無能力転生者はリリカルなのは世界で生き延びたい(令和版) 作:百男合
キャロ、フェイトさんになつく。
龍神様と遭遇。でかすぎんだろ……。
交渉がうまくいきフリードリヒが仲間になった
俺たちは管理局に龍神様がいる世界で魔導士が起こした不手際を正直に報告した。
龍神様の詳細なデータと映像資料を添え、「これと戦争する気ですか?」という一文を添えて。
その結果管理局はこの問題を白紙化。なかったことにしたらしい。
なので今回の俺たちの功績はゼロ。骨折り損のくたびれ儲けということらしい。
対外的には。
俺たちとしては龍神様とパイプができたし、キャロという竜召喚のレアスキル持ちを仲間に加えられたという喜ばしい結果を得られた。
プレシアさんもキャロのことをかわいがり、今は家でこの世界の常識について教えているらしい。
もちろんフェイトさんとアリシアも一緒に。
とりあえず家で魔術を教え、外では使わないように教育していくらしい。
プレシアさんに魔術を教えられたキャロ。一体どれだけ強くなってしまうんだ。
また、原作壊しちゃってるな俺。
ちなみにキャロは省エネモードのアルフを「ねーたん」と呼んで懐いているらしい。
アルフも悪い気はしないらしく、姉貴風を吹かせているとか。
で、キャロの養子縁組が終わり一息ついたころ。
我が家に新しい家族が増えました。
命名桜。母さんが出産したのは女の子だった。
母さんが医者だったのと2回目の出産ということで出産に関してのドタバタは一切なく、入院して順調に産まれた。
その時の父さんの喜びようと言ったら。
まだしわくちゃの赤ちゃんに1日中べったりで、母さんが呆れているくらいだ。
ところでその桜と言う名前、何か由来があるのかと聞いてみるとこの世界に渡界してきた時、ちょうど季節が春で桜が満開だったそうだ。
その美しさに2人とも心を奪われ、女の子が生まれたら桜とつけようと決めていたらしい。
へー、じゃあ俺の司郎っていう名前にはどんないわれが? と聞いてみると気まずそうな顔をする父と母。
おや? なんですかその反応は。
「シロウ、勘違いしないでほしい。俺たちは決して適当にお前の名前を付けたわけではない」
うん、わかったから真相を話しやがれ。
俺が促すと父親はぽつりぽつりと語りだした。
「父さんは孤児でな。生きた証として自分の名前を1字お前の名前に残したかった。だからシで始まる名前とすぐ決まった。で、母さんのお父さんのシェロさんから1字ロをいただいてシロという名前にしようと最初は思っていたんだ」
ちょっと待て。じゃあ俺真木シロって名前だったってこと?
そんなはなさかじいさんに出てくる犬みたいな名前を付けようとしてたってことか?
俺が尋ねると気まずそうに父親は頷いた。
「で、市役所に書類を提出するときにな。さすがにカタカナ2文字でシロはお子さんがかわいそうですから考え直してくださいと職員さんに説得され、漢字の名前にしようと決意した。そこでテレビにたまたま映っていたマジックショーの芸人さんの名前が」
マ〇―司郎だったと。
うん、1話で俺の名前が某マジックが得意なお笑い芸人だと言ってたアリサ嬢。
そのまんまでした。俺の名前はそのマジシャンからとられたそうです。
後日そのことを学校で話すとなのはさんとアリサ嬢とはやてさんから爆笑をいただきました。
すずかちゃんは名前のことで笑うのは不謹慎だからと言っていたが噴き出しそうになってるのは丸わかりでしたよ。
フェイトさんとアリシアはこの世界の人間じゃないからマ〇ー司郎事態を知らなかったらしい。
で、母さんが退院して赤ちゃんがうちにやってくると一目見ようとみんながやってきた。
「桜ちゃーん、かわいいの」
「わ、私赤ちゃんって初めて見るんだ。触って大丈夫なのかな?」
と桜を覗き込み笑顔を見せるなのフェイ。
「ちっちゃーい。かわいいー」
「こんにちはー桜ちゃん。はやてお義姉さんやでー」
我が妹に賛辞を贈るアリシアとおどけた様子であいさつするはやてさん。
なんか、字、違いませんでした?
