東方混迷郷   作:熊殺し

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咲夜さんエロス回でもあります。
あ、ネタバレ乙…。


地霊殿106話

勇「よう、お二人さん、よく眠れたかい?」

 

 

あれから旅館に戻り夜が明け、勇義が和室の襖を豪快に開けてモーニングコールをしに来た。

地底には太陽が差さない為、こうして朝になった事を突て耐えに来るのだ。

日の光で起き出すリュウトにとっては不思議な感覚だった。

夜中に起こされているような感覚だが、別段眠いわけではない、寧ろ目覚めは良い方だった。

問題は咲夜の方だ。

 

 

咲「う~ん、もう少し・・・」

 

 

地底の気温は夏場と同じくらいには暑いのだが、そんな状況で毛布に包まって気持ちよさそうに寝言を呟いている。

特に朝に弱かったことは無い筈なのだが、起きる気配が全く無い。

このままでは埒が明かないので、無理矢理揺さぶって起こそうとした。

 

 

リ「咲夜、朝だぞ、早く起きろ」

 

咲「そんなに触っちゃいやぁ・・・」

 

リ「どんな夢を見ているんだ?」

 

 

どうやら現実と夢をごちゃごちゃに混同しているようで、リュウトの声にもびくともしない。

そこで最終手段として残していた、布団を引っぺがすを決行した。

 

 

 

リ「ほら、起っきっろっ!!」

 

 

無理矢理咲夜が包まっていた毛布を奪い取ると、勢い余って咲夜もあおむけになる。

その瞬間、リュウトは桃源郷を見た。

 

 

リ「さ・・・咲夜・・・」

 

勇「おやおや、昨夜はお愉しみだったのかい?」

 

 

咲夜は寝間着を着ておらず、いつから着けていたのかパールカラーのレース入りのランジェリーを身に着けていた。

メイド服で着やせしていた胸が強調され、まるでこっちにおいでとリュウトを誘惑しているようだった。

そう、これは不可抗力というやつだ。

こんなものを見せられて男として反応しない方がおかしい。

 

 

リ「いかんいかん!何を考えているんだ俺は!

咲夜、早く起きてくれないか・・・」

 

 

どうにも触ってはいけないような気がしてならず、仕方なく大声で起こすことにした。

 

 

リ「咲夜ー!朝だぞー!」

 

咲「ん・・・リュウトさん?」

 

 

眠い目を擦りながら彼女はゆっくりと体を起こす。

・・・どうやらまだ自分が下着姿だという事に気が付いていないようだ。

このままだと寝間着を脱がしたのが自分だと言われかねないので、リュウトはその場を去ろうとしたのだが。

 

 

咲「リュウトさん・・・私に何をしました?」

 

 

一歩遅かったようだ。

勿論この後、彼がナイフまみれにされたのは言うまでもない。

 

 

_____________________

 

 

 

リ「なぁ咲夜、悪かったからそろそろ機嫌を直してくれないか?」

 

咲「助平なリュウトさんなんて知りません!」

 

リ「あれは不可抗力だと何度も説明しただろ?

君があんな下着付けているなんて知らなかったし、そもそもスポーツブラだと自分で言っていたじゃないか。

スポーツブラは何処へやったんだ?」

 

咲「///~何でそう貴方はデリカシーが無いのですかっ!!」

 

 

二人並んで廊下を歩きながら、赤提灯のように真っ赤っかな顔で咲夜はリュウトを叱りつける。

当の本人に反省の色が無いのが問題だろう。

ともあれ、宿で泊る事が出来た二人は代金を支払い、後は地霊殿へ向かうのみだ。

カウンターに着いたリュウトは早速チェックアウトを申し込んだ。

 

 

リ「チェックアウトだ、代金はいくらだ?」

 

 

カウンターで椅子に座っていた骸骨姿の妖怪にそう言うと、きょとん?とした顔で外を指差した。

 

 

「兄ちゃん、何言ってんだ?

姐さんから何も聞いてねぇのか??」

 

リ「ん?何がだ?」

 

「あんたらこれから姐さんと力勝負するんだろ?

ほれ、外盛り上がってるから行ってきなよ」

 

リ「全く聞いていない、初耳だ。

どういうわけなんだ?」

 

「宿の代金はタダ、その代わりに姐さんが気に入ったアンタら二人のどっちかが姐さんと勝負するのさ」

 

 

この説明を聞いた二人は互いに顔を合わせて頷いた。

 

 

咲「リュウトさん、これは・・・」

 

リ「あぁ、願ってもないチャンスだな」

 

 

再び伝説の鬼の四天王と戦える。

以前戦った萃香よりもパワーが上で、付いたあだ名が怪力乱神。

旅館の引き戸を開けると、目先に勇義の姿があった。

周りには鬼の星熊の力を一目見ようと野次馬で溢れかえっていた。

 

 

勇「よぉ、黙ってて悪かったねぇ。

楽しみってのは秘密にしておいた方が面白いかと思ってさ」

 

