親愛なる隣人のさらに隣人 作:九曜の翁
Hey皆!皆さんご存知マックス・ジョンソンだよ!
さて、今僕は一仕事終えて近くのカフェでコーヒーの一杯でも飲もうと張り切ってたんだけど、残念な事にそれはおじゃんになっちゃったんだけどね。
かわりに今僕の目の前にはすんご〜く怖い顔した弁護士さんが今にもポンペイみたいに噴火しそうな顔して無言で座ってるんだ。
「ダリオ、君が仕事柄様々な人と関わるのはわかっている...ただ仕事相手は選んだ方が良い」
この人はマット・マードック、またの名をデアデビル。
小さい頃に事故で放射性廃棄物を浴びて目がダメになったのと引き換えにそれ以外の感覚がそれはもう凄まじく強化された超敏腕弁護士さんだよ。
昼間は腕の良い弁護士さんなんだけど夜になるとすっごく怖い真紅のヒーローに変身!犯罪者を死なない程度にボコってボッシュートする怖い人に早変わり!
あっ、ちなみにダリオっていうのはこれも偽名ね?フルネームはダリオ・マートンって事になってるよ、喋り方もそれに合わせて変えてるんだ!
「フランクの事なら本人に言ってくれ、俺は客に頼まれたものを金貰って運んでるだけなんだから」
「彼だけじゃない、君は法に触れるすれすれの所で商売をしているから危険な人物に近づき易いだろう?おかげで最近夜のニューヨークは君の話で持ち切りだ。
そのせいかな、どうやらとある裏社会の大物が君に目をつけているようだ」
「あぁ...もしかしてそいつキングピンって名前だったりしない?」
キングピン、本名ウィルソン・グラント・フィスク。
ニューヨークの暗黒街を取り仕切る最強最悪の犯罪王でスパイダーマン及びデアデビルに登場するヴィラン。
特に超能力とかない一般人の筈なんだけど、素手でコンクリートを砕いたりするイカれたフィジカルを持つマジでヤバいやつだ。
後まさかの妻子持ち。
「ダリオ、やつは君が思っている以上に危険な人物なんだ...暫くの間ほとぼりが冷めるまで大人しくしておいた方が良い」
「いや、多分大丈夫だと思うぞ?」
「何故そう言い切れるんだい?」
「昔デリバリーサービスでやつにピザを届けた事があってな、冷めないように丁寧に届けたら何故か気に入られた。
ピザを取りに出てきたのはやつの秘書だったが、その時に『お前は気に入ったから部下にはお前を殺さないように言っておく』って言われたからな。
奴は悪人だが、悪人には悪人なりのポリシーがある...約束は破らないんだよあいつら、悪魔とおんなじで自分からした約束を破る事なんて殆どない。
だって、そんな事したら自分の面子が潰れるからな」
やっば!マットさんお顔が超怖い!
「ダリオ、まさか君は」
「マット、俺は奴相手に非合法物資の宅配とかやってないから安心しろ、流石にそういう事はやんねぇよ俺」
「それなら良い」
危ない危ない、この人怒らせると鬼みたいに怖い顔で延々と追っかけて来るんだもん。
前にフランクへ武器弾薬パックを届けてる所を見られてお友達と一緒にしこたま殴って来たから死ぬかと思った。
「さて、そろそろ帰って良いか?仕事終わりのコーヒータイムは台無しになったが、仕事帰りのおやつタイムまで邪魔したりはしないよな?」
「ダリオ、今度また事務所に来ると良い...フォギーが会いたがってたよ」
「それ依頼人の対応手伝って欲しいだけなんじゃないか?」
「ところでダリオ」
あっ、無視したな?そういうの駄目だと思いまーす!
「そういえば最近ご実家実家には帰っているのかな?」
「...その話は無しだ」
「気まずいのはわかるが家族には会っておいた方が良い、会えなくなってから後悔しても遅いんだ」
「それはわかってる、わかってるんだが...実家に顔を出すと妹に鉢合わせる可能性が物凄〜く高い、後はわかるな?」
マットを含め何人かの知り合いには教えているけど、僕は色々あって実家を出てニューヨークで暮らしている。
じゃあその色々ってのは何だって話になるとこれもまたややこしい。
「まだ妹さんとは仲直りしていないのか?」
「あいつの方が俺を殺したいほど嫌ってるからな、親父が家業と家に伝わってる妙な薬の製法を乗り気じゃなかった俺に継がせるなんて言ったもんだからブチ切れたんだ。
妹は家に誇りを持ってて家業と製法も自分が継ぐもんだと思ってたからな、俺もそう思ってたしその方が良いとも思ってたのに親父と来たら『そういうやつにこそ継がせる意味がある』なんて言いやがった」
そう、僕の実家はちょっと不思議な家業と変な薬の製法を代々引き継いでる家系で、妹は家族の中でもその両方を継げる素質を併せ持っていたから父さん以外の家族の中では妹が家業を継ぐのがほぼ確定してたんだ。
だけど、父さんは何を思ったが一番素質がないうえにそもそも家業への興味が微塵もない僕に継がせる事を選んだ。
選んでしまった。
それ以来妹との仲は険悪になるし、他の家族とも気まずくなるしで最悪だったから僕は実家を出た。
そしたら今度は『あんたが父さんから全部継いだのになんで逃げ出してんのよ!』ってキレた妹がライフル片手に追いかけ回して来たんだ。
あのすいません、家出る前に親父から継いだ家業の知識とかお薬の製法とか全部部屋に置いてきたのに銃持って殺しに来るの辞めてもらって良い?
「そういえば君のご実家はとても歴史のある町だったね、君の家の家業もそういう町の固有文化なのかな?」
「ただのボロくて古いド田舎だよ、元はサン・ヴェンガンザって名前の古い町から移り住んだ連中が作ったんだ。
町の名前はサン・ザラゾス、なんでも自分たちを救ってくれた救世主の名前から取ったらしいぜ」
【人物紹介】
『マット・マードック/デアデビル(見た目はチャーリー・コックス版)』
・昼は弁護士、夜は真紅のスーツを来たヒーローという2つの姿を持つめちゃくちゃかっこいい男、パニッシャーとは方針の違いでよく揉めるけどこの2人が組むとなんだかんだめちゃくちゃ強い。
・この人は作者のポリシー的にエミュが難しいので物凄く書くのが難しいけど何事も挑戦という精神で頑張ろうと思う(作者のポリシーはどっちかっていうとパニッシャーとかゴーストライダー寄り)
『ダリオ・マートン(マックス・ジョンソン)』
・1話から示唆されていた『色々あって実家から出てきた』理由が明らかに、めちゃくちゃ怖い妹がいるらしい。
・実家は古い町『サン・ヴェンガンザ』の生き残りが移り住んで作った歴史ある悪く言えば古くてボロい町『サン・ザラゾス』主人公の実家はこの町の一番でかい家でまとめ役みたいなもの。