無能力転生者はリリカルなのは世界で生き延びたい(令和版) 作:百男合
海外の守護騎士たち、蔵木のセーフハウスをつぶしていく。
EXSEEDS、篠宮マナの拠点と原種0号を発見。
魔人狩りと協力してEXSEEDS総動員で基地を制圧することに。
南極基地の攻略は順調に進んだ。
というのもこっちは世界を相手にできるオーバーSランクの魔導士3人。さらに魔人のエネルギーを吸収できる炎の魔人シイナさん。魔人戦では百戦錬磨のトワさんをリーダーとする魔人狩りたち。
負ける理由を考えるのが難しいメンバーなのだ。
俺も魔人化する前の少女をビームクロスとバインドで拘束しながら後に続く。
見取り図でそれぞれ行く場所はわかっているからここからは別行動だ。
「じゃあみんな、またなの」
「またねしろう、フェイト」
なのはさんとアリシアは地下の原種0号へ。
「アタシたちはこのまま篠宮マナ捕獲へと動きます」
「やっと、この時が来たんだね」
シイナさんとトワさんが篠宮マナ捕獲へと向かう。それについていく魔人狩りたち。
やっぱりあの戦車はリリカルなのは的にはギャグにしか見えないんだけどなぁ。
俺はユズの乗る戦車を見ながら1人思う。
「それじゃ、私たちも行こう。司郎」
「はい、テスタロッサさん」
俺たちの目標はこの施設につかまっている子供の救出。
行きがけに魔人少女たちをバインドで拘束するフェイトさんの素早いこと。
普通なら容赦なくコロコロするところを拘束するフェイトさんは優しいなぁ。俺も見習わなきゃ。
そう思っていると広い場所に出た。そこには子供たちが透明なガラスに仕切られた場所に閉じ込められている。
「EXCEEDSです。あなたたちを助けに来ました」
フェイトさんの声に施設に囚われタイル女の子が反応しガラス越しに話しかけてくる。
「逃げて」
「え?」
「怖いのが来るから、お姉さん逃げて」
言葉と共に巨大な黒い塊を俺たちは確認する。
これは、トワさんとシイナさんが地下鉄で倒したという感染型の侵略種か。すでにその毒にやられたのか何人かの子供が倒れている。
「そう、君は優しいね」
とフェイトさん。子供に優しい推しって好きよ。
「怖かったら歌を歌ってて。その間に怖いのは、お姉さんが終わらせるから」
そう言ってバルディッシュを構えなおすフェイトさん。
「ォオ゛オ゛オ゛オ゛オ゛」
黒い塊が俺たちに向かってくる。俺はビームクロスで不定形の巨大な塊を拘束し、あとのことはフェイトさんに任せる。
フェイトさんは超スピードで斬馬剣モードのバルディッシュで感染型の侵略種を切り裂いていく。
あっ、コア切断された。黒い塊がその形を維持できなくてぐずぐずに崩れていく。
「もう大丈夫。怖いのは終わったよ」
と笑顔を女の子に向けるフェイトさん。
ああ^~性癖が破壊される音ぉ~!
ここにいる子供たちが正義のヒロインお姉さんしか愛せない身体になってしまう!
おっと。そういえばトワさんが倒して油断したのを襲われたって言ってたな。そこをシイナさんに助けられたと。
見れば感染型侵略種はその形を維持できず崩れたもののまだそこに存在している。
俺はGメモリをムラサメに挿し、巨大火力のゴーレムを身にまとう。
『アプサラス!』
念には念を入れてね。ヒャッハー! 汚物は消毒だー!
魔力弾のビームをぐずぐずに溶けていく感染型侵略種に放つ。ジュッと音を立てて侵略種はこの世から消滅した。
ふー、お仕事終了。俺はアプサラスのGメモリを引き抜くとそこには俺を咎めるような視線を向けるフェイトさんが。
「司郎、やりすぎ」
「すみませんでした」
どうやら必要以上の火力で消滅させたことが悪かったらしい。女の子がおびえていた。
男の子は逆に目を輝かせてるんだけどね。「なにあれカッケー!」って。
俺たちはEXCEEDS隊員たちに何人かは感染型の毒にやられていることを告げて子供たちを引き渡す。
「私はなのはと姉さんの応援に行くよ。司郎は?」
「お供させてください。今移動用メモリを出しますね」
俺は小回りが利く高速移動用のGメモリを取り出す。
『ドム!』
室内移動ならホバー移動のこいつだ。他のだと最悪壁にぶつかる。
俺は肩にフェイトさんを乗せると来た道を戻り原種0号がいる場所を目指す。
ああ、推しの体重を肩に感じられる幸せよ。
そんなことを考えていたらあっという間に原種0号のいる部屋についてしまった。
通称、鉢植え。
大樹のような姿の原種0号を表すのにピッタリな言葉だと思う。
そこはすでに戦場だった。
飛翔する物体にアリシアが属性魔法をぶっぱなす。
装備しているGメモリはアルケー。GNファングで有名なアレだ。
「あーもう邪魔! なのはちゃん、まだ―?」
自動追尾してレーザーを撃ってくる飛翔体を殲滅しながら、原種0号に近づいていく2人。
というかなのはさん、その盾なに? 武器も見たことない物騒なものなんですが。
なんかこの人だけジャンル違うんですけど⁉
なのはさんの持つ巨大バズーカから矢のような物体が原種0号に無数に刺さる。あれは何をする気なんだ?
