✨『美しき天才、エルフォーリオ 〜優雅なる貴公子〜』✨ 作:Riho
第13話は、秋の頂上決戦【秋季・天皇盃グランドチャンピオンシップ】!
三冠王者コントレイル・レイ&スピード女王グラン・ヴィクトリアという二大モンスターに挟まれ、放たれる凄まじいオーラに「恐怖のどん底」へ叩き落とされるエルぼっちゃま。
周囲が「孤高の気品」と勘違いする中、ただただ「追いつかれたら怒られる!怖い!逃げるんだー!」という純粋な逃走本能だけで三冠王者を抑え込んでしまう爆走劇と、相変わらずの服部さんの妄想超訳、そして苦すぎる太田胃散を流し込むタケシの悲鳴をお楽しみください! ♂️
秋晴れの心地よい大空のもと☀️✨、東京メインスタジアムは開場と同時にものすさまじい熱狂の渦に包まれておりました!! 全サラブレッドアスリート(サラメン)と麗しきレディたちが固唾をのんで見守る、秋の最高峰——**【秋季・天皇盃グランドチャンピオンシップ】(2000m)**の幕開けでございます!! ✨
10万人超の大観衆から湧き起こる地鳴りのような歓声! ꉂꉂ パシャパシャと激しく光るカメラのフラッシュ! ✨ スタジアム全体のボルテージは、パドック前ですでに最高潮へと達しております! 目眩……ッ!
この日、世界中のメディアとファンの視線が注がれていたのは、まさに「歴史が動く瞬間」!! ✨
無敗の三冠王者として君臨し、絶対的な気品とオーラでトラックを支配する孤高のカリスマ、コントレイル・レイ! ✨
短距離から中距離までを圧倒的なスピードで粉砕してきた超スピードの女王、グラン・ヴィクトリア! ⚡️ ⚡️
そして、春のダービーでわずか数ミリ差の2着に涙を呑み、この秋、完璧なる復権を期して舞い戻ってきた美しき貴公子、エルフォーリオ! ✨
『新旧の天才たちが今、秋の東京で激突する——!! 世代交代か!? それとも王者の絶対防衛か!?』 ✨
大型ビジョンにオッズが映し出され、実況アナウンサーの熱血解説が響き渡るたび、見学エリアの親衛隊の女性たちが「きゃああああっ!!」と黄色い悲鳴をあげ ✨、サラメンファンたちも熱い拳を握りしめて大興奮!! キャァァァッ!! ✊
……ですが、皆様 ✨
全熱狂の渦の中心地、出走直前のパドック周回コースにおいて、一目見ただけで観客を失神させるほどの完璧な造形美と流麗なウォーキングを披露していたエルフォーリオ様の頭の中は、正真正銘の地獄絵図と化していたのです! ♂️
周回するエルフォーリオ様のすぐ前を歩くのは、全身から漆黒の覇王オーラを脈動させ、鋭い眼光で前影を見据えるコントレイル・レイ ⚡️。
すぐ後ろを歩くのは、バチバチと火花が散るほどのすさまじい気迫を全身から発しているグラン・ヴィクトリア ⚡️。
その二人に挟まれたエルフォーリオ様の頭の中では、警報音と涙の悲鳴が大音量で鳴り響いておりました!
☁️ (……はぁ……なにこれ。どういうことなんだろう……。あの人たちが放っている雰囲気が恐ろしすぎるじゃないか……! コントレイル・レイの背後から目に見えるほどの黒いオーラが立ち上っているし、グラン・ヴィクトリアも眼光が鋭すぎて近寄るだけで切られちゃいそうだよ……! 最悪だ……本当におうちに帰りたいな……。一刻も早くこんな恐ろしい場所から抜け出して、特注シルククッションに挟まれて朝まで眠りたいよ……! 恐縮 )
そう! 世間やメディアが「孤高の王者が魅せる静かなる威厳……✨」と固唾をのんで見惚れていたその美貌の真実は……!!
**「周囲の圧がヤバすぎて恐怖のどん底に叩き落とされ、ただ白目を剥いてフリーズしていただけ」**だったのですッ!! 恐縮……ッ! 涙☁️
パドックの最前列で手すりに身を乗り出し、ハンカチを握りしめて号泣しておられるのは鹿野宿舎長!
「エルぅぅぅ! 見ろあの神仏のごとき引き締まった顔を! ダービーの悔しさを胸に、己のすべてを削ぎ落としてこの一戦に賭けておるのだ……! ワシは……ワシはもう涙で前が見えんッ!! 」
「宿舎長! パドックでマイバケツに涙を溜めるんじゃないですよッ!! そもそもあいつのあの顔は緊張と恐怖で魂が抜けかけてるだけですって!!」
青ざめた顔で胃を押さえながらツッコミを入れるのは、専任トレーナーのタケシ!