「こんにちは桜ちゃん。アリサお姉さんよー」
「すずかだよー。これからも会いに来るからねー」
人差し指を差し出し桜が握る姿にキャーキャー言うアリサ嬢とすずかちゃん。
「ちいさくて、かわいいね」
そしてまだ幼いキャロ。彼女も俺の妹を見るためにやってきてくれた。
まだこの世界での暮らしに不安も多いだろうに。見上げた子である。
「今日はうちの娘のために来てくれてありがとう、みんな。腕を振るうからぜひ食事を食べていってくれ」
と父さん。妊娠中は母さんつわりで食べられないものが多かったからね。全力で料理の腕が振るえる場が久々に来てちょっぴり張り切っている。
その日オーバーSランク4人娘とアリサ嬢とすずかちゃん、キャロは父さんの渾身のフルコースを堪能し満足して帰っていった。
お嬢様のアリサ嬢とすずかちゃんの舌を満足させるとは、父さんやるな。
俺も久々に父さんの料理を堪能しいい気分で眠らせてもらった。
で、やってきました中間テスト。
俺とアリサ嬢とすずかちゃんは満点。
フェイトさんとはやてさんは90点台。
アリシアとなのはさんは平均点よりやや上だった。
赤点を取らなかったのはアリサ嬢とすずかちゃんたちとの勉強会のおかげだね。感謝しなきゃ。
中間テストが終わったら怒涛のイベントラッシュ。
体育祭はやはりすずかちゃんの独壇場。俺も活躍したけどリレー走者までやってたのは彼女だけだったからね。彼女の有能さが際立つ。
体育祭にはキャロも来てフェイトさんとアリシアをプレシアさんと一緒に応援していた。
実にほほえましい光景だ。
で、体育祭が終わったら今度は文化祭。
食事系や舞台、お化け屋敷などは3年生が独占するので1年生は出し物をやることに。
アリシアのクラスはバルーンルーム。空気を入れた風船を教室中に敷き詰めてハートの風船を探す催しをやるんだとか。
で、我がクラスはと言うと。
「切れてるよ、切れてるよ!」
「腹筋6LDKかい!」
「二頭がいいねチョモランマ!」
「大胸筋が歩いてる!」
「イエスマッスル!」
「泣く子も黙る大腿筋!」
「背中に鬼神が宿ってる!」
「仕上がってるよ! 仕上がってるよ!」
「腹筋板チョコ! バレンタイン!」
なぜかボディービルショーをしています。
そしてなぜか俺はお立ち台にいて、掛け声に合わせてポーズ。それにやんややんやと外野が先ほどのような掛け声をかけてくる。
俺以外の参加者はガチガチの体育系なんだが何故か俺、悪目立ちしてる。
そりゃそうだよね。1学期ほぼ学校いなかったもん俺。
なのに運動部のガチムチマッチョに交じっても
「真木、腹筋グレネード!」
「腹斜筋で大根おろしたい!」
「あの巨乳たまんねーな!」
「胸がケツじゃん!」
「真木君肩にメロンのっけてる!」
何故か俺の時だけコールが多いんですよねー。なんでだろう。
と、その中に聞き覚えのある声に目を向けるとシイナさんとセツナちゃんがいた。
あれー? なんで瑞穂にいるはずのあなたたちがここに―?
休憩時間となり服を着替え久瀬姉妹に声をかけると休暇を利用して地球に遊びに来たらしい。
で、はやてさんに言われて面白いものが見れるとここに来たと。
あのたぬき娘めぇ! 出し物を決める時も嬉々としてボディービルショーを提案してたしハメる気満々だったじゃないか!
「久しぶり、真木君。元気してる?」
「ええ。おかげさまで健全な学生してますよ。シイナさんとセツナちゃんはどうです?」
俺の言葉に「こっちも学生やりながら働いてるよーと返す久瀬姉妹。
いやー、セツナちゃんとは最後にアレなことあったから話しにくいかと思ったが全然そんなことはないな。
むしろさっきから目が爛々と輝いているシイナさんのほうが怖い。
「やっぱりショタの筋肉って最高だね。その中でも真木君みたいに戦うための無駄のない筋肉っていうのは芸術的で他にない一品だよ」
お、おう。そうですか。
では俺はこれでとその場を去ろうとすると肩をつかまれる。
「それでだね真木君。私さっき君のブロマイド10枚買ったんだ。ブロマイド10枚買った人間は特典として30秒筋肉を自由にできるってシステムがあってね」
ニコニコと笑うシイナさん。なにそのシステム。俺知らない。
ばっと入口にいるはやてさんを見ると笑顔でひらひらと手をこちらに向けて振っている。
はかったな! はかったな八神はやてぇ!
