魔法少年ノ記録回帰   作:濃縮還元トレデキム

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この作品は『魔法少年ノ記録回帰』と書いて『二階堂ヒロのストレス耐久試験』と読む場合があります。

頑張れヒロ……!たぶん来年くらいにはこのイタズラ小僧と一緒に因習村に放り込まれてるぞ……!


二階堂ヒロの苦労日和

「ヒ〜ロ〜ちゃ〜〜ん」

「起〜〜き〜〜ろ〜〜」

「ん……ぅうん……?」

 

 早朝。2人分の声が耳元から聞こえて、ヒロは微睡みから目を覚ます。

 声のした方に顔を向ければ、そこには暗い牢屋内で爛々と輝く4つの瞳が自分を見ている。

 

「Good Morning、フォフォフォ!」

「ぐっもーに〜ん!」

 

 その人物たちは、二段ベッドの上段で寝ているヒロと視線がかち合うようにぶら下がっていた。

 

「…………。……うわっ!?」

「おはよー、ヒロちゃん」

「落ち着いて聞いてください、ヒロが眠っている間に俺たち以外の囚人は全員インコになりました」

「な、何を言っているんだ…………朝、か」

 

 寝ぼけ眼で困惑しながら枕元のスマホを見れば、朝の自由時間から数分経過した辺り。声の主──ノアとリンネは、自由時間直後に結託したかのように集まってヒロを起こしに来ていたようだった。

 

「なぜ君たちが私の部屋に……? ……そうだ、エマはどうしたんだ?」

「エマならお前に寝起きドッキリするために先に起きてもらった。もう上に行ってるぞ」

「そう、か。なら、いい」

 

 ベッドにしがみついていたリンネが先に降りて、横にぶら下がっていたノアの両脇に手を差し込んで持ち上げる形で床に下ろすと、ヒロは遅れて上段から降りると2人に質問を投げかける。

 

「まったく……こんな朝から2人揃って、いったい何がしたいんだ?」

「え〜、昨日リっくんとヒロちゃんと約束したもん。のあが自由に絵を描いていい場所を探すって。だから起こしにきたんだよ」

 

 約束を待ちきれなかった、とばかりに両手をぶんぶんと振って元気さをアピールするノアを横目に、リンネもまた目頭を指で揉みながら言う。

 

「俺は確かに『部屋ならヒロが探してくれるよ』って言って押し付けたんだけどなぁ」

「だからそのあと、君が自室に帰ったあとに私の方もノアとの約束で付け足したんだ、『リンネも一緒なら探しに行ってやる』とな」

「なんで?」

「『なんで?』じゃないのだが?」

 

 さも当然かのようにノアをヒロに押し付けようとしたことを見抜かれ、結果として巻き込まれたリンネ。彼は横で揺れているノアの頭を軽く掴んで押さえながら、小さくため息をついて口を開く。

 

「はぁ〜。だからノアが朝イチで俺のとこに来てたのか。こっちはこっちで早起きして部屋出たら、直後に出くわしたんだぜ?」

 

 そして、リンネの言葉に違和感を覚えたヒロが、寝るために脱いでベッドの落下防止の柵に引っ掛けていた上着を羽織りながら問いかけた。

 

「────。ちょっと待て、まさかとは思うが、リンネ。君、まさか……ノアとの約束とは別で、個人的なイタズラ目的でわざわざ私の部屋に寝起きドッキリしに来ようとしていたのか?」

「? そうだが?」

「『そうだが』……!!??」

 

 

 

 

 

 

 

「──それで、だ」

「なんじゃい」

 

 2階の通路を歩きながら壁や装飾を眺めるノアの後ろを歩く俺に、横に並んで歩いているヒロが横目で見上げながら小声で言う。

 

「ここでの生活が長いリンネなら、ノアの要望を叶えられる場所が分かっていたはずだ。違うか?」

「そりゃそ〜だ。俺があいつの提案を聞くのも初めてじゃないし、もう何回もやってるからな」

「……ならなぜ直ぐに向かわなかった」

 

 ヒロの当然の疑問。なぜなら俺は、ノアが活用するためのアトリエを、わざわざ時間を掛けて探し当てたフリをしたのだから。

 俺は彼女が屋敷2階の物珍しさに視線が奪われてるのをちらりと確認して言葉を返した。

 