しかし、その横で静かに銀盆を抱えた執事の服部さんが、うっとりと目を閉じられました。 ✨☕️
✨「宿舎長様、タケシ様……お聞きなされ。ぼっちゃまの沈黙の奥から聴こえる魂の声を……✨ 『偉大なる頂点に立つ方々への敬意と感謝、そして己の限界を超えて新時代を切り拓く覚覚悟……今、このトラックに我が魂のすべてを捧げよう』……とおっしゃっておられますッ! ️」
「言ってねぇよッ!! 目が完全に泳いで震えてんだろッ!! 『早く部屋に帰りたい』って顔に書いてあんだよッ!! ♂️」
タケシの必死のツッコミも虚しく、陣営はパドックから発走準備エリアへと移動します。
薄暗くひんやりとした通路。スパイクがコンクリートを叩く無機質な音が響き渡り、各陣営の緊張感はまさに限界突破のバチバチ状態!! ⚡️ ❄️
発走前、タケシはエルフォーリオ様の前に立ちました。
「いいかエル、落ち着け。お前の実力は本物だ。変な圧に押されるなよ……!」
タケシが真剣な眼差しで訴えかけると、エルフォーリオ様は視線をうろうろと彷徨わせながら、服部さんの肩にぎゅっとすがりつき、ボソッと耳打ちをされたのです……ぽつん…… ☁️
(……じい、タケシの声量が大きくて耳が痛いよ……。それよりもあの人たちが怖くて足がすくみそうなんだ……。終わったら銀座の特注ピスタチオミルフィーユを買ってね…… ミルフィーユ✨ )
その耳打ちを聞いた服部さんが、カッと目を見開き、待機エリア全体に響き渡る朗々たる大声で代弁しました!
✨ 「タケシ様! ぼっちゃまはこうおっしゃっております! 『案ずるなタケシ。勝利の美酒はすでに我が手の中にあり。疾風となりて秋の盾を掴み取ろう』……とッ!」
「(絶対言ってねぇぇぇ!! ミルフィーユ買えって言っただけだろ!! なんで勝手に勝利宣言して周囲のアスリートたちをピキッとさせてんだよバカ執事ッ!!⚡️)」
周りのライバルアスリートたちの視線がさらに鋭くなり、タケシの胃孔は一瞬で全開に!!
やがてファンファーレが華やかに鳴り響き ✨、18名のアスリートたちがコースのスターティングゲートへと向かいます!
観客席からは地鳴りのような大歓声!
「エルフォーリオ〜〜!! ✨」
「コントレイル・レイ〜〜!! ✨」
女性ファンたちの悲鳴のような声援が飛び交う中 ✨、エルフォーリオ様は内心半狂乱になりながらゲートの中へ収まりました。
(……嫌だよ……出たくないよ……。この鉄の箱の中にずっと引きこもっていたいのに……! )
がしゃん……! がしゃん……! ✨
『バンッーーーーーッ!!!』
ゲートが開いた瞬間、弾ける地鳴りのような大歓声!! きゃああああっ!! ✨
️ 「各者きれいなスタート! 注目のエルフォーリオ、抜群の飛び出しからスッと好位3番手のインコースを確保! そのすぐ背後、ぴったりマークするようにコントレイル・レイ! 外からはグラン・ヴィクトリアがポジションを上げていく!」
締まった展開の中、エルフォーリオ様は絶好の位置で追走しておられます。
ですが、ご本人の頭の中はレース展開どころではございません!
♂️ (ひぃぁぁぁ……! すぐ後ろから足音が聞こえるよ……! なんだいあの地響きみたいな足音は……! 追いつかれたら何をされるか分かったもんじゃないじゃないか……! )
そして——運命の最終直線!
東京メインスタジアムの名物、高低差2mの心臓破りの坂へ!!
️ 「さあ東京の長い直線! 先頭をうかがうグラン・ヴィクトリア! しかし内からエルフォーリオが手ごたえ十分に前を捕らえにかかる! その直後から、漆黒の身体を踊らせてコントレイル・レイが並びかけてくるーーーッ!!」
ガツン……!! ガツン……!!
コントレイル・レイが放つ凄まじい風圧と、全身から発せられる圧倒的な覇気がエルフォーリオ様の皮膚を刺しました! ⚡️
その瞬間、エルフォーリオ様の頭の中で限界突破の警報が鳴り響いたのです! ピクッ⚡️
(ひぃぃぁぁぁッ!? 追ってくる!! コントレイル・レイがもの凄い勢いで追いかけてくるよぉぉぉッ!! 追いつかれたら絶対に怒られちゃうじゃないか!! 怖い怖い怖い逃げるんだーッ!! 一刻も早くゴールして控室のソファに逃げ込むんだーーーッ!! ♂️ )
恐怖! 恐怖! 恐怖!!
ただただ「追いつかれたくない」「一刻も早くこの恐ろしい空間から逃げ出したい」という純粋極まりない逃走本能が、エルの身体に宿る潜在能力を爆発させました! ⚡️
️✨「速い! エルフォーリオのギアが上がった! 恐怖を跳ね返すかのような怒涛のラストスパート! 上がりラスト300mを異次元のスピードで駆け抜ける!!」
後ろから迫る圧倒的な圧迫感から逃れようと、必死の思いで足を回転させた結果——!!