「そういうわけで……揉むね」
「あーれー」
ぐすん、もうお婿に行けないよ。
え、セツナちゃん? 大丈夫、いざという時は自分がもらってあげるからって。
いや、冗談だからね。シイナさんも義理の弟なら触り放題とか思わないでください。
「トワさんたちとは一緒じゃないんですか?」
「今回はアタシたちだけ。今度トワたちも一緒に来た時のために下見も兼ねてるから」
とシイナさん。なるほどそうですか。
「瑞穂はどうですか?」
「平和と言えば平和かな。ただ、政治家や警察の偉い人たちが軒並み辞めたから混乱はしてるかなー。アタシとトワたちは島に住んでるからあんまり実感ないけど」
「海女取島に帰ったんですか」
「うん。島には家も菜園もあるしね。セツナと話し合って決めたんだ」
ねー、と声をそろえる久瀬姉妹。仲がよろしいことで。
「それにしても八神総督って本当になのちゃんとフェイちゃんと同い年だったんだ」
その言葉に今更⁉ と突っ込みたい衝動にかられたが我慢した。
あの世界でははやてさん、EXSEEDSの顔だったからね。大人っぽいメイクしてたからそう思われるのもしゃーない。
で、俺たちは外でボディービルショーの宣伝をしていたなのフェイと合流。一緒に学園祭を回ることになった。
「くー、この具のない焼きそば。素人が作った感じがする―」
「しーちゃん、それほめてるの?」
妹の疑問に「褒めてるよー」と言いながらちゅるちゅると青のりと紅ショウガだけが乗った焼きそばを食べるシイナさん。
「お2人は今忙しくないんですか?」
フェイトさんが尋ねるとシイナさんが「今、アタシたち長期休暇中」と話す。
「トワと魔人狩りの4人と一緒に島で生活してるんだ。都会から離れて島でゆっくり暮らすのもいいもんだよ」
なのちゃんたちは? と尋ねられ俺はムラサメから龍神様の画像を空中に再生させる。
「でっかい龍と会ってきました」
「……コラでしょ?」
「本物です」
驚いた顔をする久瀬姉妹。まあ、わかるよ。俺たちも相当驚いたからね。
「あと個人的なことですが俺に妹ができました」
「本当⁉ おめでとう」
これにはセツナちゃんが喜んでくれた。なんでも妊婦だった母親を置いて異世界で働く俺のことをずっと心配していたんだとか。
ムラサメに収めた写真を見せると「かわいいー」と姉妹の声が重なる。こういうのはどこの世界でもそういう反応なのね。
「で、お2人。今日泊まるホテルとか決まってるんですか?」
「いやー。実はそれがまだでして」
「だったら、私の友達の家がいいと思うの」
だったらうちにという俺の言葉を制して、なのはさんが言った。
「2、3日いても平気だし、ゆっくりしていくといいですよ」
「本当、助かるー。ありがとなのちゃん」
となのはさんを拝むシイナさん。
うーん、なんか話の持って生き方が強引だったような。
まあ、気にしても仕方ないか。
その後、俺たちは学園祭を堪能し、打ち上げは後日にしてその日は解散。
久瀬姉妹は月村邸に向かった。
なのは「第2回聖祥大附属中学校女子会議ー!」
みんな「わー! やんややんや」
フェイト「今日のゲストは久瀬シイナさんと久瀬セツナちゃんです」
シイナ「いやーよろしく。夕食ごちそうさま」
セツナ「お風呂も広くて助かりました。ありがとうございます」
アリサ(いい子ね)
すずか(いい子だー)
すずか「部屋は好きなように使ってください。困ったことがあればメイドに言ってくださって結構ですよ」
シイナ「うわー助かる。なのちゃんとフェイちゃんの友達にこんなお嬢様がいるなんて驚きだー」
アリシア「ちなみにアリサもすずかと同じくらいのお金持ちだよー」
アリサ「まあ、そうね。自慢するほどじゃないけど!」
セツナ(自慢したいんだ)
はやて「で、自分らどうなん? 司郎君とは?」
シイナ(?)
