一年以上の交際でクチュリエールの性依存はかなり良くなり、ソニックブームは若干丸くなりましたがクチュリエールとのトレーニングでワザマエが上がっています。
ソニックブーム=サンの今後に悩んで中々上手く書けなかったよ。
生かすか死なせるかどうしたものか……
「クチュリエール、初手でカラダチを使わされた上にお前でも逃げるのがやっとだって?……その様子だと嘘じゃねェんだろうな。
お前のスピンスリケンやタタミ・スリケンを耐えるか迎撃しきった上で捕まえるなんざ、インターラプター=サンかアースクエイク=サン、ソニックカラテの相性込みで俺様くらいしかできねェ。
噂のニンジャスレイヤーは少なく見積もってもシックスゲイツ級だろうな……」
クチュリエールから昨日の夜、ニンジャスレイヤーから襲撃を受けたという報告を聞いたソニックブームは眉間に深く皺を刻んで深く考えこんだ。
トコロザワピラーのエレベーター内に沈黙が満ちる。
ニンジャスレイヤーへの対応に悩むソニックブームの脳裏にはクチュリエールが上半身を極限まで捻った姿勢からフラフープ大のチャクラムスリケン10枚をタタミ・ケンの力を乗せて投擲するヒサツ・ワザ「タタミ・スリケン」によるアンブッシュでザイバツニンジャを4人纏めて爆発四散させた時の様子とタタミ・スリケンから唯一生き残ったワイルドハントというニンジャが呪詛めいた恨み節を吐いて逃げる様が映し出されていた。
(逃げに徹したクチュリエールを追い詰められるニンジャとなると、ミュルミドンでは歯が立たないのも当然か)
「アッシもまだまだ未熟でヤンス。ソニックブーム=サン、改めて鍛え直す為にまたニュービーが使ってない施設を使わせて欲しいでヤンス」
「使うのは良いが、お前が未熟ならソウカイヤの大半はニュービー同然になるぜ。自認サンシタは無理がある、謙遜はその辺にして置くんだな」
「善処するでヤンス」
エレベーターがトレーニンググラウンド・フロアに到着し、ドアが開いた。
━━━
トレーニング・ボットとして用意されたクローンヤクザを全滅させたショーゴー・マグチは内なる力と暴力衝動を持て余しながら、クチュリエールという少女ニンジャの事を思い出した。
あの忌々しいソニックブームが「俺のネンゴロだ」と紹介した豊満な胸を持つ小柄な彼女は
時々ふらりとやって来てはショーゴーがその時使ってないトレーニング施設でトレーニングし、自作のイナリズシベントーを食べて帰って行く。
一度だけソニックブームに彼女のトレーニングを見学させられた事がある。
自分が苦戦したトレーニングをハイペースでこなす姿に驚いていると「俺様を殺したけりゃ最低限これくらいはやってみせろ」と煽られた。
クチュリエール自身は昔のサンシタめいた口調だが人当たりが良い。数日前、一つだけ貰ったイナリズシはとても美味しかった。
彼女作のイナリズシベントーを食べるソニックブームが「良いだろ?俺様のスシだ。お前にはやらん」と見せびらかしながら食べるのも納得の味だった。
「ドーモ、ショーゴー=サン。どうやらギリギリ仕上がったな、エエッ?」
「ドーモ、ショーゴー=サン。プログラム達成おめでとうでヤンス!」
思考を断ち切ったのはヨタモノめいたドスを効かせた声と可愛らしい少女の声だ。ソニックブームだ。クチュリエールを伴い、自動フスマを開いて入室した彼は金糸入りのニンジャ装束に身を包み、手にマキモノを携えている。
クチュリエールはニンジャ装束に身を包み、手にフロシキ包みのベントー箱を持っていた。
「今日も役立たずのままだったら殺してたぜ。
クチュリエールの差し入れが無駄になる所だった」
「グッ、ドーモ」
ショーゴーは渋々オジギした。舌打ちはギリギリ我慢出来た。恋愛感情は無いが彼女の前でダサい姿は見せたくない。
あの地獄のトレーニングを余裕でこなす彼女を前に、出来もしない事を宣うのはとても恥ずかしいのだ。