コントレイル・レイの猛烈な追い上げをわずか「身体一つ分」抑え込み、驚異的なタイムで、真っ先にゴール板を駆け抜けたのでございますッ!! ✨
ゴォォォォォールッ!!! ✨
️ 「勝ったのはエルフォーリオ〜〜ッ!! 三冠王者を退け、新たな時代の扉をこじ開けた〜〜ッ!! 世代交代完了!! 秋の盾を制したのは美しき貴公子〜〜!!」
ワーーーーーッ!!!!! ✨
スタジアムを揺るがす天地開闢のような大歓声!
パノラマビューのVIPルームでは、ノーザンクラブの勝己代表が高級アッサムティーのカップを置き☕️、深く深く頷きながら涙を浮かべて立ち上がっておられました…… ☕️✨
✨「見たか……あの極限のプレッシャーの中で見せた、一切の迷いなきスパートを……! 王者のプレッシャーすらも糧とし、新時代の覇者として立ち上がった……! なんという恐ろしい覚悟、なんという覇王の器だ……ッ!」
♂️ 「(ちがう……ちがうんだ代表……! こいつはただ『あいつらが怖すぎて半泣きで逃げ回ってた』だけなんだ……ッ! )」
VIPルームのモニターを見つめながら、タケシは心の中で頭を抱えて絶叫!!
レース直後の検量室前—— ✨
全身から湯気を立ち上らせ♨️、激闘を終えたトップアスリートたちが続々と引き揚げてまいります。
そこへ、汗を拭いながら歩いてきた三冠王者コントレイル・レイが、エルフォーリオ様のもとへまっすぐに歩み寄ってまいりました。
✨「……見事な走りだったよ、エルフォーリオ。君のあの直線の伸び……完敗だ。これからのスポーツ界を頼むよ」
爽やかな微笑みを浮かべ✨、惜しみない賛辞とともに手を差し伸べる偉大なる王者!
……しかし! エルフォーリオ様は王者の眩しすぎる光と圧倒的なオーラに気圧され、完全にフリーズ! ⚡️
服部さんの影に隠れるようにぎゅっとしがみつき、ボソッと耳打ちされたのです……ぽつん…… ☁️
(……じい、あの人、まだ何か言っているよ……怖いんだ……。早くお着替えして、銀座の特注ピスタチオミルフィーユを食べながら眠りたいよ…… ミルフィーユ✨ )
ですが……服部さんは本日も完璧な「妄想代弁モード」をフル回転!! ✨
服部さんは感動のあまり胸を押さえ、堂々と叫びました!!
✨「コントレイル様……我がぼっちゃまはこうおっしゃっております。『偉大なる頂点に君臨する方の背中を追い続けたからこそ、今日の私がおります。このバトン、重く受け止め、永遠の栄光へと繋ぎましょう』……と✨ ️」
「(嘘つけぇぇぇッ!! ミルフィーユ食べて寝たいって言っただけだろ!! あの人に何てこと教えてんだバカ執事ッ!! )」
しかし、コントレイル・レイは感銘を受けた様子で「……そうか。素晴らしいライバルを持ったな」と満足げに深く頷き、去っていかれました。 ✨
ズキズキズキズキッ……!! ⚡️ キリキリ……!!
「ぐはっ……!! 王者たちへの申し訳なさと、服部さんの代弁の罪悪感で……俺の胃が……俺の胃が限界突破するッ!! 薬! 太田胃散……ッ!! 」
タケシはポケットから服部さんにもらった太田胃散の箱をひったくると、白湯もないまま破り捨て、大量の粉末を直接口の中に叩き込みました!
ゴクッ……! ゲホッゲホッ!!
「かはっ……! 苦い……ッ! 胃薬が苦すぎる……ッ!! 誰か……誰か水をくれぇぇぇッ!!」
膝から崩れ落ち、検量室前の床で激しくむせる専任トレーナー・タケシ!
その横で、エルフォーリオ様はすでに服部さんに抱えられながら送迎車へ移動し、特製シルククッションに顔を埋めてスースーと深い深い眠りにつくのでございました…… ✨
(……ふぁ〜ぁ、勝ててよかったよ……。これでしばらくは怒られずに部屋でゴロゴロできるね…… ️✨ )
世界を震撼させた世代交代劇の裏で、美しき貴公子の超・省エネ伝説は、さらなる深みへと進んでいくのでございます。 ✨
第13話をお読みいただき、本当にありがとうございました!✨
「追われる恐怖」だけで異次元のスパートをかけ、まさかの世代交代を成し遂げてしまったエルぼっちゃま!
レース後、三冠王者からの賛辞にビビり倒して「ミルフィーユ食べて寝たい」と言っただけなのに、服部さんの手で『永遠の栄光へ繋ぎましょう』と超絶代弁されていく流れは何度見ても最高ですね!笑
罪悪感と胃痛で水なし太田胃散を流し込むタケシの不憫さも楽しんでいただけたら嬉しいです!
「逃走本能で勝つの面白すぎる!」「服部さんの代弁が絶好調」「タケシに誰か白湯をあげて!」と思っていただけたら、ぜひページ下部から【評価(★★★★★)】や【ブックマーク登録】をポチッと押していただけると凄く励みになります! ✨
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