親愛なる隣人のさらに隣人 作:九曜の翁
Hey皆!マックス・ジョンソンだよ。
取り敢えずフューリーのバカは僕の店を出禁になる事が決定したところで、もう皆からの質問がなくなったからそろそろ内緒話はお開きの時間だね。
「スキャナーの反応を見る限りもうSHIELDの部隊は帰ったみたいだな」
あっ、変身解けちゃった。
「ダリオ、声が元に戻ったようだね」
「変身中は俺自身もバッドトリップしてハイになってるから喋り方とかもよく変わるんだ。
後、声が若干低くなってノイズやエコーがかかるのも特徴の1つ」
まぁそれこそ薬抜けてきた時の素の口調が『僕』なわけだし。
完全にお薬キマってる時の僕は歩くLSDみたいなもんだから多少普段と色々変わってても仕方ないところはある。
「我々もそろそろ帰還しなければならない、おそらく上層部からの突き上げもあるだろうが成果がない以上はそれも仕方のない事だろう」
「面倒くさいねぇ〜組織ってのは、今回の件は別に上からの命令ってわけじゃないだろうに」
「今頃SHIELDの上層部は、部隊を動かした理由と責任を全て私に押し付けようと躍起になっている筈だろう。組織に所属するというのはこういう事だ」
「じゃあ、そんなあんたに良いもんをやろう」
えっと確かこの辺にあったかな?
「ほい、それ俺はいらないからやるよ」
「おい、今何処から物を出した?」
虚空から物を取り出しただけでそんなに驚く事はないだろうにヒューリー。
あっ、でも普通の感性ならそれも結構なインパクトあるか?MARVEL世界だからって麻痺ってたかも。
「それで?このやたらと変な紋様がびっしり書き込まれた本はなんだ?」
「おいおい取り扱いには注意しろよ?ダークホールドの写本ほどではないとはいえそれも結構アレな部類の代物だぞ?なにせ本家ヨーロッパの魔女に関連する書物なんだから」
「カーティスさんもしやこれは…」
「どうやらコールソンはこれの事を知ってるっぽいな?なら話は早い。
こいつは『影の書』と呼ばれる書物群の1つ、その中でも特に危ない方の魔術ばっか載ってる禁書指定のやつだな。
まぁそう言っても、ダークホールドと違って一応人間が書いてる代物だから精々使ったら小さめの街が1つ吹っ飛ぶ程度の範疇に収まってる。
ぶっちゃけこの手のヤバい魔術書の中だとかなり優しい方」
ん?珍しく素直に嬉しそうな顔してるなヒューリー。
「良いのか?」
「構わねぇ持ってけ、どう足掻いてもお手軽闇堕ちセットにしかならんダークホールドと違ってそいつは手順と使い道さえ誤らなければ普通に有用だ。
まぁそのうちお前らんとこの組織に魔術やら精神関連の能力扱うやつが所属したら教本くらいにはなるだろうよ。
それにあんたがいなくなるとSHIELDの上層部連中に対する抑止力がなくなるからな。
困るんだよ、あんたが連中の首根っこ引っ掴んでいつでも引き摺りおろせるくらいの立ち位置に居て貰わないと」
「すまないダリオ、先程から度々話しているダークホールドというのはいったい何かな?」
やっば、そういやマットとフランクいたわ。
「そういえば2人にはフューリーの事を紹介していなかったな?この仏頂面の眼帯おじさんはニック・フューリー、一応公的な平和維持組織で長官やってる。
こっちはフューリーの部下のフィル・コールソン、めっちゃ良いやつだからプライベートの時に出会ったら仲良くしてやってくれ。
ダークホールドについては、あんまり詳しく教えると面倒な事に巻き込んでしまうから今は話せないかな…まぁ物凄くヤバい魔法の本だと思ってくれれば良い」
「カーティスさん、我々にも彼らの事を紹介してくれませんか?」
「あんたらどうせ2人の事もとっくの昔に知ってるだろうに、大方キャップみたいな表で派手な動きしてないからって例の計画から外してたんだろうけど。
まぁ良い…2人はデアデビルとパニッシャー、ニューヨークを裏側から守ってる影の功労者で守護者だ。
そのうちもう何人か、いや下手したら何十何百って数が増えるかもしれねぇがその辺は今関係ないし省くぞ?この2人はニューヨークの裏側に潜む犯罪者集団や裏組織を片っ端から懲らしめて回ってる」
「フューリー長官、1度報告が上がっている2人と特徴が一致します」
やっぱ知ってんじゃん。
「まぁ2人についてはそれで全部かな?あんまり細かい事まで話すとプライバシー侵害で訴えられるからやめとくぞ」
特にマットは弁護士だからそのへん超得意だろうし。
「それじゃあ俺帰るからお前らも気をつけて帰れよ?後そこの冷蔵庫の中に人数分の飲み物入れといたからそれ飲んでからでも良いし持ち帰りもOKだ!」
「までカーティス、まだ話は」
「俺の中じゃ終わってるし、あんたはその『影の書』っていう成果も手に入れた。
少なくとも手柄無しって事で突き上げ食らうことはなくなるだろう?俺がタダで物を譲る事なんてそうそうないし、それ以上を求めるなら相応の契約と対価が必要だな」