「ん〜、なんつうかな。例えばマーゴは経験則や話術的な意味で『嘘がわかる』んだけど、ノアの場合だと『嘘がわかる』の根拠がな(・)ん(・)と(・)な(・)く(・)なんだよ」

「なんとなく、だと……?」

「俺が真っ直ぐあの壁に歩いていって、ノアに『ここに扉を描いてくれ』なんて言ったとする。それで部屋に繋がればノアは俺が知ってた理由を知りたがるし、下手に誤魔化せば嘘がバレちまう」

「……なるほど、そういうことか」

 

 そのため朝から自由時間にあっちこっちを散策して、昼になって、さもやっとこさ見つけました〜みたいにアトリエに繋がる部屋を発見したわけだが、その理由を話せばヒロも合点がいったように頷く。

 

「【死に戻り】の先輩も、無限にループしているなりに苦労してるんだな」

「そうそう。俺はただのノリが軽い変な男ってわけじゃあないんだよ」

「変な男ではあるだろ」

「なんでそんなこと言うの???」

「変じゃない人間は出会って2日目の女の部屋に寝起きドッキリをしに来ない」

 

 まあ確かに。

 

「しかし、あえて……? 今回に……? 限り……? なんと……!」

「なんと……! じゃない。二度とやるな」

「ちえっ。仕方ねーな。明日はシェリーでも呼んで寝起きバズーカならぬ寝起き爆音モーニングコールでもさせようかと思ったのに」

「本当にやめろ」

 

 ヒロはシェリーのヤ(・)バ(・)さ(・)は知らないはずだが、俺が提案するからには何かがヤバいのだろうと察したらしく、心底嫌そうに顔をしかめる。

 

 シェリー、シェリーなぁ。あいつなぁ、少なくとも囚人の中では断トツで色々とお(・)か(・)し(・)い(・)ヤツだからなぁ。あと俺を殺した回数通算トップだからなアイツ。2〜3周に1回はあいつに殺されたことあるもん。

 

 なんなら1回魔女化したシェリーと殴り合いした末に普通にぶち殺されて初日に戻ったルートもあるんだよな。……まあアイツはアイツで良いところはあるし、悩みも抱えているわけで。

 ちょっと追い詰めすぎた我々サイドにも責任はあったからアレはしゃーなし。

 

「ねーねーリっくん、ヒロちゃん」

「おん?」

「どうした? ノア」

「む〜〜ん」

「……? なん、だ?」

「むむ〜ん」

 

 と、その辺りで廊下の探索に飽きたのか、ノアが戻ってきて俺たちを見上げる。

 何を言いたいのかいまいち分からなさそうなヒロに代わって、俺の方から聞き返した。

 

「そろそろ他の部屋でも見に行くか?」

「……! うんっ!」

「よっし、んじゃ行くか〜。竜胆タクシーが発車ぁいたしまぁす」

「おお〜」

 

 言わんとしていることを察してくれたからか上機嫌のノアを持ち上げて、ひょいと肩に乗せる。

 肩車の形で歩き始めれば、横を歩くヒロが感嘆の表情で言う。

 

「手慣れたものだな」

「ま。数(・)こ(・)な(・)せ(・)ば(・)自然と、な」

「…………。そうか」

「ん〜? なんの話?」

「昔から俺って、なんか子供に懐かれやすいんだよなぁ〜っていう話だ」

「むっ。のあ子供じゃないもん」

「はいはい。ノアは『れでぃー』だもんな〜」

 

 そりゃ15歳は『お子様』ではないだろうけれども、ノア……とあとアンアンはなぁ、子供だよ。可愛いにも2種類あるんだよ。

 

「リンネ、どこに行くつもりなんだ」

「お次は……図書室でも行くか。絵ぇ描くのに使える資料とか見つかるかもな」

「よ〜し、じゃあ図書室に行こー!」

「ほいほい」

 

 改めて指示も聞きつつ、落とさないようにノアの両足をしっかり掴みながら、俺はヒロを連れて図書室に向かう。この時間だと……マーゴが本を見て回っている頃か? あいつはどの周でも興味も兼ねて魔女の言語を解読しようとしてるからな。

 

 

 

 ──などと思案しながら3人で図書室にたどり着けば、そこは静謐な部屋に幾つもの本棚が陳列された空間が広がっていた。

 