ソニックブームがマキモノを開いて見せる。そこにはミンチョ体で「スーサイド」というカタカナが書かれていた。
「これがお前の名前だ。俺様がゴッドファーザーだ。ありがたく思えよ」
「アッシも上半身裸になるから〝ネイキッド〟って名前を挙げたんだけど、『露出狂めいた名前は駄目だろ』ってダメ出しされちゃったでヤンス」
ショーゴーのニンジャソウルは何故かニンジャ装束を受け付けない。着ると身体が装束を崩壊させ、エネルギー光に還元して吸収してしまうのだ。
クチュリエールはその事実からショーゴーのニンジャネームを考えたのだ。
ショーゴーは初めてソニックブームに感謝した。そんな露出狂めいた名前は嫌だ。
「スーサイドがいい」
ショーゴーの回答にソニックブームは「そうだろそうだろ、俺様に感謝しろよ?」と笑った。
「それじゃとっとと行くぜ、スーサイド=サン。初ミッションだ」
ソニックブームがシャープかつ威圧的なメンポを装着した。
一方、スーサイドは上半身が裸、下はバッファロー革のズボンにエンジニアブーツだ。
ソニックブームはスーサイドの肩をどやし、懐からポラロイド写真を取り出して見せた。
被写体を目にしたスーサイドの背筋をアドレナリンが駆けた。
「ターゲットはこのニンジャ、こいつをスカウトするんだ。お前もよくよくご存知じゃねえのか?エエッ?」
「ニンジャだと?こいつが?」
「お前の情けない自殺騒ぎをシンジケートは調べた。わざわざキョート独立国の資料まで引っ張り出してよ」
ソニックブームは冷酷に続けた。
「何の因果か、二人して同時にニンジャに取り憑かれた挙句、国境を越え、ネオサイタマの同じハイスクールに転校とはなぁ?
こいつもお前同様やらかしたが、お前と違って上手く切り抜けた。アシはついちまったがな」
「今のネオサイタマはニンジャにとっていつもより危険でヤンス。だからスカウトだけど、保護でもあるでヤンス」
「保護?」
クチュリエールの言葉にスーサイドは訝しんだ。
「ニンジャスレイヤー。マルノウチ・スゴイタカイビルが爆発した日から、ニンジャを襲うニンジャのツジギリストが出るでヤンス」
━━━
「ドーモ、ヤモト・コキ=サン。俺様はソウカイ・シックスゲイツのニンジャ。ソニックブームです。このカワイコチャンがクチュリエール=サン。そっちのアフロが舎弟のスーサイド=サンだ。ヨロシクなぁ!」
「……ドーモ、ヤモトです」
オリガミ部の四人と行った「タラバー歌カニ」でのカラオケを終えた帰り道、ヤモト・コキは三人のニンジャに道を塞がれた。
粗暴なニンジャが馴れ馴れしくヤモトに話かける。
「わざわざ友達を巻き込まないように待ってやったんだ、立ち話より座って話そうや。そこに屋台がある。あそこでじっくり説明してやる。奢ってやるから」
ソニックブームが指差した先にはテンプラ屋台があった。
カウンターにある4つの椅子にクチュリエール、ソニックブーム、ヤモト、スーサイドの順で座る。
「店主の兄ちゃん、エビをくれ」
「アッシもエビが良いでヤンス」
「カマボコをくれ」
「マグロをください」
「かしこまりました」
テンプラの揚がる音が響く中、スーサイドが切り出した。
「俺の時とは随分とスカウトのやり方が違うんだな」
「スーサイド、大量殺人に警官殺しまでやった奴とお友達を守る為に正当防衛した奴で対応が違うのは当たり前だろ?エエッ?」
スーサイドの嫌味をソニックブームは切り捨て、本題を切り出す。
「お迎えに来たんだよ、俺達はな。お前を一人前のニンジャにしてやる。一人前のソウカイ・ニンジャにな」
ヤモトの身体が固まる。ソニックブームはヤモトの肩を抱き、おどけた様子でそのまま続けた。
「そう怖がりなさんな?このスーサイドだってなぁ、シンジケートのおかげで初めて生きる価値が産まれたんだ。それをお前にもくれてやるってンだよ、社会に貢献!わかるか?
