東方混迷郷   作:熊殺し

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今回はリュウトの変身第二形態が登場します。
一瞬だけ第三形態(仮)にもなりますが、まだ完全ではないし決定案でもないです。
今後出てくるかもわからないものなので悪しからず。
では本編スタート。


地霊殿113話

眩い光の中から出てきた彼の姿は今までのそれと違った。

背中には左右に三枚の合計六枚のウイングが生え、両腕にも背部ウイングと同様の菱形の結晶体が付き、両足にも同じものが。

更に彼の周囲を囲むように四枚の結晶体が回っていた。

 

 

リ「これは・・・今までこんな状態になったのは初めてだ」

 

 

自らの新たな姿に少し戸惑ったが、全身から解き放たれるパワーはそんな考えを吹き飛ばした。

というよりも、戸惑っている暇などない。

 

 

リ「これならッ!」

 

 

ドガァっ!

 

 

空の胴体にタックルして坑道からそのままメインシャフトまで押し出すと、一気に加速して最下層の溶岩まで突き落とす。

彼も共に溶岩に落ちるが、結晶がバリアとなり灼熱を防いだ。

 

 

リ「此処からいなくなれぇぇぇぇ!!!」

 

 

上昇して下方へ無数の弾幕を発射して溶岩の活動を活発にさせる。

しかし、その中から噴火のごとく勢いで空が脱出してきた。

リュウトへ制御棒を向け、巨大レーザーを放つと、それは天井を突き抜けて地霊殿を半壊させた。

それを瞬間移動で回避されるが、街から見えるそれは正しく天に昇る一柱だった。

更にレーザーを拡散させてシャフトを次々に破壊していき、戦いは激しさを増していった。

 

 

空「私は地上を支配して王として君臨する、我が太陽神の為に!」

 

リ「その神はもう地上には居ない!無意味なんだ!」

 

 

リュウトの回し蹴りを片手で受け止め、空も高速ラッシュの接近戦で挑む。

しかし、先程のようにはいかず、スピードで圧倒的に負けている空は一方的にリュウトにやられるだけだった。

右ストレートで吹き飛ばされた彼女は壁伝いに上昇していき、地獄街まで出た。

その姿を自室の窓から見ていたさとりは至って冷静だった。

 

 

空「屋敷ごと消し去ってやる!」

 

 

スペル:メガフレア

 

 

左手の人差し指を天に掲げて巨大な太陽を創造すると、下に目掛けて放り投げる。

超圧縮されたエネルギーの塊は地霊殿もろともリュウトを蒸発させそうになるが、彼がそんなことを容認するはずがなかった。

彼の周囲を回る四つの光の結晶が大きく広がり魔法陣を形成し、光エネルギーの吸収を開始した。

 

 

ギュオォォォォォォ!!!

 

 

リ「効くかよっ!」

 

空「止まったね!」

 

 

太陽を吸収しているうちに背後へ回った空は不意打ちでリュウトに圧縮エネルギー弾を撃ち込む。

素早くウイングで背中を覆うが、衝撃まで殺すことは出来ず、大きく前方に吹き飛ばされてしまった。

街中まで飛ばされたが、上体を起こして受け身を取り着地する。

その頃にはメガフレアの吸収が終わっていた。

 

 

リ「チャージ完了、本体へ吸収」

 

 

結晶を手元に戻し、エネルギーのチャージを終えると再び周囲を回転し出す。

その間に空が追撃に迫ってくるが、万能ユニットを手に入れたリュウトは存分にその真価を発揮させた。

 

 

空「死ねぇ!」

 

リ「おおおおっ!」

 

 

突っ込んできた空の制御棒を左手で弾きその場から飛び退き、右腕に付いた結晶体をグローブのような形状に変えてストレートを食らわす。

更に瞬間移動して回り込み、飛来する空を空へ蹴り上げると、空中にされるがままの彼女を四肢と周囲を回る結晶を操って360度からレーザーが降りかかるオールレンジ攻撃で留めを差した。

 

 

空「ああああああっ!」

 

 

彼女は体中にレーザーが貫通して悶え苦しむが、その程度であれば瞬時に回復する。

尤も、体力が残っているうちは、の話だが。

 

 

空「出来損ないの神などにィ!!!」

 

リ「いつまでそんな自分勝手なエゴに身を任せるつもりだ!」

 

 

空が翼を大きく広げて翅を飛ばすと、リュウトもウイングを広げて光の矢を発射して相殺させる。

 

 

空「何故だ!何故お前はそこまで必死に地上の奴等を守ろうとする!?

奴等は地上に蔓延る蚤だという事を何故理解しようとしない!

太陽の恵みに感謝しなくなった屑共には一度恐怖を与え、再び太陽神の下に膝まづかせる必要がある!」

 

リ「恐怖という名の支配には何の意味もない!その果てには革命という名で飾られた殺戮が待っている!