「ノア、お静かに。な?」

「わかった」

「ヒロ、お静かに。な?」

「…………」

 

 呆れと怒りの混ざった目でギッと睨まれたのを流しながら、俺はノアを肩車したまま本棚を見て回る。たぶん奥の座るスペースにマーゴが居るだろうな〜と考えていると、頭上でノアが声を跳ねさせた。

 

「あ、リっくん誰かいる」

「ん? どんなやつだ?」

「紫の服と黒い帽子の人」

「それはぁ〜〜、マーゴだな」

 

 俺の身長だけ高さが延びたことで、本棚の上から部屋の奥を覗けているノアが、読書スペースになっている方向にマーゴを見つけたらしい。

 

「…………。よし、ノア、声出すなよ」

「わかった」

「また何か悪巧みしているな……」

 

 ……これこのままマーゴに呼びかけたらどうなるんだろ? という好奇心が不意に湧いてきて、俺はノアを乗せたまま、なるべく音と気配を消して読書スペース手前の本棚に近づいていく。

 

 呆れの比率が増したヒロの視線を背中に受け止めながらマーゴに近づき、読書スペースでテーブルに置いた分厚い本をぺらりと捲っている様子を一瞥し、俺はなるべく低い声で名前を呼んだ。

 

「──マァ〜〜ゴォ〜〜……」

「……?」

 

 静かな図書室とはいえ、読書に集中していたマーゴは俺たちが部屋に入ってきたことにも気づいていなかったのか、突然聞こえてきた声に一瞬肩を跳ねさせると、声の主を探ろうと本から離した顔をキョロキョロと左右させ──はた、と本棚の上に視線が向く。

 

「あら、ノアちゃ…………ん? ──え!?」

 

 ノアと目が合い、『なんだこの子か』と安堵した顔が、『どうして本棚の上から見られているのか?』という困惑に変わり、本棚の高さとノアの本来の身長を比べて異常事態に気がつきガタリと席を立つ。

 

「な──」

 

 表情に驚愕と困惑、怯えの色が強く出てきた辺りで、俺は体を傾けて本棚から顔を出した。

 

「ネ〜タ〜バ〜レ〜」

「……っ! り、リンネくん……?」

「ビックリしたか?」

「ええ、それはもう。ノアちゃんの身長が突然190センチくらいになったのかと思ったわよ」

「えっへへ〜、ドッキリ成功ー」

 

 そうだとして、仮に俺がマーゴ視点だったらビックリしながら爆笑してたかもしれん。

 ともあれ、普段の飄々とした態度を取り繕おうとそれとなく小さく深呼吸を挟むマーゴの方に向かいながら、ひょいとノアを下ろすと、遅れて本棚の陰から現れたヒロが顔をしかめながら口を開いた。

 

「すまない、マーゴ。止めるべきだった。あとで長めに説教しておく」

「ヒロちゃんも来ていたのねぇ。……妙な組み合わせだけれど、何か目的でも?」

「ああ、ノアが部屋でカラースプレーを噴射したら全員が迷惑だからね。彼女が自由に絵を描ける部屋を見つけておいたんだ。2階のとある壁に扉を描いたらアトリエに繋がったんだよ」

「名付けて【ノアのアトリエ】です!」

「そうなの? ……へぇ、なら私もあとで確認しておかないと、ねぇ」

 

 俺のアホな行動を止められなかったヒロが申し訳なさそうな表情で弁明するように言うと、マーゴはドヤ顔で自慢するノアに視線を向けて、ニヤリと表情を歪めるように笑ってから、ふと俺の頬に手を伸ばして指でつまみむにょむにょと引っ張る。

 

「それとさっきみたいなイタズラは、控えなきゃダメよぉ? あんまりやりすぎたら、過(・)激(・)な(・)反(・)撃(・)のターゲットにされちゃうかも♡」

「おぶぶぶ。わかってるって。その辺のラインは見極めてるから安心しろよ」

「ふゥん? なぁんだ。てっきり雰囲気が老成してるって言われたのを根に持ってるのかと思った」

「いや別にそれはもう気にしてないけど」

 

 これまでの膨大なループを経て、イタズラの場所と相手とやり方はわきまえている。聞こえはいいが他人事ながらにわりと最悪な思考回路だなこれ。

 

