無個性『龍』少女のヒーローアカデミア   作:角っていいよね

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"D" in 「入学試験」

私は、「無個性」である。

 

ここで言う「無個性」というのは私が個性のないつまらない人間であると言う意味ではなく、現在では世界人口の八割が目覚めた超能力……"個性"がないという意味である。

 

"個性"とはその名の通り多種多様であり、人によって全く違う性質を持つ。その多くは「発動型」「増強型」「異形型」に分類される……だったはず。

 

いかんせん私が"個性"を持っていないので、その辺の記憶は曖昧だ。超能力という事だけ知ってれば基本困らない。というか私の場合全部発動型でよくね?と思っているし。わざわざタイプ分けする必要あるか?◯ケモンじゃあるまいし。

 

事の発端は中国かどっかでゲーミング赤ちゃんが生まれた事だとか。"個性"っていうのは基本的に四歳ぐらいで生えてくるらしいけど、一般的に「異形型」と呼ばれるような奴はそんな事ないらしい。やっぱタイプ分け必要だったのかもしれない。

 

まぁ、私にはそういう不思議パワーがない、ということだけ知っていればいい。一般的に"個性"と呼ばれる不思議パワー「は」ね。

 

自己紹介が遅れた。私の名前は継血龍(つぐちりゅう)

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()、普通の無個性の女の子である。

 

 

 

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「今日は俺のライブはヨーコソー!!エヴィバディセイヘイ!!」

 

「声でか」

 

そんな私は今、超名門のヒーロー育成校と名高い雄英高校のヒーロー科の入試試験に来ている。偏差値79とか倍率何百倍とか中学の時の担任が言っていた気がする。すげー。

 

言わずと知れたNo.1ヒーロー、「オールマイト」なんかを育成したなんだかものすごそうな高校なのだ。私はヒーローになりたいって言ったらここを親におすすめされたから来た。私は基本無気力にだらだら生きていきたいと思っているのだが、お金は必要なのでヒーローになりたいと思っている。人助けするだけでお金もらえるとか最高では?今まで目についた人を無償で助けていたのが、勝手に国から金をもらえるようになるのだ。最高。

 

人助けは嫌いじゃない。だからといってヒーローは私の好きな人以外あまり好きじゃないんだけど。人のこと言えないけどお金大前提で活動してる奴とかもいるしね。

 

「ヒーロー飽和社会」なんて言われているけど、本当にそう思う。勿論「ヴィラン」の活動抑制なんかには役立ってるけど、ヒーローが多すぎる事によってなんというか……みんな甘えてしまってるんじゃないだろうか。

 

「ヒーロー達がきっとやってくれる」、そんな考えが根付いてしまってるんじゃないだろうか?本来持っていたはずの思いやりや当たり前の優しさをどんどん人が忘れてしまっているような感じがする。声を大にしては言えないが、本来ならヒーローなんて必要ないと思う。治安維持の為の少数がいればいい。

 

些細な思いやりがあるだけでも、ヒーローの負担は半分は軽減されると思う。いやマジで。荷物持ちとかだったら気付いた奴がやれと思うもん。

 

閑話休題。

 

話が逸れた。ヒーロー科受験生がヒーローいらないとか考えてどうする。今は受験に集中しよ。

 

 

 

 

試験管である「プレゼント・マイク」の話によると、『ヒーロー志望鬼強え!このままロボット沢山ぶっ壊していこうぜ!』ってことらしい。単純ですね。

 

「質問よろしいでしょうか!」

「声でか」

 

うおっびっくりした。後ろを見るとなんか見るからに堅物そうなメガネが手を挙げて質問している。どいつもこいつも声がでかすぎるんじゃないか?ヒュンってなるからやめて欲しい。なんか他の受験生に注意してるし。絶対凄い真面目だよあいつ。怖い。

 

質問の内容は、さっき「プレゼント・マイク」……めんどくさいからPMでいいや、がロボットは三種類だって言ってたのになんでプリントには四種おんねん説明を求めます!ということらしい。

