ゆずゆずゆゆ式   作:ツナマヨ

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アニメのゆゆ式はシーンが飛び飛びなので繋ぐのが難しいんですよねぇ
もとが四コママンガなので仕方ないっちゃ仕方ないんですが……。
そのためキリのいいところで終わらないといけないので、どうしても短くなるような時もあるとは思いますが、よろしくお願いします。




「放課後っ!校舎をうろついてみようぜぃ!!」

 

 入学初日のガイダンスとクラスメイトとの顔合わせ、短いホームルームも終わり、教室には談笑している一部の人を除き、大多数の人がカバンを持って教室から出て行った。

 そんな中、俺達はいつもの四人で集まって談笑していたのだが、突然ゆずが立ち上がり、謎のポーズをとりながら大きな声をあげた。

 

「ゆずちゃん、もう放課後だよー」

 

 ……なぜそこを指摘したのだろうか?

 他にもツッコムところがあるだろうに。例えば軽く膝を曲げて、両腕を斜めに伸ばしている謎のポーズとか……。

 相変わらず、縁の感性は俺たちと一歩ほどズレている。

 

「はっ!そうだった!」

 

 ゆずが必要以上にオーバーなリアクションをとった。

 わざとらしすぎて、この後の展開が容易に想像できるな。

 

「今かr「うるさい!」……はい」

 

 ほらな、思った通り唯に止められた。

 もう一度あのポーズを取ろうとしたのだろう、中途半端に伸ばされた両腕が行き場をなくしている。

 

「まあ、言い方はどうであれ、ゆずの提案には賛成だな」

 

「でしょでしょ」

 

 この学校は結構広い、受験するにあたってパンフレットなどは見たが、実際に校舎を回らないと、どこに何があるのかわからないのが現状だ。

 

「私も、探検したい!」

 

「決まりだな」

 

 縁が勢いよく頷き、唯も同意する。

 今回はまともでいて、身のある提案だったから唯の了承も得られた。

 俺達は何かを決めるとき、唯の意見を最終的な決定にすることが多い。まあ、それは唯が最後に返事をすることが多いからだが……。

 それでも唯がやらないと言えば、大抵のことはやらない。

 どうしてもしたいことだった場合は俺がなだめすかしたり、ゆずと縁が押し切ったりもする。

 なんだかんだでゆずと縁には甘い唯は、押し切られることも多いが、それでもダメなものはダメだと言う。

 そして、あまりにもしつこいと鉄拳制裁が待っている。

 そんな唯を攻略するために、ゆずと縁は作戦を練っていたりするのだが、そのことは唯には秘密だ。

 

「柚彦ー、いくぞー」

 

「んっ?ああ、おう」

 

 

 

 

 

「この学校、結構部活に力入れてるみたいだな」

 

 教室に荷物を置き身軽になった俺達は、広い校舎を雑談しながら歩いていた。

 目的地などはなく、楽しそうな縁を先頭にあっちにふらふら、こっちにふらふら。

 ある程度歩きまわったら、階段を登って次の階へということを続けていたのだが、その階段には部活勧誘の張り紙が貼ってあり、その種類の多さと力の入れ具合に少し驚いた。

 

「そうだね…部活はどうしよっか?」

 

「なるべく自由なとこがいいよね」

 

「そうだな」

 

 部活か……今、部活をするかバイトをするかで迷ってるってゆずたちにバレたら面倒くさそうだな。

 とりあえず、ゆずたちが入る部活を見てからどっちにするか決めるか。

 

「あっ」

 

 キョロキョロと周りを見ながら歩く三人だったが、自分達の教室がある階まで来ると、ゆずと唯はそのまま教室に戻ろうとした。

 縁はというと、まだ部活の張り紙を見ており、そのうち何かを見つけたのか小さく声をあげて、とたとたと小走りで駆け寄る。

 

「どうしたの?」

 

 すぐにゆず達も近づき、三人で掲示板に貼られている紙を覗き込んだ。

 何を見ているんだろうか?