「まあほれははへおひ……はにゃせ」

「──あら。ごめんなさい、意外と肌がもちもちしてたから触り心地が良くて♡」

「……まあそれはさておき。マーゴの方は、なんの本を読んでたんだ?」

「ここの本は……読めるモノなのか?」

 

 俺の問いに便乗してヒロが聞けば、マーゴは首を横に振って否定する。

 

「いいえ。そもそもこの図書室の本は……なんというか、全体的に未知の言語で書かれているのよ。挿絵がある本はそのイラストからなんとなく書かれてる内容を察することは出来るのだけど」

 

 と言って読んでいた本を俺たちに見せる。それはマーゴが色んな時間の中で読んでいた本と同じで、書かれている文字は確かに奇妙なモノだった。複数の言語を混ぜているような文字列は、見ているだけで頭が痛くなってくる。確かに読(・)み(・)に(・)く(・)い(・)よね〜。

 

「仮に、これを解読することは出来るのかな」

「出来るとしても、かなりの時間が必要ねぇ」

「そうか……いや、無理を言ってすまない」

「いいのよぉ。私の方でも興味があって、時間を見て読み進めてみようと思っていたから、また今度聞きに来てちょうだい♡」

 

 ヒロがマーゴとそんな会話をし終わってから、俺たちはその場から離れる。

 

「リっくんリっくん」

「はいなんでしょ」

「のあ、疲れちゃったからお部屋に戻るね」

「ん、了解。わかってるだろうけど部屋でのラクガキは厳禁だからな」

「…………。はぁ〜い」

「即答せんかァ〜〜っ」

「んむむむむむ!」

 

 渋々、といった態度を出している顔を両手でこねくり回して、改めて解散。図書室を出ていくノアを尻目に、俺はヒロを連れて本棚を巡回し始めた。

 

 

 

「さて、今のうちにやることやっとかないとな。……はいこれ持って〜」

「……この本は?」

「開くなよ、読むと死ぬやつだから」

「な゛……!!?」

 

 本棚のあちこちにあるトラップ本……この牢屋敷の持ち主が元々用意していたやつと、これまでの囚人の魔法が込められたやつの2種類を引っ張り出してはヒロと半分ずつ抱えていく。

 

「これは開くと本が齧ってくるやつ、これは1ページ読み進めるごとに内臓が徐々に機能不全を起こすやつ、こっちは……なんだっけ、『読んだ人間を依存させる』みたいな効果の本だったかな」

「……依存?」

「これはたぶん過去の囚人が持っていた、【依存】みたいな魔法が込められてるんだろうな。読んだ人間にこの本そのものに強烈な依存心を持たせて、他の人間に渡させないようにするんだよ」

「なるほど、危険性を察して取り上げようとした相手が、依存者からしたら『敵』に見えるのか。……殺人事件を起こさせるための本、というわけだ」

「相当な恨みを感じるよねぇ」

 

 とかなんとか言いながら、俺が覚えている限りでのトラップ本全て──総数16冊を8冊ずつ分けて持ち運び、1階シャワー室……ではなく、先ほど開通したノアのアトリエに歩いていく。

 

「リンネ、この本はどうするんだ?」

「あぶねーもんは燃やすに限るぜ?」

「焼却炉……なら、1階のシャワー室にしかダストシュートは無いはずだが」

「と、思うじゃん」

 

 アトリエに入り、誰も居ないのを確認してから、壁に立てかけられたイーゼルを足でズリズリと退かす。するとそこには、取っ手付きの扉があった。

 

「……! これは、ダストシュートか……?」

「そっ。魔女図鑑のマップを見ればわかるだろうけど、この部屋って地下の焼却炉の上にあるんだよね。アトリエから出るゴミはだいたい可燃物だし、効率よく捨てられるようにしたかったんでしょ」

 

 扉を開けて本をポイポイと捨てる俺に倣って、ヒロもややためらいがちに抱えていた本を放る。

 

「少し、勿体ない気もするな」

「気持ちはわかるけどねぇ。事件が起きてからじゃ遅いから仕方ないわな」

「……何か、前の周で起きたのか?」

「あの時は例の依存の本をハンナが読んじまってなぁ。確か、マーゴが殺られたんだったか」

「ハンナが、マーゴを……?」

「ハンナにも色々あるからな。あの本をきっかけに、コンプレックスやらトラウマを────」

「……? リンネ?」

 