セツナ(?)
はやて「特にセツナちゃんは別れ際あつーいキッスする仲やからなぁ」
セツナ「あ、あれは友情と言うか親愛のキスです! 愛情とか、恋人になりたいとかのキスじゃないから!」
シイナ「えー? 本当にー?」
セツナ「しーちゃんはどっちの味方なの!」
はやて「ところでシイナさん。司郎君の筋肉に熱視線を注いでたけどそういう感情はないん?」
シイナ「え? うーん。ないかな。年下だし。ただあの筋肉は芸術品だと思ってるよ。それを作ったヴィータさんは本当に尊敬してるからね」
一同「お、おう」
なのは(とりあえず、シイナさんはセーフなの)
フェイト(あのわがままボディで誘惑されたら勝てそうにないからね)
アリサ(最大の敵はいなくなったと考えるべきかしら)
すずか(そうだねー)
シイナ「なに? みんなひょっとして真木くんのこと好きなの? なーんて」
(無言の6人)
シイナ「え、マジで?」
セツナ「しーちゃん、そういうとこだよ」
シイナ「やばいよセツナ。ライバル多いよ」
セツナ「しーちゃん!」
なのは「で、今回は年上であるシイナさんのアドバイスをいただきたくて」
シイナ「あ、アドバイス?」
フェイト「ぶっちゃけるとどうすれば司郎を落とせるかという」
アリサ「高校生なんだから、デートの1つや2つしてるんでしょ?」
すずか「それにシイナさん、きれいだしモテそうですし。経験豊富そう」
はやて「ぜひアドバイスほしいなぁって」
シイナ(セツナ、どうしよう。アタシ、そんな経験全くないんだけど)
セツナ(とりあえず一般的な恋愛講座を実例付きで紹介していけばいいんじゃない)
シイナ「そっか。じゃあとりあえず……男の人を束縛するのは駄目です」
アリシア「えーなんでなんで?」
シイナ「男の人は束縛されると逃げ出すからです。私はこんなに好きなのに、って思っても相手はそうでもないというか。むしろ自分の愛を押し付けることで相手に迷惑をかける場合が多いので束縛はNG。追い詰めるのもやめた方がいいね」
なのは「ほうほう」
フェイト「シイナさんの言葉はためになるなー」
はやて(あれ、あかんかった? うちあかんかったか?)
シイナ「あと男の子が馬鹿でスケベなのは広い心で許してあげましょう。デート中他の女の子を目で追ったり自分の知らないところで他の女の子と仲良くしても許すこと。男の子はそうすることで私たちが傷つくなんて欠片も考えない種族なんだからあきらめましょう」
アリサ「なるほど」
すずか「シイナさんさすが年上。含蓄あるなぁ」
アリシア「先生質問! 相手の気を引くというか好きになってもらう方法って何?」
シイナ「え? うーん。ボディタッチとかそばにいるときは常に左側にいるとかいろいろある(って島の女の子が言ってた)けど、1番は好きって伝えることかな」
フェイト「それができたら」
はやて「苦労はせんねん」
シイナ「あ、でもでも友達の話なんだけどね。好きってわかったら相手を邪険にできないというか、こっちも憎からず思うってことはあるみたいなの。だから、相手を好きになったらまずは行動してみるってのも1つの手かなーって」
シイナ(さすがにトワの事とは言えないけどね)
すずか「なるほど」
アリサ「そういう考えもあるのね」
シイナ「まあ、今言ったのは極端な例だから。君たちのペースで仲良くなるのが1番だと思うよ。まだ中学生なんだから」
アリシア「そうだねー。中学生でなんとなく付き合ったけど合わなくて別れたとか黒歴史決定だもんねー」
ズーンと落ち込むシイナ、アリシア以外の女子たち。
アリシア「あれ? どうしたのみんな?」
フェイト「姉さん、みんなそれが怖くて告白できないんだよ。わかってよ」