人間が今まで刻んできた歴史にはそれが多々ある、お前がしようとしているのはその繰り返しを生むだけの行為だ!

全ての者が太陽の恵みを忘れ去った訳ではない!少なくとも感謝の心を持っている者だっているはずだ!

お前はそんな者達さえ核の恐怖に脅えさせるつもりか!

そんな事をすれば、人間も妖怪も太陽に憎しみしか抱かなくなるぞ!」

 

空「神への信仰心を忘れたゴミになど用は無い!」

 

 

怒りの叫びと共に制御棒に再びエネルギーを収束させ、リュウトに向けて高速レーザーを発射する。

吸収装置の展開が間に合わなかったリュウトは後方へ退避、それを追いかけるかのように空はレーザーを放ったまま制御棒をリュウトに向けて街を破壊していった。

地底は炎に包まれ、そこに住む妖怪たちも纏めて焼き尽くした。

 

 

リ「止めろぉ!そんな一方的なやり方で世界が変わるわけないだろ!」

 

 

見かねたリュウトが再び吸収シールドを張り、レーザーを防ぐ。

ここまで派手な戦いになってしまっては咲夜の無事も確認できない。

身体も限界に達している今、リュウトは最後の掛けに出た。

 

 

リ「時間が無いんだ・・・これで終わりにしてやる!」

 

 

今まで吸収した光を全て体に纏い、身体自体も極限まで光に近い状態にしていく。

淡く発光していた体が眩い光を放つ人型の物体へと変化し、彼は光そのものとなった。

光の消費量が吸収量に比べて圧倒的に多いが為に、姿をほんの数秒しか維持出来ない・・・が、間違いなく今の彼は生物という括りの中では宇宙最速だろう。

 

 

リ「・・・」

 

 

光となった彼は口を利くことも出来ない、しかし取る行動は一つだった。

本来、物体が光の速度で動けば大気の摩擦熱で超爆発が起きるのだが、半エネルギーの集合体となった今の彼なら被害は軽い。

 

 

バゴォォォォォォォォン!!!!

 

 

空「ぐぉええぇぇぇ!!??」

 

 

右手に拳を握ったリュウトは一直線に空へと突撃し、その腹に向けて正拳突きを繰り出した。

腹を抑えて苦しむ彼女に更に追い打ちをかけるように、残像が見えるほどの速度で四方からラッシュをぶつける。

何の抵抗も出来ないまま為す術も無くやられる空。

尚も追撃を止めないリュウトは空にアッパーを食らわせて宙に舞わせ、先回りして踵落とし。

最後に地面激突前に更に先回りして片足でその体を受け止めた処でパワー切れを起こした。

その際、空気との摩擦熱で高温に熱された彼の皮膚からは排熱の為に大量の蒸気が吹き出て更に水分を持っていかれてしまい、結果的にこれ以上の戦闘は続行不可能となってしまった。

 

 

リ「これでダメなら俺はもうおしまいだな・・・」

 

 

力なく倒れる空を前に、リュウトも重力に身をゆだねる。

その時、彼が最も考えたくなかったことが起こった。

 

 

空「う・・・・ぐぉぉ・・・」

 

リ「な・・・何だと!」

 

 

なんとあれだけ甚振ったはずの空が立ち上がったのだ。

もう残されたパワーなどないリュウトは抵抗の術が無い。

 

 

空「よくも、よくもこの私を此処まで傷つけてくれたな!」

 

リ「嘘だろ・・・もうこっちは限界越して何もかもスッカラカンだってのに・・・」

 

 

怒りに顔を歪める空はリュウトに制御棒を突きつけ、能力を再び始動させた。

 

 

空「この場で細胞の一片も残さず消滅させてやる!」

 

 

制御棒は臨界に達し、いつでも発射可能な状態にあった。

防御も回避も出来ない今のリュウトなら簡単に消えてしまうだろう、そしてその瞬間はやってきた。

 

 

リ「すまない咲夜・・・俺は紅魔館に帰れそうにない・・・」

 

空「その魂も肉体と共に滅べぇぇッ!」

 

 

圧縮された核融合弾が何もかもを燃やし尽くそうとしたその時、空の背中に強力な霊力弾が飛来する。

四発の七色に輝く陰陽玉は吸い込まれるように空へと向かい、淡い光と共に大爆発を起こした。

 

 

空「な、何ぃ!?」

 

 

リュウトよりか余裕があるとはいえ既に満身創痍に近い空は爆風に撥ねられて受け身を取ろうとするが、足に踏ん張りが効かずに膝をついた。

 

 

霊「危機一髪ってところかしら?」

 

魔「正にグッドタイミングだな!」

 

空「お前ぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

 

声が聞こえた上を見上げた彼女の目には、紅白色の巫女と、白黒の魔法使いが映りこんでいた。

 

 

to be continue...




次回からは霊夢&魔理沙ペアVS空となります。
魔理沙の新必殺技も登場するのでお楽しみに!
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