兄妹の紡ぎ出す物語   作:雨宮陽花

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ある程度リアルが混ざってます。


第2話

俺たちは昼食を終えてレストランから出る。

少しばかり早くなってしまったが、遅い昼食よりかはだいぶマシだろう。

連(あとは家に帰ってしまうだけか…)

そう思い、隣に歩く紅羽を見る。男女、なだけあって身長差がある。

たまに恋人だと勘違いされることがあって困ることもある。

紅「…勘違いされやすいことでも気にしてるの?もう慣れたことじゃない」

図星だ。だから思わず…

連「うっ…。い、いくら慣れたことだからと言ってだな?」

と、言葉を半ば濁らすように言う。

ついでに少しばかり苦笑を浮かべる。

まぁ、確かに仕方ない。女子同士、男子同士ならある程度は似るだろうが―――俺たちは男女だ。

同性同士と違って似る場所が少ない。だから勘違いするのも無理はないのだろうが…。

そろそろ慣れなくてはいけないのだろうが。しかし、あまり慣れたくない。

兄妹って理由ではない。間違いなく。

紅「まぁ、そうだね。でも私たちの関係なんだから大丈夫なんだって。それに説明したら大抵の人は信じてくれるから、ね?」

丸め込まれている気もしないまでもないが、事実だ。

だから俺はうなづく。

連「…そうだな。んでもそろそろ紅羽も異性だって認識してくれないかなぁ」

半ば呆れ顔になって前を向く。

すると紅羽はクスクスと笑い出す。

紅「そりゃ異性だって分かってるよ。兄妹って言うぐらいなんだからさ。だから兄として、ね♪」

連(こいつ…からかうのが好きなのか?)

そう思いながら家に入る。

 

…誰に向かって言ってるのか知らないが、自己紹介をしよう。

俺は水無月連(みなづきれん)。一応15歳だ。

身長はその年齢の男として高い方。数字は知らない。

髪色は黒、男としては珍しく手入れはしてる方。短いおかげでそんなに苦労はしないが。

目も黒だ。形は至って普通…だと思う。鏡を見てもいまいち分からない。

それでさっきから紅羽、と呼んでいる俺より小さい女子は水無月紅羽(くれは)だ。

所謂俺の妹で、確か14歳だったと思う。

こいつは髪の毛が白い。銀髪と言ってやればいいのか白髪と言ってやればいいのか凄く悩む。

白い髪は長く、いつも自分で軽く結んでいる。どっかでそれをツーサイドアップ、だと聞いた。

因みに紅羽って奴、目が赤い。綺麗なんだが…名前の由来はここからなのか?といつも悩んでしまう。

しかし、聞いたことはない。なにせ名前があるだけマシだからだ。

 

そんなこんなで俺たちは買ったものを2人で手分けして片付けた。

一緒にしただけあって手早く片付け終わる。

連「今日買った分はこれぐらいか…」

ふぅ、とリビングにある身近な椅子に腰掛けてそうつぶやく。

大体1~2日分ぐらい買う。賞味期限や消費期限によっては3日分買う。

紅「本当男なのに家庭的だよね。もう主夫になれるんじゃない?」

悪戯げに笑いながら俺の前に立つ紅羽。

苦笑してから俺は思ったことを言う。

連「お前こそすぐにでも主婦になれるんじゃないか?」

お互い、料理を作っているのだから無理はないが。

因みに裁縫などは紅羽が上だ。洗濯は…同じくらいか。

紅「んじゃ、お互いどっかの専業しゅふにならない?」

ニコニコ、と笑いながらちょうど俺と対面する場所にある椅子に座り、そう言う。

相変わらずだな、そう思った俺は困ったように笑いかけて言う。

連「それは相手見つけてから言わないか?」

俺は彼女なし、紅羽も彼氏なし。片思いすらしてはいない。

…そのあとは30分辺り、沈黙が続いた。

 

13時半過ぎ。俺はなんとなくおやつを作っていた。

生卵、牛乳、生地の元になる粉…を泡だて器である程度混ぜる。

それをクッキングペーパーの上に形を整えつつのせる。

のせたあとは温めておいたオーブン機能付きの電子レンジの中にいれる。

それで数分焼く。

焼き終えると良い匂いがしてきて…。

紅羽がきていることに気がついたのはクッキーを取り出して皿にのせ終えた時だった。

連「食べたいのか?紅羽」

さりげなく一瞥してから、クスッと笑う。

チラッと見た程度ではいまいち分からない…。

紅「そりゃあ…少しはね。あ、でもちゃんと練習してるんだよね?」

男でも料理は出来た方がいい、とでも言いたいのだろうか。

連「それに関しては食べたら分かるよ。ま、味は保障するから」

あえて練習している、とは言わない。

言ったところで食べてみないと分からないからだ。

その考えを汲み取ったのかそれとも察したのか…

紅「ん、そうなの。分かった。…そうじゃなかったら本屋でレシピ本買ってくるからね」

半眼で俺を見ながらそう言ってくる。

優しいんだか、冷たいんだかよく分からない奴だ。

クッキーをのせた皿をリビングにあるテーブルに置く。

それからテーブルをはさんで対面に座るように椅子に腰をおろす。

紅「……」

連「……」

お互い無言で俺の作ったクッキーを食べる。

連(俺からしたら…こんな感じか?)

材料は間違っていない。

だから問題は無い上、味も普通だと思う。

一枚を食べてから紅羽を見つめる。

どうやら表情がそんなに悪くないから味は平気なのだろう。

紅「へぇ…多少は上手くなったんだ」

口元を緩めてそう言ってくる。

連「おっ?そうか?そりゃしてよかった。んじゃあ、材料の配分はあれぐらいか…」

さっきの量を思い返しながら。

その後は俺たちにとってごく普通の一日が過ぎた。

寝る前、明日は琴音が来るかもしれないな、と紅羽に伝えて寝た。




バトルは…考えてます。
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