諏訪「神を侮るとバチが当たるって事を教えてあげるよ」
神の気を開放した彼女の背後に大きな白蛇の幻影が現れる。
神の使いである白蛇は、敵である霊夢達に牙を向けた。
二本の鋭い牙をちらつかせる顎門は見たものを恐怖させる。
しかし、歴戦の実力者である二人にはそんな威嚇は通用しなかった。
魔「うっへぇ、あいつこんな事まで出来たのかよ?」
霊「知らないわよんな事。
でも、さっきの緑髪よりは骨がありそうね」
魔理沙は八卦炉、霊夢はお祓い棒を構えて戦闘態勢に入る。
が、その時。
霊「!魔理沙、避けなさい!!」
魔「うお!!何だぁ!?」
空から四つの閃光が飛来し、諏訪子と二人の間に着弾した。
衝撃で巻き上げられた砂塵が煙幕のように広がる。
瞬時に後ろへステップして回避した二人はイマイチ状況が掴めない。
魔「ケホッ、ケホッ。
なんなんだよいきなり」
霊「二人目が現れたようね・・・。
文がやられたって事か」
煙の向こうから不可思議なシルエットが映し出される。
そこから現れたのは紫色の髪を伸ばした女性。
背中に背負った注連縄と四本の御柱が異様さを引き出していた。
神「なかなか強力だったけど、天狗一匹の力じゃあ私を倒すのは無理だったみたいだね」
魔「こんの野郎・・・」
魔理沙は苦虫を噛みながら神奈子を睨み付ける。
悔しいが、空の飛べない今の魔理沙に神奈子の相手は無理だ。
今この場で神二人とまともに戦えるのは霊夢一人だけだ。
魔「な、なんだよ霊夢?」
霊「魔理沙、ほんと使えないわね~」
魔「な!仕方ないだろ!?
箒が燃えて使えなくなっちまったんだから!」
霊「何で箒が無いと飛べないのよ。
別に無くたって飛べるんでしょ?」
魔「調子が出ないんだよあれが無いと!」
霊夢の一言が着火剤となり、二人はその場で口喧嘩を始めた。
次第に二人の口論はエスカレートし、神奈子達を蚊帳の外にしてヒートアップする。
敵を目の前に完全にそれを無視して二人で盛り上がるので、神奈子は呆れてしまった。
神「なんて緊張感の無い連中なんだ・・・。
こいつら、本気で戦う気あるのか?」
諏訪「緩すぎてコッチのペースが乱れるよ全く。
さ、そろそろ話しを戻そうか?」
スペル:洩矢の鉄の輪
神力で作り上げた大きな輪を霊夢と魔理沙に向けて投げつける。
言い合いをしていた二人だが、息の合ったタイミングで同時に回避する。
そして魔理沙は神社の蔵へ走り、霊夢はそれを援護するように神二人に両手いっぱいのアミュレットを投げつけた。
諏訪「倉へ走るなんて、一体何を考えてるの?」
神「私の神社で勝手な事はさせないよ!」
諏訪「元は私の神社だよ!」
此方も口喧嘩を始めるが、息の合ったコンビネーションで霊夢を挟み撃ちにして落とそうとする。
空中戦が得意な霊夢は、360度という行動範囲を上手く利用して迫りくる弾幕を次々と避けていった。
霊「こんな弾幕で落とせると、本気で思ってるのだとしたらお笑い者ね」
神「本気で戦ってない奴に言われたくないね。
安心しな、あの白黒と一緒に逝かせてやるから」
神奈子の御柱キャノンが火を噴く。
射程は十分、しっかりと霊夢を捉えていた。
だが。
魔「そうはさせないぜ!」
グオォォォォ!!
下から突如現れたマスタースパークによって四つの砲弾全てが消滅する。
倉へ走った魔理沙が探していた物。
それは・・・。
霊「早かったわね。
てか本当に竹箒なら何でもいいのね」
魔「こればかりは気分の問題だからな。
やっぱりこれが無いと調子が出ないんだよ。
それでも乗りなれた箒じゃないから調子の良さは70%ってところだけどな」
霊「乗りなれた箒って言い方も可笑しなものね。
箒は乗るものじゃなくて掃くものよ」
フワリと霊夢の隣へやって来た魔理沙は箒に乗って空を飛んでいる。
倉へ走ったのは箒を探す為だったのだ。
諏訪「箒に乗って調子が戻ったって事?
単純な奴ね」
魔「だからまだ本調子じゃないって」
ジト目で突っ込むように魔理沙は諏訪子を睨む。
しかし、これで魔理沙も戦闘に参加できる状態となった。
二対二という公平な条件でタッグマッチは始まる。
霊「さぁ、第二ラウンドの開始よ!!」
次回で風神録は完結させる予定