「では、改めて自己紹介を。まずは柚葉から。」
ライオネル氏に促されて対面のソファに座った柚葉とアリス。二人して顔が赤く、モジモジしているのを見ているとなんだかA〇の導入を見ている気分だ…。
「ゆ、柚葉・タイムフィールド…です。セレスティア女学院に通っています…。身長は162「ちょっと柚葉?それはブーツ込みの身長でしょ?」…149cmでーす。趣味は横にいるアリスを揶揄う事とオカルト研究です。」
「ア、アリス・タイムフィールドです。柚葉と同じセレスティア女学院の学生なのだわ。身長は163「アリスぅ〜?耳は身長に入れないんじゃなかったの?」コホンッ…152cm。趣味は…そうね、サーフィンとかクラシック音楽の鑑賞とかなのだわ。」
お互いに軽口を言い合ったおかげか、緊張も解れてきたみたいだ。
「ノワールだ。ホロウレイダーをやっている。身長は181cm。趣味は鍛錬、武具の手入れ、最近は映画鑑賞かな。」
「さて、お互いの自己紹介も終わった事だし、積もる話もあるだろうから、お節介焼きはここで退散するとしよう。後は若者たちでゆっくりしていってくれ。」
「それでは失礼致します。」
そう言ってライオネル氏とアーノルドさんが退室していった。改めてソファに座っている二人を見つめる。最後に見た時は10歳くらいの時か…。
「…二人とも大きくなったな。まさかあんな形で再会するとは思わなかったよ。」
「本当にびっくりしたんだよ?何だったのあれ?」
「俺個人を狙ってきたホロウレイダーだな。昔にちょっとした因縁があってね。巻き込んでしまってすまない。」
「あ、謝らなくて良いのだわ。…でもどうして正体を隠していたのかしら?」
「ねー。私達の事は気付いていたんでしょ?」
アリスの疑問に柚葉が膨れっ面で同意してくる。まぁ、あの時にもちらっと言ったんだが、あの状況じゃ聞こえてなくても仕方ないか。
「あぁ、気付いていたよ。ただ、ライオネルさんが俺のことを伏せていたなら何かしらの理由があると思ってな。あの後ライオネルさんに連絡して正体を明かしていいか相談しようと思っていたんだ。」
「「へぇ〜。」」
柚葉はテーブルに置かれた紅茶を一口飲むと意を決したかのようにこちらを見つめてきた。
「パパから聞いたんだけど…側溝下で気を失っていた私を見つけたのってノワールさんなの?」
「そうだぞ。…実はアリスのヘアピンを落としたのは俺だ。」
「えぇっ!?貴方の仕業だったんですの!?」
「ごめんな?俺一人で研究室に戻っても門前払いされる可能性が高いから、ライオネルさんにも来てもらう必要があったんだ。その口実に使わせて貰った。珍しいヘアピンだったからきっと柚葉が拾うだろうと思ってね。」
二人とも初めて知る事実に驚愕しているな。
「でも、柚葉が拾った後に移動していたらどうするつもりだったの?」
「実はヘアピンに簡易的なマーカーを付与していてな、それを追跡するつもりだったんだ。戻ってみれば発見した場所から動いていないから、間に合わなかったのかと肝を冷やしたね。」
それから三人で研究室での出来事、タイムフィールド家の養子なった時の事、セレスティア女学院での生活、衛非地区での「怪啖屋」としての活動など、いろんなことを話した。
「…柚葉が元気に過ごしている様子が知れて良かったよ。あの時助けられて本当に良かった。」
「ノワールさん…。どうして、柚葉を助けてくれたの?」
「人の命を助けるのに理由なんていらないだろ?」
「でもホロウレイダーなら人体実験の被験者なんて厄ネタ、普通はスルーするでしょ?」
「そうよね…。ホロウレイダーなのにそこまでする理由が不明だわ。」
そんなに気になるもんかね?自分が助かった理由ってのは。
「うーん、これは内緒にしておいて欲しいんだが…実は元治安官なんだ。幾つもの人体実験の現場を見てきたし、助けられなかった命もあった…。傲慢な人の都合で歪められていい命は無い。だから俺の手が届く範囲では決して見捨てない。助けないなんて選択肢は最初から無い訳だ。」
「「……………。」」
なんか二人から無言で見つめられてる…。そんな変な事言ったかなぁ?
「ん?二人ともソファを立ってどうした?…なんで横に座るんだ?おーい?」
二人が無言で俺の左右に座ってきた。右にアリス、左に柚葉、二人とも何やら匂いを嗅いでいるのか…?
「スンスン…へぇ〜ノワールさんって香水付けるんだぁ?良い匂い…なんか大人の男性って感じがして好きかも♡」
「クンクン……クンクンクン………♡…はッ!?私ったらはしたないのだわ…でも良い匂い…♡」
二人して首筋に顔を近づけて匂いを嗅ぐもんだから、胸が両肩に当たってるぅ…。アリスは服の上から分かるほど発育が良く、柔らかさがダイレクトに伝わってくる。柚葉はアリス程ではないにせよ、しっかりと胸は有るようで瑞々しい弾力を伝えてくる。
やばっ、二人ともそれぞれ腕を抱き抱えるように密着してきた…!これにより両手がそれぞれアリスと柚葉の太腿に挟まれた…!二人とも短めのスカートなので、必然的に太腿の素肌と手が密着することに…!
「お、おい柚葉?そんなに手を下腹部に押し付けるのはどうかと思うぞ…!?」
「だって、ノワールさんの義手がおっきいから、自然と当たっちゃうんだよ…?仕方ないよね…♡」
「あ、アリス、柚葉を止めてくれないか…アリス?」
アリスの方を見ると頬が紅潮している。しかも首筋に鼻を当てて深呼吸を繰り返している。右手を挟んだ太腿はピッチリと閉じていて、簡単には抜けそうにない。しかもこの感触…下着当たってません???
「クンクンクン…♡」
駄目だ聞いてねぇ!かくなる上は…!
「ライオネルさーん!!アーノルドさーん!!ちょっと助けてほしいんですがぁ!?」
めっちゃ声を張り上げて叫ぶと、遠くからライオネル氏の声が聞こえてきた。
「アーノルドは暫く庭木の剪定に忙しいそうだ!私はこれからサーフィンの稽古があるのでね!娘達とゆっくりしていってくれ!」
畜生め!そんな事だろうと思ったよ!!