​ ✨『美しき天才、エルフォーリオ 〜優雅なる貴公子〜』✨ ​    作:Riho

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第3話の舞台は、ノーザンクラブ本部で開催される「最優秀新人セレクション&決起式典」。
絢爛豪華な大ホールで、微動だにせず佇むエルぼっちゃま。
勝己代表の深読みと服部さんの捏造翻訳が冴え渡る第3話、どうぞお楽しみください! ✨


 ️第3話:『勝己代表の深読み・「静」の調教法』 ️ 

北の大地・北海道安平町にたたずむ、日本スポーツ界の最高峰ブランド「ノーザンクラブ」——その本部に君臨するグランド大ホールにて、事件は起きていたのでございます! ️✨ 

 

そこは本日、全国から選び抜かれた至高の才能たちを一堂に集め、政財界の要人やスポーツ紙の記者、さらには熱烈なファンにお披露目する、年に一度の「最優秀新人セレクション&決起式典」の会場となっておりました  ✨

 

熱気と興奮が会場内の空気を歪ませるほどの凄まじい熱量……!  

 

ステージの上に設置された絢爛豪華な壇上には、未来のトップアスリートたる若きエリートたちがズラリとパイプ椅子に腰掛け、緊張と野心に満ちた表情で身を固くしておりました ✨

 

「見ろよ、今年の新人たちは誰も彼も目の色が違うぞ……!」  

 

「ああ、あの立ち姿、あの溢れ出る覇気……まさにノーザンブランドの血脈だな!」 ✨

 

汗を拭い、己の存在感をアピールせんと背筋を伸ばすライバルたち  

 

……ですが、どうでしょう!  

 

その整列された座席の最も末席——光と影が交差する最奥の影に、異彩を放つ一人の少年が佇んでいたのでございます……! ✨

 

そう、我らがエルフォーリオでございます ✨

 

透き通るような白磁の肌に、光の加減で神秘的な輝きを魅せる美しい栗色の髪、そしてどこまでも涼しげで洗練された完璧なお顔立ち……  ✨

 

群衆の叫び声、カメラのフラッシュの嵐 ⚡️、重苦しい緊張感すらも完全に無力化し、ただ微動だにせず正面の一点を見つめ続けるその姿は、まるで悟りを開いた古代の神仏か、あるいはルーヴル美術館の最奥に鎮座する絶対的な最高傑作の彫刻像のようでございました! ✨

 

そのあまりにも浮世離れした、周囲の熱量を氷点下まで引き下げるような「絶対的な静寂」を目撃した瞬間……!❄️ 

 

壇上の巨大マイクの前に立っていたノーザンクラブの最高総帥・勝己代表の全身に、激しい落雷のごとき衝撃が走ったのでございます⚡️  

 

「……お、おお……っ!! 見よ……! 全員、言葉を慎んであの方を見るのだ……っ!! ✨」

 

勝己代表は感極まり、握りしめたマイク越しに喉を打ち震わせながら叫び声を上げました! ️ 

 

その咆哮に、一瞬で静まり返る巨大ホール……!静寂の波……!息を呑む大人たち……!ゴクリ……!  

 

「凡百の新人どもを見よ! 己を誇示せんとしみだらに体を揺らし、無意味に周囲を威嚇し、興奮のあまり無駄な体熱を発しておる! だが……あそこに佇むエルフォーリオを見よ!! 周囲の狂乱に一塵の心乱されることなく、完全なる『絶対不可侵の静』の領域に達しておる……! あれこそが、体内の無駄なエネルギーを1ミリたりとも外へ逃がさぬ究極の精神統一! 我がノーザンクラブが追い求め続けた『静』の調教法の歴史的最高到達点なのだ……っ!! ✨ 」

 

「おおおおおっ……!! 感動です……っ!!  ✨」

 

会場を埋め尽くした幹部や記者たちから、地鳴りのような万雷の拍手と歓声が巻き起こりました!  ✨

 

——ですが、みなさま☘️ 

 

わたくしたちが知っておかねばならないのは、語り継がれる「美しき伝説」の裏には、往々にして想像もつかない**“恐ろしい真実”**が隠されている、ということなのでございます……!   