 反射的に、俺は口を手で塞ぐ。

 

 

 

 

『──あの絵本の中でなら、妹が生きているの。『わたくし』はお嬢様なの。大きなおうちがあって、暖かいお部屋があって、『私』を置いていかなかった優しい家族たちがみんな居るの』

『──嘘だってわかってた。だけど、それを取り上げられたら、現実に戻ってしまうから』

『──そんなつもりじゃ……なかったのよ。ごめんなさい。ごめんなさい……ごめんなさい…………』

 

 

 

 

 …………。あぁ。こ(・)れ(・)は、ダメだな。こればかりは迂闊に話すべきではない。

 

「やっぱ無し。忘れろ忘れろ」

「そこまで話しておいて何を──」

 

 ダストシュートをガタンと音を立てるように閉じて、俺は振り返ってヒロを真っ直ぐ見やる。それだけで、彼女は思わずといったように一歩後ずさった。

 

「今は、俺だけがあいつらの事情のだいたいを把握している。今(・)の(・)あ(・)い(・)つ(・)ら(・)からしたら、それは物凄く気味が悪い。……だからダメだ、俺が勝手にあいつらの事情や内心をベラベラ明かすのはフェアじゃない」

「…………。それもそうか。わかった」

 

 ヒロも俺の言い分は理解したようで、それ以上の追求はしてこない。

 

「しかしまあ、このままダラダラと過ごすのも普段と変わらないし。変化は欲しいよな」

「とはいえ、変化と言っても……妙なことをしたら厄介な事態に繋がるだろう?」

「だよねー。ん〜〜〜……」

 

 トラップ本を片付けて、いち段落。さて次はどうするかと考え、廊下を歩く足を止めてヒロに言った。

 

 

 

 

 

 

 

「よし、協力者を作ろう」

「……最難関じゃないか?」

「なぁに、俺の魔法を明かしたうえで、俺が知ってる『そいつ』の事情を話せば信憑性も増してイッパツよ。なんなら誰を誘うかはもう決めてある」

「ほんの数分前に自分が何を言ったか思い出してもらえないか???」

 

 …………。時と場合と相手によります……!




お気に入りと感想と高評価ください。


城ケ崎ノア
・絵を描くのに特化した【液体操作】の魔法を持っている。原作では部屋をカラースプレーで染め上げたりしてヒロから怒られるが、本作ではノア以上のイタズラ小僧が居るのであまり怒られていない。

宝生マーゴ
・なんとなく触ったリンネの頬が異様に瑞々しくもちもちしており、なんとも言えない敗北感が脳裏を過ったが、なんとかポーカーフェイスを保った。

二階堂ヒロ
・監禁生活2日目にして謎の絵描き小娘と謎のイタズラ小僧の相手をさせられている哀れな被害者。良くも悪くもエマに対する憎悪を燃やす暇が無く、内心では現状にやや困惑している。

竜胆リンネ
・イタズラ小僧。無限にループしているが、肉体年齢が15歳な以上は中身もそう変わらない。──何度も牢屋敷生活を繰り返しているという事は、何度も仲良くなった囚人が殺され、何度も仲良くなった囚人を議論で追い詰め処刑したことがあるという事である。
仮にリンネが『依存(願望)の本』を読むと、見(・)覚(・)え(・)の(・)無(・)い(・)銀髪少女と大人の姿のリンネが古い村で仲睦まじく生活しているだけの内容の絵本になる。


依存(願望)の本
・本作オリジナルのトラップ。厳密には図書室に元々あった『手にした人物が望む光景を描く絵本』に、【依存】の魔法を染み込みませ、読み進める度に心を侵食し、取り上げようとする相手に強烈な殺意を向けるようにしたモノ。絵本は最初に手にした本人以外が読もうとしても白紙にしか見えず、【依存】魔法の囚人は最終的に他の囚人に殺害されている。
別の世界線ではハンナが手にしてしまい、彼女が望む世界を描く絵本となったことで、絵本の危険性を理解して手放させようとしたマーゴを殺害してしまう。その後の裁判では、エマとリンネが妨害するシェリーと議論してハンナを処刑する苦い勝利を得た。
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