あぁまた言っちゃったよ、こういう事言うから悪魔に気に入られたりするんだろうな多分。
「じゃあなフューリー、次に会う時はあまり大量の客を連れてこない事を願うぞ」
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数日間後、クイーンズのアパートにて。
「マックスさん今日は遅いわねぇ?」
「マックスさんならお昼頃に『仕事が忙しくて長引く』って言って出ていきましたよ」
ここはマックスが住むアパート。
その中のピーター・パーカーとその叔母のメイ・パーカーが住んでいる部屋である。
「マックスさんも大変だね、ヤバい客に絡まれてないと良いんだけど」
「大丈夫だよネッド、マックスはクレーム客程度なら軽くあしらっちゃうから」
「そうだね、マックスさん前にも大量のクレーム客を片っ端から知り合いの倉庫管理人さんの所へぶち込んで従業員に変えちゃったし」
ピーターとその友人のネッド、そしてマイルズの3人はメイおばさんの作った夕食を楽しみながらマックスの帰りを待っていた。
今日はマックスから仕事中にあった面白い話を教えて貰う約束をしていたのだ。
「お〜い皆開けてくれ!ちょっと両手が塞がってるんだ!」
「マックスだ!」
ピーターが扉を開けると、其処には両手いっぱいに飲み物を抱えたマックスが立っていた。
「悪いね遅れて、今日は厄介な団体客が訪ねてきたからかなり遅くなってしまったよ」
「大丈夫だよマックス、さっきメイおばさんがマカロニ・チーズを作ってくれたから一緒に食べよう!」
「ヤケに機嫌が良いねピーター、学校で何か良い事でもあったのかい?」
「うん!実は今日学校に転校生がやって来てさ!僕たちその子と仲良くなったんだ!」
へぇ、転校生か〜。
「メリアって言うんだけどね、すっごい良い子だったよ」
その名前を聞いた瞬間、僕は全身から力が抜けた。
僕の手の中から床に落ちた飲み物の転がる音が、部屋の中でヤケに長く響いているように感じる。
「マックス大丈夫!?凄く顔色が悪いみたいだけど」
「大丈夫だよピーター、それよりその話を詳しく聞かせて欲しいな〜」
過去が僕を殺しに来たと思った。
だってその名前は、かつて僕にとってこの世の何者にも変え難いほど大切に想っていた妹の名前だったのだから。
【登場人物紹介】
『ニック・フューリー』
・実は内心「このまま帰ったら上層部から責任押し付けられて辞任を迫られそうだがどうしたものか」とめちゃくちゃ焦ってた。
・マックスから『ダークホールドの写本』を回収するというのは、あくまでもヒューリーの判断かつSHIELDの公的な任務ではないのでSHIELD上層部が寄越した部隊の全滅はフューリーの責任ではないのだが、ぶっちゃけ腐りきってるSHIELD上層部がそんな理屈を聞いてくれるわけがないのである。
・この後マックスから受け取った『影の書』を美味いことだしにしてSHIELD上層部を丸め込んだが、多分また杜撰な管理して盗まれる可能性あり。
『フィル・コールソン』
・マックスから良いやつとお墨付きを貰った男、この後フューリーと一緒にSHIELD上層部から死ぬ程詰められるがその瞬間幹部全員が幻覚症状を訴える謎のアクシデントが起こった為、コールソンは事なきを得た。
『フランク・キャッスル/パニッシャー』
・今回ずっと宇宙猫状態、ダークホールドって何?
『マット・マードック』
・こちらも宇宙猫状態、例の計画ってダークホールドとは何なのだろうか?
『ピーター・パーカー』
・皆さんお馴染みスパイダーマン(この世界ではまだスパイダーマンになっていない)
・今回はアパートにネッドとマイルズを呼んで一緒に夜ご飯を食べてた。
実はマイルズとは家族ぐるみで仲が良いのでよくお互いの部屋でご飯食べてる。
・どうやら学校に新しくやって来た転校生と仲良くなったようだが?
『マイルズ・モラレス』
・皆さんお馴染みスパイダーバースの主人公、ピーター&ネッドと一緒にマックスを待っていたが、帰ってきたマックスがピーターから転校生の話を聞いた瞬間凍りついたような顔をしてふらついたので何か事情がある事を察している。
『ネッド・リーズ』
・皆お馴染みピーターの友人の1人、メイおばさんの作ったマカロニ・チーズを食べながらマックスを待ってたら突然倒れそうになっているところを見て心配になった。
そういえばあの転校生のマックスさんにちょっと似てたな。
『マックス・ジョンソン』
・何か『ダークホールドの写本』以外にも色々ヤバい物を持ってそうな事が判明した男。
・変身中は常にバッドトリップしている状態なので口調が変わるらしい。
・最後の最後でとんでもない爆弾をぶち込まれた
主人公マックス・ジョンソンの変身後の姿『オールド・メア』のイメージイラストって必要でしょうか?
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