 

あの神仏のごとき美しさで会場にいる数千人の人間を平伏させていた貴公子の頭の中を占めていたのは、究極の精神統一でも、勝己代表の熱弁への感銘でもございませんでした ‍♂️ 

 

(……あぁ、実に退屈でお説教の長い式典だね……。座っているのすら億劫だよ……。あぁ、目が開けていられない……。ダメだ、意識が遠のいていく……僕はこのまま、美しく落ちていくよ…… )

 

そう! 彼はただ、式典の挨拶が長すぎて退屈の極みに達し、立ったまま完璧に白目を剥いて爆睡していただけだったのでございます!  

 

あまりにも骨格と姿勢が完璧に整いすぎているがゆえに、完璧に意識を失って二度寝の深淵に落ちているにもかかわらず、背筋が微動だにせずピンと伸びていただけに過ぎません! ‍♂️✨

 

その時でございます!⏰✨

 

熱狂する会場の影から、膝を折り、感涙を浮かべながら執事の服部さんがすり足で這い寄ってまいりました! ‍♂️ 

 

「エルぼっちゃま……! おいたわしい……! このような騒がしい下界の式典に付き合わされ、お心を痛めておられるのですね……っ!  」

 

すると、意識を失いかけているエルフォーリオは、服部さんにしか聞こえない微かな蚊の鳴くような声でボソッと呟いたのでございます ✨

 

(……じい。静かになったら起こしておくれ。僕はもう寝るよ…… )

 

しかし……! ぼっちゃまを敬愛してやまない服部さんには、その省エネすぎる呟きが、持ち前のアツすぎる大勘違いによって即座に書き換えられてしまったのでございます!✍️✨

 

『この大地の静寂を感じ取り、勝利の予感に浸るのだ』——ッ!! ✨

 

「おおッ……! なんという気高きお言葉……! なんという絶対王者の器でございますかーっ!! ✨ 」

 

服部さんは静かに胸を打たれると、マイクを恭しく手に取り、会場に向かって粛々と、しかし力強く訴えかけたのでございます! ✨

 

「みなさまーーっ!! ぼっちゃまは今、大地の霊気と対話し、遥かなる未来の勝利の軌跡を予見しておられるのでございますーーっ!!✨ 」

 

「『大地の霊気と対話』……だと……っ!?」  

 

勝己代表は目頭を強く押さえ、さらに深く感動の溜息を漏らしました……!  

 

「なんと恐ろしい男だ……! 式典の最中にすら、地球の波動と同調し、未来の勝利のためのイメージトレーニングを完遂しているというのか……! これぞ真のカリスマ……! 我々の深読みすら遥かに置き去りにする、次元の違う天才だ……っ!!✨ 」

 

その狂乱と感動の大歓声の渦中——。 ✨

 

完全に意識を失って深遠な二度寝の旅に出ていたエルフォーリオは、心の中で深く満たされた溜息を漏らしていたのでございます  ✨

 

(……うん、静かになったね……。このまま式典が終わるまで、誰にも起こされずに寝ていられたら完璧だよ……。おやすみ…… )

 

口元にわずかな満足の笑みを浮かべ(※ただの幸せな寝顔)、完璧な睡眠を維持するエルフォーリオ ✨

 

こうして、式典会場にいた全ての人間が「大地の霊気と対話する至高の天才」という大いなる勘違いに酔いしれる中、伝説の『「静」の調教法』はノーザンクラブの歴史に燦然と刻まれたのでございます……  ✨

 

美しき天才エルフォーリオ——彼が自らの意思で目を覚まし、現実の足で歩み寄る日は、果たして訪れるのでございましょうか?✨ 




第3話をお読みいただき、本当にありがとうございました!✨
式典の長話に耐えかねて立ったまま爆睡しているだけのエルぼっちゃまが、「大地の霊気と対話する天才」として大絶賛されるドタバタ劇、楽しんでいただけたら嬉しいです!笑
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