「姉さん!」
「フェイト、合わせて!」
俺の肩から飛び立ち原種0号に向かうフェイトさん。
属性魔法、刺さった金属の棒。ということはあれは……避雷針?
「「サンダーレイジ!」」
斬馬剣状態のバルディッシュとGNソードから放たれた雷撃が原種0号を襲う。
いやぁ、すさまじい威力ですねぇ。
原種くん真っ黒になっちゃったよ。
「フェイトちゃん、助かる」
「篠宮マナはシイナさんが捕まえてくれる。私たちは0号を何とかしよう」
なのフェイ助かる。もっとやって。
『EXTM モード:フルブレイカー』
いや、だからってやりすぎはよくないと思うんですよ。なんですかその凶悪すぎる武器は。
StrikerSでもそんな武器使ってなかったじゃないですか。
『照準対象、ロックオン。収束消滅弾、収束開始!』
その時なのはさんに向かって飛翔体からビームが放たれた。
あわやと言うところでシールドを預かったフェイトさんがそれを防ぐ。
そうそう。なのフェイはそうじゃないと。
『収束完了。撃てます』
「ファイア」
なのはさんがトリガーを引く。
すると発射されたレーザー砲は原種0号のコアを破壊し、地に這う根を焼き尽くし、閃光が辺りを包んだ。
世界から音が消える。少し経った後轟音が室内に響いた。
なにこの世紀末。
というかなのはさん、いつのまにスーパーロボット系になったんですか。今までリアル系魔法少女だったのに。
そのうちイデとか発動させるかもしれん。
「おーい、しろうー」
そんなことを考えているとアリシアが声をかけてくれた。
遅れてなのはさんも俺に気づく。
「司郎君、お疲れ様。こっちも終わったよ」
「ええ、すごいとしか言えない破壊力でした」
もうなのはさんだけでいいんじゃないかな? と思ったのは内緒だ。
魔法少女って何だろう。
いまさらそんな言葉が思い浮かぶ。
やっぱり魔法少女はA`sまでなのかもしれん。あとは管理局の白い大魔王だ。
「何か失礼なこと考えてない?」
「滅相もない。あとは篠宮マナの捕獲だけですね」
俺がそう告げた時、大きく基地内が揺れた。
「これは」
見るとさっき倒したはずの原種0号が復活している。
飛翔体を俺たちに飛ばし、再び地に根を張りカプセル状の侵略種の卵を生み出していた。
「どうやら一筋縄ではいかない相手みたいなの」
「ですねー。あんな世界の終わりみたいな攻撃を受けて復活してくるなんて」
タフって言葉は原種0号のためにあるんじゃないだろうか。
と、ここで本部にいるアインスさんからの通信だ。
『南極の地上で原種0号の発現を確認。このまま放置していると世界中に侵略種を放ち被害は天文学的数字になります』
だそうです。
うん、なんだこの理不尽ボス。
なのフェイに対抗するからってここまで敵さん強くすることないんですよ。神様。
とりあえず今ここで戦ってる原種0号は親玉じゃなくてコピーだということが発覚したわけだが。
「ファング!」
「サンダーブレイド!」
アリシアとフェイトさんが飛翔体を迎撃している。再びさっきみたいに消滅させるには時間がかかりそう。
致し方なし。
「高町さん、テスタロッサさん。地上の原種0号の処理に向かってください。ここは俺とアリシアさんで押さえます」
「何言ってるの司郎君⁉」
「そうだよ、私たちも一緒に」
何か言おうとする2人を黙らせるために俺はとっておきのGメモリを取り出す。
かつて闇の書を復活させるために作ってそのままだった膨大な魔力が込められたSSSランクのGメモリ。
なのはさんとフェイトさんが暴走した時の鎮圧用に作ってたがまさかこんなところで使うことになるとは。
『ラフレシア!』
ムラサメにGメモリを突き刺すと同時に分厚い装甲のゴーレムに覆われていく俺。
まるで巨大な花のような見た目。この部屋にギリギリ収まる形で顕現した俺の姿に口を開いたまま固まる3人。
