親愛なる隣人のさらに隣人 作:九曜の翁
Hey皆!マックス・ジョンソンだよ!
今僕は注文されてた品々を各依頼人に届けて回っているんだ。
さてさてまずはアーロンさんの所へ交換用パーツセットを届けようか。
この時間なら多分大通りのビルで清掃作業中かな?取り敢えず行ってみるか。
「アーロンさんいますか!工具の交換用パーツを届けに来ましたよ!」
「よぉマックス!随分と早めに来てくれてくれたんだな!」
声のする方を見ると、マイルズの叔父アーロンがビルの壁に張り付いて清掃作業をしていた。
元々アーロンは勤め先に新しいハイテク掃除用具の開発許可を打診してたんだけど、それが受け入れられないどころか余計な事を言うなと首にされちゃたらしいんだよね。
流石はMCUのニューヨーク、民度が数日間放置した台所の三角コーナーくらいろくでもないね。
「品物の確認お願い出来ます?」
「おう!すぐに降りて品質チェックするから少し待っててくれ」
ズドンと凄い音をたてながらアーロンは僕の目の前に着地した。
スーパーヒーロー着地をやるなら事前に言って欲しい、めっちゃ砂埃が舞って煙たい。
「こりゃ良いな!前のパーツより精密性が段違いじゃないか!」
「どういたしましてアーロンさん、パーツは規格統一しつつ日々アップデートしてるんで今後もご期待ください」
「まさか俺の設計思想がこんな風になるなんてな、世の中わかんないもんだな!」
そう、今回交換用パーツを用意したハイテク掃除用具は元々設計自体はアーロンさんが一から作り上げたもので、僕はそれを形にしただけ。
そして交換用パーツをより良いものにアップデートし続けている理由は、いずれもしもアヴェンジャーズ案件が起こった時にアーロンさんが自衛手段を確保出来るようにする為だ。
このハイテク掃除用具たちには、コマンド1つで戦闘モードに切り替わるキルモードが搭載されている。
例えば、清掃作業中にチタウリやクリー人といったクソみたいなエイリアン連中が攻め入って来た時、非武装状態で襲われたら武器を持っていない清掃員じゃひとたまりもない。
僕としては仲良くなった子の叔父さんだから出来る限りの事はしてあげたい、そこで前世の記憶を活かし掃除用具内にハイテク化したナノプロウラースーツとキルモードに切り替わった瞬間自動的に腕の洗剤噴射機を瞬時にガス噴射機と圧縮空気ランチャーへ交換する機能も付けた。
これらの機能はアーロンさんが戦闘に巻き込まれた場合全自動で発動する事になっている。
「それじゃアーロンさんへの荷物は届け終わったんで次の届け先に行きますね」
「じゃあなマックス!次もまたよろしく頼むぞ!」
「了解!次もガンガン改良してくんで楽しみにしててください!」
そんじゃ次は...気が重いなぁ、なんだってパニッシャーへ武器弾薬の提供なんかしてるんだ僕は?正直さっさと断ってアパートでゴロゴロしたい気分だけど。
はぁ、受けちゃった以上は仕方ないからさっさと終わらせよう。
・1時間後 ニューヨーク某所
「やぁフランク、ちゃんと君からの注文通り『補給物資パックType-A×1』『弾薬パックBセット×1』『匿名通信機器×1』全部合わせて大体一週間分の物資を持ってきたよ」
「悪いなダニエル」
ダニエルってのは目の前の怖いおじさん、パニッシャーことフランク・キャッスルと取引する時専用の偽名だ。
本名で取引なんかしたらもしもの時に困るからね!
「悪いと思うなら毎回派手な拠点攻めするのやめてくれないかな?あれやられる度うちの武器弾薬パックが使われてるんじゃないかって君の知り合いのめちゃくちゃ怖い弁護士さんからガン詰めされてるんだよ?」
「それは無理だな、俺は最後までやり遂げなければならない」
この目の前にいる物騒な男はパニッシャー、本名はフランク・キャッスルで今ニューヨーク中を騒がせてる悪人専門の処刑人。
ぶっちゃけると、このめちゃくちゃ怖いおじさんに関わる羽目になったのは僕が彼の標的と偶然会ってた事が切っ掛けだ。
その標的とやらの仲間だと勘違いされた僕は、このおじさんに死ぬ程追いかけ回されて挙げ句しこたまぶん殴られた後無関係だとわかった瞬間解放された。
でもまあ関わり持っちゃった以上どうしようかなって迷ってたパニッシャーに僕が取引を持ちかけたってわけ。
その結果、パニッシャーは僕の店の常連になってしまい今ではうちの武器売上の半分くらいはこの怖いおじさんが占めてる。
「ところでダニエル、最近妙な噂が流れている」
「何?」
「真っ黒いトレンチコートを着た化物がチンピラどもを追い回してたって話が出回ってる、なんてもチンピラどもは老人相手に強盗を働こうとしてたらしいんだが、それをその真っ黒い化物が止めたって話だ」
えぇ?何それ怖い、ただでさえスパイダーマン関連やら目の前のあんたやらで色々とややこしいのに勘弁してよ。
「噂は知らないけど、取り敢えず警戒だけは強めておくよ」
「その方が良い、最近は色々と物騒だ」
それをあんたが言わないで欲しい、あんたこそ物騒の権化でしょうに。
「それじゃまた」
「ああ、気をつけて帰れよ」
ああ良かった良かった、今回も無事に仕事を終えられて本当に良かった。
今回みたいにうまく行く事は稀で、大抵は変な所で妨害が入る。
今日は偶々運が良かっただけ、そう意識しておく事で不足の事態に備えられる。
さてと、それじゃ今日も趣味の見回りでもしましょうかね。
【登場人物紹介】
『フランク・キャッスル/パニッシャー(見た目はジョン・バーンサル版)』
・簡単に説明すると悪人限定でぶっ○す処刑人、とにかく悪人をぶっ○しまくるので、最新作のドラマがMARVELのドラマ作品初のR18+になるという快挙を成し遂げた(これは快挙なのだろうか?)
・ドラマのPVでもずっと叫んでるのでめっちゃ怖い、いまいち口調を掴めずにいるのが悩み所(ドラマ版デアデビルは未視聴)