 

PM曰くそいつは0ptで倒しても意味がないとのこと。お邪魔虫的なものらしい。マリオ楽しいっすよね。

 

またどうでもいい事を考えていたらそろそろ説明が終わりそうだ。集中しろよ私。

 

「最後にリスナーへ我が校の『校訓』をプレゼントしよう!」

 

そういや校訓知らなかったな。興味なかったし。

 

「かの英雄ナポレオン・ボナパルトは言った!『真の英雄とは人生の苦難を乗り越えていく者』と!」

 

「"Plus Ultra"!!」

 

「それでは皆、良い受難を!!」

 

……結構いい言葉だな。

 

「プラスウルトラ……んで、『良い受難を』、か。うん、おすすめされた理由もわかる気がする」

 

いつだって成長は苦難と共にあるもの。非常によく理解できる言葉だ。ええ奴やなPM。ただの声がでかい人と思ってごめんな。

 

「さて、そろそろ移動か。……まぁ、見せてやりますかね」

 

「龍」の力、って奴を。

 

 

 

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「なんで学校内に市街地があるのだろうか。雄英すげーな」

 

雄英の敷地内をバスで移動……敷地内をバスで移動?ん??……まぁいいか。した後に、辿り着いたのはまさかの市街地。どうなってんだこの高校。会場は複数あったからここはその内の一つに過ぎないって事だよな?どんだけ金かけとんねん。やばすぎだろ、

 

「国家予算レベルで学校建ててないか……?」

「ねぇ、アンタ……制服だけど大丈夫なの?」

 

私が雄英にかける予算の額に戦慄していると後ろから声をかけられた。誰だお前は!(敵意)

 

「ん、問題なし。いつも着てるからむしろこっちのが動きやすい」

「そ、そういうものなの?」

「そういうものだよ。……そういえば君、名前は?

「え?名前?」

「うん。あ、私は継血龍ね」

「ウチは……」

 

『はいスタート』

 

私と同じ受験生の女の子と話してたら突然試験開始が宣言された。マジ?

 

「やば。……とりあえず行こう。また雄英で会おっか」

「……そうだね、お互い受かるのを祈ってるよ」

 

名残惜しいけどとりあえず行くか。もう既に道は他の受験生で埋まってるから……

 

()()()、だな」

 

「能力」を発動するイメージをして、目を瞑る。空を飛ぶイメージ。龍が天に昇っていくイメージ。それらを私の中で鮮明にし、形にする。

 

瞬間、角が白く光り、瞳が白に染まる。そろそろいけるな。

 

「なっ……あいつ、飛んで…!?」

「上に誰かいる!?」

 

おー、驚いてんなー。まぁそりゃそうか。意外と空飛ぶ"個性"って珍しいもんね。それも原理が全くわからない飛び方する奴は。

 

「うん、やっぱり固まってんね。んじゃ、早速…!」

 

《《不運な事に》、今日は晴れだ。「能力」を使うのに少し時間がかかる。まぁ、そこまで発動時間に差はないのだが。

 

「ふぅ……集中……人に当たらないように……」

 

空を飛ぶイメージを保ちつつ、()()()()()()()()()()()。雲が発生し、空が黒く染まる、そんなイメージ。

 

瞬間、先程まで晴れていた空は雲に覆われ、辺りが暗くなる。

 

そして、私の角が今度は黄色く光り、瞳も黄金に染まる。手を高く掲げて、振り下ろす───!