身体を横にして花弁の中心が原種0号に向くようにセット。近づいてくる飛翔体のビームは魔導シールドIフィールドで無効化。さらにバグという無人ドローンを発射して引き裂いていく。
そっちが最初に理不尽なバグボス出してきたんだからな。こっちを本気にさせたお前が悪い。
俺は花のように見える各バインダーの基部、先端にあるメガビームキャノンとメガ粒子砲を原種0号に向けセット。撃った。
その破壊力たるや。
飛翔体は瞬時に消滅し、原種0号の樹のような部分とコアを1撃で穴ぼこだらけにした。
「うわぁ……」
俺の人間離れした形態のゴーレムにドン引きしているなのはさん。
失礼な。こう見えてもあなたのさっきの攻撃よりも出力は下なんですよ。データ上は。
「しろうつよーい」
逆にアリシアは目を輝かせている。そうそう。そう言う反応が欲しかったんですよ。
「さあ、行ってください。早く!」
俺の言葉に動いたのはフェイトさんだった。
「なのは、ここは司郎と姉さんに任せよう。地上の原種0号を殲滅しないと」
「うん、わかったの。じゃあ、司郎くん、アリシアちゃん。ここはお任せするね」
と言って出口へと向かっていった。
「すごいねしろう。こんなに強いGメモリがあったなら最初から使えばよかったのに」
アリシアのもっともな疑問にお答えしよう。
「アリシアさん。このメモリ実は破格の魔導力なんですが稼働時間が30分ほどしかないんですよ」
俺の言葉に「え?」と反応するアリシア。
つまりだね。ここに君がいる意味はというと。
「もし30分経っても倒せなかったその時はお願いします。世界の命運はアリシアさんにかかっていると言ってもいいですから」
「そんなー⁉ プレッシャーかけないでよー」
顔を青くしたアリシアだったが彼女の魔力なら原種0号は倒せると俺は確信している。
なぜなら先ほどから破壊するごとに原種0号のコピーが再生する速度が目に見えて落ちているからだ。
これなら30分の間に倒せるかもしれない。それにもし生き残ってもあとはプレシアさん仕込みのアリシアの魔法と俺の手持ちのGメモリで対応できるはず。
俺は近くに来た飛翔体を拡散ビーム砲で打ち落とし、瞬く紫色の光にテンションが上がる。
まるで花火大会の会場みたいだぁ。特等席で爆散する姿を見させてもらおうか。
原作通りと言うか、下手にいじれなかった。非才のこの身が恨めしい。
司郎「もう悪魔って言うか大魔王だよね。今のはスターライトブレイカーではない、ただの魔力弾だってそのうち言いそう」
なのは「そんなこと言わないよ、私」
司郎「げぇ、高町さん⁉」
なのは「そんな風に思われてたなんて悲しいなー私」
司郎「お許しください高町様。この通り(五体投地)」
なのは「そ、そこまでしてくれなくてもいいんだけど。そうだなー、じゃあここから帰ったらご飯おごってなの。高いやつ」
司郎「さりげなく死亡フラグ押し付けるのやめてくれませんかねぇ!」
フェイト(司郎となのは楽しそう。でも、今回私、司郎とペアを組んだからここは譲らないと)
アリシア「はいはーい。それ、わたしとフェイトも一緒に行かせてー!」
フェイト「ね、姉さん⁉」
アリシア「我慢は駄目だよフェイト。こういうのには積極的に混ざらないと」
司郎「わかりました。3人分おごらせていただきます」
なのは「おおー。司郎君太っ腹なの」
アリシア「どうせならシイナさんとセツナちゃん、魔人狩りのみんなも誘おうー!」
司郎「10人前ですか⁉ それは、うーん。ようがす! お支払いさせていただきますとも」
アリシア「やったー!」
フェイト「司郎、本当に大丈夫なの? 少しなら私も出すよ」
司郎「いいんですよ。これで死亡フラグが折れるなら安いもんです」
フェイト「???」
司郎「まあ、皆さんの笑顔が見たいって言うのが1番なんですがね」
フェイト「司郎ってそういうやつだよね。まあ、そういうのがいいんだけど」