それにこいつはお前だけではなくお友達を守る為でもあるんだぜ」
「守る?」
ヤモトは血液が逆流するような感覚を味わった。
しかし、お友達を守る?人質を取るつもりなのか?聞き返す前にソニックブームが続けた。
「マルノウチ・スゴイタカイビルが吹き飛んでからはニンジャスレイヤーとかいうニンジャを殺して回るニンジャのツジギリストが出るようになった。
わかっているだけで片手じゃ足りない数のニンジャが殺されている。俺様の下に来れば友達を巻き込む心配が減る。
それに逃げる程度に自衛が出来るよう、インストラクションもしてやる」
「ドーゾ」
ヤモトが悩んでいると、店主から揚がったテンプラが全員の前に配られる。
この屋台では備え付けの塩かタレをかけて食べるスタイルだ。
サクサクした衣と程よい火加減がタレと合い、気付けばテンプラは串だけになっている。
見事なワザマエだ。これ程のテンプラは一流店に足を運ばなければ食べられないだろう。
ソニックブームが称賛しようと顔を上げ、店主を見ると店主の顔はメンポに覆われていた。
メンポには『忍』『殺』漢字が刻まれている!殺戮者のエントリーだ!
「イヤーッ!」
ソニックブームは肩を抱いたままのヤモトを掴み、一緒に後方へ脱出!
クチュリエールは外側へ飛び退き脱出!
スーサイドは反応が遅れて動けない!
ニンジャスレイヤーは屋台を蹴り飛ばしてアンブッシュしようとするが、クチュリエールが脱出前にニンジャ直感に従ってジツ生成したストッパーが屋台を押さえていた為に失敗!
蹴り足が勢い余って屋台を砕き、テンプラ鍋も破砕する!
「グワーッ!」
鍋内部の高温の油が足にかかって火傷する!一足遅れてスーサイドが脱出した!
「スーサイド!ヤモト=サンを連れてトコロザワピラーに逃げろ!テメエらは足手まといだ!」
「アッシらが足止めするでヤンス!」
ソニックブームからの命令を受け、スーサイドとヤモトはその場から急いで去って行った。
「ドーモ、はじめましてソニックブーム=サン、クチュリエール=サン。ニンジャスレイヤーです。」
「ドーモ、ニンジャスレイヤー=サン。ソニックブームです」
「ドーモ、ニンジャスレイヤー=サン。クチュリエールです」
アイサツが交わされ、三人はそれぞれの構えを取った。
「テメエ、どうしてここに!そして何故俺を知っている!」
「状況判断だ」
ニンジャスレイヤーは言い捨てた。
Q.ソニックブーム=サンが本編のように空っぽな人生云々言わないのはどうしてですか?
A.クチュリエールにも当てはまるので、そんな事は言えなかったのです。
**スピンスリケン**
1話等でクチュリエールが行っているチャクラムスリケンの回転投擲。
ニンジャ身体能力による高速回転を用いて遠心力を利用したチャクラムスリケン連射を全方位に行うワザ。
ヘルタツマキを小説内の描写を参考に再現しようとしたワザでもある。ヘルタツマキ程の威力や精度は無いが、チャクラムスリケンが疑似カラテミサイル化しているので投げた方向に関係無く誘導して全弾有効射として機能する。
疑似カラテミサイル化したチャクラムスリケン自体が破壊しなければ延々追尾してくる厄介な攻撃なので、これで十分な性能。
これだけである程度までのニンジャを纏めて殺せたりする。
**タタミ・スリケン**
タタミ・ケンのモーションを利用してフラフープ大のチャクラムスリケンを10枚纏めて投擲するワザ。
普通じゃないニンジャでも余裕で纏めて真っ二つにする威力がある。
タタミ・ケンの威力が乗っている上にチャクラムスリケン同様、壁、天井、床を反射したり走ったりするため非常に躱しづらく厄介。
1話のニンジャスレイヤーはナラク憑依中に何発か喰らいながらもキアイで耐えてカラテで強引に破壊したのでしょう。
**カラダチ**
インターラプター直伝、ザムラ・カラテのムテキ・アティチュード。
クチュリエールのカラテ振動波はインターラプターの吸着の反対、拒絶のカラテ振動波なのでインターラプターと同門のインターセプターと同じ拒絶タイプのカラダチになっている。