東方混迷郷   作:熊殺し

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日常回です。今回はリュウトサイドの話です。
彼が最近悩んでいることについて書きました。では本編スタート


117話

例の異変が一段落して、少しだけ日にちが経った。今頃は地獄街の修理で勇儀達が大忙しだろう。

リュウトは既に咲夜と共に紅魔館へ戻り、再び平和な日常を歩もうとしていた。

今日は珍しいこともあるようで、パチュリーから茶会の誘いを受けていた。図書館の扉を開くと、中心の大きなスペースに置かれた丸テーブルにてパチュリーと小悪魔が待ち侘びていた。

 

 

小「準備は出来ていますよ!今日はダージリンでレモンティーを作りました!

砂糖とミルクは要りますか?」

 

リ「砂糖だけ貰おう」

 

 

気を利かせた小悪魔の質問に答え、彼も席に着く。

純白のテーブルクロスの上には、恐らく咲夜お手製であろうマカロンが茶菓子として置かれていた。

 

 

パ「こうして静かな席で話をするのも久しぶりな気がするわ」

 

リ「そうだな。何時もは咲夜と行動しているし、最近は異変で留守にしていたから」

 

 

パチュリーが言うのも無理ないだろう。彼女と関わるときと言えば、せいぜい武器の改良か若しくは如何わしい実験に巻き込まれたときくらいだ。

あまり良い印象は無い。

小悪魔が横からティーカップをそっとテーブルに置き、振り向くと彼女はニコリと微笑んだ。

 

 

リ「ありがとう、君も座ったらどうだ?」

 

小「宜しいのですか?」

 

パ「貴女だけ立たせたままは私も落ちつかないもの、座りなさい」

 

小「ではお言葉に甘えて」

 

 

生憎テーブルには二つしか椅子が無かった為、彼女は近場から魔法でチェアを自分のところまで持って来る。

何とも便利に魔法を使いこなすものだ。

 

 

小「これくらいは普通ですよ、魔理沙さんだってこの程度の事なら造作もないでしょう」

 

リ「魔理沙がこんな繊細な事出来そうには見えないな」

 

パ「女湯を覗こうとするくらいだものね、女なのに何で覗こうと思ったのかしら?」

 

リ「それは知らん」

 

パ「一緒に居たくせに、ついでに咲夜の入浴シーンを覗いてやろうって釣られたんでしょ?」

 

リ「何故もう話が広まってるんだ・・・」

 

 

確かに最初は考えていた。しかしいざ目の前に来てから思い留まったし、結果として覗いていない。

この二人に言ったところで全く聞き入れないのだろうが。

 

 

パ「貴方って結構むっつりスケベね」

 

小「リュウトさん・・・咲夜さんに欲求不満なんですか・・・」

 

リ「ち、違う!俺と咲夜はそんな関係ではない!」

 

 

彼は二人に責められて顔を真っ赤にしながら声を荒げる。

ただ、この時パチュリーは思った。

 

 

パ「ねえ、別に付き合ってるんだからそういう事はしていいんじゃない?」

 

 

リュウトや咲夜の年齢の恋人同士ならばそういった営みをするのが普通なのだと思うが、どうにも今までそういった事は一度もなかったようで、せいぜいキス止まり。健全と言われればそうかもしれないが、発展が無いのは少々拙い気もする。

 

 

リ「別に彼女も望んでいなさそうだし、良いんじゃないか?」

 

小「甘いですよリュウトさん。咲夜さんだって女の子なんです、そんな露骨なアピールなんて恥ずかしくて出来ないに決まっています!私が思うに咲夜さんはその傾向が人一倍強そうですね」

 

リ「そ、そうなのか?」

 

小「メイド長という役柄からしてみても、やはりやりにくいと思いますよ?」

 

 

同じ女性だからだろうか、説得力のある説明にリュウトも頷くしかなかった。確かに言われてみれば、彼には何かと思い当たる処があったのだ。

 

 

リ「そういえば地底で泊った時に咲夜の下着が妙に気合の入ったヤツだったな・・・」

 

小「そういうのがサインなんですよ!ホントに鈍感なんですね!

それともただチキンなだけですか!?」

 

リ「そ、そこまで言わなくても良いじゃないか・・・」

 

 

小悪魔にコテンパンに言われてしまい、肩を窄める。

女の気持ちを分かっていないという事は分かるが、それでも少し落ち込んでしまう。

パチュリーも同意見なのだろうか?