 三人が何を見ているのか気になったが、小さな紙を三人で覗き込んでいるため見れなかった。

 

「ぜろ人だって〜」

 

「ぜろ人かぁ」

 

「ぜろ人だな」

 

 どっかの部活の人数がぜろ人なんだろう。会話からそう推測できるが……この部活の顧問の人辺りにいないよな?

 聞かれたら悲しむんじゃないか?この会話。

 

 結局ゆず達は部活を決めることなく、本来の目的である校内の散策だけを終えた後、一旦教室に戻り荷物を持って校舎を出た。

 

「今日はさあ、適当にその辺ブラブラして行かない?天気もいいし」

 

「いいねぇブラブラ、ブラブラ日和だねぇ」

 

「ブラブラには最適だねぇ」

 

「まあ、ブラブラしたくなるような日だな」

 

 そこは散歩日和とか、散歩には最適だとかじゃないんだろうか?いや、ゆず達に乗った俺が言えたことじゃないけど……。

 

「どこブラブラ〜?」

 

「とりあえずあっちにブラブラー?」

 

「適当に駅前ブラブラ〜」

 

「じゃあ駅前ブラブラー」

 

「お前ら……」

 

 こうやって、話に一段落ついてからツッコムあたり、唯の優しさが見える。

 ゆず達もツッコミのタイミングがわかっていたのだろう。唯が声を出し立ち止まった後、二人は数歩ほど前に進み、示し合わせたかのように同じ場所で足を止めていた。

 

「ブラブラ言いたいだけだろ」

 

「そんなことないブラ〜?」

 

「そうブラそうブラ」

 

 待ちに待った唯のツッコミに、二人は順に振り返りながら答える。

 三人の息の合いようと、仲の良さに微笑ましい気持ちになり、それと同時に、心の器に淋しさと言う名の雫が一滴垂れ落ちた。

 いつからだろうか、俺は、そんな輪を一歩離れた場所で見ることが多くなった。

 昔はそんなことは無かったはずなのに……。

 きっと俺が男であいつらが女だからなんだろう。

 だとしたら、そんな理由じゃ納得いかない。何時までも一緒にいられないことはわかっている。だけど、それは今じゃない。結局は俺がどうするかで、そしてどうするかは決まっている。

 淋しいなら混ざればいい、単純明快なその答えは前にも出したはずだ。俺が入る場所なんて何時でも開けてくれてる。

 

「唯にも言って欲しいブラ」

 

「ちょっ、バカ、柚彦!」

 

「「はああぁ……そうブラ!そうブラ〜」」

 

「ち、近寄るな!」

 

 あたふたとしている唯が心底可笑しくて、自然と笑顔が浮かんだ。

 

「言って欲しいブラ〜」

 

「言って欲しいブラよー」

 

「ああーもう、離れろ!」

 

「「言って欲しいブラ〜」」

 

「うっさい!…………ブラ」

 

 怒鳴り、早足で歩き出す唯だが、最後にボソッと呟いた一言と赤くなってる耳は筒抜けで、俺達は三人で顔を見合わせ同じような表情を浮かべた。

 

 立ち位置なんて気にする必要ない。好きなようにやって、好きなように笑おう。

 ゆずも、縁も、唯だって、見えないけど笑顔を浮かべているはずだから。俺だけ笑えてなかったら不公平だ。

 こうして毎日笑おう。それが楽しみで一緒にいることを選んだのだから。

 

「唯ちゃんかわい〜」

 

「唯ちゃん赤くなってる〜」

 

「照れんなよー」

 

「うっさい!!」

 

「「「あはははははははは」」」

 

 笑い声が空に響く、きっと、毎日、これからも。




今日の柱
野々原ゆずこ・ノノハラユズコ
好きな数字・55

日向縁・ヒナタユカリ
好きな数字・8

櫟井唯・イチイユイ
好きな数字・1

瀬川柚彦・セガワユズヒコ
好きな数字・21
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