今回から、あの三人組が登場!
教室に足を踏み入れると、予想通りざわめきが聞こえてきた。そりゃ、男子が一人だけ女子校に入ってきたらこうなるよなぁ…
「はいはい、みんな静かに!始業式でもあった通り、共学のテスト生として編入した、柏崎蓮斗君だ。」
「今年から編入させていただきました、柏崎蓮斗です。これからよろしくお願いします。」
「はいはいはい!」
えっ、どうした…
いきなり、後ろの方の席の子が手を挙げて立ち上がった。
その子は、いかにも元気ハツラツといった、印象で、茶色の髪を横上にまとめてあった。
「高坂、質問は後にしろ〜」
先生がそういうと教室中に笑いが起こった。
高坂と言われたその子は、少し不満そうに席に座った。
多分、素直な子なのだろう。
『キーンコーンカンコーン』
教室中にチャイムの音が響く。
「あ、私は職員室に戻らないといけないから、みんな仲良くしろよ〜、柏崎の席は高坂の後ろな〜」
え、チョットマッテ、置イテカナイデクダサイ。
『ガラガラガラ』
無情にも、先生は素早く立ち去ってしまい、俺は一人取り残されてしまった。
俺がその場で固まっていると、さっきの子に声をかけられた。
「ねえねえ、誕生日いつ?」
「はい?」
いきなりだったため、少し戸惑い、気の抜けた返事を返してしまった。
「だから、誕生日だよ〜」
少し頬を膨らませ、再度問いかけられる。
…少しドキッとしてしまった…
「2月12日だ」
「へ〜、そうなんだ、好きな食べ物は?」
「野菜類だ」
「勉強教えてくれる?」
グイグイ質問がくるなぁ、ん?周囲に人が増えてきてるぞ?
だが、そう気付いたころはもう遅かった…
「つ、疲れた…」
あの後、俺への質問タイムが始まり、さっきの茶髪の子を始め、質問がグイグイ来て、対応に困った。
休み時間が終わった後の、HRの時間も先生が質問タイムをOKし、続行された。
そして今、全ての授業が終わり、下校時間となっていた。
「さあ、穂乃果、帰りましょう。」
「穂乃果ちゃん、帰ろう」
凛とした声と、甲高い声の行き先は、俺ではなく、俺の席の前に座っている。高坂という子へだった。
「うん!あ、蓮斗君も一緒に帰ろうよ!」
突然、後ろを振り返り、俺に声をかけてきた。
この子にはさっきから、不意を突かれることが多い。
「え?、別にそっちが大丈夫ならいいけど…」
「いいよね⁉︎、海未ちゃん、ことりちゃん!」
目をキラキラさせ、さっきの二人に問いかける。
1人は、大和撫子という言葉がぴったりな風貌で青い髪をなびかせていた。日本美人とはこのことだろう。
もう一人は、穏やかでフワフワとした雰囲気を放っていて、グレーの髪を特徴的な縛り方をしていて、トサカのようになっていた。
「私は大丈夫ですよ」
「私も大丈夫だよ」
まさかふたりとも了承してくれるとは、しかも、嫌そうな素振りも見せずに。
というか、俺、すっかり馴染んでしまっているが大丈夫なのだろうか?
「よし、それじゃあ、早く帰ろうよ!!」
そう言い、いきなり俺の腕を引っ張り、走り出した。
お、おい、いきなり引っ張るなよ〜〜
心の中で悲鳴をあげるが、そんなことは、気付くはずもなく、高坂は走り続けていた…
「待って下さい、穂乃果!」
「待って!穂乃果ちゃん!」
他の二人は必死に追いかけてきているが、高坂はそれを知ってか知らずか、もっと距離を離していく。
俺はというと、引きずられすぎて足の感覚が消えかけている…
下駄箱辺りで、やっと高坂が立ち止まった…
「あれ?二人ともどうしたの?」
酷い天然ぶりだ。
「はあはあ、穂乃果が…いきなり…走り出したのではないですか!」
「あ、そうだったね!」
それで片付けるなよ…
それにしても、毎回二人は高坂に振り回されているのだろうな…すごいな…
「穂乃果が振り回してしまい、すいません。」
青髪の子に謝られる。なんと礼儀正しい子なのだろうか。
ちなみに俺は、立つのがやっとで、足が多少ガクガク震えている。
「いや、別に大丈夫だ。」
「そうですか…もう、穂乃果ったら…」
「だって、蓮斗君と早く帰りたかったんだもん…」
そんなに楽しみにしてくれてたのだろうか?
駄目だ、嬉しがってる自分がいる…
そうやって過剰反応している自分、気持ち悪い。
「まあまあ、海未ちゃん、穂乃果ちゃんもわざとやったわけじゃないんだし…ね?」
「…ことりがそういうなら分かりました。穂乃果、これからは気を付けて下さいね!」
「うん!蓮斗君、帰ろう!」
彼女の声を聞いてハッとする。
「あ、うん、そうだな」
拍子抜けな返事を返す。現実には戻ることはできても、頭の中では一秒たりとも忘れない、いや、忘れられない記憶が未だに俺を縛り付ける。例え、どんなに幸福な現実だろうと…
次回から、アニメの本編が始まるような形となります!
また、感想であった、恋愛要素については多少入れていくつもりです。