リ「事前に伝えておくのが普通だとは思うが・・・今回はいい。

こうしてアンタと戦う事が出来るは幸運に近いからな。

本来ならば寄り道せずに地霊殿に一直線に向かうはずだったが、自分の今の実力を知る良いチャンスだ」

 

勇「肝が座ってるじゃないか、私にそんなことを言ったのはアンタぐらいさ。

いいだろう、私が実力を見てやるよ」

 

 

道の真ん中で両者が互いに睨み合い、力を徐々に開放していく。

まるで二人の闘志が具現化したような霊力と妖力のぶつかり合いは、それだけで見るものを圧倒した。

中にはその凄まじいプレッシャーを前に気分を悪くしたり、気絶する者まで現れた。

 

 

リ「流石だな、まだ本気なんて出していないだろうに」

 

勇「お互い様じゃないか?まだ隠してるだろ」

 

リ「さぁ?何のことだかさっぱりだ」

 

勇「そうかい・・・だったら力づくでその体から聞き出してやろうかね!」

 

 

一瞬の間に足の筋肉に力を集中させ、勇義が先手を得た。

彼女の右ストレートを左頬にモロに受けたリュウトは、その慣性に従って吹き飛ばされ、観客も巻き込みながら次々と家屋を破壊していった。

 

 

バゴォン!!!

 

 

リ「うぐぉ!?」

 

雑兵「「「「うぎゃあぁぁぁぁぁ!?」」」」

 

咲「リュウトさん!」

 

勇「いいや、まだだね」

 

 

遥か彼方へ飛ばされたと思われたリュウトだったが、姿形が分からないほど遠方から一瞬で勇義の首元まで急接近した。

彼も速度のパワーも合わせた右ストレートで勇義の顔を吹き飛ばそうと迫るが、あと一歩のところで拳を受け止められてしまった。

 

 

バシィっ!!!

 

 

勇「あえて正面から立ち向かう、それもまたいいねぇ!

でも、鬼の力を見くびってもらっちゃ困る!」

 

リ「何か勘違いしていないか?」

 

勇「何?」

 

リ「捕まるのなんて十分わかっていたさ、重要なのは何故わざと捕まると分かったうえで突っ込んできたかだ」

 

 

力む右腕い莫大な霊力を集中させ、限界まで圧縮する。

先端を尖らせるイメージで霊力の流れをコントロールし、点の威力を最大まで上げる。

撃つのではなく、打ち込むのだ。

 

 

リ「パイルバンカーだ、吹っ飛べ」

 

 

バガアァァァァァァァァァン!!!!

 

 

勇「おぉぉ!?」

 

 

拳を握っていた勇義の左手は巨大な霊力の衝突によって弾き飛ばされ、勇義自身もそれによって吹き飛ばされてしまった。

舗装された道をガタガタに破壊しながらも太腿に力を入れて踏ん張り、威力を殺そうとする。

しかしパイルバンカーの威力が想像以上に高く、地面に足が埋もれても尚、止まることはなかった。

 

 

勇「これはっ・・・予想外だっ!」

 

 

大通りを破砕しまくった挙句、先程のリュウトと同様に丁字路を超えて民家に多大な被害を与える。

衝撃で態勢を立て直せずに、踏ん張りが効かないまま地底の端の崖に激突。

瓦礫と土煙で勇義の姿は完全に見えなくなった。

それを間近で見た野次馬達は歓喜した。

 

 

雑兵1「すげぇぜ兄ちゃん!あの怪力乱神の星熊を吹っ飛ばしやがった!」

 

雑兵2「もしかしたら勝っちまうんじゃねぇの?」

 

雑兵3「頑張れー勇義姐さん!」

 

 

地底妖怪達が勇義にエールを送っている最中、当の本人は岩の中に埋もれながら驚いていた。

 

 

勇「あの坊主、なかなかやるじゃないか、まさかこんなに強いとは思ってなかったねぇ。

あの博麗(ハクレイ)と同じ匂いがするよ全く、これはとんでもないのを相手にしちまったか?」

 

 

この一撃だけで、この男が自分が過去戦ってきた人間の中でも一、二位を争う強さだと確信した。

萃香を倒したというのも納得がいく強さだ。

 

 

リ「!」

 

 

爆発のような音を出しながら瓦礫を盛大に跳ね上げ、大量の土煙を上げて脱出した勇義の周囲には、禍々しいほどの量の妖気が漂っていた。

 

 

勇「これは、初っ端から本気出しといたほうが良さそうだねぇ」

 

 

遥か目の先に捉えた男を睨み殺すような目で凝視すると、それに答えるかのようにその男はデルタ型に金色の魔法陣を展開した。

 

 

リ「その本気、どこまでのものか見せてもらおう」

 

 

to be continue...




てなわけで次回は勇儀vsリュウトです!
鬼のパワーを技で押し退けるリュウト、しかし勇儀の本気はこんなものでは無い。
果たして変身無しの条件でリュウトに勝ち目はあるのか?
乞うご期待。
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