 

「ロボットには特になんの恨みもないけど、食らえ!」

 

雷は、雲の中で発生した静電気が溜まる事によって発生する、と聞いたことがある。が、私はそんな科学に基づいて「能力」を使っている訳ではない。ピンポイントで、しっかりロボットのみを狙って───

 

「落雷!!」

 

この場にいる全員の視界が一気に白く染まり、轟音を耳に受ける。無数の雷がロボット達を貫き、行動を不能にしていく。

 

「……ッ、やっぱまだ痺れるな」

 

無論、雷を発生させた私も影響がない訳ではない。今ので軽く50体は行動不能にしただろうけど、もう「雷」及び「電撃」は撃てない。まだまだ脆いな。

 

「とりあえず、降りて……残り時間は適当に、救助活動でもして過ごそう……」

 

「能力」を解除し、地面に降り立つ。痺れて痙攣する体を一旦落ち着かせてから活動を再開しよう。もうロボット狩りはいいや。()()()()()()()()()()()()()()()()。あんなので隠してるつもりだったのだろうか…?

 

 

 

そのまま特に何も起きずに入試試験は終わった。とりあえず帰って寝よう。

 

 

 

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雄英高校、どこかのモニタールームにて。

雄英高校入学試験の実技試験の映像が流れる中、複数の教師たちが講評を行っていた。

 

「久しぶりに、やって来たね……本名を隠して活動しているヒーロー、『エンゴク』『ヒョウガ』『ダクリュウ』『デンセン』、いずれも日本のトップクラスとして活躍するヒーローを輩出した、隠れた名門……『継血』の人間が」

「『継血』の苗字の人間で最後に入学したのは、データによると25年前。おおよそ、その時の卒業生の子供といったところでしょう」

 

教師たちは一人の少女にフォーカスを当てる。黒髪でショートの髪型に額には白い一本の角。瞳孔は縦長であり人のソレとは似ても似つかない。他の受験生がジャージなど動きやすい服の中制服を着た異質な少女。

 

「先述した『継血』のヒーローたちの"個性"はそれぞれ『炎龍』『氷龍』『雷龍』と公表されていますが……『龍』は初めてですね」

「"個性"の情報についても全然書かれていないわね……ただ『真性の龍』とだけ書かれているわ」

 

彼女の名は継血龍。試験開始直後に大規模な落雷を起こし、殆どのロボット……地面に埋まっていた「0pt」のロボットですらも迅速に処理した、ヒーロー科志望の受験生。

 

「ヴィランpt78、レスキューpt31、文句なしの首席。初めの雷で殆どの仮想ヴィランを潰しつつその後も救助活動を怠らなかった。筆記も申し分ない成績です」

「彼女の"個性"に関する情報が不透明である事で、不安を感じる人もいるかもしれないけれど……ライバルである自分以外の受験生に対して救助をし続けたその精神性という面から見ても、彼女はヒーローに相応しいと言えると思うのさ!よって、彼女は文句なしの首席合格なのさ!」

「彼女の"個性"が不透明である原因が彼女自身の理解度不足であると言うのなら、"個性"が暴走するなりしても抑制できるのが俺しかいません。彼女は俺が見ます」

 

少女の合格が決まり、担任も決定したところで試験の講評は次の生徒に移る。

 

その後も講評は続き、同じ点数の人間が複数生まれるというハプニングはあったものの、問題なく雄英高校の合格者が決定するのだった。

 

 

 

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Profile→継血龍(つぐちりゅう) 15歳、誕生日12月25日

髪は黒髪、瞳は通常時黒色。身長153cm。何がとは言わないが貧。服装は基本的に制服。彼女曰く「慣れすぎて他の服を着ると違和感を感じる」。

 

龍の血を引く人間。"個性"なし。

「継血」の最高傑作。親に「雷撃ヒーロー デンセン」がいる。彼女は黄金の瞳と黄色い角を持つ。"個性"は「速度上昇」。

本人は自身のことを怠惰だと思っているが、その実真面目で困っている人間を見捨てられない。

 

辛い食べ物と可愛いものが好き。趣味は動画編集とゲーム。

 

 

 

 

 

「お母さん」と「ママ」がいる。




"D"なのかい!?そこにいるのかい"D"!!(某犬兄貴並感)


龍ちゃんは八重歯(確定事項)

続かないと思う。
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