 

 

パ「私は魔女だからそんなものに興味は無いわ。あるとすればそうね・・・貴方と咲夜の子供がきになるかしら」

 

リ「話が飛躍しすぎだ!それならひいじいちゃんとひいばあちゃんだろ!」

 

パ「それもそうね、あの二人の子供も気になるわ」

 

 

魔女だから恋愛に関しては無頓着というのも偏見な気がするが、現に目の前に無頓着な魔女が存在するから何とも言えない。

流石にアリスは違うと思うが。

というか、子供が気になるというのは可愛いかどうかという意味なのだろうか。否、確実に能力やらの遺伝的な部分だろう。

彼女には悪いが、もし子供が出来てもあまり関わらさせないようにしよう。

 

 

パ「今、もし子供が出来ても私にはかかわらせたくないと思ったでしょう」

 

リ「心を読むな!」

 

 

読心術でもあるのかこの女は!?図星を突かれたリュウトは思わず口に出して突っ込んでしまう。

 

 

パ「安心しなさい、流石の私も子供を研究対象にしようなんて考えないわ」

 

 

本当だろうなぁと、若干疑いの目を向けてしまうが、別に悪気があるわけではない。もうそういう風にしか見れないだけだ。

小悪魔もよくこんなヤツと四六時中一緒に居れるものだ、こうもポンポンとブラックジョークを連発されると身が持たない。しかもそれ全てが本当にしでかしそうなものばかりなので嘘と本当の見分けが付かなくなってくる。

 

 

リ「小悪魔は毎日こんなやり取りをしてるのか?精神疲労が半端じゃないんだが」

 

小「私は悪魔なのでこの程度では何とも思いませんよ」

 

リ「さ・・・流石悪魔」

 

 

感服せざるを得ない、小悪魔といえど侮ってはいけないという事だろうか。彼女を怒らせ無いように常日頃から気をつけなければいけなさそうだ。

今更だが、彼女は一体何の種族の悪魔なのだろうか?こういうのは本人に直接聞いた方が早い。

 

 

リ「なぁ、今更聞くのも何なんだが小悪魔は種族は何なんだ?」

 

小「あ・・・それは・・・」

 

 

その言葉を聞いた瞬間からたじろぐ小悪魔。紅茶を一口つけたパチュリーがニヤリと笑い、口出ししてきた。

 

 

パ「教えてあげるわ、この子はサキュバスよ」

 

小「わぁぁぁぁ!!!何で言うんですか!?」

 

パ「今は此処の制服を着てるけどね、最初召喚したときはそれはそれは際どいエロッエロな恰好だったわよ」

 

リ「ま、マジか・・・」

 

小「ちょっとォォォォォォ!?

リュウトさんダメです!想像しないでください!忘れてくださいぃぃぃ!!!」

 

 

今世紀最大に取り乱している小悪魔を見ながらパチュリーは満足そうにクッキーをほおばる。

まさか、小悪魔がパチュリーのブラックジョーク程度では動じないなどと言ったから仕返しにバラしたのだろうか。だとしたら相当陰険である。

咲夜も日頃、こんな目に遭わされていないだろうか心配になってきた。

 

 

パ「そうだわ、リュウト貴方、咲夜とベッドインするために小悪魔から色々教えてもらえば?どうせ童貞でしょ?」

 

リ「涼しげな顔でなんてことを言うんだお前は!」

 

パ「事実でしょ。そうでなければこんなに奥手じゃないわよ。

まぁ小悪魔に任せてみなさい、きっと上手くいくわ」

 

小「え?あ、はい。私もこれでもプロなのでそちらの方面は任せてください。

でもこの件は他の方には内密にしててくださいね、特に魔理沙さんや文さんあたりには絶対に言わないでください!」

 

リ「あ、あぁ。肝に銘じよう」

 

 

素性を余程知られたくないらしく、リュウトに対して強く念を押す小悪魔。

物凄い剣幕で迫るので、流石のリュウトもこれに関しては最重要機密としておくことにした。

こうして彼は、元サキュバスからの助言や禁断のアイテムなどで咲夜を堕とす大作戦を決行することとなった。

 

 

to be continue...




前々から言われていた事ですね。咲夜からのさりげないアピールにも気づかないのが彼らしい言うかなんというか。
次回は咲夜側の話を書きたいと思います。
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