての騎士だ! 絶対に守るんだぞ」
と言い残し飛行機で海の向こうに行ってしまったヴィータ。
いや、普通に俺よりはやてさんのほうが強いんだけど。
そんな言葉を飲み込まざるを得ないほどヴィータの駄々はすさまじかった。
「で、君はここに残るんだ。アインスさん」
「ええ。主はやてのお側でサポートに徹します」
俺の言葉に頷く銀色で緋色の目をした元闇の書の意思ことアインスさん。
彼女はもうデバイスじゃなくてアリシアと同じSランクオーバーの魔導士だからね。いてくれるだけで心強い。
で、さっそく出会ったのは現地協力者のルーク・アンダーソンさん。
この人からはザフィーラと同じ匂いがする。同人の竿役にならない男キャラの匂いが。
きっと秋に出るなのは同人にはヤクザか触手、魔人くずれか一般市民が竿役になるに違いない。
あ、今出た魔人って言うのは侵略種の力を使える人間の事ね。
突発的に生まれたり薬の副作用で生まれたりするらしい。
そういった人間の犯罪行為の阻止もEXSEEDSの仕事なんだとか。
「見てみてしろうー! 新しい制服ー」
そんなことを考えてるとアリシアがEXCEEDSの制服を着て見せてきた。
ふむ、白いブラウスと紫のネクタイ。黒いタイトスカートにグレーのタイツ。上着は青と白を基調にしたものか。
「いいね、似合ってる!」
とりあえず親指を立てて褒めておく。何枚かプレシアさん用に写真を撮ってムラサメ経由で送っておこう。
「ほらほら、似合ってるって。フェイトも褒めてもらいなよー」
「ちょ、姉さん。私まだ心の準備が」
出てきたフェイトさんはアリシアと違って髪を下していた。金色の髪に赤い瞳が愛らしい。まるで人形のようだ。
推しの新衣装! 推しの新衣装!
ただただありがたく拍手するしかない。ありがとう、神様本当にありがとう。
ムラサメ、録画してる? 天使の姿を。もうしてる? お前は本当に優秀なデバイスだよ。
「フェイトちゃんかわいいの。私のお嫁さんにしたいくらいなの」
「もう、なのはったら」
あっ、唐突ななのフェイキマシタワー! いいよいいよ。こういうのはなんぼあってもいいもんですからね。
そんななのはさんの容姿の変化に俺は敏感に気づく。
「髪、ポニーにしたんですね」
「あ、うん。さすがに中学生になってもツインテールはちょっとね。似合わないかな?」
「いえ、似合ってますよ」
ショートポニーの毛先をいじるなのはさんに似合ってるとエールを送る。それに安心してにっこりと笑った。
「ツインテ、ツインテは恥ずかしいのかー。そっかー」
とここでアリシア選手へ流れ弾だー! 目をウルウルさせておられる。
「アリシアさん、こっちおいで。髪やってあげるから」
俺の言葉に「わーい」と喜び勇んでやってくるアリシア。立ったままでは難しいので椅子に座らせて大きな三つ編みにしてあげる。これでフェイトさんとも見分けがつくはずだ。
「これでよし、と。どうしたんですか2人とも?」
なんだか意味ありげに俺を見るなのはさんとフェイトさん。
「ううん。司郎君は手先が器用だなって感心してただけだよ。ね、フェイトちゃん」
「そうだね。決して姉さんだけうらやましいとか思ってないから」
そう言ってなのフェイはデバイスを持って基地の外へ出て行く。
「ちょっと気晴らしに侵略種狩ってくるの。フェイトちゃんもいく?」
「うん行く行く。わたしもちょっと八つ当たりしたい気分なんだ」
と言葉を残し行ってしまった。
残された俺たちは頭に疑問符を浮かべるばかり。それにはやてさんはため息をつく。
「とりあえずここら一帯から侵略種がおらんようになるのは確実やね。ほならそれを踏まえたうえでの掃討作戦を考えようか」
はやてさんの言葉に訳が分からんと言う顔をするルークさん。うん、俺もわからん。
だがはやてさんが言うならそうなんだろう。
事実、その日を境に国連危険生物調査機関EXCEEDSの敷地半径1000キロメートルの侵略種はことごとく死滅し、町に平和をもたらした。
着任初日から最高のスタートを切れたともいえる。
で、俺の仕事なんだけどこの世界でもムラサメ量産型をばら撒くことかなぁまずは。
でもって魔人災害の被害にあいそうな場所に急行するのが主となりそう。
そんなこんなで1カ月。なのはさんとフェイトさんが順調に侵略種をせん滅し、ムラサメもこの国の各機関に普及し始めた。
「ムラサメ、緊急性のある魔人事件はある?」
『1件。まだ薬物中毒者となっていますが間違いなく魔人化の兆候があります。主が向かうには十分な理由かと」
その言葉に俺は出撃の準備をする。
「了解。八神さんに連絡しておいて。で、現場はどこ?」
『瑞穂離島の水守区の海女取島です。ナビを出しますね』
ムラサメの言葉に助かると告げ、Gメモリを挿す。
『エアマスター!』
MS形態からファイターモードへ変形して海女取島を目指す。
そういえばなんか忘れてるような……あっ!
「俺学校に休学届けだすの忘れてたぁ!」
新しく通うことになる中学校に休学届を出すことを忘れていたことに今更気づいたのだった。
リィンⅡ「司郎、リィンにもアリシアみたいに髪やるですぅ」
司郎「はいはいお客様。今日はどのようにいたしましょうか?」
リィンⅡ「お任せで!」
司郎「じゃあペガサスミックス昇天盛で」
リィンⅡ「そういうのは嫌ですぅ」
司郎「冗談冗談。ほら、できた」
リィンⅡ「わぁ、お姫様みたいですぅ。はやてちゃんに見せてきます」
司郎「いってらー。で、何か用かなアインスさん」
アインス「気づいていたのか? いや、その。私も髪をやってもらいたいなと」
司郎「いいですよ。どんなふうにアレンジを?」
アインス「貴君が好きなように。その。好みの髪形で頼む」
アン・ムラサメ『浮気ですか、主』
アインス「ヒェッ!」
アン・ムラサメ『あなた、八神はやてのデバイスでしょう。なに人の主に色目使ってるんですか』
アインス「色目なんて私は、その」
司郎「ムラサメ、そこまで。じゃあ、髪いじっていくねー」
アインス「あ、ああ。お願いする」
アン・ムラサメ(悪くない気分って顔してるの丸わかりなんですよ全く)